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第7章 超級ダンジョン攻略!
56話 超級ダンジョン⑩
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マサルは、マイの眼前にて逃げ出したいくらいだった。いくら自分が力をつけたからといって、マイは冒険者ギルドでSSランクになった猛者であったからだ。
流星のメンバーが、まさか奴隷達に全滅してしまうとは、マサルは思ってもみなかったのである。
マサルは、時間を稼ぎをしてすぐにメンバー達が奴隷を倒し、唯一、強敵であろうマイを流星メンバー全員で倒すつもりだったのである。
「そ・・・そんな・・・あいつ等が、奴隷に負けるだなんて・・・」
「そうね!もう、あんただけだけど、どうするの?」
「うるせえ!お前なんかに、俺が負ける訳ねえだろうが!」
マサルは強がって、マイに罵倒を浴びせるのだった。マイもまた、その言葉に挑発するかの如く、口角を少しあげ笑うのだった。
「てめえ!何笑っていやがる!」
「強がるのも、いい加減にしなよ。足が震えているよ。いいからかかっておいで!」
マイは、マサルを挑発するように手招きをして、にっこりほほ笑むのだった。マサルは、マイの態度に苛立ちを覚え、マイに突進をしたのだった。
当然だが、マサルも又3次職になっていたのである。冒険者の頃、マサルは騎士であったが、これは1次職で20レベル以上で剣術と盾術を伸ばすとなれる職業である。
そして、今はクルセイダーというパラディンを超越した職業で、鉄壁の防御と攻撃力を備えた職業である。
攻撃力があるという事は、STRも高いという事で、両手持ちの剣を片手で扱えるという、反則的な職業なのである。
「だぁ~~~~~~!くらえぇ!」
マサルは、マイに向かってその巨大な剣を軽々振り回し、その重さを感じさせないかの如く、素早いスピードで攻撃を繰り返すのだった。
マイは、モンクの3次職であるセインバロルなのだ。余裕でその連続攻撃を避けまくるのである。
その隙を狙い、マイは攻撃を繰り出すのだが、マサルは盾で全部防いでしまって、ダメージが通らないのである。
「ははははは!なんだそのパンチは!マイマール、本当にSSランクの冒険者か?」
今度はマサルが、マイを挑発してきたのだった。
「マイさん!援護します!」
動くことが出来るシスティナが、その戦いに参入しようとしたのだ。
「システィナ!入ってこないで!」
「え?」
「こいつは、あたしだけで十分よ!」
システィナは、マイの言葉に足を止めるのだった。マサルは、ニヤリと笑い挑発を続けるのだった。
「マイマールよ!手伝ってもらったほうが良いんじゃないのか?」
マイは、マサルの言葉に鼻で笑い、またもや手招きをするのだった。マイからしたら、システィナ達が頑張って一人で勝利したのに、自分だけが手伝ってもらう事は、武闘家としての意地が許さなかったのである。
日頃は、普通の女性だが、前世では何人もの門弟を抱えていた、立花極心流正統後継者なのだ。
マイは、こんな奴には絶対負けない自信があり、最後に戦いになるダンジョンマスターの為に、システィナには少しでも休んでいてほしかったのだ。
「調子に乗るなよ!」
マサルは、剣に魔力を込め振りかぶったのだった。
「インフィニティーストライク!」
マサルの握った剣が、光り輝きマイに突進したのだった。マサルの姿はプレートメイルを着ているとは思えない程俊敏であっという間に、マイの位置まで移動をして、マイに一撃をいれようとしていたのだった。
「マイ!」
「まさか、クルセイダーという職業がこんな技を繰り出してくるのか!」
ケンジは驚き思わず叫んでしまったのである。
だが、マイはこの攻撃を読んでいたみたいだった。マイは今までの経験で、マサルが剣に魔力を込めたのを見て、プリムの旋風陣と同じような大技を繰り出すと読んだのだった。
そして、この※①【インフィニティーストライク】が当たる瞬間、マイは呟くのだった。
「立花極心流秘奥義・・・反響!」
マイの、両手が光り輝いていたのだっだ。そして、マサルの剣の衝撃を全て吸収しているかのように、剣の力の方向性をマイの後方に誘うのだった。
マサルは、何が起こったのか解らなかったのだ。確かに自分の剣はマイに当たったはずなのに、マイは両手で剣を掴み、その力に逆らわずに後方に投げ飛ばされたのだ。
マサルは、こんなことがあり得るのかと、放心状態になるのだった。
「何、ボーっとしてんのよ!これで終わりよ!」
マイは、※②【反響】と呟き、マサルを後方に誘い、それでみんなも終わりかと思っていたのだが、違っていたのだった。よく見ると、マイの両手はまだ光り輝いていたのだった。
「これが真の反響よ!」
マイは、素早く移動をして、手をマサルに軽くふれたのだった。すると、マサルはあり得ない程の、衝撃とダメージを与えられ、プレートメイルは粉々に砕けちりふっとんだのだった。
周りで見ていた、ケンジ達はいったい何が起こったのか分からなかったのだ。ケンジはその反響と言う技を見て、中国拳法の発勁のように見えたのだった。
マサルは、そのまま死亡してしまい、ダンジョンに吸収されてしまったのである。
「マイさん!あれって何ですか?」
「システィナ!あたしに任せてくれてありがとね。」
「いやいやいや・・・・そんなことより、マイあれは一体。」
「ケンちゃん、あれはね立花極心流の秘奥義で、武器を持った敵に対して使う技の一つだよ。」
マイの説明によると、真剣白羽取りのような技で、相手のエネルギーを乗せて反撃するらしいが、ケンジ達にはよくわからなかった。ガイアースに来て使うと魔力を使う事になり、威力がはんぱないものとなるそうだ。
簡単に言えば、魔力を両手に集め、相手のエネルギーを吸収し、自分の魔力に上乗せして、相手の身体に直接ぶち込むそうだ。
「マイって、普段は普通の女の子なのに、戦いになると怖いな・・・」
「何言ってんのよ・・・あたしは何も変わらないよ。そんな事より、いよいよ最後の部屋なんだから、無駄口たたかない!」
「ケンちゃん!みんなの体力を早く回復させて!あの奥の部屋に行くわよ。」
マイは、ケンジに怖いと言われて、少しショックだったのだ。その印象をもたれたくなくて、ごまかすようにケンジに指示を出していたのだった。
そして、ケンジ達は体力を回復させて、付与魔法も全部かけなおし、ダンジョンマスターの部屋に入ると、驚きの後景が目に入るのである。
「ごめんなさい!」
部屋の中心に、小さな女の子が震えながら、土下座をしていたのだった。これには、ケンジ達も目が点になるのだった。
ダンジョンマスターいるはずと思っていたのに、そこには大きな水晶と生活のできる空間と、少女が泣きながら謝罪してきたのだった。
「あの・・・・君は?」
「あたしは・・・ダンジョンマスターです・・・どうか殺さないで・・・・何でもしますから・・・」
「お願いします・・・死ぬのは嫌なんです・・・」
「お前!俺達を油断させようと思っているのか?そんな事をしても無駄だぞ!」
マードックは、ダンジョンマスターに剣を向けて、威圧したのだった。その姿は、小さい子を大の大人が虐めているようにしか、見えなかったのである。
「そ、そんなことしないです!」
「俺達は、ダンジョンマスターを倒すために、ここまで来たんだよ!」
「そんなぁ~~~あたしは何もしてないじゃないですか!なんで殺されなくちゃいけないんですか!」
「このまま、ダンジョンマスターを放って置いたら、このダンジョンは地上にとったら脅威の存在になるからだ!討伐されるのはあたりまえだろ!」
「脅威って・・・あたしはずっとここに住んでいただけじゃないですか?それなのに、地上のあなた方が、あたしの家に勝手に侵入してきたんじゃないですか?」
「あたしからしたら、地上の人間たちの方が脅威ですよ!」
「ちょっと待って!今ぼろを出したわね。地上の人間が侵入って、この土地はまだ未開の地よ!侵入なんて嘘だわ!わたし達が初めてのはずよ。」
そういってプリムは、小さい女の子にハルバードを向けたのである。
「ちょっ、ちょっと待ってよ!嘘じゃないから!」
「それに、さっきの流星のパーティーを奴隷として買っていったのは、怪しい魔法使い風の男だって情報は入っているわ!あんたの、他にまだいるんじゃないの?」
「本当に私だけです!信じてください!あなた達に逆らう事はしません。だから、殺さないで!」
「いいや!あんたを始末して、この辺りの安全を確保するつもりだから諦めろ!」
マードックが剣を振りかぶった!
「いやあああああ!」
ダンジョンマスターが泣き叫び、パニックになるのである。
「マードック待て!」
ケンジが、ギリギリのところでマードックを止めるのだった。ダンジョンマスターに、当たるギリギリのところで剣先が、ピタッと止まった。
「主・・・そんな甘い事だと早死にするぞ・・・・」
「ダンジョンマスター、ちょっと話を聞かせてもらってもいいか?」
ダンジョンマスターは、目に涙をためてコクコク頷くのだった。
「あんた、地上の人間の方が脅威と言っていたが、この地は未開の地だ。人間が、まだこの地にはいないはずなんだよ。なぜ、そんなすぐばれるような嘘をつく。」
「嘘じゃないです・・・信じてください・・・」
「じゃあ、いつ、人間がこのダンジョンに侵入してきたんだ?」
「いえ・・・このダンジョンじゃありません・・・」
「やっぱ!うそじゃねえか!」
「マードック!話は最後まで聞くものだ。」
ダンジョンマスターの話は、数千年前にまでさかのぼるのである。こんな身なりをしているが、ダンジョンマスターはもう数千歳なんだそうだ。
そして、生まれたばかりのダンジョンで静かに暮らしていたそうで、ある日地上の人間たちが、自分のダンジョンを見つけ、中を荒らしていき、身の危険を感じて過ごしていたらしい。
そして、遂に生まれたばかりのダンジョンだった為、30階層しかなかったダンジョンは、攻略されそうになったのである。
つまり、地上の人間達に殺されそうになったのである。そして、ダンジョンコアを持って、その時は逃げることが出来たのだった。そして、そのころは人間たちはコアを壊す事でダンジョンを消滅させていたらしいのである。
ダンジョンマスターは、コアのコピーを最深部に置き脱出する事で、身の安全を確保したらしいのである。
ダンジョンマスターはこんなことになるのなら、地上の人間がいない土地に行き、洞窟を見つけコアを設置することで、洞窟をダンジョン化にして静かにこの土地で暮らしていたのだそうだ。
ただ、何もしなくては魔物に襲われるので、コアで生み出した罠や魔物を設置して、身の安全を確保していただけであった。
そして、このコアは地上や、ダンジョン内を偵察できるようになっていて、数千年ぶりに地上の様子を見たら、近くに町が出来ていることに驚き、今まで貯めに貯めた、ダンジョンコアのエネルギーで強化したのだった。
人間が、近いうちにこのダンジョンにやってくると思い、人間には人間をあてるのがいい方法だと思い、流星のメンバーが奴隷として売っていたので買ったのだと言うのだ。
この、コアのエネルギーを使い、エリクサーやパワースクロールを生み出し、流星のメンバーを強化したとの事だった。
最初、強化はせずコアのコピーを作り、このダンジョンは、捨て他の土地に移ろうと思ったのだが、せっかくここまで成長したダンジョンを捨てるのも躊躇い、強化に力を入れたらコアのエネルギーが少なくなってしまい、コアの
コピーが作れなくて、逃げだす事が出来なかったのである。
ダンジョンコアを移動させる時、コピーは一個だけ作ることが出来、オリジナルと交換する事で移動できるのである。つまり、コピーが無いと逃げ出すことが出来ないのである。
そして、流星のメンバーはあの性格なので、怪しい魔法使いの姿で接していて、命令に背いたときには罰をあたえて従えていたそうだ。だが、命令に従ったときは飴も与え、飴と鞭で従えていたのだった。
ケンジは、その話を聞いて、ダンジョンマスターに聞き返すのだった。
「つまり、あんたはその見た目だが、もう数千年もここで暮らしていて、これからも静かに暮らしていくと言うのだな?」
「ケンちゃん!主!(ご主人様!)」
「殺さないでくれて、ここにはもう来ないと約束して頂けるなら、あたしは静かにここで暮らしていきたいです。」
「あんたのダンジョンはここだけか?」
「いえ・・・・この辺りにあるダンジョンは、あたしの支配下にあります。」
「本当に、地上に迷惑をかけないんだな?スタンピードを起こさないと約束できるなら、見逃してやるよ。」
「ケンちゃん!」
「まあ、待てよ!マイの言いたいことはわかるが、実際このダンジョンは・・・ダンジョンマスターは地上に迷惑をかけていないだろ?話を信じるなら、数千年前に地上の人間が迷惑をかけ、住む場所を追われたって事だろ?」
「そうだけど・・・その話がホントって、確証がないじゃない!」
ケンジ達が、そんな事を言いあっていると、ダンジョンマスターが話に割って入ってきたのだった。
「あの・・・スタンピードってなんですか?」
「「「「「「え?」」」」」」
「何で、ダンジョンマスターが知らねえんだよ!」
「ひっ・・・」
「マードック!いちいち凄むんじゃない!で、本当に知らないのか?」
「は、はい・・・スタンピードって?」
「ダンジョンから、魔物があふれ出し、地上をめちゃくちゃにする事だよ!」
「それに最近じゃ、魔物の強さが、強力になって手に負えなくなってきているんだよ。」
「あっ・・・・」
「なんか心当たりがあるのか?」
「ひょっとして、それはダンジョンマスターのいないダンジョンですか?」
「いや、俺はこのダンジョンではじめて、ダンジョンマスターに会ったんで、全部のダンジョンがいないかったとは言い切れないが、たぶんそうだとおもうぞ。」
「もし、その魔物が溢れるダンジョンに、ダンジョンマスターがいないとしたら、ある説明がつきます。」
「それはなんだ?」
「コピーした、ダンジョンコアの暴走ですよ。」
「はっ?どういうことだよ?」
「基本的に、ダンジョンマスターは争いを嫌います。そこまではいいですか?」
「ダンジョンマスターって、魔王の生まれ変わりでスタンピードを起こし、地上を制圧する存在じゃないのか?」
「あたしの言っているのは基本です。地上の人間にも色々いるでしょ?それと同じですよ。良い人間や、悪い人間、臆病だったり、勇ましかったりいろんな人間がいるでしょ。それと一緒です。」
「中には、そんな魔王のような、ダンジョンマスターもいるって事ですよ。」
「ああ・・・なるほど・・・」
「説明を続けますね。」
ダンジョンマスターの説明だと、自分が逃げた様にコピーをダンジョンに変え玉として、設置したコアが長い月日でガタが来ているんじゃないかという事だった。
オリジナルは劣化することは無いが、コピーはそうはいかないらしいのだ。ダンジョンマスターがいる、ダンジョンは管理をしっかりして、魔物が外に溢れることはないのである。
それは当然の事で、ダンジョンの守りで生み出されたモノが、勝手に外に出ることは絶対にありえないのである。
だが、そのダンジョンを追い出され、コピーを置いてオリジナルを持ち出さないといけないマスターは、コピーに任せて逃げ出すのである。
つまり、知性のない物が管理するのである。長年にわたり作動だけ続けるコアは、だんだん壊れてきて最後に消滅し、それに伴いダンジョンもこの世から無くなるのである。
つまりダンジョンの中に入り、誰かが死んだり、物が吸収されるとコアのエネルギーになり、そのエネルギーを使い魔物や罠が設置されるのである。
古くなったコアのコピーは、その感覚がなくなっていき、無尽蔵にエネルギーを使い魔物を生み出し、魔物が地上にあふれ出すのである。
魔物がいっぱいになると、魔物同士殺し合いになり吸収され、そのエネルギーを使いまた、より強い魔物が生み出されるようになるのだ。
そして、人間達もいけない事があるのだ。使わなくなった魔石やごみをダンジョンに捨てている事も、余計なエネルギーをコアに貯めこませているのだった。それに今までも、目的じゃないいらない素材を放置して、持って帰らない事もそうの一つなのだ。
ケンジは、インベントリに収納し全部の鉱石を持って帰るのだが、他の生産者達は、オリハルコン鉱石だけ持って帰り、後の掘った鉱石はその場において帰り、その鉱石はダンジョンに吸収されるのである。
そして、今管理人のいないダンジョンは暴走し始め、魔物が強力になっているのではないかとダンジョンマスターは言うのだった。
「つまり、あんたの言う様にダンジョンマスターがいるダンジョンは、スタンピードが起こらないと言うんだな?」
「そのように言い切れませんが、たぶんそうだというしか言えません・・・」
「じゃあ、あんたたちダンジョンマスターが何人いるか知らないが、放置されているダンジョンの管理人になってくれたら、暴走は止まるのか?」
「それは、無理ですよ。それにそのダンジョンは昔、地上の人間達に追われて手放したダンジョンですよ。」
「誰が、そんな危険な場所に戻って、暮らす馬鹿がいるのですか?」
ダンジョンマスターの、言う事はもっともである。ケンジもそんな厄介なとこに戻って、管理をお願いされても絶対に断ると思うのだった。
「ですが、これだけは言わせてください。全部の、ダンジョンが暴走してそのスタンピードですか?そうならないかと思いますよ。」
「なぜそうおもう?」
「その前に、大抵のコピーのコアは機能が停止します。」
ダンジョンマスターの、言う事はなんとなくわかるのである。事実、スタンピードはそんな頻繁に起こるものでなく、何十年に一回とかで、王国で発生したスタンピードは百年前なのだ。
つまり、ダンジョンマスターが、地上の人間達の進行を止められなかったのが初級、中級、上級ダンジョンだったのである。
管理されているダンジョンは、ダンジョンマスターがその昔人間のいない土地に移り住み、ダンジョンが育ち、超級・極級になっているとの事なのだ。
テンペの町の超級ダンジョンは、管理者がいないにもかかわらず、ダンジョンが育って暴走しているのかはわからないので、最奥に行き確認する必要があるのである。
ダンジョンマスターがいて、故意に地上を征服しようとしているような、悪いダンジョンマスターがいるのかも、しれないのである。
それ故に、ケンジの言った管理をしてくれと言ったことは、見当違いであり、そんな事は無理だとダンジョンマスターは拒否したのである。
一番の理由は、人間の生活圏内に移住したくないのが、本当の理由ではあるのだが・・・
ケンジは、強化魔法が切れそうになっているのに気づき、セイラたちにかけなおしを指示しながら、ダンジョンマスターの話を聞いていたのだった。
*-----*-----*-----*-----*
この話で出てきたスキル一覧。
※①【インフィニティーストライク】
流星のリーダー、マサルが使ったアクティブスキルで、クルセイダーの
最大ダメージを出せるダメージ技。
魔力を剣に纏わせ、敵対対象に突進し、斬りつけるブレイク技といったら
わかるだろう。
※②【反響】
マイマールが使った前世での技の一つ。立花極心流の表の秘奥義で
無手での技で、相手が武器を持った時に効果が最大限に出るのである。
地球では、両手に気を込めて、武器を真剣白羽取りをして、後方に受け流し
発勁を撃ちこむのである。
ガイアースに転生したのち、この技は覚醒したようで、両手に魔力が乗り
武器を受け止め、相手の武器のパワーを吸収し、そのパワーも上乗せした
状態で、相手の心臓に叩き込む技へと昇華したのである。
流星のメンバーが、まさか奴隷達に全滅してしまうとは、マサルは思ってもみなかったのである。
マサルは、時間を稼ぎをしてすぐにメンバー達が奴隷を倒し、唯一、強敵であろうマイを流星メンバー全員で倒すつもりだったのである。
「そ・・・そんな・・・あいつ等が、奴隷に負けるだなんて・・・」
「そうね!もう、あんただけだけど、どうするの?」
「うるせえ!お前なんかに、俺が負ける訳ねえだろうが!」
マサルは強がって、マイに罵倒を浴びせるのだった。マイもまた、その言葉に挑発するかの如く、口角を少しあげ笑うのだった。
「てめえ!何笑っていやがる!」
「強がるのも、いい加減にしなよ。足が震えているよ。いいからかかっておいで!」
マイは、マサルを挑発するように手招きをして、にっこりほほ笑むのだった。マサルは、マイの態度に苛立ちを覚え、マイに突進をしたのだった。
当然だが、マサルも又3次職になっていたのである。冒険者の頃、マサルは騎士であったが、これは1次職で20レベル以上で剣術と盾術を伸ばすとなれる職業である。
そして、今はクルセイダーというパラディンを超越した職業で、鉄壁の防御と攻撃力を備えた職業である。
攻撃力があるという事は、STRも高いという事で、両手持ちの剣を片手で扱えるという、反則的な職業なのである。
「だぁ~~~~~~!くらえぇ!」
マサルは、マイに向かってその巨大な剣を軽々振り回し、その重さを感じさせないかの如く、素早いスピードで攻撃を繰り返すのだった。
マイは、モンクの3次職であるセインバロルなのだ。余裕でその連続攻撃を避けまくるのである。
その隙を狙い、マイは攻撃を繰り出すのだが、マサルは盾で全部防いでしまって、ダメージが通らないのである。
「ははははは!なんだそのパンチは!マイマール、本当にSSランクの冒険者か?」
今度はマサルが、マイを挑発してきたのだった。
「マイさん!援護します!」
動くことが出来るシスティナが、その戦いに参入しようとしたのだ。
「システィナ!入ってこないで!」
「え?」
「こいつは、あたしだけで十分よ!」
システィナは、マイの言葉に足を止めるのだった。マサルは、ニヤリと笑い挑発を続けるのだった。
「マイマールよ!手伝ってもらったほうが良いんじゃないのか?」
マイは、マサルの言葉に鼻で笑い、またもや手招きをするのだった。マイからしたら、システィナ達が頑張って一人で勝利したのに、自分だけが手伝ってもらう事は、武闘家としての意地が許さなかったのである。
日頃は、普通の女性だが、前世では何人もの門弟を抱えていた、立花極心流正統後継者なのだ。
マイは、こんな奴には絶対負けない自信があり、最後に戦いになるダンジョンマスターの為に、システィナには少しでも休んでいてほしかったのだ。
「調子に乗るなよ!」
マサルは、剣に魔力を込め振りかぶったのだった。
「インフィニティーストライク!」
マサルの握った剣が、光り輝きマイに突進したのだった。マサルの姿はプレートメイルを着ているとは思えない程俊敏であっという間に、マイの位置まで移動をして、マイに一撃をいれようとしていたのだった。
「マイ!」
「まさか、クルセイダーという職業がこんな技を繰り出してくるのか!」
ケンジは驚き思わず叫んでしまったのである。
だが、マイはこの攻撃を読んでいたみたいだった。マイは今までの経験で、マサルが剣に魔力を込めたのを見て、プリムの旋風陣と同じような大技を繰り出すと読んだのだった。
そして、この※①【インフィニティーストライク】が当たる瞬間、マイは呟くのだった。
「立花極心流秘奥義・・・反響!」
マイの、両手が光り輝いていたのだっだ。そして、マサルの剣の衝撃を全て吸収しているかのように、剣の力の方向性をマイの後方に誘うのだった。
マサルは、何が起こったのか解らなかったのだ。確かに自分の剣はマイに当たったはずなのに、マイは両手で剣を掴み、その力に逆らわずに後方に投げ飛ばされたのだ。
マサルは、こんなことがあり得るのかと、放心状態になるのだった。
「何、ボーっとしてんのよ!これで終わりよ!」
マイは、※②【反響】と呟き、マサルを後方に誘い、それでみんなも終わりかと思っていたのだが、違っていたのだった。よく見ると、マイの両手はまだ光り輝いていたのだった。
「これが真の反響よ!」
マイは、素早く移動をして、手をマサルに軽くふれたのだった。すると、マサルはあり得ない程の、衝撃とダメージを与えられ、プレートメイルは粉々に砕けちりふっとんだのだった。
周りで見ていた、ケンジ達はいったい何が起こったのか分からなかったのだ。ケンジはその反響と言う技を見て、中国拳法の発勁のように見えたのだった。
マサルは、そのまま死亡してしまい、ダンジョンに吸収されてしまったのである。
「マイさん!あれって何ですか?」
「システィナ!あたしに任せてくれてありがとね。」
「いやいやいや・・・・そんなことより、マイあれは一体。」
「ケンちゃん、あれはね立花極心流の秘奥義で、武器を持った敵に対して使う技の一つだよ。」
マイの説明によると、真剣白羽取りのような技で、相手のエネルギーを乗せて反撃するらしいが、ケンジ達にはよくわからなかった。ガイアースに来て使うと魔力を使う事になり、威力がはんぱないものとなるそうだ。
簡単に言えば、魔力を両手に集め、相手のエネルギーを吸収し、自分の魔力に上乗せして、相手の身体に直接ぶち込むそうだ。
「マイって、普段は普通の女の子なのに、戦いになると怖いな・・・」
「何言ってんのよ・・・あたしは何も変わらないよ。そんな事より、いよいよ最後の部屋なんだから、無駄口たたかない!」
「ケンちゃん!みんなの体力を早く回復させて!あの奥の部屋に行くわよ。」
マイは、ケンジに怖いと言われて、少しショックだったのだ。その印象をもたれたくなくて、ごまかすようにケンジに指示を出していたのだった。
そして、ケンジ達は体力を回復させて、付与魔法も全部かけなおし、ダンジョンマスターの部屋に入ると、驚きの後景が目に入るのである。
「ごめんなさい!」
部屋の中心に、小さな女の子が震えながら、土下座をしていたのだった。これには、ケンジ達も目が点になるのだった。
ダンジョンマスターいるはずと思っていたのに、そこには大きな水晶と生活のできる空間と、少女が泣きながら謝罪してきたのだった。
「あの・・・・君は?」
「あたしは・・・ダンジョンマスターです・・・どうか殺さないで・・・・何でもしますから・・・」
「お願いします・・・死ぬのは嫌なんです・・・」
「お前!俺達を油断させようと思っているのか?そんな事をしても無駄だぞ!」
マードックは、ダンジョンマスターに剣を向けて、威圧したのだった。その姿は、小さい子を大の大人が虐めているようにしか、見えなかったのである。
「そ、そんなことしないです!」
「俺達は、ダンジョンマスターを倒すために、ここまで来たんだよ!」
「そんなぁ~~~あたしは何もしてないじゃないですか!なんで殺されなくちゃいけないんですか!」
「このまま、ダンジョンマスターを放って置いたら、このダンジョンは地上にとったら脅威の存在になるからだ!討伐されるのはあたりまえだろ!」
「脅威って・・・あたしはずっとここに住んでいただけじゃないですか?それなのに、地上のあなた方が、あたしの家に勝手に侵入してきたんじゃないですか?」
「あたしからしたら、地上の人間たちの方が脅威ですよ!」
「ちょっと待って!今ぼろを出したわね。地上の人間が侵入って、この土地はまだ未開の地よ!侵入なんて嘘だわ!わたし達が初めてのはずよ。」
そういってプリムは、小さい女の子にハルバードを向けたのである。
「ちょっ、ちょっと待ってよ!嘘じゃないから!」
「それに、さっきの流星のパーティーを奴隷として買っていったのは、怪しい魔法使い風の男だって情報は入っているわ!あんたの、他にまだいるんじゃないの?」
「本当に私だけです!信じてください!あなた達に逆らう事はしません。だから、殺さないで!」
「いいや!あんたを始末して、この辺りの安全を確保するつもりだから諦めろ!」
マードックが剣を振りかぶった!
「いやあああああ!」
ダンジョンマスターが泣き叫び、パニックになるのである。
「マードック待て!」
ケンジが、ギリギリのところでマードックを止めるのだった。ダンジョンマスターに、当たるギリギリのところで剣先が、ピタッと止まった。
「主・・・そんな甘い事だと早死にするぞ・・・・」
「ダンジョンマスター、ちょっと話を聞かせてもらってもいいか?」
ダンジョンマスターは、目に涙をためてコクコク頷くのだった。
「あんた、地上の人間の方が脅威と言っていたが、この地は未開の地だ。人間が、まだこの地にはいないはずなんだよ。なぜ、そんなすぐばれるような嘘をつく。」
「嘘じゃないです・・・信じてください・・・」
「じゃあ、いつ、人間がこのダンジョンに侵入してきたんだ?」
「いえ・・・このダンジョンじゃありません・・・」
「やっぱ!うそじゃねえか!」
「マードック!話は最後まで聞くものだ。」
ダンジョンマスターの話は、数千年前にまでさかのぼるのである。こんな身なりをしているが、ダンジョンマスターはもう数千歳なんだそうだ。
そして、生まれたばかりのダンジョンで静かに暮らしていたそうで、ある日地上の人間たちが、自分のダンジョンを見つけ、中を荒らしていき、身の危険を感じて過ごしていたらしい。
そして、遂に生まれたばかりのダンジョンだった為、30階層しかなかったダンジョンは、攻略されそうになったのである。
つまり、地上の人間達に殺されそうになったのである。そして、ダンジョンコアを持って、その時は逃げることが出来たのだった。そして、そのころは人間たちはコアを壊す事でダンジョンを消滅させていたらしいのである。
ダンジョンマスターは、コアのコピーを最深部に置き脱出する事で、身の安全を確保したらしいのである。
ダンジョンマスターはこんなことになるのなら、地上の人間がいない土地に行き、洞窟を見つけコアを設置することで、洞窟をダンジョン化にして静かにこの土地で暮らしていたのだそうだ。
ただ、何もしなくては魔物に襲われるので、コアで生み出した罠や魔物を設置して、身の安全を確保していただけであった。
そして、このコアは地上や、ダンジョン内を偵察できるようになっていて、数千年ぶりに地上の様子を見たら、近くに町が出来ていることに驚き、今まで貯めに貯めた、ダンジョンコアのエネルギーで強化したのだった。
人間が、近いうちにこのダンジョンにやってくると思い、人間には人間をあてるのがいい方法だと思い、流星のメンバーが奴隷として売っていたので買ったのだと言うのだ。
この、コアのエネルギーを使い、エリクサーやパワースクロールを生み出し、流星のメンバーを強化したとの事だった。
最初、強化はせずコアのコピーを作り、このダンジョンは、捨て他の土地に移ろうと思ったのだが、せっかくここまで成長したダンジョンを捨てるのも躊躇い、強化に力を入れたらコアのエネルギーが少なくなってしまい、コアの
コピーが作れなくて、逃げだす事が出来なかったのである。
ダンジョンコアを移動させる時、コピーは一個だけ作ることが出来、オリジナルと交換する事で移動できるのである。つまり、コピーが無いと逃げ出すことが出来ないのである。
そして、流星のメンバーはあの性格なので、怪しい魔法使いの姿で接していて、命令に背いたときには罰をあたえて従えていたそうだ。だが、命令に従ったときは飴も与え、飴と鞭で従えていたのだった。
ケンジは、その話を聞いて、ダンジョンマスターに聞き返すのだった。
「つまり、あんたはその見た目だが、もう数千年もここで暮らしていて、これからも静かに暮らしていくと言うのだな?」
「ケンちゃん!主!(ご主人様!)」
「殺さないでくれて、ここにはもう来ないと約束して頂けるなら、あたしは静かにここで暮らしていきたいです。」
「あんたのダンジョンはここだけか?」
「いえ・・・・この辺りにあるダンジョンは、あたしの支配下にあります。」
「本当に、地上に迷惑をかけないんだな?スタンピードを起こさないと約束できるなら、見逃してやるよ。」
「ケンちゃん!」
「まあ、待てよ!マイの言いたいことはわかるが、実際このダンジョンは・・・ダンジョンマスターは地上に迷惑をかけていないだろ?話を信じるなら、数千年前に地上の人間が迷惑をかけ、住む場所を追われたって事だろ?」
「そうだけど・・・その話がホントって、確証がないじゃない!」
ケンジ達が、そんな事を言いあっていると、ダンジョンマスターが話に割って入ってきたのだった。
「あの・・・スタンピードってなんですか?」
「「「「「「え?」」」」」」
「何で、ダンジョンマスターが知らねえんだよ!」
「ひっ・・・」
「マードック!いちいち凄むんじゃない!で、本当に知らないのか?」
「は、はい・・・スタンピードって?」
「ダンジョンから、魔物があふれ出し、地上をめちゃくちゃにする事だよ!」
「それに最近じゃ、魔物の強さが、強力になって手に負えなくなってきているんだよ。」
「あっ・・・・」
「なんか心当たりがあるのか?」
「ひょっとして、それはダンジョンマスターのいないダンジョンですか?」
「いや、俺はこのダンジョンではじめて、ダンジョンマスターに会ったんで、全部のダンジョンがいないかったとは言い切れないが、たぶんそうだとおもうぞ。」
「もし、その魔物が溢れるダンジョンに、ダンジョンマスターがいないとしたら、ある説明がつきます。」
「それはなんだ?」
「コピーした、ダンジョンコアの暴走ですよ。」
「はっ?どういうことだよ?」
「基本的に、ダンジョンマスターは争いを嫌います。そこまではいいですか?」
「ダンジョンマスターって、魔王の生まれ変わりでスタンピードを起こし、地上を制圧する存在じゃないのか?」
「あたしの言っているのは基本です。地上の人間にも色々いるでしょ?それと同じですよ。良い人間や、悪い人間、臆病だったり、勇ましかったりいろんな人間がいるでしょ。それと一緒です。」
「中には、そんな魔王のような、ダンジョンマスターもいるって事ですよ。」
「ああ・・・なるほど・・・」
「説明を続けますね。」
ダンジョンマスターの説明だと、自分が逃げた様にコピーをダンジョンに変え玉として、設置したコアが長い月日でガタが来ているんじゃないかという事だった。
オリジナルは劣化することは無いが、コピーはそうはいかないらしいのだ。ダンジョンマスターがいる、ダンジョンは管理をしっかりして、魔物が外に溢れることはないのである。
それは当然の事で、ダンジョンの守りで生み出されたモノが、勝手に外に出ることは絶対にありえないのである。
だが、そのダンジョンを追い出され、コピーを置いてオリジナルを持ち出さないといけないマスターは、コピーに任せて逃げ出すのである。
つまり、知性のない物が管理するのである。長年にわたり作動だけ続けるコアは、だんだん壊れてきて最後に消滅し、それに伴いダンジョンもこの世から無くなるのである。
つまりダンジョンの中に入り、誰かが死んだり、物が吸収されるとコアのエネルギーになり、そのエネルギーを使い魔物や罠が設置されるのである。
古くなったコアのコピーは、その感覚がなくなっていき、無尽蔵にエネルギーを使い魔物を生み出し、魔物が地上にあふれ出すのである。
魔物がいっぱいになると、魔物同士殺し合いになり吸収され、そのエネルギーを使いまた、より強い魔物が生み出されるようになるのだ。
そして、人間達もいけない事があるのだ。使わなくなった魔石やごみをダンジョンに捨てている事も、余計なエネルギーをコアに貯めこませているのだった。それに今までも、目的じゃないいらない素材を放置して、持って帰らない事もそうの一つなのだ。
ケンジは、インベントリに収納し全部の鉱石を持って帰るのだが、他の生産者達は、オリハルコン鉱石だけ持って帰り、後の掘った鉱石はその場において帰り、その鉱石はダンジョンに吸収されるのである。
そして、今管理人のいないダンジョンは暴走し始め、魔物が強力になっているのではないかとダンジョンマスターは言うのだった。
「つまり、あんたの言う様にダンジョンマスターがいるダンジョンは、スタンピードが起こらないと言うんだな?」
「そのように言い切れませんが、たぶんそうだというしか言えません・・・」
「じゃあ、あんたたちダンジョンマスターが何人いるか知らないが、放置されているダンジョンの管理人になってくれたら、暴走は止まるのか?」
「それは、無理ですよ。それにそのダンジョンは昔、地上の人間達に追われて手放したダンジョンですよ。」
「誰が、そんな危険な場所に戻って、暮らす馬鹿がいるのですか?」
ダンジョンマスターの、言う事はもっともである。ケンジもそんな厄介なとこに戻って、管理をお願いされても絶対に断ると思うのだった。
「ですが、これだけは言わせてください。全部の、ダンジョンが暴走してそのスタンピードですか?そうならないかと思いますよ。」
「なぜそうおもう?」
「その前に、大抵のコピーのコアは機能が停止します。」
ダンジョンマスターの、言う事はなんとなくわかるのである。事実、スタンピードはそんな頻繁に起こるものでなく、何十年に一回とかで、王国で発生したスタンピードは百年前なのだ。
つまり、ダンジョンマスターが、地上の人間達の進行を止められなかったのが初級、中級、上級ダンジョンだったのである。
管理されているダンジョンは、ダンジョンマスターがその昔人間のいない土地に移り住み、ダンジョンが育ち、超級・極級になっているとの事なのだ。
テンペの町の超級ダンジョンは、管理者がいないにもかかわらず、ダンジョンが育って暴走しているのかはわからないので、最奥に行き確認する必要があるのである。
ダンジョンマスターがいて、故意に地上を征服しようとしているような、悪いダンジョンマスターがいるのかも、しれないのである。
それ故に、ケンジの言った管理をしてくれと言ったことは、見当違いであり、そんな事は無理だとダンジョンマスターは拒否したのである。
一番の理由は、人間の生活圏内に移住したくないのが、本当の理由ではあるのだが・・・
ケンジは、強化魔法が切れそうになっているのに気づき、セイラたちにかけなおしを指示しながら、ダンジョンマスターの話を聞いていたのだった。
*-----*-----*-----*-----*
この話で出てきたスキル一覧。
※①【インフィニティーストライク】
流星のリーダー、マサルが使ったアクティブスキルで、クルセイダーの
最大ダメージを出せるダメージ技。
魔力を剣に纏わせ、敵対対象に突進し、斬りつけるブレイク技といったら
わかるだろう。
※②【反響】
マイマールが使った前世での技の一つ。立花極心流の表の秘奥義で
無手での技で、相手が武器を持った時に効果が最大限に出るのである。
地球では、両手に気を込めて、武器を真剣白羽取りをして、後方に受け流し
発勁を撃ちこむのである。
ガイアースに転生したのち、この技は覚醒したようで、両手に魔力が乗り
武器を受け止め、相手の武器のパワーを吸収し、そのパワーも上乗せした
状態で、相手の心臓に叩き込む技へと昇華したのである。
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