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第7章 新たな進化
75話 冒険者ギルド支部の反抗
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冒険者ギルド王国本部に、冒険者ギルド総本部から使者が来ていた。
「答えよ。ダイナレンどうなっているのだ!」
「それが・・・・・・王都に、個人ギルドができてしまい、冒険者達が依頼をこなしてくれないのです」
「馬鹿馬鹿しい!言い訳するならもっとましな言い訳したらどうだ!」
「言い訳だなんて!」
「じゃあなにか?ギルド依頼を個人が代わりにこなしているというのか?そんな馬鹿な事を信じろというのか?」
「事実、そうなんです!今や、冒険者ギルドに依頼する人間はおらず、ギルドが営業をかける始末でして・・・・・・」
「はぁあ?ギルドが営業だと?そんな事すれば!」
「はい・・・・・・依頼料を値下げされてしまってもうどうしようもなく・・・・・・」
「当たり前だ!ギルドが営業してどうする!」
冒険者ギルドは、営業なんかせず依頼主から依頼をお願いしてくるものだと思っていた。ヒロトシからすれば、訳のわからないプライドである。
「申し訳ありません!」
ギルドマスターは、総本部の使者に平謝りだったが、使者は頭に血が昇って怒り心頭だった。
「それでこれからどうするつもりなのだ!」
「それは・・・・・・もう我々ではどうすればいいのか・・・・・・」
「チッ!わかった。この問題は総本部に持ち帰る事にする」
ギルドマスターのダイナレンは、ホッと安堵して胸を撫で下ろした。
「何をホッとしておる」
「へっ?」
「お主の査定は覚悟しておくのだな」
「そ、そんな!」
「そんなではない!王国本部の売り上げがどれ程のものだと思っている!お主はその責任を取らされると思え!」
総本部の使者は、それだけ言い放ち冒険者ギルドをあとにした。ギルドマスターは、その場に崩れ落ちたのだった。
総本部の使者は、冒険者達を王都に帰すように他の町の冒険者ギルドに連絡を取った。
「こちら総本部、連絡を頼む!」
「はい!こちらミトン支部です」
「ギルドマスターはいるか?」
「ただいま。呼んで参ります!」
ギルド総本部からの、通信にミトン支部の職員はあわてて、ギルドマスターのバルガンを呼び出した。
「お待たせしました。総本部から連絡とは何かあったのですか?」
「ああ!今、王都で問題が発生していてだな」
「ひょっとして、個人ギルドの事でしょうか?」
「なぜ、知っているんだ?総本部でも情報があったはかりなんだぞ?」
「個人ギルドのギルドマスターが、ミトンの町にいるからですよ」
「はぁあ?個人ギルドのギルドマスターは王都にいないのか?」
「まぁ、実際のところミトンの町にもいません。あの方は、今や神出鬼没であらゆる場所に現れますからね。それがどうかしたのですか?」
「ああ、そうだ。王都の冒険者達がミトンの町に向かったらしいので、町に着いたら引き返すように言うんだ!」
「はぁあ?」
「王都の冒険者ギルドは、今やもう壊滅状態にあるのだ。冒険者が着いたらすぐに王都に帰還させよ」
「お断りします」
「なんだと!総本部からの指示に従わないと言うのか?」
「冒険者達は、王都のギルドを見限ったと聞いています。今やもう、そういう次元での話じゃないんですよ。それに、冒険者を引き帰せと言うならもっと前の町に連絡を入れるべきでしょう」
「ぬぐぐぐぐ!」
「まぁ、王国領にある冒険者ギルドは、まず言う事は聞かないかと思いますよ」
「はぁあ?何を言っておる!総本部の指示に従わないと言うのか?」
「王国領にある冒険者ギルドは言い過ぎかも知れませんが、ミトン、オーラン、ガーラ、パルラン支部は、王都の冒険者達を受け入れますよ」
「何を馬鹿な事を!ギルド支部の権限を剥奪されても!」
「そんな事より、総本部の心配をした方がよろしいかと思いますよ」
「なんだと?」
「今や、ヒロトシ様の権限の方が大きいのですよ。ミトンの町のある地域は、ヒロトシ様の恩恵が大き過ぎるのです。この地域の冒険者ギルドの権限を剥奪して困るのは、総本部の方になるからやめた方がいい」
「な、な、な、なんだと!」
すると、総本部の通信機に冒険者ギルド聖教国本部から連絡が入ってきた。
「どうぞ。あちらからの、連絡をお聞きしてください」
「なんだと言ってのだ?こちら総本部だ。今、話が立て込んでおる。後に・・・・・・」
「こちら聖教国本部。話は聞いた!もし、総本部が冒険者達をないがしろに扱うなら、聖教国の冒険者ギルドは総本部から離脱して、ヒロトシ様の個人ギルドに乗り換える」
「なんだと!」
「総本部のやり方は、冒険者の自由を剥奪する行為だ」
「総本部。話は聞かなかった事にします。今は王国本部から個人ギルド[ヒ美研]に謝罪を入れるべきでしょう。まぁ、それも遅いでしょうが冒険者ギルドは残りますよ」
「聖教国本部も、冒険者ギルド総本部よりヒロトシ様を支持する!あの方は女神様のご友人だと確認もとれている。聖教国本部は、ヒロトシ様から多大な恩義があるので裏切ることは絶対にない!」
「な、なんで、聖教国が王都の情報が伝わっているんだ・・・・・・」
総本部でも、今知ったばかりのような情報で、普通なら絶対にあり得ない事だった。
総本部の通信室は、支部が言う事を聞かないばかりか、聖教国本部から聖教国の冒険者ギルドの離反を言われて騒然となっていた。
「答えよ。ダイナレンどうなっているのだ!」
「それが・・・・・・王都に、個人ギルドができてしまい、冒険者達が依頼をこなしてくれないのです」
「馬鹿馬鹿しい!言い訳するならもっとましな言い訳したらどうだ!」
「言い訳だなんて!」
「じゃあなにか?ギルド依頼を個人が代わりにこなしているというのか?そんな馬鹿な事を信じろというのか?」
「事実、そうなんです!今や、冒険者ギルドに依頼する人間はおらず、ギルドが営業をかける始末でして・・・・・・」
「はぁあ?ギルドが営業だと?そんな事すれば!」
「はい・・・・・・依頼料を値下げされてしまってもうどうしようもなく・・・・・・」
「当たり前だ!ギルドが営業してどうする!」
冒険者ギルドは、営業なんかせず依頼主から依頼をお願いしてくるものだと思っていた。ヒロトシからすれば、訳のわからないプライドである。
「申し訳ありません!」
ギルドマスターは、総本部の使者に平謝りだったが、使者は頭に血が昇って怒り心頭だった。
「それでこれからどうするつもりなのだ!」
「それは・・・・・・もう我々ではどうすればいいのか・・・・・・」
「チッ!わかった。この問題は総本部に持ち帰る事にする」
ギルドマスターのダイナレンは、ホッと安堵して胸を撫で下ろした。
「何をホッとしておる」
「へっ?」
「お主の査定は覚悟しておくのだな」
「そ、そんな!」
「そんなではない!王国本部の売り上げがどれ程のものだと思っている!お主はその責任を取らされると思え!」
総本部の使者は、それだけ言い放ち冒険者ギルドをあとにした。ギルドマスターは、その場に崩れ落ちたのだった。
総本部の使者は、冒険者達を王都に帰すように他の町の冒険者ギルドに連絡を取った。
「こちら総本部、連絡を頼む!」
「はい!こちらミトン支部です」
「ギルドマスターはいるか?」
「ただいま。呼んで参ります!」
ギルド総本部からの、通信にミトン支部の職員はあわてて、ギルドマスターのバルガンを呼び出した。
「お待たせしました。総本部から連絡とは何かあったのですか?」
「ああ!今、王都で問題が発生していてだな」
「ひょっとして、個人ギルドの事でしょうか?」
「なぜ、知っているんだ?総本部でも情報があったはかりなんだぞ?」
「個人ギルドのギルドマスターが、ミトンの町にいるからですよ」
「はぁあ?個人ギルドのギルドマスターは王都にいないのか?」
「まぁ、実際のところミトンの町にもいません。あの方は、今や神出鬼没であらゆる場所に現れますからね。それがどうかしたのですか?」
「ああ、そうだ。王都の冒険者達がミトンの町に向かったらしいので、町に着いたら引き返すように言うんだ!」
「はぁあ?」
「王都の冒険者ギルドは、今やもう壊滅状態にあるのだ。冒険者が着いたらすぐに王都に帰還させよ」
「お断りします」
「なんだと!総本部からの指示に従わないと言うのか?」
「冒険者達は、王都のギルドを見限ったと聞いています。今やもう、そういう次元での話じゃないんですよ。それに、冒険者を引き帰せと言うならもっと前の町に連絡を入れるべきでしょう」
「ぬぐぐぐぐ!」
「まぁ、王国領にある冒険者ギルドは、まず言う事は聞かないかと思いますよ」
「はぁあ?何を言っておる!総本部の指示に従わないと言うのか?」
「王国領にある冒険者ギルドは言い過ぎかも知れませんが、ミトン、オーラン、ガーラ、パルラン支部は、王都の冒険者達を受け入れますよ」
「何を馬鹿な事を!ギルド支部の権限を剥奪されても!」
「そんな事より、総本部の心配をした方がよろしいかと思いますよ」
「なんだと?」
「今や、ヒロトシ様の権限の方が大きいのですよ。ミトンの町のある地域は、ヒロトシ様の恩恵が大き過ぎるのです。この地域の冒険者ギルドの権限を剥奪して困るのは、総本部の方になるからやめた方がいい」
「な、な、な、なんだと!」
すると、総本部の通信機に冒険者ギルド聖教国本部から連絡が入ってきた。
「どうぞ。あちらからの、連絡をお聞きしてください」
「なんだと言ってのだ?こちら総本部だ。今、話が立て込んでおる。後に・・・・・・」
「こちら聖教国本部。話は聞いた!もし、総本部が冒険者達をないがしろに扱うなら、聖教国の冒険者ギルドは総本部から離脱して、ヒロトシ様の個人ギルドに乗り換える」
「なんだと!」
「総本部のやり方は、冒険者の自由を剥奪する行為だ」
「総本部。話は聞かなかった事にします。今は王国本部から個人ギルド[ヒ美研]に謝罪を入れるべきでしょう。まぁ、それも遅いでしょうが冒険者ギルドは残りますよ」
「聖教国本部も、冒険者ギルド総本部よりヒロトシ様を支持する!あの方は女神様のご友人だと確認もとれている。聖教国本部は、ヒロトシ様から多大な恩義があるので裏切ることは絶対にない!」
「な、なんで、聖教国が王都の情報が伝わっているんだ・・・・・・」
総本部でも、今知ったばかりのような情報で、普通なら絶対にあり得ない事だった。
総本部の通信室は、支部が言う事を聞かないばかりか、聖教国本部から聖教国の冒険者ギルドの離反を言われて騒然となっていた。
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