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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
147話 事件の黒幕
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ジューンは、その日主人のエディンに、フリーの町に連れられてきていた。
「あ、あの、ご主人様一体どこに?」
「黙ってついてこい」
ジューンは不穏な雰囲気を感じながらも、エディンの言う事に従ったのだ。すると、着いた場所は大きな屋敷であり立派な門構えで、門番がいるほどの屋敷だった。
「御屋形様はいるか?」
「これは、エディンさんではないですか?少々お待ちください」
「ああ。よろしく頼む」
ジューンは、エディンがこの屋敷の人物と顔見知りだと思った。それほどまでに顔見知りだという事が分かったからだ
「あ、あの……」
「お前は黙って言う通りにしたらいいんだ」
「は、はい……」
しばらくすると、門番が戻ってきてエディン達を屋敷の中に案内したのだった。
「エディンさん、今回もその奴隷は役に立たなかったのですか?」
「ああ、そうだな。しかし、俺の責めに今まで一番耐えた奴隷だから、御屋形様に役に立てると思うぞ」
「へえ、それはすごいですね」
エディンと門番は、不穏な事をしゃべっていたのだった。そして、エディン達は客室に案内され、部屋で待たされていた。
しばらくすると、この屋敷の主らしき男が入って来た。その男はトーガン=マルエルといい、醜く太っていた。
「エディン、今回はその奴隷を売ってくれるのか?」
その言葉に、ジューンは驚き目を見開いた。
「ご、ご主人様?」
「驚いたか?お前はもう飽きたからここにいるトーガン様に売ることにした」
「そ、そんな……今まで奉仕してきた借金は?」
「そんなのトーガン様に移ることになるに決まっているだろ?」
「では今までの借金分の料金は?」
「そんなものは無くなるから安心しろ!今日からはトーガン様に奉仕するんだな」
「そ、そんな……」
「げへへへへへ!最近の奴隷達は、自由が簡単に手に入ると思っているのが生意気だな」
「ホント嘆かわしい世の中になったものだ!」
落ち込んでいるジューンを横目に、トーガンとエディンは大笑いしていた。ジューンはせっかく娼館を抜け出す事が出来たはずなのに、自由なんて手に入らないと絶望したのである。
「トーガン様、こいつは俺の責めに一番耐えた奴隷です。役に立つと思いますよ」
「ほう!それは楽しみだ」
「なので、色を付けてくださいよ」
「ああ、分かった分かった。お主の責めに一番耐えたのなら色を付けてやってもいい。その奴隷はいくらで買ったんだ?」
「200万ドゴンです」
ジューンは驚いた。娼館は自分を売る事でとんでもない利益をあげていたからだ。つまり自分の負債は200万ドゴンであり、それを返さないとエディンから自由になれなかったのだ。
「おい。なにを絶望している。お前の負債まだ膨れ上がるんだぞ?がはははは!」
「ご、ご主人様、どういう事ですか?」
「なんで俺が奴隷商ではなく、個人のトーガン様に売ると思っているんだ?」
エディンの言っていることが、ジューンには分からなかった。
「トーガン様はな、えらくお金持ちだ。俺は誰に売ったかしゃべらないという契約で、お前を高値で買って貰えるんだ」
「どういう事でしょうか?」
「お前は、今日からトーガン様からの責めに耐えねばならん。その為、俺はお前のような丈夫な奴隷を探して高く売ることが仕事なんだよ」
「げへへへへ!」
トーガンはヤラシイ笑みを浮かべ、ジューンは鳥肌が立ったのである。
「では、トーガン様おいくらで?」
「じゃあ、500万ドゴン払おうか」
「そ、そんなに!」
「それだけ払えば文句はないだろ?」
「ええ。十分ですぜ」
トーガンの屋敷には、専属の奴隷商人がいるようで、屋敷で契約が済まされてしまい本当に誰から買ったか分からないようにする為に徹底されていた。
ジューンの負債は500万ドゴンとなり、とてもじゃないが自分ではこの負債を返す事などできないと思ったのだった。そして、その場に崩れ落ちたのだった。
これでは、借金奴隷と言うが解放されることは無く、全然奴隷の人権はないと言えるのが実状だった。
そして、ジューンは抵抗も出来ず、ドーガンに売られる事になってしまった。ジューンはその日から、地獄の日々を送ることになったのだ。
エディンは、ジューンを売ったことにより懐が潤い、フリーの町で豪遊していた。
その結果、不測の事態に陥っていたのがジンタンだったのだ。翌朝一番にミーランの町に出向き、エディンの宿泊していた宿屋に出向いたのだ。
「スマン。ジンタンと申しますが、この宿屋にエディンという人が、宿泊していると思うのだが呼んでいただけますか?」
「エディン様なら、もうここにはいないですよ?昨日この町を出て行きました」
「なっ?どこに行ったか聞いていませんか?」
「いやぁ……申し訳ないですが、私達は聞いていませんね」
ジンタンは、その場に崩れ落ちた。後一日、早ければと思ったがどうしようもなかったのだ。
「ジンタン様……もう諦めて帰りましょう」
「何を言っているんだ!せっかくここまで分かっているのに」
「ですが、エディンという男性がどこかの町に移ったとなれば、振出しに戻ったと同じではありませんか」
「馬鹿な事を言うな。エディンという名前も分かったのなら、進展したと言うのだ。俺は絶対あきらめないからな」
「ジンタン様……」
ジンタンは、部下達を引き連れて、その宿屋を後にしたのだった。
ジューンは、その夜から耐えきれない程の拷問を受ける事になった。トーガンは、奴隷をいたぶることに快感を感じる性癖を持っていた。
エディンからは、夜の奉仕を求められていたが、トーガンは違っていた。ジューンをいたぶり痛みを与えていたのだ。
「い、痛い!やめてえええええ!」
トーガンは、ジューンを鞭で叩いていた。ジューンは縛り上げられ逃げる事も出来ずトーガンからいたぶられていた。
「もっと、叫べ!げへへへへへ」
ジューンは、トーガンからの責めに殺してほしいと思っていた。ジューンは裸にされ、鞭で叩かれていた為、体中みみずばれになっていたが治療はされず地下牢に放り込まれたのだった。
そこには、ジューンと同じような少女が5人ほどいたが、全員が新たな犠牲者がやって来たとしか思っていなかった。
「あ、あの、ご主人様一体どこに?」
「黙ってついてこい」
ジューンは不穏な雰囲気を感じながらも、エディンの言う事に従ったのだ。すると、着いた場所は大きな屋敷であり立派な門構えで、門番がいるほどの屋敷だった。
「御屋形様はいるか?」
「これは、エディンさんではないですか?少々お待ちください」
「ああ。よろしく頼む」
ジューンは、エディンがこの屋敷の人物と顔見知りだと思った。それほどまでに顔見知りだという事が分かったからだ
「あ、あの……」
「お前は黙って言う通りにしたらいいんだ」
「は、はい……」
しばらくすると、門番が戻ってきてエディン達を屋敷の中に案内したのだった。
「エディンさん、今回もその奴隷は役に立たなかったのですか?」
「ああ、そうだな。しかし、俺の責めに今まで一番耐えた奴隷だから、御屋形様に役に立てると思うぞ」
「へえ、それはすごいですね」
エディンと門番は、不穏な事をしゃべっていたのだった。そして、エディン達は客室に案内され、部屋で待たされていた。
しばらくすると、この屋敷の主らしき男が入って来た。その男はトーガン=マルエルといい、醜く太っていた。
「エディン、今回はその奴隷を売ってくれるのか?」
その言葉に、ジューンは驚き目を見開いた。
「ご、ご主人様?」
「驚いたか?お前はもう飽きたからここにいるトーガン様に売ることにした」
「そ、そんな……今まで奉仕してきた借金は?」
「そんなのトーガン様に移ることになるに決まっているだろ?」
「では今までの借金分の料金は?」
「そんなものは無くなるから安心しろ!今日からはトーガン様に奉仕するんだな」
「そ、そんな……」
「げへへへへへ!最近の奴隷達は、自由が簡単に手に入ると思っているのが生意気だな」
「ホント嘆かわしい世の中になったものだ!」
落ち込んでいるジューンを横目に、トーガンとエディンは大笑いしていた。ジューンはせっかく娼館を抜け出す事が出来たはずなのに、自由なんて手に入らないと絶望したのである。
「トーガン様、こいつは俺の責めに一番耐えた奴隷です。役に立つと思いますよ」
「ほう!それは楽しみだ」
「なので、色を付けてくださいよ」
「ああ、分かった分かった。お主の責めに一番耐えたのなら色を付けてやってもいい。その奴隷はいくらで買ったんだ?」
「200万ドゴンです」
ジューンは驚いた。娼館は自分を売る事でとんでもない利益をあげていたからだ。つまり自分の負債は200万ドゴンであり、それを返さないとエディンから自由になれなかったのだ。
「おい。なにを絶望している。お前の負債まだ膨れ上がるんだぞ?がはははは!」
「ご、ご主人様、どういう事ですか?」
「なんで俺が奴隷商ではなく、個人のトーガン様に売ると思っているんだ?」
エディンの言っていることが、ジューンには分からなかった。
「トーガン様はな、えらくお金持ちだ。俺は誰に売ったかしゃべらないという契約で、お前を高値で買って貰えるんだ」
「どういう事でしょうか?」
「お前は、今日からトーガン様からの責めに耐えねばならん。その為、俺はお前のような丈夫な奴隷を探して高く売ることが仕事なんだよ」
「げへへへへ!」
トーガンはヤラシイ笑みを浮かべ、ジューンは鳥肌が立ったのである。
「では、トーガン様おいくらで?」
「じゃあ、500万ドゴン払おうか」
「そ、そんなに!」
「それだけ払えば文句はないだろ?」
「ええ。十分ですぜ」
トーガンの屋敷には、専属の奴隷商人がいるようで、屋敷で契約が済まされてしまい本当に誰から買ったか分からないようにする為に徹底されていた。
ジューンの負債は500万ドゴンとなり、とてもじゃないが自分ではこの負債を返す事などできないと思ったのだった。そして、その場に崩れ落ちたのだった。
これでは、借金奴隷と言うが解放されることは無く、全然奴隷の人権はないと言えるのが実状だった。
そして、ジューンは抵抗も出来ず、ドーガンに売られる事になってしまった。ジューンはその日から、地獄の日々を送ることになったのだ。
エディンは、ジューンを売ったことにより懐が潤い、フリーの町で豪遊していた。
その結果、不測の事態に陥っていたのがジンタンだったのだ。翌朝一番にミーランの町に出向き、エディンの宿泊していた宿屋に出向いたのだ。
「スマン。ジンタンと申しますが、この宿屋にエディンという人が、宿泊していると思うのだが呼んでいただけますか?」
「エディン様なら、もうここにはいないですよ?昨日この町を出て行きました」
「なっ?どこに行ったか聞いていませんか?」
「いやぁ……申し訳ないですが、私達は聞いていませんね」
ジンタンは、その場に崩れ落ちた。後一日、早ければと思ったがどうしようもなかったのだ。
「ジンタン様……もう諦めて帰りましょう」
「何を言っているんだ!せっかくここまで分かっているのに」
「ですが、エディンという男性がどこかの町に移ったとなれば、振出しに戻ったと同じではありませんか」
「馬鹿な事を言うな。エディンという名前も分かったのなら、進展したと言うのだ。俺は絶対あきらめないからな」
「ジンタン様……」
ジンタンは、部下達を引き連れて、その宿屋を後にしたのだった。
ジューンは、その夜から耐えきれない程の拷問を受ける事になった。トーガンは、奴隷をいたぶることに快感を感じる性癖を持っていた。
エディンからは、夜の奉仕を求められていたが、トーガンは違っていた。ジューンをいたぶり痛みを与えていたのだ。
「い、痛い!やめてえええええ!」
トーガンは、ジューンを鞭で叩いていた。ジューンは縛り上げられ逃げる事も出来ずトーガンからいたぶられていた。
「もっと、叫べ!げへへへへへ」
ジューンは、トーガンからの責めに殺してほしいと思っていた。ジューンは裸にされ、鞭で叩かれていた為、体中みみずばれになっていたが治療はされず地下牢に放り込まれたのだった。
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