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魔法学校入学試験
アーク・スナイパー
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「輝く未来へようこそ、新入生の皆さん。私はナディア・サンブリンク。このセレスティアル・アカデミーの校長です」
ナディア先生が話し始めた瞬間、室内の空気が文字通り変わった。
長く伸びた金髪に碧眼の瞳。すらりと伸びた肢体は美しく、純白のドレスが彼女の美しさを一層引き立てている。
「ここにいる皆は互いに競い合い、協力し合い、慰め合っていく仲間です。今日はその第一歩。セレスティアル・アカデミーの生徒として、ここにいる誇りと自覚を胸に刻み込んでください」
透き通るような美声が室内に響き渡る。私たちはみな壇上に見入っていた。
「皆さんが歩む道は多様で、そして時に困難なものかもしれません。でも、どんな道であってもそれは誇れるものです。みなさん一人一人が輝かしい未来に進むことを、私は信じています」
紡がれる言葉の一つ一つが心に深くしみ込んでいく。壇上に立つナディア先生は、まるで本物の女神様のようだった。
「夢に描く魔法の世界が、今日から皆さんの未来を照らす一つの力となることを願います。どうか、互いに競い合い、協力し合い、そして時には慰め合う仲間とともに、皆さんが大いなる魔法の力を手に入れることを願っています。そして何よりこの世界を、未来をどうか楽しめることを心から願っています」
そう3回願いを言ってから、ナディア先生は優しく微笑んだ。
まるで優しく私たちの背中を押してくれるような微笑みで、その顔を見ているだけでこれから始まる学園生活がきっと素晴らしいものになるのだろうと、確信できるものだった。
ナディアはメインストーリーではこの入学式の挨拶と、卒業式くらいにしか登場しない、あまり設定が公開されていない謎の多いキャラクターだった。
結果としてファンの二次創作によって、例えば、実は昔に聖女であったとか、実は伝説の魔女の子孫だとか、はたまた王家の血を引いているなんていう設定が勝手に作られていた。でもこの存在感を目の当たりにすると、あの設定もあながち間違いではなかったのでは?と思えてくる。
「それでは皆さん、改めて入学おめでとうございます!」
ナディア先生の挨拶が終わり、室内に拍手が鳴り響いた。
***
「よし!じゃあ入学テストを始めるぞ!」
元気よく話しかけてきたのは魔法実践の先生であるセオドア・フレイムブレイズ先生。赤い髪と黒縁のメガネが特徴的な、いかにも熱血系の先生だ。
「君たちにはこれから簡単な魔法テストを行ってもらう。と言っても魔法が使えるかどうか確認するためのものだから安心してくれ」
以前この学園に魔法が使えない人物が紛れ込んでいたからその識別のための試験とのことだったが、まぁ、いわゆるチュートリアルの様なものだ。
「今日はアーク・スナイパーをやってもらう。この魔法学校ではチーム戦を行う事が多い。なので、今回もチームを組んでの試験とさせてもらう」
色の違う魔力が込められた風船が宙に浮き始める。大きさはさまざまだったが、色は4色で統一されていた。
「先生!風船の色が違うのは何か理由があるんですか?」
短髪の茶髪の男の子が手を挙げながら先生に質問する。ゲーム内で見たことが無く、名前も知らない男の子だ。
「良い質問だ。4色の風船にはそれぞれ属性が異なる魔力が込められている。得意属性であればより効果的に破壊できるぞ!」
その後もちらほら質問が飛び交い、その都度セオドア先生が丁寧に答えていく。
「質問は以上か?それではチームを発表するからよく聞くように」
そして順番にチームが読み上げられていった。
(アリシアは……んっと、大丈夫そうね)
この試験で成績が悪いとクラスが分かれてしまう。まぁよっぽどのことをしない限り平気なんだけど、万が一ということもあるので少し気になる。
アリシアはちゃんとゲーム通り、2人の攻略対象、今回はマリウスとセシルとチームを組んでいた。まず問題はないだろう。
イグニスとガレンはそれぞれ別の人とチームを組んでいるようだったが、まぁあの2人も大丈夫。
それより一番の懸念事項は私自身だ。
一応転生後、技術書やフローラと魔法の練習はしてきたモノの、この生徒の中で『魔法歴』の様なものが一番短いのは間違いなく転生してきたばかりの私だ。もしここで0ポイントなんて取ろうものならみんなとクラスが分かれてしまうかもしれない。
ゲーム内のアリシアには上位クラスに転入するという救済イベントがあったが、きっと私にはそんなもの用意されていないだろう。
「初めまして。わたくしはレヴィアナ・ヴォルトハイム。よろしくお願いいたしますわ」
「ナタリー・グレイシャルソングです……よ、よろしくお願いします!」
「ミーナはミールエンナ・スカイメロディーって言います!ミーナって呼んでくださいです!2人とも有名人ですね!よろしくお願いしますです!」
私のチームはどちらも知らない2人だった。てっきり先ほど握手した元取り巻きのジェイミーとミネットになるかと思っていたけど、どうやらそうではなかったらしい。
「全員チームは組めたな。それでは今からチームで作戦などを相談してくれ。5分後に1番の組から始めるぞ」
セオドア先生の掛け声で、一気に新入生たちがざわつきだす。私たちも作戦会議が始まった。
「それでは、ミーナさんとナタリーさんの得意魔法について教えてもらってもよろしくて?」
「はい!ミーナは風が得意魔法です!ナタリーさんは氷属性ですよね?」
「は、はい!そうです!」
「あら?ミーナさんとナタリーさんは知り合いなのかしら?」
「はじめましてですよ!でもナタリーさんは有名人ですから知ってますです!それにレヴィアナさんは雷属性ですよね?」
「あらあら、わたくしの魔法まで。よく知っていますわね」
「いえいえ、みんな知ってると思いますですよ?」
ミーナは人懐っこい笑顔でそう言った。何にせよ話が速くて助かる。
「でも、わたくし氷属性なんて初めて聞きましたわ」
私が知っているのは火、水、風、土の4属性。だからこのアーク・スナイパーのターゲットも4種類の色しかない。――――単にゲームのコントローラーに合わせただけかもしれないけど。
「え……っと、師匠に沢山教えてもらったので……。そうですね……」
ナタリーは体の前に手を合わせると、魔法力を集中させ小さな氷の花を作り出した。
「わー!すっごいです!え!?こんなことできるですか?」
「師匠にこれはいつでもできるように練習しとけって言われていましたので。で、ですが水魔法も一応使えます!大丈夫です!」
ナタリーは緊張した面持ちで顔を上げた。
「すっげーです!この氷のお花もらってもいいですか!?」
「いいですけど……、すぐ溶けちゃいますよ?」
ミーナは濃い緑の髪を上の方で結んだポニーテールに、太陽のような笑顔を見せる小柄な少女だ。今だってナタリーから受け取った氷の花を掲げて、くるくると表情を換えて楽しそうにしている。
一方でナタリーは水色の髪をミディアムボブに切りそろえ、非常におしとやかな印象の、こちらも小柄な女の子だった。小動物が震えているような感じだけど、ミーナに魔法を褒められたときに嬉しそうな顔をしているところを見ると本当に魔法が好きなんだと思う。
「じゃあ、懸念事項はわたくしですわね」
私は雷魔法が得意、というかほかの魔法、例えばアリシアの火の魔法を使ってみようとしたのだがどうにもうまくいかなかった。
それに今ナタリーが見せてくれたような精密な魔力コントロールも出来ない。
「多分大丈夫です!さっき先生は効果的に破壊できるって言ってただけです!威力があればきっと破壊できるですよ!」
「ええ、お二人の足を引っ張らないように頑張りますわ」
「はいです!『雷光の綺羅星』のレヴィアナさんの実力、頼りにしてますです!」
「私も……!私もがんばります……!」
ミーナは両手をブンブンと振りながら、ナタリーは胸の前で拳を作って気合を入れている。
なんだかとてもいいチームになりそうだった。
ナディア先生が話し始めた瞬間、室内の空気が文字通り変わった。
長く伸びた金髪に碧眼の瞳。すらりと伸びた肢体は美しく、純白のドレスが彼女の美しさを一層引き立てている。
「ここにいる皆は互いに競い合い、協力し合い、慰め合っていく仲間です。今日はその第一歩。セレスティアル・アカデミーの生徒として、ここにいる誇りと自覚を胸に刻み込んでください」
透き通るような美声が室内に響き渡る。私たちはみな壇上に見入っていた。
「皆さんが歩む道は多様で、そして時に困難なものかもしれません。でも、どんな道であってもそれは誇れるものです。みなさん一人一人が輝かしい未来に進むことを、私は信じています」
紡がれる言葉の一つ一つが心に深くしみ込んでいく。壇上に立つナディア先生は、まるで本物の女神様のようだった。
「夢に描く魔法の世界が、今日から皆さんの未来を照らす一つの力となることを願います。どうか、互いに競い合い、協力し合い、そして時には慰め合う仲間とともに、皆さんが大いなる魔法の力を手に入れることを願っています。そして何よりこの世界を、未来をどうか楽しめることを心から願っています」
そう3回願いを言ってから、ナディア先生は優しく微笑んだ。
まるで優しく私たちの背中を押してくれるような微笑みで、その顔を見ているだけでこれから始まる学園生活がきっと素晴らしいものになるのだろうと、確信できるものだった。
ナディアはメインストーリーではこの入学式の挨拶と、卒業式くらいにしか登場しない、あまり設定が公開されていない謎の多いキャラクターだった。
結果としてファンの二次創作によって、例えば、実は昔に聖女であったとか、実は伝説の魔女の子孫だとか、はたまた王家の血を引いているなんていう設定が勝手に作られていた。でもこの存在感を目の当たりにすると、あの設定もあながち間違いではなかったのでは?と思えてくる。
「それでは皆さん、改めて入学おめでとうございます!」
ナディア先生の挨拶が終わり、室内に拍手が鳴り響いた。
***
「よし!じゃあ入学テストを始めるぞ!」
元気よく話しかけてきたのは魔法実践の先生であるセオドア・フレイムブレイズ先生。赤い髪と黒縁のメガネが特徴的な、いかにも熱血系の先生だ。
「君たちにはこれから簡単な魔法テストを行ってもらう。と言っても魔法が使えるかどうか確認するためのものだから安心してくれ」
以前この学園に魔法が使えない人物が紛れ込んでいたからその識別のための試験とのことだったが、まぁ、いわゆるチュートリアルの様なものだ。
「今日はアーク・スナイパーをやってもらう。この魔法学校ではチーム戦を行う事が多い。なので、今回もチームを組んでの試験とさせてもらう」
色の違う魔力が込められた風船が宙に浮き始める。大きさはさまざまだったが、色は4色で統一されていた。
「先生!風船の色が違うのは何か理由があるんですか?」
短髪の茶髪の男の子が手を挙げながら先生に質問する。ゲーム内で見たことが無く、名前も知らない男の子だ。
「良い質問だ。4色の風船にはそれぞれ属性が異なる魔力が込められている。得意属性であればより効果的に破壊できるぞ!」
その後もちらほら質問が飛び交い、その都度セオドア先生が丁寧に答えていく。
「質問は以上か?それではチームを発表するからよく聞くように」
そして順番にチームが読み上げられていった。
(アリシアは……んっと、大丈夫そうね)
この試験で成績が悪いとクラスが分かれてしまう。まぁよっぽどのことをしない限り平気なんだけど、万が一ということもあるので少し気になる。
アリシアはちゃんとゲーム通り、2人の攻略対象、今回はマリウスとセシルとチームを組んでいた。まず問題はないだろう。
イグニスとガレンはそれぞれ別の人とチームを組んでいるようだったが、まぁあの2人も大丈夫。
それより一番の懸念事項は私自身だ。
一応転生後、技術書やフローラと魔法の練習はしてきたモノの、この生徒の中で『魔法歴』の様なものが一番短いのは間違いなく転生してきたばかりの私だ。もしここで0ポイントなんて取ろうものならみんなとクラスが分かれてしまうかもしれない。
ゲーム内のアリシアには上位クラスに転入するという救済イベントがあったが、きっと私にはそんなもの用意されていないだろう。
「初めまして。わたくしはレヴィアナ・ヴォルトハイム。よろしくお願いいたしますわ」
「ナタリー・グレイシャルソングです……よ、よろしくお願いします!」
「ミーナはミールエンナ・スカイメロディーって言います!ミーナって呼んでくださいです!2人とも有名人ですね!よろしくお願いしますです!」
私のチームはどちらも知らない2人だった。てっきり先ほど握手した元取り巻きのジェイミーとミネットになるかと思っていたけど、どうやらそうではなかったらしい。
「全員チームは組めたな。それでは今からチームで作戦などを相談してくれ。5分後に1番の組から始めるぞ」
セオドア先生の掛け声で、一気に新入生たちがざわつきだす。私たちも作戦会議が始まった。
「それでは、ミーナさんとナタリーさんの得意魔法について教えてもらってもよろしくて?」
「はい!ミーナは風が得意魔法です!ナタリーさんは氷属性ですよね?」
「は、はい!そうです!」
「あら?ミーナさんとナタリーさんは知り合いなのかしら?」
「はじめましてですよ!でもナタリーさんは有名人ですから知ってますです!それにレヴィアナさんは雷属性ですよね?」
「あらあら、わたくしの魔法まで。よく知っていますわね」
「いえいえ、みんな知ってると思いますですよ?」
ミーナは人懐っこい笑顔でそう言った。何にせよ話が速くて助かる。
「でも、わたくし氷属性なんて初めて聞きましたわ」
私が知っているのは火、水、風、土の4属性。だからこのアーク・スナイパーのターゲットも4種類の色しかない。――――単にゲームのコントローラーに合わせただけかもしれないけど。
「え……っと、師匠に沢山教えてもらったので……。そうですね……」
ナタリーは体の前に手を合わせると、魔法力を集中させ小さな氷の花を作り出した。
「わー!すっごいです!え!?こんなことできるですか?」
「師匠にこれはいつでもできるように練習しとけって言われていましたので。で、ですが水魔法も一応使えます!大丈夫です!」
ナタリーは緊張した面持ちで顔を上げた。
「すっげーです!この氷のお花もらってもいいですか!?」
「いいですけど……、すぐ溶けちゃいますよ?」
ミーナは濃い緑の髪を上の方で結んだポニーテールに、太陽のような笑顔を見せる小柄な少女だ。今だってナタリーから受け取った氷の花を掲げて、くるくると表情を換えて楽しそうにしている。
一方でナタリーは水色の髪をミディアムボブに切りそろえ、非常におしとやかな印象の、こちらも小柄な女の子だった。小動物が震えているような感じだけど、ミーナに魔法を褒められたときに嬉しそうな顔をしているところを見ると本当に魔法が好きなんだと思う。
「じゃあ、懸念事項はわたくしですわね」
私は雷魔法が得意、というかほかの魔法、例えばアリシアの火の魔法を使ってみようとしたのだがどうにもうまくいかなかった。
それに今ナタリーが見せてくれたような精密な魔力コントロールも出来ない。
「多分大丈夫です!さっき先生は効果的に破壊できるって言ってただけです!威力があればきっと破壊できるですよ!」
「ええ、お二人の足を引っ張らないように頑張りますわ」
「はいです!『雷光の綺羅星』のレヴィアナさんの実力、頼りにしてますです!」
「私も……!私もがんばります……!」
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