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第7章 新たな進化
71話 冒険者ギルドから依頼がなくなった
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冒険者ギルドは完全に殿様営業で、依頼主がいなくなるとは思ってもいなかった。
今や王都では、個人ギルド[ヒ美研]が民衆の心を掴んでいた。
「まさか!個人ギルドとはさすがヒロトシ様だぜ」
「本当だよ。仕事も早いしあたしら年寄りにはホントありがたいよ」
「だよなぁ。最初、奴隷がやって来たときは驚いたが、みんないい子ばかりじゃ」
「石材屋の事聞いたかい?」
「ああ!聞いた聞いた。メイド服を着た可愛らしい女性だけで一週間の依頼を二日で終わらしたってやつだろ?」
「ホント凄いわ・・・・・・」
「なんでも、監督さんがえらく感心して、一週間の継続依頼をして、運ぶ石材がなくなったそうよ」
「ああ。聞いた聞いた!石材職人が在庫のブロックを至急作らされたって嘆いていたらしい」
「「「「「ワハハハハハハハハ!」」」」」
年寄りの井戸端会議は和やかにされていた。しかし、冒険者ギルドでは和やかな事態ではなかった。
今まで、ギルドは町に一ヶ所だけで競争相手がいない独占企業で、依頼が少なくなることはなかったからだ。
「どうするんですか?このままではギルドが機能しなくなります」
「お前達が営業をしてくるんだ!」
「はぁあ?ギルド職員が、町に出て依頼を取りにいくのですか?そんなこと今までなかったではありませんか?」
「なかったが、依頼がないのならこちらから取りにいくしかないだろうが!」
ギルド会議で決まった事は、職員が町に出て営業をすることだった。
受付嬢や職員が上司に言われ、錬金術師の所に依頼は無いかと聞きにいくのである。
「ナーズさん、最近冒険者ギルドに依頼をしてないみたいですが、何かありませんか?」
「あー・・・・・・冒険者ギルドには、今まで世話になっていたけど、今はヒ美研があるからな」
「そんな!ヒ美研に乗り換えたというのですか?」
「悪いとは思ったんだよ?だけどね・・・・・・」
「だけど、なんなんですか?」
「薬草採取が丁寧で早いんだよ。それに高いけど、レアな薬草もすぐに揃えてくれるからさ」
「ウチでも、魔力の水草や月下草も揃えていたではありませんか?」
「だが、取りにいくのに一ヶ月以上遅ければ三ヶ月かかるだろ?ヒ美研に頼むと早ければ一週間なんだよ」
「錬金術師だけじないだろ?今や冒険者ギルドは、裁縫師からの依頼もなくなったんじゃないのか?」
「どうしてそれを?」
「ヒ美研に頼むと、羊毛がすぐ手に入ると評判みたいだよ。それも、スリーピングシープの毛だから、綿花とは大違いだからね」
「まさか!スリーピングシープの毛が?」
「ヒロトシ様は、本当にすごい方だよ。スリーピングシープもテイムして、羊毛を量産できるんだからね」
「うぐっ!」
「多分ですが、冒険者ギルド王国本部はこのままでは本当にヤバいと思いますよ?」
「冒険者ギルドは!・・・・・・」
「ええ・・・・・・ヒロトシ様に謝罪した方が身のためですね。いや、もう遅いか・・・・・・」
「まぁ、冒険者ギルドには悪いですが、冒険者ギルドに依頼を出すとしたら、ヒ美研がなくなった時になるでしょうね」
「なっ!」
「私からは以上です。お引き取りを!」
「待ってください!冒険者ギルドより個人との商談を取るというのですか?」
「何を言っているのですか?確かにヒロトシ様じゃなかったら、私もギルドに依頼したでしょうね。しかし、相手がヒロトシ様なら王国貴族としての信用もあります。個人間の取引とは訳が違いますよ」
ナーズのいう事が説得力があった。今や個人ギルド[ヒ美研]に依頼を出した方が良いものが早く手に入るのだ。
ギルド職員が、営業をしても今やほとんどの所に断られた。
「お願いします。依頼をください!」
ギルド職員が、町の人間に頭を下げてようやく依頼を出す感じになっていた。
「なんで、オークの肉の依頼がこんなに安い?」
ギルドマスターが、オークの依頼料を見て大きな声で怒鳴った。ギルド職員が苦労をして取ってきた依頼は、今までの半額だった。
「精肉店の店主が、この値段なら依頼を出してくれるといわれまして・・・・・・」
「馬鹿者!ギルドが足元見られてどうする!」
「だったら、ギルドマスターも営業をしてくださいよ!これでもようやくとれた依頼なんですよ!」
「ワシが営業だと?お前らの努力が足りないからだ」
当然、ギルドマスターの言葉は、職員達の反感をかったのだった。
そして、問題は冒険者達にしわ寄せがいったことにあった。
「どうなっているんだよ!掲示板に依頼が全然ないじゃねぇか!」
「依頼はどうしたんだよ!」
「今日の依頼はそれだけです」
「待ってくれよ!オークの討伐が今までの半額以下じゃねぇか!」
「常備依頼も受け付けないってどうなっているんだよ?」
ギルドから、依頼がなくなった事で冒険者達の生活が成り立たなくなってきたのだ。
「ギルドのせいではありません!文句なら、ヒ美研に言って下さい!」
「はぁあ?依頼を用意していないギルドのせいだろうが!」
「「「「「そうだ!」」」」」
「俺達はギルドを通さず仕事をしろというのか?」
「ギルドは都合が悪いと、すぐに責任転換しやがるな!」
「なんてことを!実際、冒険者ギルドから依頼がなくなったのは、個人ギルド[ヒ美研]のせいです!」
「そうかいそうかい!じゃあ、俺達は王都では必要ないというわけだな?」
冒険者達は、冒険者ギルドに愛想をつかせて出ていってしまった。しかし、冒険者達もそう言ったはいいが、今さら王都から出るつもりもなかった。
今や王都では、個人ギルド[ヒ美研]が民衆の心を掴んでいた。
「まさか!個人ギルドとはさすがヒロトシ様だぜ」
「本当だよ。仕事も早いしあたしら年寄りにはホントありがたいよ」
「だよなぁ。最初、奴隷がやって来たときは驚いたが、みんないい子ばかりじゃ」
「石材屋の事聞いたかい?」
「ああ!聞いた聞いた。メイド服を着た可愛らしい女性だけで一週間の依頼を二日で終わらしたってやつだろ?」
「ホント凄いわ・・・・・・」
「なんでも、監督さんがえらく感心して、一週間の継続依頼をして、運ぶ石材がなくなったそうよ」
「ああ。聞いた聞いた!石材職人が在庫のブロックを至急作らされたって嘆いていたらしい」
「「「「「ワハハハハハハハハ!」」」」」
年寄りの井戸端会議は和やかにされていた。しかし、冒険者ギルドでは和やかな事態ではなかった。
今まで、ギルドは町に一ヶ所だけで競争相手がいない独占企業で、依頼が少なくなることはなかったからだ。
「どうするんですか?このままではギルドが機能しなくなります」
「お前達が営業をしてくるんだ!」
「はぁあ?ギルド職員が、町に出て依頼を取りにいくのですか?そんなこと今までなかったではありませんか?」
「なかったが、依頼がないのならこちらから取りにいくしかないだろうが!」
ギルド会議で決まった事は、職員が町に出て営業をすることだった。
受付嬢や職員が上司に言われ、錬金術師の所に依頼は無いかと聞きにいくのである。
「ナーズさん、最近冒険者ギルドに依頼をしてないみたいですが、何かありませんか?」
「あー・・・・・・冒険者ギルドには、今まで世話になっていたけど、今はヒ美研があるからな」
「そんな!ヒ美研に乗り換えたというのですか?」
「悪いとは思ったんだよ?だけどね・・・・・・」
「だけど、なんなんですか?」
「薬草採取が丁寧で早いんだよ。それに高いけど、レアな薬草もすぐに揃えてくれるからさ」
「ウチでも、魔力の水草や月下草も揃えていたではありませんか?」
「だが、取りにいくのに一ヶ月以上遅ければ三ヶ月かかるだろ?ヒ美研に頼むと早ければ一週間なんだよ」
「錬金術師だけじないだろ?今や冒険者ギルドは、裁縫師からの依頼もなくなったんじゃないのか?」
「どうしてそれを?」
「ヒ美研に頼むと、羊毛がすぐ手に入ると評判みたいだよ。それも、スリーピングシープの毛だから、綿花とは大違いだからね」
「まさか!スリーピングシープの毛が?」
「ヒロトシ様は、本当にすごい方だよ。スリーピングシープもテイムして、羊毛を量産できるんだからね」
「うぐっ!」
「多分ですが、冒険者ギルド王国本部はこのままでは本当にヤバいと思いますよ?」
「冒険者ギルドは!・・・・・・」
「ええ・・・・・・ヒロトシ様に謝罪した方が身のためですね。いや、もう遅いか・・・・・・」
「まぁ、冒険者ギルドには悪いですが、冒険者ギルドに依頼を出すとしたら、ヒ美研がなくなった時になるでしょうね」
「なっ!」
「私からは以上です。お引き取りを!」
「待ってください!冒険者ギルドより個人との商談を取るというのですか?」
「何を言っているのですか?確かにヒロトシ様じゃなかったら、私もギルドに依頼したでしょうね。しかし、相手がヒロトシ様なら王国貴族としての信用もあります。個人間の取引とは訳が違いますよ」
ナーズのいう事が説得力があった。今や個人ギルド[ヒ美研]に依頼を出した方が良いものが早く手に入るのだ。
ギルド職員が、営業をしても今やほとんどの所に断られた。
「お願いします。依頼をください!」
ギルド職員が、町の人間に頭を下げてようやく依頼を出す感じになっていた。
「なんで、オークの肉の依頼がこんなに安い?」
ギルドマスターが、オークの依頼料を見て大きな声で怒鳴った。ギルド職員が苦労をして取ってきた依頼は、今までの半額だった。
「精肉店の店主が、この値段なら依頼を出してくれるといわれまして・・・・・・」
「馬鹿者!ギルドが足元見られてどうする!」
「だったら、ギルドマスターも営業をしてくださいよ!これでもようやくとれた依頼なんですよ!」
「ワシが営業だと?お前らの努力が足りないからだ」
当然、ギルドマスターの言葉は、職員達の反感をかったのだった。
そして、問題は冒険者達にしわ寄せがいったことにあった。
「どうなっているんだよ!掲示板に依頼が全然ないじゃねぇか!」
「依頼はどうしたんだよ!」
「今日の依頼はそれだけです」
「待ってくれよ!オークの討伐が今までの半額以下じゃねぇか!」
「常備依頼も受け付けないってどうなっているんだよ?」
ギルドから、依頼がなくなった事で冒険者達の生活が成り立たなくなってきたのだ。
「ギルドのせいではありません!文句なら、ヒ美研に言って下さい!」
「はぁあ?依頼を用意していないギルドのせいだろうが!」
「「「「「そうだ!」」」」」
「俺達はギルドを通さず仕事をしろというのか?」
「ギルドは都合が悪いと、すぐに責任転換しやがるな!」
「なんてことを!実際、冒険者ギルドから依頼がなくなったのは、個人ギルド[ヒ美研]のせいです!」
「そうかいそうかい!じゃあ、俺達は王都では必要ないというわけだな?」
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