305 / 347
第7章 新たな進化
41話 護衛メンバーに魔法師団
しおりを挟む
ミルファーは、一枚の鱗を手に取り震えていた。
「これは、まさかファイヤードラゴンの素材ですか?」
「さすが、ミルファー課長になっただけはあるな」
「鱗が何枚あるのですか?」
「数えてないが、ダンジョン産ボス部屋からのファイヤードラゴンだから1000枚はあるよ」
ヒロトシは、ダンジョン産のファイヤードラゴンを誇張した。
ダンジョンだと討伐した場合、死体はダンジョンに吸収され、そのあと素材や宝箱が出現する。地上だと、鱗や素材は討伐の傷跡で素材はたくさんあるが傷んで使えない場合がある。
しかし、ダンジョン産の素材は数が少なくなるが傷ひとつ無い素材が手に入る。当然、運が良ければ牙や爪、魔石も手に入るのだ。
そして、ダンジョン産の素材は地上の魔物より強く高価なものとなるのである。
「こ、この鱗だけでもとんでもない売り上げになりますよ。ギルドでは、この鱗だと500枚が精一杯です」
「そうか。なら500枚を冒険者ギルドで買い取ってもらえるかい?」
「あの・・・・・・他の素材は?」
「悪いな。今回の討伐は俺は行ってないんだよ。だから、出た素材は鱗だけだったらしいよ」
「ど、どういう事ですか?ヒロトシ様がダンジョンに行っていない?」
「ああ。このファイヤードラゴンは、うちの護衛メンバーだけで討伐したものなんだ。うちの連中は強いんだが運がなかったようだ。あははは!」
「でも、宝箱には?」
「+3マジカル武器が2本入っていたよ。だけど、これはうちで使う事になったから売らないよ」
「そ、そうですか?」
「そんな残念そうにするなよ」
「ですが、鱗だけじゃなく他の素材もあった方がいいじゃないですか?」
「ミルファー重要なお知らせだ」
「な、なんですか?いきなり・・・・・・」
「このファイヤードラゴンは、5階層のボス部屋に出現したものらしい」
「はぁい?」
「「「「「・・・・・・」」」」」
ミルファーは変な声を漏らし、周りの受付嬢は硬直してしまい気絶する人間もいた。
「これがどういう事かわかるか?」
「そんな髙ランクダンジョンが世の中にあるのですか?そんなダンジョンが溢れたら!」
「いやいや、そんな所を問題にしてないよ」
「はぁあ?ヒロトシ様は何を言っているのですか?そんなダンジョンが溢れたら世の中は滅亡しちゃいますよ?」
「そのダンジョンは、俺の管轄する土地にあるから俺が管理するから安心してくれ。俺が言っているのはそこじゃない」
「じゃあ・・・・・・」
「今、ミルファーさんは鱗だけじゃなく他の素材はと言っただろ?」
「ま、まさか!」
「そのまさかだ。そんな頻繁には無理だがファイヤードラゴン級の素材を納品させてもらいよ」
「本当ですか?」
「ただ、言って置くが依頼は受け付けないからな」
「わ、わかりました」
ヒロトシは、ギルドの行動を先に釘を指した。生産ギルドもそうだが、こうした時は必ずと言って注文をつけてくるからだ。
まぁ、冒険者ギルドではミルファーや副ギルドマスターのカチュアは聞き分けがいい方だが、生産ギルドのアリベスは厄介だったからだ。
「今回は、ファイヤードラゴンの鱗500枚を買い取ってくれ。次回は何が討伐できるかわからんが、期待して待っていて欲しい」
「は、はい。わかりました」
それを聞いていた受付嬢達や冒険者達は、ヒロトシの偉大さに感服していた。
そして、顔を青くしていたのは先ほど購入されたばかりの魔法使い達だった。
「俺達どうなるんだ。そんなダンジョンに連れて行かれるのか?」
「そんなの無理だ。死んでしまう・・・・・・」
「だが、ご主人様の命令は絶対だ」
「あたし達に選択など・・・・・・」
「お前達、心配しなくてもいいよ。いきなりそんな場所には連れていかないから」
「「「「「本当ですか?」」」」」
「ああ。今はまだだけどな。いずれ行けるように訓練してからだ」
その言葉に、先ほど購入されたばかりの奴隷達はこの世の終わりのような絶望の表情をしていた。
「ご主人様・・・・・・」
「ミランダ、どうかしたのか?」
「そんな説明では、この者達に不安を与えただけですよ」
「だけど、今はそれしか言いようがないだろ?」
「あたし達なら、ご主人様の事はもうわかっていますが、この者達にとっては恐怖でしかありません」
「そうだな・・・・・・俺が悪かったよ。じゃあ、ミルファーさんこの鱗を買い取ってくれ」
「わかりました。ありがとうございます」
ミルファーは、鱗を500枚数えて残りはヒロトシに返却した。そして、ギルドには今これだけの金はなく後日、商人ギルドカードに振り込む事を約束した。
ヒロトシは、そのままシュガー村に帰る事になり
新しく入った、魔法使い達にこれからの事を説明した。
「急がして悪かった」
「ご主人様、この度私達10人購入ありがとうございます」
「君達には、うちの魔法師団となってもらいたいんだ」
「ご主人様の期待には、重々応えたいと思っていますが、ちょっと無理そうです・・・・・・」
ここシュガー村に来て、待遇を聞き魔法使い達はヒロトシの役に立ちたいとすでに思っていたが、内容が魔の森の魔物の討伐と聞き、とてもじゃないが自分達では無理だと思っていた。
中でも、魔法師団の団長に任命したスミスでも、火属性魔法の3レベル持ちでしかなかった。レベルも40レベルでとてもじゃないが村の外に出れるわけがなかった。
「大丈夫だ。この装備を着けて、ミルデンス達について行き、最初は後方から魔法を撃てばいいよ」
ヒロトシは、スミス達にカイワーム変異種のオリハルコンの糸で作ったローブを渡した。防御力がフルプレートメイルよりあり、回避率アップや魔法抵抗アップ等が付与されたアーティファクト級の装備だった。
「これを装備して、ミルデンス達に鍛えてもらってこい。ミルデンスわかっているな?ずっとこの装備をさせていたら駄目だからな」
「承知しています。任せてください」
「じゃあ頼んだ」
ミルデンスは、スミス達魔法師団を連れて訓練場に連れて行ったのだった。
「これは、まさかファイヤードラゴンの素材ですか?」
「さすが、ミルファー課長になっただけはあるな」
「鱗が何枚あるのですか?」
「数えてないが、ダンジョン産ボス部屋からのファイヤードラゴンだから1000枚はあるよ」
ヒロトシは、ダンジョン産のファイヤードラゴンを誇張した。
ダンジョンだと討伐した場合、死体はダンジョンに吸収され、そのあと素材や宝箱が出現する。地上だと、鱗や素材は討伐の傷跡で素材はたくさんあるが傷んで使えない場合がある。
しかし、ダンジョン産の素材は数が少なくなるが傷ひとつ無い素材が手に入る。当然、運が良ければ牙や爪、魔石も手に入るのだ。
そして、ダンジョン産の素材は地上の魔物より強く高価なものとなるのである。
「こ、この鱗だけでもとんでもない売り上げになりますよ。ギルドでは、この鱗だと500枚が精一杯です」
「そうか。なら500枚を冒険者ギルドで買い取ってもらえるかい?」
「あの・・・・・・他の素材は?」
「悪いな。今回の討伐は俺は行ってないんだよ。だから、出た素材は鱗だけだったらしいよ」
「ど、どういう事ですか?ヒロトシ様がダンジョンに行っていない?」
「ああ。このファイヤードラゴンは、うちの護衛メンバーだけで討伐したものなんだ。うちの連中は強いんだが運がなかったようだ。あははは!」
「でも、宝箱には?」
「+3マジカル武器が2本入っていたよ。だけど、これはうちで使う事になったから売らないよ」
「そ、そうですか?」
「そんな残念そうにするなよ」
「ですが、鱗だけじゃなく他の素材もあった方がいいじゃないですか?」
「ミルファー重要なお知らせだ」
「な、なんですか?いきなり・・・・・・」
「このファイヤードラゴンは、5階層のボス部屋に出現したものらしい」
「はぁい?」
「「「「「・・・・・・」」」」」
ミルファーは変な声を漏らし、周りの受付嬢は硬直してしまい気絶する人間もいた。
「これがどういう事かわかるか?」
「そんな髙ランクダンジョンが世の中にあるのですか?そんなダンジョンが溢れたら!」
「いやいや、そんな所を問題にしてないよ」
「はぁあ?ヒロトシ様は何を言っているのですか?そんなダンジョンが溢れたら世の中は滅亡しちゃいますよ?」
「そのダンジョンは、俺の管轄する土地にあるから俺が管理するから安心してくれ。俺が言っているのはそこじゃない」
「じゃあ・・・・・・」
「今、ミルファーさんは鱗だけじゃなく他の素材はと言っただろ?」
「ま、まさか!」
「そのまさかだ。そんな頻繁には無理だがファイヤードラゴン級の素材を納品させてもらいよ」
「本当ですか?」
「ただ、言って置くが依頼は受け付けないからな」
「わ、わかりました」
ヒロトシは、ギルドの行動を先に釘を指した。生産ギルドもそうだが、こうした時は必ずと言って注文をつけてくるからだ。
まぁ、冒険者ギルドではミルファーや副ギルドマスターのカチュアは聞き分けがいい方だが、生産ギルドのアリベスは厄介だったからだ。
「今回は、ファイヤードラゴンの鱗500枚を買い取ってくれ。次回は何が討伐できるかわからんが、期待して待っていて欲しい」
「は、はい。わかりました」
それを聞いていた受付嬢達や冒険者達は、ヒロトシの偉大さに感服していた。
そして、顔を青くしていたのは先ほど購入されたばかりの魔法使い達だった。
「俺達どうなるんだ。そんなダンジョンに連れて行かれるのか?」
「そんなの無理だ。死んでしまう・・・・・・」
「だが、ご主人様の命令は絶対だ」
「あたし達に選択など・・・・・・」
「お前達、心配しなくてもいいよ。いきなりそんな場所には連れていかないから」
「「「「「本当ですか?」」」」」
「ああ。今はまだだけどな。いずれ行けるように訓練してからだ」
その言葉に、先ほど購入されたばかりの奴隷達はこの世の終わりのような絶望の表情をしていた。
「ご主人様・・・・・・」
「ミランダ、どうかしたのか?」
「そんな説明では、この者達に不安を与えただけですよ」
「だけど、今はそれしか言いようがないだろ?」
「あたし達なら、ご主人様の事はもうわかっていますが、この者達にとっては恐怖でしかありません」
「そうだな・・・・・・俺が悪かったよ。じゃあ、ミルファーさんこの鱗を買い取ってくれ」
「わかりました。ありがとうございます」
ミルファーは、鱗を500枚数えて残りはヒロトシに返却した。そして、ギルドには今これだけの金はなく後日、商人ギルドカードに振り込む事を約束した。
ヒロトシは、そのままシュガー村に帰る事になり
新しく入った、魔法使い達にこれからの事を説明した。
「急がして悪かった」
「ご主人様、この度私達10人購入ありがとうございます」
「君達には、うちの魔法師団となってもらいたいんだ」
「ご主人様の期待には、重々応えたいと思っていますが、ちょっと無理そうです・・・・・・」
ここシュガー村に来て、待遇を聞き魔法使い達はヒロトシの役に立ちたいとすでに思っていたが、内容が魔の森の魔物の討伐と聞き、とてもじゃないが自分達では無理だと思っていた。
中でも、魔法師団の団長に任命したスミスでも、火属性魔法の3レベル持ちでしかなかった。レベルも40レベルでとてもじゃないが村の外に出れるわけがなかった。
「大丈夫だ。この装備を着けて、ミルデンス達について行き、最初は後方から魔法を撃てばいいよ」
ヒロトシは、スミス達にカイワーム変異種のオリハルコンの糸で作ったローブを渡した。防御力がフルプレートメイルよりあり、回避率アップや魔法抵抗アップ等が付与されたアーティファクト級の装備だった。
「これを装備して、ミルデンス達に鍛えてもらってこい。ミルデンスわかっているな?ずっとこの装備をさせていたら駄目だからな」
「承知しています。任せてください」
「じゃあ頼んだ」
ミルデンスは、スミス達魔法師団を連れて訓練場に連れて行ったのだった。
0
お気に入りに追加
419
あなたにおすすめの小説
万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?
Gai
ファンタジー
鉄柱が頭にぶつかって死んでしまった少年は神様からもう異世界へ転生させて貰う。
貴族の四男として生まれ変わった少年、ライルは属性魔法の適性が全くなかった。
貴族として生まれた子にとっては珍しいケースであり、ラガスは周りから憐みの目で見られる事が多かった。
ただ、ライルには属性魔法なんて比べものにならない魔法を持っていた。
「はぁーー・・・・・・属性魔法を持っている、それってそんなに凄い事なのか?」
基本気だるげなライルは基本目立ちたくはないが、売られた値段は良い値で買う男。
さてさて、プライドをへし折られる犠牲者はどれだけ出るのか・・・・・・
タイトルに書いてあるパートナーは序盤にはあまり出てきません。
運極さんが通る
スウ
ファンタジー
『VRMMO』の技術が詰まったゲームの1次作、『Potential of the story』が発売されて約1年と2ヶ月がたった。
そして、今日、新作『Live Online』が発売された。
主人公は『Live Online』の世界で掲示板を騒がせながら、運に極振りをして、仲間と共に未知なる領域を探索していく。……そして彼女は後に、「災運」と呼ばれる。
最強の赤ん坊! 異世界に来てしまったので帰ります!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
病弱な僕は病院で息を引き取った
お母さんに親孝行もできずに死んでしまった僕はそれが無念でたまらなかった
そんな僕は運がよかったのか、異世界に転生した
魔法の世界なら元の世界に戻ることが出来るはず、僕は絶対に地球に帰る
✖️✖️の薬を作ったら牢に入れられました。ここで薬を作れ? それは嫌かなー。って事でさよならします
との
恋愛
「その薬は王子殿下からの依頼で私が調合致しました」
はい、確かに調合しました。
ですが・・その薬のせいで幽閉されるのは納得がいきません。
と言うわけで、逃げ出しちゃいます。
殿下は後で大恥をかくと思いますよ。
だってその薬は・・。
最初はちょっとシリアス
途中からは路線変更で、必ずぷちっと潰します。
ざまあ迄ちょっと長いです。のんびり楽しんで頂けたら嬉しいです。
精霊・妖精・女神?・悪魔・・てんこ盛りで、勿論定番のフェンリルも
「うーんとね、ぼーってしがでりゅ」
「まっまじか、もしかしてだけど火が出る?」
「うん。でもちょっとこあいの」
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
長編に変更しました。
R15は念の為・・
『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する
はにわ
ファンタジー
主人公ゴウキは幼馴染である女勇者クレアのパーティーに属する前衛の拳闘士である。
スラムで育ち喧嘩に明け暮れていたゴウキに声をかけ、特待生として学校に通わせてくれたクレアに恩を感じ、ゴウキは苛烈な戦闘塗れの勇者パーティーに加入して日々活躍していた。
だがクレアは人の良い両親に育てられた人間を疑うことを知らずに育った脳内お花畑の女の子。
そんな彼女のパーティーにはエリート神官で腹黒のリフト、クレアと同じくゴウキと幼馴染の聖女ミリアと、剣聖マリスというリーダーと気持ちを同じくするお人よしの聖人ばかりが揃う。
勇者パーティーの聖人達は普段の立ち振る舞いもさることながら、戦いにおいても「美しい」と言わしめるスマートな戦いぶりに周囲は彼らを国の誇りだと称える。
そんなパーティーでゴウキ一人だけ・・・人を疑い、荒っぽい言動、額にある大きな古傷、『拳鬼』と呼ばれるほどの荒々しく泥臭い戦闘スタイル・・・そんな異色な彼が浮いていた。
周囲からも『清』の中の『濁』だと彼のパーティー在籍を疑問視する声も多い。
素直過ぎる勇者パーティーの面々にゴウキは捻くれ者とカテゴライズされ、パーティーと意見を違えることが多く、衝突を繰り返すが常となっていた。
しかしゴウキはゴウキなりに救世の道を歩めることに誇りを持っており、パーティーを離れようとは思っていなかった。
そんなある日、ゴウキは勇者パーティーをいつの間にか追放処分とされていた。失意の底に沈むゴウキだったが、『濁』なる存在と認知されていると思っていたはずの彼には思いの外人望があることに気付く。
『濁』の存在である自分にも『濁』なりの救世の道があることに気付き、ゴウキは勇者パーティーと決別して己の道を歩み始めるが、流れに流れいつの間にか『マフィア』を率いるようになってしまい、立場の違いから勇者と争うように・・・
一方、人を疑うことのないクレア達は防波堤となっていたゴウキがいなくなったことで、悪意ある者達の食い物にされ弱体化しつつあった。
妾の子だった転生勇者~魔力ゼロだと冷遇され悪役貴族の兄弟から虐められたので前世の知識を活かして努力していたら、回復魔術がぶっ壊れ性能になった
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
◆2024/05/31 HOTランキングで2位 ファンタジーランキング4位になりました! 第四回ファンタジーカップで21位になりました。皆様の応援のおかげです!ありがとうございます!!
『公爵の子供なのに魔力なし』
『正妻や兄弟姉妹からも虐められる出来損ない』
『公爵になれない無能』
公爵と平民の間に生まれた主人公は、魔力がゼロだからという理由で無能と呼ばれ冷遇される。
だが実は子供の中身は転生者それもこの世界を救った勇者であり、自分と母親の身を守るために、主人公は魔法と剣術を極めることに。
『魔力ゼロのハズなのになぜ魔法を!?』
『ただの剣で魔法を斬っただと!?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ……?』
『あいつを無能と呼んだ奴の目は節穴か?』
やがて周囲を畏怖させるほどの貴公子として成長していく……元勇者の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる