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第6章 ケンジの新しい生産力!

47話 ギルドの要求③

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 昨日は予定更新日を間違えて2話同時に更新してしまった・・・(´・ω・`)
ちゃんと確認しないといけませんね・・・
それではスタートです。今日も読んでくれてありがとうございます
(^^♪


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 次の日、ケンジ達は朝食を食べているとき新しく入った5人は朝食も頂けるのかとびっくりするのだった。昨日は晩御飯もびっくりするような豪華なものを食べ、その後風呂も入ることが出来た。そして夜は暖かいベットも用意してもらいこんな暮らしは平民だったころより豪華で幸せを感じていたのだった。

 だから食事は1日一回だろうと思っていたのだが何と1日3食だと言うので更にびっくりしていたのだった。

「主様本当に俺達を買ってくれてありがとう・・・」
「ほんとだよな・・・」
「あのままだと売れずに死んでいくものとばかり・・・」

「そんな湿っぽい話はよして元気出して腹いっぱい食べろ!今日も頑張ってもらうんだからな!」

「「「「「はい!」」」」」

 そういって5人だけじゃなくみんなも幸せそうに朝食を済ませ朝の準備をしだすのだった。そして開店して10時くらいにまたギルドマスターが部下を連れてやってきたのだった。

「あの・・・・申し訳ありません・・・こちらはケンジさんのお宅でしょうか?生産ギルドが来たとケンジさんにお目通りをお願いできますか?」

 ユエティーはまた来たと言う様な顔をしたが自分は奴隷の身分なのでグッと抑えまた今日も客室の方へと案内するのだった。

「少々お待ちください・・・ただいま主人を呼んでまいります。」

 ユエティーはセバスにこの事を伝え自分はご主人様を呼んでくると伝えるのだった。

「はぁ?また今日もやって来たのか?それでどうしたんだ?」

「はい・・・客室の方へと案内しました。」

「え?そうなのか?」

「だめでしたか?申し訳ありません・・・」
 ユエティーはすぐに申し訳なさそうに謝罪をするのだった。

「あ!いいよいいよ。もう上げてしまったならすぐに準備して客室にいくよ。」

 ケンジはやれやれと言った雰囲気でゆっくり鍛冶工房をかたづけて客室に向かうのだった。

 ケンジは部屋の前に立って大きく深呼吸して意を決して客室の扉を開けるとそこには信じられない光景があった。
ギルドマスターと部下3名が床に土下座の状態で綺麗に並んでいたのである。

「昨日はミルファーが大変失礼な事をして申し訳ありませんでした!」

 そこにはギルドマスターが変な事を言って土下座をしている変な光景あったのだ。

「ちょっと待て!なにを人ごとのように謝罪しているんだ。失礼な事をしたのは貴方だろ?」

「ご主人様。昨日の人とは違う人らしいですよ。」

「???どうゆうことだ?この人はギルドマスターのミルファーじゃないのか?」

 ケンジは頭にクエッションマークがいっぱい出ているかのようになったのである。

「ミルファーはあたしの双子の姉で今度二人でギルドマスターに就任しました。」

「え?双子の姉?この町の生産ギルドはトップが二人になるってことか?」

「はい・・・あたしは妹のミルフィーといいます。」

 ミルファーとミルフィーは一卵性双生児で本当によく似ていて二人が似ているのは顔だけであった。話していて分かったが性格は全然似ていなくてミルフィーは心の強い女性だが今回の事は姉が悪いと思いすぐに謝罪に来たのだった。

「わかりました。昨日の事は貴方にに免じて謝罪を受け入れます。もう気にしないでください。」

 それを聞いてミルファーはホッとした様な顔をするのだった。そしてケンジがそれだけでは終わらないんだろうなと思っていたら、ミルフィーは立ち上がりお辞儀をしたのだった。

「それでは今日はこれで失礼させていただきます。」

「え?」

 ケンジは思わず声を漏らしてしまうのだった。ミルフィーもその声に反応してピクッ動きが止まるのだった。

「えーっとなにか?」

「いや、申し訳ない・・・今までのギルドはこういった場合この後何か言ってきたものだから意外というか・・・」

「ああ・・・そういうことですか?確かにケンジさんにはお願いしたいことはいっぱいありますが今日は昨日の謝罪に来ただけなので今日はこのまま帰ります。また後日こちらの方へ訪問させていただきますわ。」

「そうですか。今日はわざわざご足労させてしまってすいません。」

 ケンジも今までのギルドマスターではないと思い気合を入れ直し丁寧な言葉に言い直したのだった。そしてミルフィーは部下を連れて帰っていったのだった。




「ご主人様。今回のギルドマスターは常識があって見所がありそうですね。」

「馬鹿言え!あの女は一筋縄じゃいかない人間だぞ。隙を見せたら利用されて骨までしゃぶりつくから油断できないぞ。」

「え?」

「ミルファーを相手にする方が何倍も楽だよ。」

 セバスはケンジが何を言っているのか全然理解できなかったのである。自分も長い年月貴族の執事をやってきて色んな貴族を見てきて腹の探り合いには慣れていたはずでミルフィーを見る限り心の通った女性にしか見えなかったのである。

「私にはそんな風にはみえなかったのですが・・・」

「まあ、これからどんなことになるか楽しみだな。」

 ケンジはこれからどうゆう事になるのかワクワクしていたのだった。




 そして、それから3日後に又生産ギルドがケンジの家に訪問してきたのだった。

「ケンジさん忙しいところ申し訳ありません。」

「今日はなんの御用ですか?」

「申し訳ないのですが鉱石を採掘しに行ってもらいたいのです。」

「申し訳ないが今は無理だ。」

「そんなこと言わずお願いします。もうオリハルコンの在庫が切れそうなのです。」

「申し訳ないが今の店の状況見ただろ?冷蔵庫はいつ販売するんだと今日もお客様の問い合わせがいっぱい来ているんだ。」

「もし町の結界が維持できなくなったらどうなると思いますか?冷蔵庫どころじゃなくなりますよ。」

「それどころじゃないって言われても俺も忙しいしダンジョンに行ったら最低でも1週間は潜ることになる。そうなったら生産力が落ちることになるんだよ。」

「それはお客さんには悪いですが少し待ってもらってください。町の結界の事を説明すればお客さんもわかってくれると思いますよ。」

「いやいやいや・・・そんなもっともらしい事言っても結局は俺にシワ寄せが来ているだけじゃないか。」

「そこは何とか協力してください!お願いします!」

「あのなあ・・・協力って言ったってただ俺に無理をさせているだけだろ?ギルドの方で何とかしてくれよ。」

「出来たらこうしてお願いになんか来てませんよ。」

 すると隣に座っていた同じ顔のミルファーが話に加わってきたのだった。

「あんたねえ!こうしてギルドマスターが二人そろってお願いに来ているんだから素直に言う事聞きなさいよ!」

「なっ!」

 ミルフィーは慌ててミルファーを押さえつけるのだった。

「ちょっとお姉ちゃんは黙ってよ!そんな言い方したら失礼だしお願いだって聞いてくれなくなるでしょ!」

「ミルフィーはいつもそうじゃない!わたし達の方が立場は上なのよ!何で頭を下げてお願いしなくちゃいけないのよ!」

「もう!お姉ちゃんは少し黙っていてよ!」

 ミルフィーはケンジに向き合って頭を下げてミルフィーはミルファーの頭を力いっぱい押さえつけて頭を下げさせたのだった。

「お姉ちゃんが失礼な事を言ってごめんなさい!」

「ちょっとミルフィーやめてよね。何でわたしが頭を下げなきゃいけないのよ。」

「ミルフィーさん大変ですねこんな人が姉だなんて・・・・」

「ケンジさん本当にすいません・・・あたし達がお願いしている立場なのに・・・」
「だけどケンジさんにはどうしても採掘をしてもらわないと本当に在庫がなくなってしまうのです。」

「あと、在庫はどれくらいなんだ?」

「あと、オリハルコン、アダマンタイトのインゴットが1本づつしかない状態なんです。」

 ミルフィーは頭を下げたまま今の状況を説明したのだった。

「じゃあ、その錬成が成功したら3か月ぐらいは結界は持つ感じか・・・」

「はい・・・もし失敗したらヒイロカネは少量となり1か月持たないでしょう・・・だから早急に欲しいのです。お願いします!1週間ダンジョンに採掘に行っていただけませんか?」

「ご主人様・・・何とかしてあげませんか?」

 ケンジはセバスを見つめたのだった。
「家での作業はダンギに頑張ってもらうという感じでは無理なのですか?」

「セバス!冷蔵庫の神鋼魔石は俺にしか扱えないと言っているだろ!外側のボーディーだけ出来てもしょうがないのがわからないのか?」

 ケンジはセバスを睨んで強めに言うのだった。

「出過ぎた事を言って申し訳ありません・・・」

「ケンジさんお願いします!」

 ミルフィーは頭を下げたまま動かないのだった。セバスもケンジを見たまま動かないままであった。するといきなりバンと大きな音を立ててマイが部屋に入ってくるのだった。

「ケンちゃん!行ってあげましょうよ!こんなに頭を下げるギルドマスター今までいなかったじゃない!」

「お、おい!マイ何を言っているんだよ!勝手に決めんな!」

「ケンちゃん。ちゃんとこうして頭を下げれる人には親切にしないといけないよ!」

 ミルフィーは下を向きながらケンジに見えない角度で口角を上げたのだったがケンジ達には気づかなかった。




「ったく・・・わかったよ!ミルフィーさんこれは一つ貸しにしとくからな。ちゃんと協力という事を頭に入れておいてくれ!」

 ミルフィーは立ち上がりケンジとマイの手を握って大きく振るのだった。

「で、条件を聞こうか。」

「オリハルコンとアダマンタイトのインゴットを納品お願いします。一つ2500万ドゴンで各10個お願いできますか?」

「一つ3000万ドゴンだ!こっちも忙しい所無理やり納品するんだからな。」

「そんな!それではギルドの利益が・・・」

「なにいってんだよ!こっちは忙しい所を無理やり聞くんだよ。もし飲まないのならこの話は無かったことにしてもいいんだぞ。」

「わかりました・・・それでお願いします・・・」

「それじゃあ明日一番にギルドに顔を出すから依頼書の方よろしく頼むな。」

「え?今日から出発してくれないのですか?」

「1週間ダンジョンに潜るんだ。準備がいるだろ?準備せずダンジョンに行けるわけないじゃないか。」

「「あっ・・・・」」

「ったく・・・これだからデスクワークだけしているやつは・・・」

「すいませんでした・・・・じゃあ、明日お待ちしてますのでよろしくお願いします。」

 そういってギルドマスター達はギルドに帰っていったのだった。






 ケンジはギルドマスター達が帰った後マイとセバスに文句を言うのだった。

「マイ!セバス!お前達はあいつら二人に一杯食わされたことに気づかないのか!」

「どういうこと?」
「どういうことでしょうか?」

「ったく、うちの家族は本当にお人よしの塊かよ!あれがあいつ等のやり方だよ!」

「「???」」

「わからないのか?ミルファーがぞんざいな態度で煽り、ミルフィーが下手に出て良い人を演じて同情を誘っているだけなんだよ。」

「「えええ~~~!」」

「そんな罠にまんまと騙されやがって・・・」

「でもミルフィーさんはずっと頭を下げたままだったじゃん!」

「それも演技の一つで下手なプライドを捨てて言う事を聞かせる手段の一つだよ!」

「そんなばかな・・・・」

「ったく・・・セバスまでまんまと乗せられて、お前は貴族の中で生活してたんだろ?だったら目は確かなものがあるんじゃないのか?」

「そんなかけらも感じませんでしたよ・・・」





 一方ケンジの家を出たミルファー、ミルフィーはハイタッチをしていたのだった。

「やっぱあたし達はいいコンビだよね。」

「お姉ちゃんのおかげだよ。やっとあのケンジを動かすことが出来たんだもんね。」

「この調子であいつをギルドの言う通りにさせて行けばわたし達の立場は安泰になるよ。」

「インゴットもこの町に5本づつ使って後の5本を他の町に売ったら丸儲けだもんね。今は他の町の相場は4000万まで高沸しているからね。」

「さすがはギルドマスターです。あのケンジに言う事を聞かせてギルドの売り上げも大幅に出すなんて信じれない事ですよ。」

「ホント、今までのギルドマスターは何をやっていたのよ・・・」

「それを言われると面目もありません・・・」

「まあ、あたし達にケンジの事は任せておいてよ。いろんな手を使って操るから。」

 二人はケンジにばれているとは思っていなかったのである。今までのギルドのやり方を変えればケンジを操れると勘違いしていたのだった。
 そしてケンジをなめきっていてギルドは近い将来又痛い目にあう事になるのである。闇ギルドの方が賢い選択をしたのは言うまでもないのである。

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