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第3章 ダンジョンへ!

18話 やっぱ物騒な世界だな・・・①

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 マイは嬉しそうに買ってもらった服が入った袋を抱きしめニコニコしながらケンジと一緒歩こうとケンジの手をとるのだった。

「ケンちゃんありがとね。」

「い、いや、別に気にしなくてもいいよ。」
 ケンジは照れがあるのか指で自分の頬を掻きながら顔が赤くなり、傍から見てるだけでも顔が真っ赤になるような感じである。

「マイ、もうお昼だしどこか入らないか?」

「じゃ、この辺に確かおしゃれなお店があったしそこに行かない?」

「へえ、そんな店があるんだ?行ってみようか。」

 マイは「うん」と言いながらケンジの手を引きそのお店に向かい、なんとも嬉しそうな顔のマイを見ながらケンジはデートに誘って良かったと思うのだった。

 



 ケンジ達はそのお店の前に着いたのだがさすが人気の高い店だけあって長蛇の列でなかなか入れなさそうだった。

「ケンちゃんどうする?」

「この店、行きたかったんだろ?気にせず並ぼうぜ。」

 ケンジ達は長蛇を気にせず並び始めたのだったが、3分の2ほど進んだ所で、前の方で騒ぎがおこってたのだ。

「ちょっと順番を抜かさないでください!」
「聞いているんですか!」

 順番を抜かされたカップルが前の順番を無視して入り込んだ二人に文句を言っていたのがケンジ達にも聞こえてきたのだった。

「うるせぇ~!こんな長蛇の列に並んでられるかよ!」

「何言ってんだよ!みんな我慢して並んでるだろ!お前も後ろに並べよ!」

「お前!俺様を誰だとおもってるんだ!」

 そう言った順番を抜かしたカップルの男は凄みを効かせて脅し始めたのだったが、順番を抜かされた方の男性も彼女の手前弱みを見せることはできないと思い反抗するのだった。

「何言ってんだ!お前なんか知る訳ないだろ!訳わからない事言ってないで後ろに行けよ!」

「ねえ、貴方!この人がだれか本当にわからないの?」
 順番を抜かした女の方が話に割り込んできた。その言葉に男の方も言ってやれとゆう雰囲気を出していたのだ。

「この人はBランク冒険者のストーム様よ。日頃魔物を狩ってこの町を守ってくれてるの!だからこんな列に並ぶ必要はないのよ。」と女はめちゃくちゃな論理を言い、割り込みはさも当然だと言い放つのだった。だがそんなことが通じるはずもなく割り込みされた方は言い返す。

「そんなむちゃくちゃな事通る訳ないだろう!ちゃんと後ろの列に並べよ!」

 周りからも「そうだ!そうだ!」とひんしゅくをかうのだった。その時ストームが鬱としいとばかりに振り向いた瞬間文句を言っていた男性が身体をクの字に曲げて吹っ飛ぶのだった。

「グハッ!」と声を上げるとともに吹っ飛び、並んでいた店の外壁に体を打ち付け男性は気絶するのだった。その際腕と足が変な方向に曲がり複雑骨折しているのがみてわかるほどの重傷を負っていたのだ。

「ボブ!」男性の彼女であろう女の子はボブに駆け寄り抱きかかえ体を揺すって起こそうとしていたのだった。

 その吹っ飛ばされた姿を見た瞬間列に並んでいた人たちは恐怖に震え何も言えなくなってしまったのである。

「けっ!馬鹿が!逆らうからそんな目に合うんだよ。」
「ストーム。かっこいい!」
「そ、そうか!俺に惚れ直したか?」
 など、列に割り込んだ挙句いちゃつき始めるのだった。それをみて黙っていないのがケンジであった。

 ケンジはフッとばされれた男性のもとに駆け寄り、女性にそんなに揺すったらだめだと言い、【ハイヒール】を唱えるのだった。すると、吹っ飛ばされた男性の手足は複雑骨折は治ったのはわかるが完治した風にはみえなかったのだ。そしてケンジはストームと呼ばれる冒険者の側に行くのだった。

「おい!あの男性に謝罪し、列の後ろに並べ!」

「ああん!お前もさっきの奴と同じ目にあいたいのか?」

「お前!何様なんだよ!マナーを守れよ。」

「うるせ~!俺は町を守ってやってんだよ!これくらいの権利は当たり前なんだよ。ガタガタぬかすな!」

 そう言った瞬間ストームはケンジに向かってこぶしを振り上げるのだった。その瞬間ストームとケンジの間に割り込む影があった。ケンジを殴ろうとした拳をバシッと大きな音を立てて受け止めるマイの姿がそこにあったのだった。

「ストーム・・・あなたこんなことをしてどうなるかわかってるの?」

 マイはCランク冒険者でストームはBランク冒険者だがランクの高さだけで冒険者の強さは図れないがケンジにずっとついていたマイはAランクに届くんじゃないかとゆうくらいの強さを手に入れていたのだ。

「マ、マイマール・・・何でお前がここに・・・」

 ストームはあきらかに動揺をして強がって見せたのだった。

「あんたねえ!冒険者は魔物を討伐してるからって街中で好き勝手な行動していいとおもってるの?」

「何よこの女!ストームに偉そうに意見を言わないでよ!」と平手打ちをするのだったが、マイはそんな女の平手打ちなんか素早くよけて、反対に軽く平手打ちをすると反対に吹き飛んでしまったのだった。

「貴様!俺のムーアに何をする!」
 ストームとムーアはパーティーを組んでいて普段は6人パーティーで行動しているのであった。2人は付き合っており今日は休暇を利用し2人でデートしていたのだった。

 ムーアが吹き飛ばされたのを見てストームは頭に血が上りマイに対して拳を振り上げようとしたので、ケンジはストームの腹に正拳をぶち込むのだった。

「ぐは~~~!」ストームは腹に痛みが走り悶絶しその場でもがき苦しみ立ち上がることが出来なくなってしまったのだった。

「「「「おおおお!」」」」
「兄ちゃんすげ~~!」
「あんな奴死んでしまえばいいんだ!」

 周りにいた人たちが歓声をあげるのだった。するとそこに誰かが通報したのだろうか衛兵が3人ほどやってきたのだった。

「そこで暴れているのはだれだ!大人しくしろ!」

 そこにいた人すべてがストームとムーアを指をさすのだった。衛兵は指をさした人すべてから事情聴取を行いみんながみんな同じ事を言った為、ケンジとマイは御咎めなしになったのだった。
 ストームに殴られたボブは完治しなかった為、衛兵に運ばれ大事を取り病院に入院することになったのだった。そのあと教会からヒールが使える人が派遣され完治する。この事でストームは怪我をさせたことによりボブから損害賠償を請求されることになるのだった。




*------*------*------*------*

 この世界にも病院はあるので平民は病気や怪我があった時、病院に入院する。
平民には教会のヒールで治す事は高額治療になる為まずないのである。
新人冒険者も教会を利用することが高額で利用できないのだ。
では、どうやってけがを治しているのか?パッシブスキルに治療とゆうものがあり、
それを使い時間をかけて治しているのである。

 方法は包帯に癒し草のエキスをを染み込ませたものがこの世界にはあるのだが、
怪我をしたところにこの包帯を巻くことで治るのである。
 撒くことで怪我とかは治るのだが骨折や欠損は治らない。
 だが治療した人物のスキルが高ければ治療スピードが格段と上がるのである。
 この包帯は安く手に入り平民は安く治療ができるのである。



 
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