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第4章 生産無双へ!

37話 上級ダンジョン③

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 ケンジは今回もまたたくさんの鉱石を手に入れることができたのだった。魔物の素材もまた上級ダンジョンしか手に入らない物ばかりでこれを持ち帰るとまた騒動が起きるのが目にみえていた。

「なあ、マイ・・・この素材持ち帰ったらまた騒動が起きるな・・・」

「ケンちゃん・・・もうあきらめたら?遅かれ早かれ目立つんだしさ・・・まあ、あたしは大金が入って文句はないしどっちでもいいよ。」

「マイは気軽でいいよな・・・」

「なによ!あたしだって考えるときは考えてるのよ。」

「まあ、考えてるけど結局面倒くさくなって投げ出すんだけどな(笑)」

「・・・・・」

 ギル達はその会話を聞いて笑い出すのだった。

「みんな!わらうなんてひど~~~~い!」

「でも、主はマイさんの事よくわかってるな!さすが愛し合ってる証拠だよな。うらやましいぜ!」

「マードックそうゆう事は大声で言うんじゃない!」

「・・・・」

「二人とも顔真っ赤かじゃん!」

「えええ~~い!今回のミッションは成功!ダンジョンを出るぞ!撤収の準備よろしく!」

「主、ごまかしてやんの!」

「マードック・・・いい加減にしないと罰をあたえるからな!」

 マードックは罰という言葉にビクッとなり「帰る準備します!」と敬礼の格好をするのだった。

「さっさとやれ!」

「はい!主・・・怖ぇ~~~・・・」

「ホントあんたって馬鹿ね!」

「だって姉貴・・・あの二人見てたらじれったくてよ・・・」

「そんなのアンタが心配しなくてもいいのよ!」

「そこの二人聞こえているぞ・・・ホントに罰をあたえてやろうかな。」

「「はい!すいません!すぐ準備おわらせます!」」




 こうしてケンジ達は5階層から歩いてきた道を戻るのだった。ダンジョンから出ると兵士たちが出迎えてくれて歓迎してくれるのだった。

「ああ!君達無事にちゃんと帰って来たんだな。よかったよかった。」

「ええ、おかげさまで鉱石も大量に手に入りましたよ。ご心配ありがとうございます。」

「で、中の様子はどんなことになっていたか聞かせてくれないか?」

「ええ、いいですよ。1階層にワーライオンの上位亜種がいましたよ。」

「なにぃ~~~!1階層にワーライオンだと?それも上位亜種?!」

「それに、5階層にはミノタウルスがでましたよ。」

「・・・・」兵士はもう言葉にならなかったのである。

 ワーライオンは今までは10階層でも滅多にみられることのない魔物でミノタウルスに至っては20階層の中ボスで現れる魔物であったからだ。
 そのミノタウルスが中ボスじゃなく普通にエンカウントする魔物に成り下がっているのである。そのことからわかるのは上級ダンジョンは中ボスですらもう誰にも攻略できなくなったことを示すのである。

 このことからこの上級ダンジョンはもう上級ではなく超級ダンジョンにクラスアップしたのではないかと予想されるのだった。そして、中級が上級に初級が中級にそれぞれがクラスアップしたことにより中の魔物が変わったのではないかと・・・
 まだその真相はわからないがそうとしか思えないのが兵士の感想である。

「ってことはここはどうなるのですか?」

「いや、どうなるというか・・・かわらないよ。ただ我々がこの事を王国に報告し警備の兵士をもっと多く派遣してもらうのさ。」

「君達、冒険者や生産者は今まで通り利用できるが生産者は特に入らないほうが良いと思うが止める権利は我々にはないよ。」

「そうですか・・・よかった。」

「君達は又入るつもりなのか?やめておいたほうがいいとおもうが・・・」

「ええ、俺達はここを拠点に頑張るつもりですよ。」
「それじゃ、今日は帰ります。また数日後に来ると思いますがその時はまたよろしくです。」

 ケンジはにこやかな笑顔でダンジョンを後にするのだった。






 そしてケンジ達は町帰ってくるのだった。宝物庫で見つけたインゴットを5個づつ納品し、マイは依頼であった素材を納品し依頼清算を終えるのだった。
 すると、アプリコットは他は買取は無いですか?と聞いてくるのであった。

「ケンジ様。今回は買取素材は無いのですか?」

 ケンジは、ワーライオンの魔石、牙、爪とミノタウルスの角と魔石の素材を中心に数種類の素材を出すのだった。

「ケ、ケンジ様これは?!」

「ああ、ミノタウルスとワーライオンの素材だよ。」

「ミノ!ミノタ・・・」さすがはギルドの上の立場の人間だとケンジは思った。大声を出さず声を押さえることに成功したアプリコットだった。

「ケ、ケンジ様はまさか今回上級ダンジョンに行かれたのですか?」

「ああ、そうだよ。中級はこの間攻略しちゃったからね。あそこにもう用はなくなったから、行く必要はないと思うけど。」

「ケンジ様なんでちゃんと報告しないのですか?」

「え?ちゃんと受けた依頼の商品を納品すませたし問題ないだろ?」

「そうじゃなくてですね!何でそんな危険な場所に行ったかと言っているのです。」

「ええ・・・報告しないと上級に行ったらいけないのか?」

「いえ、行く行かないはその個人の責任なのでギルドとしては強制はできないです。」

「じゃ、もし報告してたらまたアンタたちはぐずり出して厄介な事にしかならなかったってことだな?」

「ぐずりだしてってどうゆう意味ですか?」

「そのままの意味だよ。結局は俺達は上級にいく事になるんだし行く前にギルドからごちゃごちゃ言われて士気が落ちるだけだろ?」

「ですが。何も言わずに行って危険にあわれては!」

「危険にあったらどうなるんだ?ギルドが勢力を上げて俺達を救出するというのか?」

「それは・・・」

「だったらそんな無駄な時間いらないよね。それに俺はギルドに期待などもうないんだからさ。」

 ケンジは冷めた目でアプリコットを見つめるのだった。

「ギルドに期待してない・・・」

「え?今頃気付いたのか?」

「どうゆう意味ですか?」

「そりゃそうだろ。あんな事やってギルマスは8億で買った商品を4億で売り損失出したんだろ。それに副ギルマスと受付嬢の一人をしっぽ切りして今は俺の奴隷だ!」
「そんなギルドに何の期待がもてるんだよ。失敗したら奴隷落ちになるんだぞ。」

「それは・・・」

「あんたもギルドには気を付けた方がいいと俺からアドバイスしてやるよ。」
「もっといい職はあると思うからさ転職をお勧めするよ。」

「・・・・」
 アプリコットはケンジに言われ反論したかったが、自分がもっと上の立場の人間なのにケンジの監視役に抜擢されたことがばれないようにグッと口をつむんで我慢するしかなかった。

「まあ、俺達の事は良い素材を持ってくる生産者だとおもってくれてたらいいよ。ウザいだけだからギルドがあれこれ干渉してくんな!」

「なっ!」

「はっきり言っておくからな!俺達の持ってきた素材を高く買い取ってくれたらそれでいいんから!わかった?」

「はい・・・わかりました・・・」

「はい!よくできましたっと!で、これらは幾らになる?」

 ケンジはアプリコットに反論は許さず素材の生産だけをすませて家に帰るのだった。その後ろ姿を見てアプリコットは歯を食いしばる事しかできなかったのである。






「ご主人様・・・ちょっと言いすぎたのではありませんか?」

「うん?セイラはどの辺がそう思ったんだ?」

「いや・・・ご主人様に反論があるという訳じゃないのですが・・・」

「あ・・・怒ってる訳じゃないからいいよ。」

 セイラたちはホッとしたような表情になり話し始めるのだった。

「なんか、アプリコットさんでしたっけ?可哀想に思えてしまって・・・涙をためてたし・・・」

「セイラは優しいな。でも、あれに騙されたらいけないぞ!」

「主!騙されるってどうゆうことだ?」

「なんだよマードックも気づいていなかったのかよ。」

 ケンジ以外みんな、アプリコットが涙をためていたことに騙されていたようで頷くのだった。

「なんだよみんなして・・・あの涙は俺に言いくるめられて溜めた涙じゃないよ。あれは自分がギルドでは上の立場なのに俺らを監視しなければならない為、何も言えない歯がゆさで溜めた涙だよ。」

「「「「えええ!」」」」

「だからな、ギルド関係で俺達が心を痛める事なんて全く必要ないんだよ。」

「主・・・それホントなのか?」

「ああ、見ていてそうにしか感じなかったが。」

「女の涙って怖ぇ~な・・・」

「ちょっとマードック!あたし達はそんなことしないんだからね!」

「いや・・・みんなのこと言ってねぇ~じゃねえか。」

(マードックそこは反論したらだめなとこだぞ・・・)

 ケンジの思った通りマイやオリヴィアを中心にマードックは家に帰るまで愚痴愚痴言われ意気消沈してしまっていたのだった。




 ケンジは自分に降りかからないように無言を貫き家に着くまでマードックをいけにえに捧げ速足で家に帰るのであった。家に着くとティアナとフィアナが庭で畑仕事していたので一番にケンジの帰宅に気が付き、ケンジを見つけると二人は笑顔で近づいてきた。

「「ご主人様、おかえりなさい!」」

「ああ、ただいま。げんきにしてたか?」

「ええ!あたし達は元気だよ。」
「ん・・・わたし達はげんき。」

「なんだ、その言い方は・・・何かあったのか?」

「ん・・・ご主人様家を出る前に、ウランとユエティーをセバスとミナレスに教育をたのんだ・・・」
「だから二人はセバスとミナレスの教育にヘトヘト!(笑)」

「ああ・・・なるほどな。」

「だけど・・・二人は中々ギルド体質というか過去のプライドが抜けないからしょうが無い・・・」
「もう奴隷という事を認めたら楽になるのにね。」

「そっかあ・・・一週間じゃむりか・・・」

「奴隷ということにひっかかっているんでしょうね・・・」
「ご主人様と生活できると思ったら幸せにおもえるのに・・・」

 ケンジはティアナとフィアナの気持ちが嬉しくなり二人を抱きしめるのだった。

「「ご、ご主人様!な、なにを・・・」」

「いやあ。二人は可愛いなあと思っただけだよ。」

「「か、可愛い!」」

 ティアナとフィアナは顔が真っ赤になりながらケンジの腕の中で大人しく抱きしめられていたのだった。

 するとそこにセバスが顔を出すのだった。

「あ、ご主人様、いつお帰りに?」

「ああ、セバス!ただいま。今帰ったよ。」

「これはいかん!何の準備もしてない!ミナレス、ミイナ!ご主人様が帰られたぞ!」

 すると、屋敷の中から「ええ!」と声が聞こえてきてドタバタするのがきこえてきたのだった。

「ご主人様・・・仕事がありますから・・・」
「ごめんなさい・・・」

「ああ、わるかったな。」

 ケンジがティアナとフィアナを離すと、二人はお風呂の水を張る為に井戸の方へ駆けていくのだった。

 じゃあ、俺達は今回の報酬をわけようか。といい大広間の方へ向かうのだった。

「今回、お金は10億ドゴンと魔法の書、魔物の素材、インゴットが宝物庫にあったんだがどうわける?」

「これらは、主とマイさんでわけるのが普通だと思いますが?我々には財産になる当たるので・・・」

「そっか・・・じゃあお金は取り敢えず5億ドゴンだがマイが貰ってくれ。」

「ああ、後の5億は俺は個人的には貰わないから生活費に全部入れるよ。」

「「「「「ええ~~~~!」」」」」

「ケンちゃん本気なの?5億の生活費?」

「ああ、その代わりインゴットと素材を将来製作に使いたいからもらってもいいか?」

「そんな5億も全部生活費に当てられたらダメと言えないよ。」

「そっか、ありがとな!」

 魔法の書はレベルが高すぎる魔法ばかりだったのでケンジの部屋の書庫に飾られることになったのだった。
ケンジはこの世界に転移した時にこの世界にある魔法は全てスペルブックにあるので必要が無かったのである。
これらは将来、オリヴィアがレベルが上がり使えるようになった時の為保管しておくことになったのだった。

「でだ、俺チョット忘れてたことがあったんだよ。中級ダンジョンでボスから出たアイテムなんだが・・・」

 ケンジは謝りながらテーブルにアイテムを置いたのだった。

トロールキンリング
グローブオブオーガ
ローブオブガード
神聖のアミュレット
インビジヴィリティーリング

この5種類のアイテムだった。

「このアイテムなんだが有効的に勝手に分けてもいいか?」

「え?お金にしないの?」

「いや、もうお金は充分だろ?それよりこれを使って上級ダンジョン攻略の為に使った方がいいかとおもう。」

「たしかにもうお金はいらないか・・・」

「ああ、だからこのグローブはマイが使え!効果は攻撃力が2倍になる!」

「えええ!凄い効果じゃない!」

「ああ、武闘家、モンクに最適なアイテムだとおもう。」

「そして、このローブはオリヴィア!君が装備してくれ!」

「え?わたしがですか?」

「ああ、そうだ!ローブだからヒーラーにうってつけだろ。効果も基本属性の魔法を防御するから安心だぞ。」

「基本属性全部ですか?」

「ああ、火、水、木、風、土この5種属性全部だな。」

「あ、ありがとうございます。」

「で、神聖のアミュレットは当然セイラのものだ。効果は死亡判定を一回だけ回避できるとゆう物で身代わりアイテムだな。」

「えええ!そんなの貰えません!これはご主人様が装備する物です!」

「いや・・・これはセイラじゃないと効果が発揮しないからセイラが持つべきだよ。神の信仰心があって初めて発動するらしいんだ。」

「そ、そうなんですか?」

「ああ、だからセイラが貰ってくれ!」

「そ、そうゆうことなら・・・ありがとうございます。」

「そして、このインビジリングだがこれはギルお前の物だ!」

「これはいったい、どういったものなのでしょうか?」

「魔力を込めると一日三回だけだが姿が消せるようになるんだ。斥侯役のギルにはぴったりだと思うぞ!」

「え?姿が消せる?そんなことが出来るのですか?」

「ああ、この世界ではこの魔法は発見されていないんだったけな。だが、この魔法にも弱点があるから気を付けるんだぞ。」

「え?姿が消せるのに弱点が?」

「ああ、姿が消せるだけで目の見えない魔物やアンデット、システィナなどが使えるインフラビジョンでは効果がないんだよ。」

「つまり熱探知で見破られると言う事ですね。」

「ああ、そうゆうことだ!あと犬系などにおいに敏感な魔物にも注意が必要だしな。」

「はい!わかりました。ありがとうございます!」

「そしてこの残ったトロールキンリングだがシスティナが使うのが一番効率が良いと思うからシスティナが貰ってくれ。」

「え?なんでですか?ご主人様は何も貰ってないじゃないですか!」

「いや、俺はみんなに護衛してもらっている立場だからいらないんだよ。それよりみんなを強化した方が安心できるからな!」

「ですがあたしはもうこの装備を貰っていますし貰いすぎです!」

「システィナ、この指輪は装備するとリジェネの効果があるんだ。リジェネはわかるか?1分間にHPが自動で少しづつ回復するという魔法だ。この指輪はタンカーがするのが一番だと俺は思う。」

「ですが・・・ご主人様に装備してもらったら万が一の時に効果が発揮したらあたし達も安心じゃないですか。」

「確かに!そうゆう意見もあるかもしれないが俺にはその指輪は必要ないんだ。必要なのはシスティナだ。」

「え?何で必要ないのですか?」

「証拠が見たいか?じゃあマードック、セイラに強化魔法を掛けてもらって俺に攻撃して見てくれないか?」

「「「「なっ!」」」」その場にいる全員が呆気にとられるのだった。

「主!そんなことできるわけないだろ!俺は絶対いやだぜ!」

「なんだあれだけ強さが怖いと言ってたのに情けないんだな。」

「なっ・・・主の命令でもこれだけは絶対無理だ!俺は主に攻撃なんかしない」

「そっか・・・それじゃしょうがないなあ・・・じゃあ、マイ。俺に攻撃よろしくたのむ!」

「えええ!なんであたしなの?」

「だって、みんな誰もやりたがらないんだからしょうがないだろ。」

「あたしだっていやだよ!」

「じゃあ、どうやって示そうか・・・」

「そんなの示さなくてもいいですよ。ご主人様がその指輪を装備してくれたら良いんですから!」

「とゆうか・・・俺はもうブラックスミスと幸運の指輪を装備しているからできないんだ。だからシスティナが装備してくれるとありがたいんだが・・・」

「「「「・・・・・」」」」

「ご主人様!だったら最初からそういえばいいじゃありませんか!」

「そうだぜ!あるじ!なんで俺が主を攻撃しなくちゃならないんだよ。」

「す・・・すまん・・・」

「じゃあ、これはタンカーであるシスティナでみんないいわね。」

「「「「はい!」」」」

「それじゃ有り難くいただきます。」

 こうしてケンジのパーティーは更に強化され上級ダンジョンも攻略出来る感じになったのだった。

「ねえ、ケンちゃん何でマードックに攻撃させようとしたの?」

「ホントだぜ・・・そんな事絶対やりたくねえよ・・・」

「いやな・・・マードックの攻撃回数と攻撃力で攻撃されても何ともない所を見せたかったんだよ。」

「え?どうゆうこと?」

「俺は普段から対物理攻撃に関しては無敵状態にあるんだよ。まあ、魔法もある程度防ぐけどな。」

「えええ?無敵ってどうゆう事?」

「俺は6階位になるある魔法の効果が常にかかっている状態なんだよ。」

「それってどんな魔法なの?」

「ストーンスキンとゆう魔法なんだが一回掛けるとレベル回数分の物理攻撃を防ぐというものだんだ。だからマードックでも俺にダメージを与えることはできないんだよ。」

「何、その魔法!?だったらその魔法を誰かにかけてマードックに攻撃させたらよかったじゃない。」

「いやそれは無理だ・・・」

「どうしてよ?」

「この魔法は効果対象が術者のみなんだ・・・それにこの魔法は強すぎるんで秘薬が大量にいるんだよなあ。」

「大量ってどのくらい?」

「全種類の秘薬つまり8種類で各50個づついるんだ・・・」

「なにその魔法・・・でも、一回唱えるだけでケンちゃんなら500回の攻撃を防ぐことが出来るのか・・・凄い魔法があるんだね・・・」

「まあな!だから俺にはリジェネの効果はいらなかったんだよ。」

「確かにいきなりのダメージを受けないのだったらその指輪は宝の持ち腐れだよね。」

「そうゆう事だな!」

 それを周りで聞いていたマードック達は主ってどこまで強いんだ?と自分たちが強くなっても主の影さえ負えない自分たちが歯がゆく思えるのだった。






 そんな話をしているところにセバスがユエティーとウランを連れてくるのだった。

「ご主人様、申し訳ありません少しいいですか?」

「ああ、セバス何か用か?」

「この二人の事なのですが・・・」

「二人がどうした?」

「少し言いずらいのですが・・・」

 セバスが何やら言いずらそうに説明をし出すのだった。この二人はギルドで働いていた時はこういった下働きのような事をしてこなかったらしく、何をやらせても満足に出来なかったとセバスは説明したのである。

 料理をやらせようと包丁をもたせても満足にあつかえない、掃除させても要領を得ないので部屋のすみにはゴミが残っている。力仕事はもちろんの事、持続しないと言うありさまだったらしいのだ。



 結果家の事を任せるのは無理という事になったらしいのである。

 
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