上 下
76 / 619
第3章 ダンジョンへ!

14話 ゴッドオーダー!⑤

しおりを挟む
 こうしてケンジは3つの注文書をゴッドオーダーの魔道具に納めてしまい、大成功で終わらせるのであった。

「ケンジ様先ほど出たアイテム類はどうするのですか?」

「どうするとは?」

「ギルドでも買取していますけど・・・」ウランは売ってほしいといってきたのだった。

「え?これらは売らないよ!自分らで使うつもりだ。こんな良い物売るって思う人がいたら会って見たいものだよ。」

 それを聞きウランはガックリと肩を落とすのだった。

「そうですよね・・・売りたいと思ったらいつでも言ってくださいね。高値で買い取りたいと思います。」

「まず売ることは無いからあきらめなよ・・・」

 アイテム類を装備したケンジのステータスは上り、次、ダンジョンに潜るときはオリハルコン、アダマンタイト類をたくさん持って帰れる様になっていたのだった。
 そう思うと、自然と笑みがこぼれ、足取り軽く屋敷に帰るケンジであった。

   



 屋敷に帰るとギル達が慌てた様子で屋敷から出てこようとして、ケンジとぶつかりそうになるのだった。

「あ!主!どこにいってたのですか?心配しましたよ!」

「ん?どこって生産ギルドに行ってただけだよ。」

「どこかに行くならちゃんと誰かに言って行くか、奴隷を一人護衛に就かせて外出をお願いします!心配するじゃありませんか・・・」

「そんなおげさな・・・町の中でいるんだし大丈夫だよ・・・」

「はああ・・・主は何もわかっていません・・・町の中でも人さらいや強盗が会ってもおかしくないのですよ。」

「え?そうなのか?」

「主は凄く目立っているので特に注意が必要なのです。」

「目立つってそんなことないだろ・・・」

 ギルが心配するのは無理もなかったのである。ケンジは自分では普通と思っているがどこの誰が奴隷にこんな綺麗な服や奴隷食を与えず、自分と同じものを食べさせその食費だけでも一人一日三食与えているのは異常な行為なのだ。
 これを見ただけで他人はこの子供は金を持っているとわかり、油断するといつ攫われてもおかしくないのである。

「わかったよ。そんなに怒るなって。これからはちゃんと誰かに言うか誰かと一緒に行動する様にするよ。」

「わかってくれたらいいですが私の言っていること本当にわかってますか?」

 ギルとしゃべっていて気づかなかったが全員がケンジの側に集まっていたのだった。全員で心配して屋敷中を探し今から外に探しにいこうとおもっていたらしい。

「ケンちゃん、前の感覚で思っていたら本当に痛い目を見るのはケンちゃんだよ。」

「悪かったよ・・・そんな大ごとになってるとは思わなかったよ・・・」

「あたしじゃなくてみんなにちゃんと謝って!」

 ケンジはマイにそういわれてみんなを見たら、心配してたのが手に取る様にわかり、ケンジが無事で目に涙をためているシスティナ達がいたのだった。その後景を見てケンジは本当にこの世界は危険なんだなと認識しみんなに
謝罪をするのだった。




 みんなで屋敷の中に入りセバスが安心したようにケンジの前にお茶とクッキーを出すのだった。

「それでご主人様ギルドへはお一人で何をなさりに行ってたのですか?」

 セバスの言葉にみんながケンジに注目するのだった。

「ああ、今日から一週間休みになるだろ。のんびり散歩がてらにギルドに寄ってミスリルの清算とゴッドオーダーをやってきたんだよ。」

「え?あのギルドに設置したゴミしか出ない魔道具を使ったのですか?」

「ああ、セバスもそのような認識をもっていたのか。」

「町の人ならだれでも知っている事でございます。」

「それがなんと!こういったものが当たったんだよ。」と言いながらテーブルの上にケンジは当たった物を並べるのだった。

「え?主!ツルハシとかスコップじゃないものが当たったのですか?」

「この間言ってたことが証明されて、難しい製作物を受注することでこういった物が出ると証明されたんだよ。」

「へえ、そうなんだ?ところでケンちゃんこのアイテムはなんなの?」

 マイに聞かれなくともケンジは嬉しくなりアイテムの説明をしはじめ、説明内容にマイたちは驚くのだった。

「って、事はご主人様はもう採掘が120.00になるってことですか?」

「ああ、これで次ダンジョンに行ったらオリハルコンやアダマンタイトを持ってかえれるぞ!」

 この言葉にギル達は口を開けたまま固まってしまったのだった。

「ひょっとしてご主人様はこれをギルドでしゃべってしまったのですか?」

「いや・・・俺自らしゃべったわけじゃなく最初は周りのいた人は、また無謀な奴がゴッドオーダーをしているとか言われながら注目されていたんだよ。」

「で、出たアイテムを見られて大騒ぎになったと。」

「そう!それ!そんな感じで大騒ぎになったんだよ。」

「確かにこんなアイテムが出たら大騒ぎになるのも無理はないですね・・・」

 実はケンジはまだ知らなかったのだがゴッドオーダーにはまだ秘密がありケンジのようなアイテムが出るには条件があるのであった。
 一般人のLUK値やレベルがあんなに低い事に改めてケンジが思い知らされることになろうとは思いもしなかったのだ。ゴッドオーダーは出た受注書(ランクがある)それを作り収めた人物の職業レベルとステータスの総合計値、それに最も重要なLUK値なのである。
 このことからわかる様にこれは地球で言う、注文をこなし収めることで行うガチャなのである。とりあえずレベルを上げないとどうしようもない魔道具なのである。
 一般の人がやったとしてもケンジのようなアイテムが出ない条件があり、そのことを知るのはもっと後になるのをケンジは知らなかったのである。
 
 そして今、ギルド内ではうわさを聞き付けた生産者が受注書を受け取る為長蛇の列になっていたことをケンジは知らなかったのである。
 そして、鉄鉱石製の装備品の受注書が大量に捨てられることになり、ギルドが一時ゴミだらけになるのは言うまでもなかったのである。


*------*------*------*

 今回は文字数が少なくて申し訳ありません・・・(._.)
いつも読んでいただきありがとうです(^^)/
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢の選んだ末路〜嫌われ妻は愛する夫に復讐を果たします〜

ノルジャン
恋愛
モアーナは夫のオセローに嫌われていた。夫には白い結婚を続け、お互いに愛人をつくろうと言われたのだった。それでも彼女はオセローを愛していた。だが自尊心の強いモアーナはやはり結婚生活に耐えられず、愛してくれない夫に復讐を果たす。その復讐とは……? ※残酷な描写あり ⭐︎6話からマリー、9話目からオセロー視点で完結。 ムーンライトノベルズ からの転載です。

ドン引きするくらいエッチなわたしに年下の彼ができました

中七七三
恋愛
わたしっておかしいの? 小さいころからエッチなことが大好きだった。 そして、小学校のときに起こしてしまった事件。 「アナタ! 女の子なのになにしてるの!」 その母親の言葉が大人になっても頭から離れない。 エッチじゃいけないの? でも、エッチは大好きなのに。 それでも…… わたしは、男の人と付き合えない―― だって、男の人がドン引きするぐらい エッチだったから。 嫌われるのが怖いから。

ポンコツ女子は異世界で甘やかされる(R18ルート)

三ツ矢美咲
ファンタジー
投稿済み同タイトル小説の、ifルート・アナザーエンド・R18エピソード集。 各話タイトルの章を本編で読むと、より楽しめるかも。 第?章は前知識不要。 基本的にエロエロ。 本編がちょいちょい小難しい分、こっちはアホな話も書く予定。 一旦中断!詳細は近況を!

【完結】溺愛予告~御曹司の告白躱します~

蓮美ちま
恋愛
モテる彼氏はいらない。 嫉妬に身を焦がす恋愛はこりごり。 だから、仲の良い同期のままでいたい。 そう思っているのに。 今までと違う甘い視線で見つめられて、 “女”扱いしてるって私に気付かせようとしてる気がする。 全部ぜんぶ、勘違いだったらいいのに。 「勘違いじゃないから」 告白したい御曹司と 告白されたくない小ボケ女子 ラブバトル開始

二人の公爵令嬢 どうやら愛されるのはひとりだけのようです

矢野りと
恋愛
ある日、マーコック公爵家の屋敷から一歳になったばかりの娘の姿が忽然と消えた。 それから十六年後、リディアは自分が公爵令嬢だと知る。 本当の家族と感動の再会を果たし、温かく迎え入れられたリディア。 しかし、公爵家には自分と同じ年齢、同じ髪の色、同じ瞳の子がすでにいた。その子はリディアの身代わりとして縁戚から引き取られた養女だった。 『シャロンと申します、お姉様』 彼女が口にしたのは、両親が生まれたばかりのリディアに贈ったはずの名だった。 家族の愛情も本当の名前も婚約者も、すでにその子のものだと気づくのに時間は掛からなかった。 自分の居場所を見つけられず、葛藤するリディア。 『……今更見つかるなんて……』 ある晩、母である公爵夫人の本音を聞いてしまい、リディアは家族と距離を置こうと決意する。  これ以上、傷つくのは嫌だから……。 けれども、公爵家を出たリディアを家族はそっとしておいてはくれず……。 ――どうして誘拐されたのか、誰にひとりだけ愛されるのか。それぞれの事情が絡み合っていく。 ◇家族との関係に悩みながらも、自分らしく生きようと奮闘するリディア。そんな彼女が自分の居場所を見つけるお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※作品の内容が合わない時は、そっと閉じていただければ幸いです(_ _) ※感想欄のネタバレ配慮はありません。 ※執筆中は余裕がないため、感想への返信はお礼のみになっておりますm(_ _;)m

妹が私の婚約者を奪った癖に、返したいと言ってきたので断った

ルイス
恋愛
伯爵令嬢のファラ・イグリオは19歳の誕生日に侯爵との婚約が決定した。 昔からひたむきに続けていた貴族令嬢としての努力が報われた感じだ。 しかし突然、妹のシェリーによって奪われてしまう。 両親もシェリーを優先する始末で、ファラの婚約は解消されてしまった。 「お前はお姉さんなのだから、我慢できるだろう? お前なら他にも良い相手がきっと見つかるさ」 父親からの無常な一言にファラは愕然としてしまう。彼女は幼少の頃から自分の願いが聞き届けられた ことなど1つもなかった。努力はきっと報われる……そう信じて頑張って来たが、今回の件で心が折れそうになっていた。 だが、ファラの努力を知っていた幼馴染の公爵令息に助けられることになる。妹のシェリーは侯爵との婚約が思っていたのと違うということで、返したいと言って来るが……はあ? もう遅いわよ。

拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな
恋愛
 子爵令嬢のクロエ・ルーベンスは今日も《おひとり様》で夜会に参加する。 公爵家を継ぐ予定の婚約者がいながら、だ。  クロエの婚約者、クライヴ・コンラッド公爵令息は、婚約が決まった時から一度も婚約者としての義務を果たしていない。  クライヴは、ずっと義妹のファンティーヌを優先するからだ。 「ファンティーヌが熱を出したから、出かけられない」 「ファンティーヌが行きたいと言っているから、エスコートは出来ない」 「ファンティーヌが」 「ファンティーヌが」  だからクロエは、学園卒業式のパーティーで顔を合わせたクライヴに、にっこりと微笑んで伝える。 「私のことはお気になさらず」

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

処理中です...