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プロローグ

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 薄暗い歩道、街灯が点々と灯っている。

 
 人通りはまばらで開いてる店も少ない。途中のコンビニが明るく見えるくらい。
 

 昼間暖かかった風も今はひんやりしている。


 上着を着てこなかったことを少しだけ後悔しながら、それを振りきるようにコツコツとヒールを鳴らして家路を急いだ。


 腕時計をちらっと見て、さらに速度を上げる。


 そんないつもの帰り道。残業した分ちょっとだけ時間は遅かったけど、それ以外変わったことはなかった。





 そう────なかったはず、だった。
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