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第6章 ケンジの新しい生産力!

12話 超級ダンジョンへ②

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 次の日ダンジョンに向かうとき、セバスたち留守番をするメンバーみんながケンジ達を玄関まで見送っていたのだった。

「じゃあ、みんな行ってくるよ。」

「はい!お気をつけて。絶対に生きて帰ってきてくださいよ。」

 セバスの言葉にケンジは親指を立てて答えるのだった。それを見た時ティアナ、フィアナはケンジに抱きつき泣き出してしまったのだった。

「おいおい・・・永遠の別れじゃあるまいし・・・お前達はいつまでたっても泣き虫だな・・・ちゃんと帰ってくるから安心しろって・・・」

 ティアナとフィアナはこのときやっと成人したばかりだがケンジは二人の頭を撫でて慰めるのだった。

「ギル達も主殿とマイ殿を必ず守ってくれよ。」

「ああ!任せとけと言いたいが・・・」

「おいおい!お前達がそんなこと言っていたら・・・」

 隣ではギルとマードックがダンギとシェムがエールを送りはっぱをかけていた。

「ダン爺、ギルはそんなこと言ってんじゃないよ。」

「マードックどういうことだ?」

「もしホントに危なくなったときは俺達の方が主に助けられるってことだよ。」

「はあぁぁ~~~?何を言っておるじゃ?」

「ああ・・・それほどに主は俺達より遥かに強いんだよ。」

 そのマードックとギルの言葉にダンギとシェムは言葉を失いケンジの方を向いたのだった。するとケンジは任せとけと言いたいばかりにウィンクをするのだった。
 そしてケンジ達はマイ達と一緒にダンジョンに向かうのだった。そしてケンジ達が居なくなった時ダンギたちの会話を聞いていた人間が一斉にセバスにどうゆう事かを説明を求めるのだった。

「ねえ!セバスさっきの事はどうゆう事?何でご主人様がギルやマードックより強いようなこと言っているの?」

 リンダやトニー達比較的新しくこの家に来た人間はギルの言った言葉が理解できないでいたのだった。

「そんなこと私に聞かれてもわからないですよ・・・確かにご主人様は超級ダンジョンに潜れる位は強いとは思いますが生産者だと私も思っていましたからね・・・」

「じゃあ、家であんな凄まじい特訓しているマードック達より主が強いってどうゆうことだ?」

 すると、ユエティーとウランとアプリコットが話に入ってきたのだった。この3人は元ギルド職員でケンジがギルドで絡まれた話とか噂話を良く知っていたのでそのことをみんなに報告したのだった。

「それってホントの事なのか?」

「ええ!本当よ。つまりご主人様の強さは常軌を逸していて、護衛なんて本来は必要ないらしいのよ。いらないって言ったのはギル達がって事じゃなく本来は護衛という立場ではなく同じ冒険者パーティーって事ね。」
「ただご主人様は生産者なので他から見たらそうゆう立場なだけよ。」

「だからお主たち3人は主殿がダンジョンに行くと行った時あんなに冷静だったんじゃな。」

「「「冷静じゃないわよ!」」」
「今回はあの女神様から啓示が下りるほどに危険があるって!」

「すまんかった・・・失言だったようじゃな・・・」

「シェムごめん・・・あたし・・・」

「いや、わしも心配だからよくわかるぞ・・・」

 そしてセバスがみんなにいつまでも喋ってないで朝の準備をするようにとみんなをまとめていたのだった。




 ケンジ達は超級ダンジョンに向かっている馬車の中で今回の事について話し合っていたのだった。

「いいかみんな?今回は今までにないようなことが起こってもおかしくないティアさんがこんな風に啓示をおろすなんて前代未聞だと思う!」

「ねえ、ケンちゃんどんなことが予想できる?」

「いや・・・それは全然・・・タダ言える事があるとしたら見たことのないような魔物が出現するのかもしれないな?」

「ケンちゃん!そんなやばいフラグ立てないでよ!」

「あ、ごめん・・・なんにせよ不測の事態が起こらないように油断だけは絶対しないようにしていこう!」

「「「「はい!」」」」




 ギルドプリムは馭者をしていて外からケンジの言葉を聞いていたのだった。

「なあ、プリム・・・」

「なに?」

「見たことのない魔物ってどんなんだろうな?」

「知らないわよ!見たことのない魔物なら想像もつかないわ!」

「だよな・・・」

「にしてもこの馬車を引いている魔法生物って半透明で不思議だよな?」

「ほんとね。話しかけたら反応して本当の馬のように頬擦りしてくるのよ。」

 馬車の外ではそんな会話をしながらギルは馬車を急がせるのだった。




 ケンジ達は半日もかからず超級ダンジョンの簡易村に到着したのだった。すると村の中から兵士たちが慌ててケンジ達を出迎えるのだった。

「ケンジ殿よく来てくれた!本当にありがとう!」

「皆さんどうしたのですか?」

「ケンジ殿は知らないのか?少し前にケンジ殿に指名依頼を出したはずなのだが・・・」

「ああ・・・すいませんギルドには今回依頼を受けに行ってないのですよ。」

「え?じゃあなんでここに?」

「今回は自分の使う鉱石が無くなってしまってそれを採掘しに来たんですよ。」

「なっ!じゃあ我々の依頼は受けていないと?」

「そうゆう事になりますね・・・」

 ダンジョンを守っている兵士の団長さんはガクッと肩を落とし地面に手を着いて土下座のような格好になってしまったのだった。

「ケンジ殿頼みがある!」

「まあ、そういうことになるでしょうね・・・聞くだけ聞きますが何かあったのですか?」

「超級ダンジョンはもうだめかもしれない・・・」

「はあ・・・どうゆうことですか?」

「とうとう一階層にスワンプドラゴンが出現したんだ!王国に報告し衛兵を増員したのが幸いで何とか倒す事に成功したのだがこうゆう事が続くと我々には手がおえなくなる・・・」
「だから我々は10階層までの魔物の間引きをケンジ殿に依頼を出したんだよ。」

「なっ・・・・10階層までですか?」

「主・・・これが女神様の言っていた危険な事でしょうか?」

「まあ、間接的にそうだろうな・・・だが、危険な事はこれからだよ。」

「ケンジ殿無理を言っているのは承知の上だ!頼む・・・受けてくれないか?」

「だが10階層って俺達もまだ行ったことのないエリアだ!それに10階層ということは中ボスを討伐してくれという事だよな?」

「そうなるな・・・だがもうケンジ殿に頼るしか・・・中ボスを討伐したら前の状態にダンジョンは戻るはずなんだ。」
「そしたら我々もまたこのダンジョンの間引きが出来るようになると思うんだ。」

「しかし今からまた町に戻り依頼を受けてくるというのもなあ・・・それにいきなり10階層と言われても準備が必要だよ。」

「たしかに・・・」

「だから今回は当初の目的通り5階層までで勘弁してくれ。」

 兵士たちは話し合い無理はさせないように話をまとめるのだった。

「確かになんの準備もしていないんじゃ我々も何も言えないな・・・5階層まで魔物を間引いてくれ!ギルドに行けば今回間引いてくれた依頼料を出せるようにギルドに伝えておくからよろしく頼む!」

 兵士たちは藁にもつかむ様にケンジ達に頭を下げるのだった。








 そしてダンジョンの中はケンジ達が想像している以上で大変な事になっていたのだった。

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