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第8章 Freedom国の設立!
閑話② Freedom国の準備
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ケンジは、ギルドに新たなルールができて、自分はもう追放されると分かった翌日から、行動に移し町の奴隷商店に行き、廃棄奴隷を買い求めたのだ。
「ケンジ様!いったいどういう事なのですか?」
「ああ!実はな、ギルドに新たなルールが出来たのは知っているか?」
「えぇ……噂には聞いております」
「その結果、俺はもうFランクの依頼は受ける事が出来なくなったんだよ」
「それは分かりますが、その事と廃棄奴隷を全て買い上げる事と、なんの関係があるのですか?そんないっぺんにお買い上げしてくれるのは、うちとしては有り難いのですが、そんないっぺんに購入されるより、ケンジ様とは長くお付き合いしとうございます」
「大丈夫だよ。これからも付き合いはさせてもらうから」
「それではなぜ?こんなに大量の奴隷達を?」
「先ほども言った通り、俺はもうFランク以外の依頼はやるつもりはないんだよ。そうなると、1か月に一回、依頼を受けないと、追放というルールが引っかかってくるんだよ」
「では、依頼をお受けすればいいのでは?」
「冒険者や生産者は自由を好み、俺はその感覚が人より強いんだよ。ギルドに命令されてやるぐらいなら、俺は追放という道を選ぶよ」
「えっ?えええ~~~~~‼何故ですか?そんな事をしたら、町の人達は悲しむと思いますよ」
「そう思ってくれると嬉しいが、俺はこういう性格だからしょうがないよ」
「そうですか……」
奴隷商人である女性は、ケンジが本格的にテンペの町からいなくなる事が、分かりガックリうなだれるのだった。それほどまでに、ケンジの存在はテンペの町では重要なポストにあるのだ。
「だから、もう俺の国で俺の店を重点的に発展させる事にしたんだよ。その為、従業員をしてもらう仲間として奴隷達が必要になるんだよ」
「でしたら、そんな廃棄奴隷など、買われたら使い物にならないではありませんか?もっと普通の奴隷の方が!」
「それをしたら、高すぎて数がそろえれないだろ」
「確かに、ケンジ様は超級ダンジョンに潜りエリクサーを用い、奴隷を治して今まで購入なさってきましたが、今回は廃棄奴隷の大量購入です。そんなに、エリクサーがあるとは思いません」
「あんまり、俺を見くびらないほうが良いぞ」
「まさか!そんなに大量のエリクサーが⁉……でしたら、それをオークションにかけて、そのお金で奴隷を購入した方が有意義でございます」
「ま、待て待て!そうしたら、廃棄奴隷達はどうなるんだよ?買い手がいなくなり、いずれは廃棄処分になるんじゃないのか?」
「それはそうですが……」
「俺はそんな事が許される、こんな世界は異常だと思うぞ。奴隷だって幸せになる権利はあるんだ!」
「奴隷ですよ?奴隷は主人に仕えて、それによって生きられるのです。自分の幸せなど求めていいわけでは!」
「だが、俺に仕えている奴隷を見たことあるよな?手足が治り活き活きと、日々の生活をすごしているだろ?幸せとは、その人物が置かれている立場じゃないんだよ。自分がどう思うかなんだ!」
ケンジの言った事に、奴隷商人は何も言えなくなってしまった。確かに、ケンジの店で働いている奴隷達はここから買われていく時は、この世に絶望し目が死んでいたのに、ケンジの店では平民より日々の生活を幸せに暮らせているのが、一目でわかるのである。
「ケンジ様の、気持ちは分かりました……奴隷の未来まで考えてくれて、本当に感謝します」
ケンジは、奴隷商人にはエリクサーで治すとは、一言も言っていないのだ。もし、欠損が魔法で治す事が出来るとわかると、今度は魔道ギルドが黙っていないのだ。そうなると、新たな厄介事がやってくる事となり、絶対にばれたくない事案であった。
そして、ケンジは大量の廃棄奴隷を格安で購入し、ギルが馭者をし、馬車に全員乗せたのである。今回人数が多い為、2連式に改造した馬車を持ってきたのだった。
「じゃあ、みんな乗ってくれ!」
奴隷達は、様々なスキルを持っていたが、手足がなくなり生活が立ち行かなくなり、奴隷に堕ちた者ばかりであった。ケンジは、欠損奴隷でも犯罪をしていた者は、当然購入はしなかったのだ。奴隷でも、幸せになる権利はあると言ったが全員ではない。
そして、国に帰ったケンジは、すぐに奴隷達を魔法で治療したのだった。ケンジは100名近くの奴隷達の振り分けをしたのである。
料理のできる人間、鍛冶のできる人間、大工のできる人間、職種は色々で、その分野にその人物が活躍が適した配置にしたのである。そして、冒険者だった人間もいたのである。
「君達には、護衛役をやってもらう事にするよ」
「「ちょ、ちょっと待ってください‼」」
「護衛なら、あたし達がいるじゃないですか!なんで今更‼」
「そうですよ!わたし達に何か至らない事があったのですか?」
「ちょ、ちょっと、システィナ、プリム落ち着けって!」
「「落ち着けるわけないじゃないですか‼」」
「まあ、二人とも落ち着くんだ!主にだって計画があるんだ」
「ギルは、自分達が役に立てなくても構わないの⁉」
「そんな訳あるか‼ただ、そんなヒステリックになってどうすんだ?主はそんな人じゃない。俺達は、主の一番最初の奴隷で、今までにも同じような事があっただろ!主には、絶対何か考えがあるんだから少しは黙ってろ!」
ギルがこんなに激昂するのは珍しい事だった。自分で主の考えを聞くと言ったが、内心では廃棄されるんじゃないかとドキドキしていた為、興奮して怒鳴ってしまったのだ。
「「ギル……」」
システィナとプリムは、ギルがこんなに動揺しているのを見た事がなかった。その為、突然大きな声を出されてその場で固まってしまったのだ。
「3人ともすまないな……不安にさせてしまったな」
「いえ……私こそ大きな声を出してしまい、申し訳ありません」
「3人ともよく聞いてくれ!いや3人だけじゃなくマードック達もな!これから、この国は発展していくつもりだ」
「ええ!それはわかっています」
「システィナ、プリム!これから今回の様に仲間が増えていくだろ?」
「「はい……」」
「もう、お前達だけでは、仲間の護衛は手が足りなくなってきている。その為、護衛できる仲間を増やさなきゃいけないのは、前から思っていたんだ」
「じゃ、ご主人様はあたし達のために?」
「ああ!だからシスティナ達は俺の専属護衛と、ダンジョンに行かない時は他の者達の護衛、新しく入った君達には生産者達の専属護衛を頑張って貰うつもりだ!」
「やっぱ、主は分かっているよな!安心したぜ!」
マードックは、さすがとばかりに指を鳴らし嬉しそうに言ったのだった。そして、それを聞いたギルはホッと息をつき、システィナとプリムは目に涙を貯めるのだった。
「「ご主人様!申し訳ございません!わたし達どうしても……」」
「まあ、いいっていいって!俺も言葉が足りなかったよ。ごめんな!」
「そんなあたし達が早とちりして……」
「本当にごめんなさい!」
「もう、分かったから……」
システィナとプリムはケンジが許してくれた事にホッとしたのだが、その言葉を遮る様に割って入って来た者がいたのだ。
「ケンちゃんは許したとしても、あたしは別だよ!」
「「えっ?」」
声の方を見ると、マイが手招きをしてシスティナとプリムを呼んでいたのだった。それを見た二人はサーっと血の気が引いたのだった。
「あんた達は、あたしが言った事がまだよくわかっていないようね!ケンちゃんが優しいからと言って調子に乗っているんじゃないわよ!」
「マ、マイさん……あたし達はただ、廃棄されるんじゃないかと!」
「ケンちゃんが、そんな事するわけないじゃない!いいからこっちに来なさい!」
「「ご、ご主人様!た、助けて……」」
「まあ、主の事を信じれなかった、お前達が悪い!」
「ギ、ギルゥ~~~~~!あんただって、焦っていたじゃない!」
「そ、そうよ!ギルも同罪だわ!」
「システィナ、プリム!ギルは全然違ったわ!あんた達はケンちゃんの事を怒鳴ったのよ!ギルとは違うんだからこっちにいらっしゃい!」
「「痛っ!痛いです!耳を引っ張らないで、マイさんごめんなさい!」」
システィナとプリムは、マイに耳を引っ張られ会議室から出て行ってしまい、永遠ともいえる長いお説教タイムに突入するのだった。
「お前達も、マイさんの逆鱗には触れたら、ああなるから注意するようにな!」
「「「「「分かりました!ギルスレインさん!」」」」」
筆頭奴隷であるギルにそう言われて、新人達は背筋が伸びるのだった。そして、新人達は絶対にマイを怒らせないようにと、心に誓ったのだった。
「少し、ビビらせたが君達にはこの国を発展させる為、家の建設や店の事をやってもらうから、よろしくたのむ!」
ケンジはそう言って、国の中の建設を最優先にして協力を求めるのだった。そして、ケンジは分かっているかのように、スタンピードに備えたのである。
そして、その10か月後……テンペの町は恐怖の長い一日が始まったのである。
「ケンジ様!いったいどういう事なのですか?」
「ああ!実はな、ギルドに新たなルールが出来たのは知っているか?」
「えぇ……噂には聞いております」
「その結果、俺はもうFランクの依頼は受ける事が出来なくなったんだよ」
「それは分かりますが、その事と廃棄奴隷を全て買い上げる事と、なんの関係があるのですか?そんないっぺんにお買い上げしてくれるのは、うちとしては有り難いのですが、そんないっぺんに購入されるより、ケンジ様とは長くお付き合いしとうございます」
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「では、依頼をお受けすればいいのでは?」
「冒険者や生産者は自由を好み、俺はその感覚が人より強いんだよ。ギルドに命令されてやるぐらいなら、俺は追放という道を選ぶよ」
「えっ?えええ~~~~~‼何故ですか?そんな事をしたら、町の人達は悲しむと思いますよ」
「そう思ってくれると嬉しいが、俺はこういう性格だからしょうがないよ」
「そうですか……」
奴隷商人である女性は、ケンジが本格的にテンペの町からいなくなる事が、分かりガックリうなだれるのだった。それほどまでに、ケンジの存在はテンペの町では重要なポストにあるのだ。
「だから、もう俺の国で俺の店を重点的に発展させる事にしたんだよ。その為、従業員をしてもらう仲間として奴隷達が必要になるんだよ」
「でしたら、そんな廃棄奴隷など、買われたら使い物にならないではありませんか?もっと普通の奴隷の方が!」
「それをしたら、高すぎて数がそろえれないだろ」
「確かに、ケンジ様は超級ダンジョンに潜りエリクサーを用い、奴隷を治して今まで購入なさってきましたが、今回は廃棄奴隷の大量購入です。そんなに、エリクサーがあるとは思いません」
「あんまり、俺を見くびらないほうが良いぞ」
「まさか!そんなに大量のエリクサーが⁉……でしたら、それをオークションにかけて、そのお金で奴隷を購入した方が有意義でございます」
「ま、待て待て!そうしたら、廃棄奴隷達はどうなるんだよ?買い手がいなくなり、いずれは廃棄処分になるんじゃないのか?」
「それはそうですが……」
「俺はそんな事が許される、こんな世界は異常だと思うぞ。奴隷だって幸せになる権利はあるんだ!」
「奴隷ですよ?奴隷は主人に仕えて、それによって生きられるのです。自分の幸せなど求めていいわけでは!」
「だが、俺に仕えている奴隷を見たことあるよな?手足が治り活き活きと、日々の生活をすごしているだろ?幸せとは、その人物が置かれている立場じゃないんだよ。自分がどう思うかなんだ!」
ケンジの言った事に、奴隷商人は何も言えなくなってしまった。確かに、ケンジの店で働いている奴隷達はここから買われていく時は、この世に絶望し目が死んでいたのに、ケンジの店では平民より日々の生活を幸せに暮らせているのが、一目でわかるのである。
「ケンジ様の、気持ちは分かりました……奴隷の未来まで考えてくれて、本当に感謝します」
ケンジは、奴隷商人にはエリクサーで治すとは、一言も言っていないのだ。もし、欠損が魔法で治す事が出来るとわかると、今度は魔道ギルドが黙っていないのだ。そうなると、新たな厄介事がやってくる事となり、絶対にばれたくない事案であった。
そして、ケンジは大量の廃棄奴隷を格安で購入し、ギルが馭者をし、馬車に全員乗せたのである。今回人数が多い為、2連式に改造した馬車を持ってきたのだった。
「じゃあ、みんな乗ってくれ!」
奴隷達は、様々なスキルを持っていたが、手足がなくなり生活が立ち行かなくなり、奴隷に堕ちた者ばかりであった。ケンジは、欠損奴隷でも犯罪をしていた者は、当然購入はしなかったのだ。奴隷でも、幸せになる権利はあると言ったが全員ではない。
そして、国に帰ったケンジは、すぐに奴隷達を魔法で治療したのだった。ケンジは100名近くの奴隷達の振り分けをしたのである。
料理のできる人間、鍛冶のできる人間、大工のできる人間、職種は色々で、その分野にその人物が活躍が適した配置にしたのである。そして、冒険者だった人間もいたのである。
「君達には、護衛役をやってもらう事にするよ」
「「ちょ、ちょっと待ってください‼」」
「護衛なら、あたし達がいるじゃないですか!なんで今更‼」
「そうですよ!わたし達に何か至らない事があったのですか?」
「ちょ、ちょっと、システィナ、プリム落ち着けって!」
「「落ち着けるわけないじゃないですか‼」」
「まあ、二人とも落ち着くんだ!主にだって計画があるんだ」
「ギルは、自分達が役に立てなくても構わないの⁉」
「そんな訳あるか‼ただ、そんなヒステリックになってどうすんだ?主はそんな人じゃない。俺達は、主の一番最初の奴隷で、今までにも同じような事があっただろ!主には、絶対何か考えがあるんだから少しは黙ってろ!」
ギルがこんなに激昂するのは珍しい事だった。自分で主の考えを聞くと言ったが、内心では廃棄されるんじゃないかとドキドキしていた為、興奮して怒鳴ってしまったのだ。
「「ギル……」」
システィナとプリムは、ギルがこんなに動揺しているのを見た事がなかった。その為、突然大きな声を出されてその場で固まってしまったのだ。
「3人ともすまないな……不安にさせてしまったな」
「いえ……私こそ大きな声を出してしまい、申し訳ありません」
「3人ともよく聞いてくれ!いや3人だけじゃなくマードック達もな!これから、この国は発展していくつもりだ」
「ええ!それはわかっています」
「システィナ、プリム!これから今回の様に仲間が増えていくだろ?」
「「はい……」」
「もう、お前達だけでは、仲間の護衛は手が足りなくなってきている。その為、護衛できる仲間を増やさなきゃいけないのは、前から思っていたんだ」
「じゃ、ご主人様はあたし達のために?」
「ああ!だからシスティナ達は俺の専属護衛と、ダンジョンに行かない時は他の者達の護衛、新しく入った君達には生産者達の専属護衛を頑張って貰うつもりだ!」
「やっぱ、主は分かっているよな!安心したぜ!」
マードックは、さすがとばかりに指を鳴らし嬉しそうに言ったのだった。そして、それを聞いたギルはホッと息をつき、システィナとプリムは目に涙を貯めるのだった。
「「ご主人様!申し訳ございません!わたし達どうしても……」」
「まあ、いいっていいって!俺も言葉が足りなかったよ。ごめんな!」
「そんなあたし達が早とちりして……」
「本当にごめんなさい!」
「もう、分かったから……」
システィナとプリムはケンジが許してくれた事にホッとしたのだが、その言葉を遮る様に割って入って来た者がいたのだ。
「ケンちゃんは許したとしても、あたしは別だよ!」
「「えっ?」」
声の方を見ると、マイが手招きをしてシスティナとプリムを呼んでいたのだった。それを見た二人はサーっと血の気が引いたのだった。
「あんた達は、あたしが言った事がまだよくわかっていないようね!ケンちゃんが優しいからと言って調子に乗っているんじゃないわよ!」
「マ、マイさん……あたし達はただ、廃棄されるんじゃないかと!」
「ケンちゃんが、そんな事するわけないじゃない!いいからこっちに来なさい!」
「「ご、ご主人様!た、助けて……」」
「まあ、主の事を信じれなかった、お前達が悪い!」
「ギ、ギルゥ~~~~~!あんただって、焦っていたじゃない!」
「そ、そうよ!ギルも同罪だわ!」
「システィナ、プリム!ギルは全然違ったわ!あんた達はケンちゃんの事を怒鳴ったのよ!ギルとは違うんだからこっちにいらっしゃい!」
「「痛っ!痛いです!耳を引っ張らないで、マイさんごめんなさい!」」
システィナとプリムは、マイに耳を引っ張られ会議室から出て行ってしまい、永遠ともいえる長いお説教タイムに突入するのだった。
「お前達も、マイさんの逆鱗には触れたら、ああなるから注意するようにな!」
「「「「「分かりました!ギルスレインさん!」」」」」
筆頭奴隷であるギルにそう言われて、新人達は背筋が伸びるのだった。そして、新人達は絶対にマイを怒らせないようにと、心に誓ったのだった。
「少し、ビビらせたが君達にはこの国を発展させる為、家の建設や店の事をやってもらうから、よろしくたのむ!」
ケンジはそう言って、国の中の建設を最優先にして協力を求めるのだった。そして、ケンジは分かっているかのように、スタンピードに備えたのである。
そして、その10か月後……テンペの町は恐怖の長い一日が始まったのである。
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