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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
最終話 永遠に!
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国民達の生活が、魔物に脅かされなくって、5年の年月が経った。ケンジは、この5年で国民の生活水準を、娯楽費を使えるようになるまで景気をあげたのである。
この事は国民から支持され、町にはケンジの銅像を建てようという意見書まで届いた。
「ケンジ様、町にケンジ様の銅像を建ててくれと意見書がきております。予算をそちらに回してもよろしいでしょうか?」
「ナッシュ、そういうのはやめてくれ……」
ナッシュは、ムシュダルクの跡を継いだ内政最高責任者であり、ケンジの右腕になった男だった。
「何故ですか?国民からの要望がこんなにも来ているのですよ」
「そんな予算を組むぐらいなら、町をもっとよくすることに使え。各町に銅像を建てて何の役に立つんだ?」
「それは、国民達がケンジ様を称えて……」
「それはありがたい事だな」
「そうでしょ?だから意味があるのです」
「意味を持たせるのなら、まだ小さな町には保育所が無い所もあるだろう?そっちに保育所を建てる予算に回せばいい」
「ですが、国民の要望なのですよ?」
「国民が俺を支持して、銅像を建ててほしいというのは嬉しいとは思う。だが、国民から集めた税金はやはり国民がより良く生活が出来る様にするのが本来の使い方だ!」
「ですが、国民からの要望があり少しぐらいなら、そちらに予算をまわせるかとおもいます」
「予算が余っているのなら税率を下げろ。その分国民の生活が楽になる」
「そ、それは!」
「いいか?税金は俺達の金じゃない。国民が汗水流して納税した金と言う事を忘れては駄目だ。俺は、国民が銅像を建てたいと言ってくれたその気持ちで十分慕ってくれるのが分かる」
「はい……」
「ナッシュ、お前もムシュダルクさんの後を任された人間だ。俺もナッシュを信頼しているんだからな。常に国民ファーストで仕事をしてほしい」
「わ、分かりました」
「じゃあ、その予算を使って、保育所の立っていない町がいくつかあっただろ?」
「はい」
「そちらにその予算をまわしてくれ!」
ナッシュは、ケンジに言われた通り手配したのだった。そして、ケンジは国民に対して銅像の件をお礼を言い、その予算はまだ保育園や学校のない町の予算にさせていただくと断りを入れたのだった。
「さすが、ケンジ様だ!」
「やっぱりケンジ様の国に住んでよかったわね」
「でも、そんなケンジ様の銅像は町に必要だよな……」
「ホントそうよね……」
「だが、ケンジ様がいらないと言っておられるからな」
「じゃあ、俺達がもっと頑張って納税をしたらどうだ?」
「それはいいな!」
ケンジの行動は、国民達の士気が固まった事になり、国の経済が更にまわることになり発展することになったのである。この事はケンジにとってうれしく思うのだが、国民が無理をしていないか町にくりだす事にしたのだった。
「主、町にどのような用事があるのですか?」
「いや、ちょっとな……」
「ご主人様の秘密主義は、いつまでたっても変わらないですね」
「システィナ。主にそんな口を聞くんじゃない!」
「だって、ギルだってそう思っているんじゃないの?」
「ホント、お前は昔から変わらないな……主はもう、俺達だけの主じゃないんだぞ。この統一国家の主なんだ」
「まあまあ、ギルは硬すぎるんだよ。俺は、この国の王だなんて思っていないよ。お前達の主の方が気が楽だ」
「ほら。ご主人様もそういっているじゃない!」
「ホント、お前は馬鹿だな」
「何よ、プリムまで……」
「ご主人様が、そう思ってくれるのはいいの!わたし達は、ご主人様をこの国の王として接しないで、どうするのですか?」
「オリヴィア、マードック、あの二人は考え方が固すぎると思わない?」
「ああ、俺も主は俺達の主の方がいいな」
「私も、ご主人様の愛人の方がしっくりくるわ!」
「オリヴィア!あなたは、どさくさにまぎれて何言ってんのよ!」
「いいじゃない!ご主人様はご主人様よ。セイラもそう思うわよね」
「あ、あたしは、ご主人様の側にいられるだけで幸せです」
ケンジは、後ろでごちゃごちゃ言っているギル達を見て、このままずっとこの状態が続けばいいなあと思い、町を探索していた。この様子に周りにいた住民達が、ケンジに気づきケンジの周りに集まって来たのだった。
「ケ、ケンジ様だ!」
「ほ、本当だ」
「いつもありがとうございます!」
「きゃあああああ!国王様だって」
「あたしも見たい!」
ケンジは、国民達から絶大な人気があり、ケンジの周りに群がってきたのである。ギル達が、すぐにケンジの周りにバリケートを組み、近寄らせない様にしたのだった。ギル達のレベルは、ケンジの次にレベルが高くこの時300をすでに超えており、民衆達が近寄ってもびくともしなかったのである。
「みんな!落ち着いてくれ!」
ケンジは魔法でここら一帯に聞こえるように大きな声を出した。すると民集は、その声に従う様に静かになったのだった。
「今日は、みんなの生活がどのくらい楽になったか、視察をしているところだ。銅像の件は本当にありがたいと思うが、その件以降から税収が上がった事に心配をしている」
「俺達は、国王様に感謝しているんだ!」
「そうです!俺達が頑張れば税収が上がり、国王様の役に立てるんだ!」
「そうです!だから気にせず町に銅像を建ててほしいです」
「「「「「そうだそうだ!」」」」」
「みんなありがとう!その気持ちをありがたく受け取る。だが、国民達を無理させて税収をするつもりはない。俺は君達が幸せに生活できることが夢なんだ」
ケンジがそう説明すると、国民達はケンジが自分達の事を本当に考えてくれていると思い、涙を流す者達がそこら中にいた。そして、詰め寄っていた住民たちは一歩下がりケンジに土下座したのだった。住民達は、ケンジがこの国の王である限りずっと生活が安定できると思った。
その時、衛兵が血相を変えて走ってやって来た。
「ケ、ケンジ様!た、大変です!」
住民をかき分け、衛兵がケンジに報告をしたのだった。周りにいた住民も衛兵の顔色を見て、重大な事が起こったのだと察したのだった。
「何があった?」
「そ、それが魔人国とFreedom国の国境に、未発見のダンジョンが発見されました」
「それで?なぜ今まで発見が出来なかったんだ?」
「それが魔人国側にあるダンジョンで、Freedom国には管轄外だった事もあり、発見できませんでした」
「魔人国側なら、うちには関係ないだろう?」
「そ、それが、そのダンジョンが溢れたらしいのです!」
その報告に、住民たちは騒めき立った。
「みんな!静かにしろ。ここは魔人国からだいぶん離れた位置にある。それに溢れたダンジョンは魔人国のダンジョンだ。心配する必要はない!」
ケンジは、国民を落ち着ける為に冷静に説明した。すると、ケンジが大丈夫と言った為、国民は冷静になるのだった。
「そ、それが大丈夫では無いのです!」
「どういう事だ?」
「そのダンジョンは、超級ダンジョンだったみたいで、あり得ない程の魔物がスタンピードを起こし、南西の方向に進んでいるらしいのです」
兵士の報告によれば、新潟県の辺りで溢れた魔物は、敦賀の方に向かって行進しているというのだ。つまり、魔人国で溢れた魔物は魔人国に向かわず、Freedom国ホーチュンの町に向かっていることが分かったのだ。
「すぐに鳳凰騎士団に、出陣の伝令をお願いします!」
ケンジはニヤリと笑い、国民達に何も心配することはないと宣言した。
「ギル、システィナ、プリム、マードック、オリヴィア、セイラ準備はいいな?」
「はっ!どこまでも主についていきます!」
「ちょ、ちょっと!ケンジ様いったい何を?」
「お前達は通常業務!町で待機だ!鳳凰騎士団はホーチュンの町に移動し町を警護だ」
「ギル達は、俺についてくるんだ!スタンピードを食い止めるぞ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
この勇ましい姿に、民衆達は歓声を上げ、民衆は抱き合って喜んだ。
そして、このスタンピードは伝説となった。国王が奴隷6人を引き連れ、たった1日で2万体の魔物を止めた事は大陸中に知れ渡った事になった。
国民達はケンジがいる限り、この国は未来永劫繁栄し続けると確信し、Freedom国は建国2000年を超える大国になるのだった。
Fin
この事は国民から支持され、町にはケンジの銅像を建てようという意見書まで届いた。
「ケンジ様、町にケンジ様の銅像を建ててくれと意見書がきております。予算をそちらに回してもよろしいでしょうか?」
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ナッシュは、ムシュダルクの跡を継いだ内政最高責任者であり、ケンジの右腕になった男だった。
「何故ですか?国民からの要望がこんなにも来ているのですよ」
「そんな予算を組むぐらいなら、町をもっとよくすることに使え。各町に銅像を建てて何の役に立つんだ?」
「それは、国民達がケンジ様を称えて……」
「それはありがたい事だな」
「そうでしょ?だから意味があるのです」
「意味を持たせるのなら、まだ小さな町には保育所が無い所もあるだろう?そっちに保育所を建てる予算に回せばいい」
「ですが、国民の要望なのですよ?」
「国民が俺を支持して、銅像を建ててほしいというのは嬉しいとは思う。だが、国民から集めた税金はやはり国民がより良く生活が出来る様にするのが本来の使い方だ!」
「ですが、国民からの要望があり少しぐらいなら、そちらに予算をまわせるかとおもいます」
「予算が余っているのなら税率を下げろ。その分国民の生活が楽になる」
「そ、それは!」
「いいか?税金は俺達の金じゃない。国民が汗水流して納税した金と言う事を忘れては駄目だ。俺は、国民が銅像を建てたいと言ってくれたその気持ちで十分慕ってくれるのが分かる」
「はい……」
「ナッシュ、お前もムシュダルクさんの後を任された人間だ。俺もナッシュを信頼しているんだからな。常に国民ファーストで仕事をしてほしい」
「わ、分かりました」
「じゃあ、その予算を使って、保育所の立っていない町がいくつかあっただろ?」
「はい」
「そちらにその予算をまわしてくれ!」
ナッシュは、ケンジに言われた通り手配したのだった。そして、ケンジは国民に対して銅像の件をお礼を言い、その予算はまだ保育園や学校のない町の予算にさせていただくと断りを入れたのだった。
「さすが、ケンジ様だ!」
「やっぱりケンジ様の国に住んでよかったわね」
「でも、そんなケンジ様の銅像は町に必要だよな……」
「ホントそうよね……」
「だが、ケンジ様がいらないと言っておられるからな」
「じゃあ、俺達がもっと頑張って納税をしたらどうだ?」
「それはいいな!」
ケンジの行動は、国民達の士気が固まった事になり、国の経済が更にまわることになり発展することになったのである。この事はケンジにとってうれしく思うのだが、国民が無理をしていないか町にくりだす事にしたのだった。
「主、町にどのような用事があるのですか?」
「いや、ちょっとな……」
「ご主人様の秘密主義は、いつまでたっても変わらないですね」
「システィナ。主にそんな口を聞くんじゃない!」
「だって、ギルだってそう思っているんじゃないの?」
「ホント、お前は昔から変わらないな……主はもう、俺達だけの主じゃないんだぞ。この統一国家の主なんだ」
「まあまあ、ギルは硬すぎるんだよ。俺は、この国の王だなんて思っていないよ。お前達の主の方が気が楽だ」
「ほら。ご主人様もそういっているじゃない!」
「ホント、お前は馬鹿だな」
「何よ、プリムまで……」
「ご主人様が、そう思ってくれるのはいいの!わたし達は、ご主人様をこの国の王として接しないで、どうするのですか?」
「オリヴィア、マードック、あの二人は考え方が固すぎると思わない?」
「ああ、俺も主は俺達の主の方がいいな」
「私も、ご主人様の愛人の方がしっくりくるわ!」
「オリヴィア!あなたは、どさくさにまぎれて何言ってんのよ!」
「いいじゃない!ご主人様はご主人様よ。セイラもそう思うわよね」
「あ、あたしは、ご主人様の側にいられるだけで幸せです」
ケンジは、後ろでごちゃごちゃ言っているギル達を見て、このままずっとこの状態が続けばいいなあと思い、町を探索していた。この様子に周りにいた住民達が、ケンジに気づきケンジの周りに集まって来たのだった。
「ケ、ケンジ様だ!」
「ほ、本当だ」
「いつもありがとうございます!」
「きゃあああああ!国王様だって」
「あたしも見たい!」
ケンジは、国民達から絶大な人気があり、ケンジの周りに群がってきたのである。ギル達が、すぐにケンジの周りにバリケートを組み、近寄らせない様にしたのだった。ギル達のレベルは、ケンジの次にレベルが高くこの時300をすでに超えており、民衆達が近寄ってもびくともしなかったのである。
「みんな!落ち着いてくれ!」
ケンジは魔法でここら一帯に聞こえるように大きな声を出した。すると民集は、その声に従う様に静かになったのだった。
「今日は、みんなの生活がどのくらい楽になったか、視察をしているところだ。銅像の件は本当にありがたいと思うが、その件以降から税収が上がった事に心配をしている」
「俺達は、国王様に感謝しているんだ!」
「そうです!俺達が頑張れば税収が上がり、国王様の役に立てるんだ!」
「そうです!だから気にせず町に銅像を建ててほしいです」
「「「「「そうだそうだ!」」」」」
「みんなありがとう!その気持ちをありがたく受け取る。だが、国民達を無理させて税収をするつもりはない。俺は君達が幸せに生活できることが夢なんだ」
ケンジがそう説明すると、国民達はケンジが自分達の事を本当に考えてくれていると思い、涙を流す者達がそこら中にいた。そして、詰め寄っていた住民たちは一歩下がりケンジに土下座したのだった。住民達は、ケンジがこの国の王である限りずっと生活が安定できると思った。
その時、衛兵が血相を変えて走ってやって来た。
「ケ、ケンジ様!た、大変です!」
住民をかき分け、衛兵がケンジに報告をしたのだった。周りにいた住民も衛兵の顔色を見て、重大な事が起こったのだと察したのだった。
「何があった?」
「そ、それが魔人国とFreedom国の国境に、未発見のダンジョンが発見されました」
「それで?なぜ今まで発見が出来なかったんだ?」
「それが魔人国側にあるダンジョンで、Freedom国には管轄外だった事もあり、発見できませんでした」
「魔人国側なら、うちには関係ないだろう?」
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その報告に、住民たちは騒めき立った。
「みんな!静かにしろ。ここは魔人国からだいぶん離れた位置にある。それに溢れたダンジョンは魔人国のダンジョンだ。心配する必要はない!」
ケンジは、国民を落ち着ける為に冷静に説明した。すると、ケンジが大丈夫と言った為、国民は冷静になるのだった。
「そ、それが大丈夫では無いのです!」
「どういう事だ?」
「そのダンジョンは、超級ダンジョンだったみたいで、あり得ない程の魔物がスタンピードを起こし、南西の方向に進んでいるらしいのです」
兵士の報告によれば、新潟県の辺りで溢れた魔物は、敦賀の方に向かって行進しているというのだ。つまり、魔人国で溢れた魔物は魔人国に向かわず、Freedom国ホーチュンの町に向かっていることが分かったのだ。
「すぐに鳳凰騎士団に、出陣の伝令をお願いします!」
ケンジはニヤリと笑い、国民達に何も心配することはないと宣言した。
「ギル、システィナ、プリム、マードック、オリヴィア、セイラ準備はいいな?」
「はっ!どこまでも主についていきます!」
「ちょ、ちょっと!ケンジ様いったい何を?」
「お前達は通常業務!町で待機だ!鳳凰騎士団はホーチュンの町に移動し町を警護だ」
「ギル達は、俺についてくるんだ!スタンピードを食い止めるぞ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
この勇ましい姿に、民衆達は歓声を上げ、民衆は抱き合って喜んだ。
そして、このスタンピードは伝説となった。国王が奴隷6人を引き連れ、たった1日で2万体の魔物を止めた事は大陸中に知れ渡った事になった。
国民達はケンジがいる限り、この国は未来永劫繁栄し続けると確信し、Freedom国は建国2000年を超える大国になるのだった。
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