31 / 619
第1章 異世界に!
30話 依頼をドンドンやりに行こう!②
しおりを挟む
ケンジは、材木屋の依頼をたった40分ほどで、終わらせる事が出来、本来これは新人構成員が一人でやるとしたら1日かけてやるような仕事だったのだ。その理由は、このリアカーは物凄く重く引っ張るには、相当の力がいるのである。
1台目は簡単にひく事が出来るかもしれないが、2台目、3台目となると疲労が蓄積し、最後は倒れてしまってもおかしくない依頼なのだ。
そんな事だとは思わず、ケンジは余裕で一件目の依頼を終わらせ、システィナがいる所に向かった。
「システィナ!あんばいは、どうだ?」
「あ、ご主人様!どうしたのですか?」
「ああ!俺の方は終わらせてきたんで、こっちを手伝いにきたんだ」
「えぇ~~~!もう終わらせたのですか?」
「ああ!運搬作業なんて、インベントリがあれば余裕だからな」
「あ……そっか。ご主人様には、それがあったんでしたね」
「で、どうだ?どこまで終わらせた?」
「まだ、この一角の雑草しか片づけられていませんね……この庭を片づけるとしたら、※①【ガーデニング】で雑草を枯らせているのですが、やっぱりあたしだとスキルが足りないので1日仕事ですね……」
「そっか……じゃ、俺がやってみようか!」
「え?ご主人様も、ガーデニングのスキルを持っているのですか?」
「いや……持ってないよ。ガーデニングは、俺達の中じゃシスティナだけだな」
それを聞き、システィナは自分だけの特技が見つかった気がして、嬉しくて笑顔みせ、ニッコリしたのだった。
「俺の場合は、少し違って世界地図をつかってやるものなんだ」
そう言って、ケンジは世界地図でミッシェさん宅の庭に生えている雑草をサーチした。すると、ミッシェ宅の雑草が、地図上で赤く点灯しどこにあるか、一目瞭然となったのである。
これに対して、ケンジは魔法の※②【テレキネシス】を唱えるのだった。すると、雑草は根っこから丸ごと抜く事が出来て、雑草がフワフワ浮いていたのだ。
そして、ケンジの足元に雑草を移動させ、簡単に集める事ができた。この間、わずか10分で終わらせるケンジであった。
「ご主人様……なんなんですか?来たと思ったら、10分程度で依頼を終わらせるだなんて……あたしがやってた意味がないじゃありませんか!」
「まあまあ、そんなに怒るなよ。早く終わるだからいいだろ?」
「あたしの、特技が見つかったと思って嬉しかったのに、あたしの感動が……」
役に立てたと喜んでいた、システィナはブツブツ言いながら、体育座りをして、拗ねてしまったのだった。
ケンジは、依頼が終わった事を、ミッシェさんに伝えると、やっぱりここでも驚かれ、確認してもらうと老夫婦そろって笑顔で感謝されたのだ。
ミッシェ達は、ケンジに感謝し早く終わったので、紅茶を淹れ労ってくれた。だが、まだ仕事があるのでゆっくりも出来ず、丁寧にお断りを入れて依頼完了書をもらうのだった。
「本当に、庭を掃除してくれてありがとねぇ。ホント助かったよ。また、暇な時にでも訪ねておくれよ」
「はい!ありがとうございます。それでは失礼します」
「お嬢ちゃんもありがとね」
「いえ……あたしは、そんなに役に立てなかったので、ご主人様のおかげですよ」
「それでもありがとう。」
ミッシェ夫婦は、システィナにもお礼を言っていた。
ミッシェ宅を出た、ケンジとシスティナは話しながら、ミリス宅に向かっていた。
「ご主人様は、ホントすごいですね……今日の依頼……あたし達が、やらなくてもいいんじゃないかと思ちゃいますよ……」
「まあ……今日は、どの位Fランクって大変なのか、見てみたかっただけだからな。お試しみたいなもんなんだよ」
「え……そうなんですか?」
「いきなり全開でやっても、しょうがないだろ?自分のペースを、知らないでやるのは脳筋がやればいいんだよ。俺は魔法使いなんだから、計画を立てて段取りよくやるのが魔法使いってものなんだ」
「確かにそうですね」
ケンジ達は、笑いながら話してミリス宅に着いた。ギルスレインとプリムは汗だくになり、ミリス宅に借りたスコップで溝掃除を頑張っていたのだった。
「ギルスレイン、プリム!掃除の状況はどうだ?」
「あれ?主どうしたんですか?システィナまで?」
「ああ、もう2つとも終わらせてきたよ」
ギルスレインとプリムは、大きな声を出して驚くのだった。
「どうやったら、こんな時間で2つの依頼が終わるのですか⁉」
「まあ、俺には色々便利な魔法があるからな!2人共知ってるだろ?」
ケンジは、涼しい顔をして笑っていた。プリムはシスティナに訳を聞いていたが、システィナは役に立つつもりで頑張っていただけに、落ち込んでいて何も言いたくない様子だった。
「さあ!この依頼もさっさと片づけて、昼からはゆっくりしよう」
ケンジは気合を入れて、溝にたまったヘドロをインベントリに一気に収納していくのだった。
ケンジは、溝に張り付いた苔は水魔法の※③【ウォーター】を使い、魔力を最小にし、普通は手のひらから発動するものなのだが、ケンジは指先に魔力を集中させて、ホースをつまんだイメージをするのだった。その結果、苔や汚れが気持ちいいぐらい除去する事に成功するのだった。
ケンジは、凄い勢いで水を出し、高圧洗浄機のように苔や溝の隙間から出た、植物の根を剥ぎ取っていき、また昆虫や小さい生き物を吹き飛ばして、ヘドロや水、ゴミ等だけをインベントリに収納していったのだ。
ミリス宅は、とても広い屋敷なので、溝掃除は4人で頑張ってやったのだが、2時間もかかってしまったのだ。
ケンジは、ウォーターの魔法を使い続けて、MPが半分以上も使ってしまったが、レベルが高い事もあり、普通に行動出来ていたのだった。普通の魔法使いなら、MP枯渇で気を失い、依頼どころじゃなかったに違いないのだ。
ケンジは、ギルスレインにヘドロの始末は、ミリス宅の庭の畑に撒く様にと指示を受けていて、全部撒くと大変な事になるので、適当な量を撒いておく事にした。
「なあ……ギルスレイン。庭の畑ってどこなのか案内してくれ」
「こっちですよ。今は、まだ何も植えてないそうなので、適当に土を入れてくれたらいいそうです」
ケンジは、溝にあったヘドロをインベントリから出し、畑に撒く事にした。畑にヘドロを撒いたのだが、匂いがものすごい事になり、ケンジ達は匂いに我慢ならなくなって、その場所から逃げて避難をしたのだった。
これはまずいと思い、ケンジは土魔法の※④【アースクエイク】を畑に唱えて、ヘドロと元々あった畑の土を耕したのだった。
「本当に主の魔法は便利いいし、どんな事にも対応できるんですね。本当に凄いですよ」
「まあ、無駄にレベルは高いし、全属性適正あるからな。ティアさんには感謝だよ」
「又、ご主人様は!外では、ティアさんだなんて言ったら駄目です」
「あ、ごめんごめん……つい癖でな……よしっ!これで全部終わりだ」
ケンジは、溝掃除が全部終わったと、家の中にいたメイドさんに伝えたが、やっぱりすぐには信じてもらえないでいた。それで、ケンジは確認してもらい、メイドさんに屋敷の外を見てもらったのだ。
メイドさんは目を大きく開きビックリしていたが、ケンジに声を掛けられ正気に戻り、ミリスを呼びに行くのであった。ミリスも、これで雨が降っても心配いらないと感謝してくれた。
ここのところ溝掃除が進まなくて、雨が少し降っただけで水があふれて困っていたそうで、本当に助かったらしいのだ。
「ホント、こんな早く作業を終わらせたのに、こんな綺麗にしてくださってありがとうございました」
「いえいえ。これも仕事ですので!」
ケンジ達は、依頼達成書を貰い、今日の依頼3件を昼までに片づけてしまったのだ。そして、夕方まで時間があるので、買い物に行こうと、3人に言ったのだった。
「主、買い物は良いのですが、こんなドロドロでは行った先で、迷惑がかかるのでは?」
「だいじょうぶだよ」
「ご主人様、この先にある井戸に行くのですね?」
「そんな事しなくてもいいよ」
ケンジは、自分達に※⑤【クリーン】の魔法をかけるのだった。すると、さっきまでドロドロだったのが、嘘のように綺麗になってさっぱりしたのだ。
ケンジは、今日の仕事はお終いと言って、買い物をしてゆっくりくつろぐのであった。
その頃、生産ギルドではパニックに陥っていたのである。日頃、Fランクの依頼が、大量に依頼される事はないのだが、ケンジ達の仕事ぶりが、ミッシェやミリスから噂になり、ケンジ達が仕事をしているのを眺めていた人達からも、期待の新人という噂が拡がっていたのだった。
そして、工場の方からは材木屋から噂になり、Fランクの依頼が殺到していたのだった。
パニックになってた理由は、ケンジ様は所属したばかりの新人だと、説明に追われていたからだった。皆が皆、信じられない事にケンジに指名依頼をしていたのだ。
あんなに綺麗で早く仕事をしてくれるなら、多少高くお金を払ってでもやってもらおうと思う人間達が依頼を出した為、Fランクの依頼が集中したのだった。
*-----*-----*-----*-----*-----*
この話で出てきたスキル、魔法一覧
※①【ガーデニング】
色んな植物をうまく育てることが出来るスキルで、スキルの値が10
上がるたび1日短縮させることが出来る。
グランドマスター(100.00)になれば、最高品質の花が咲き
植物から取れる素材が色んな材料にすることができる。
スキル値
10 黄色の花 黄色の花びらが取れ、毒消しの効果がある。
20 オレンジの花 オレンジの花びらが取れ、20分間
STRが1.5倍になる
40 白の花 白の花びらが取れ、クリアランス(パラライズ
スリープ)が治す事ができる花びら。
80 青の花 青の花の根っこが取れ、レリーズ(石化)を
治すことが出来る根
100 緑のサボテン 緑の棘が取れ、ピュリファイ(異常状態)が治す
事が出来る棘 その他いろいろ。
※②【テレキネシス】
無属性魔法 3階位
消費MP 35
詠唱速度 4.5秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 レベル×10秒
効果対象 レベル×1(任意に設定可)
効果範囲 半径1m×レベル
必要秘薬 虹パール5個
備考
魔法をかけた対象を操る魔法。命令とか指示をする魔法ではなく
掛けた対象を浮かせたり、停止させたり行動を阻害させるだけである。
かけた対象が物である場合、片づけたり移動させる為の魔法である。
魔法使い職業レベル30魔法スキル50.00以上で使用可能
※③【ウォーター】
水属性魔法 1階位
消費MP 1
詠唱速度 0.75秒
効果時間 瞬間
効果対象 なし
効果範囲 なし
必要秘薬 なし
備考
この魔法は生活魔法と言われる魔法で誰でも使うことが出来て
スペルブック、秘薬が無くとも術者に水属性の適性があればいいのである。
つまり、MP消費のみで使う事が出来る便利な魔法である。
職業レベルなし魔法スキル5.00で失敗なしで使う事が可能。
※④【アースクエイク】
土属性魔法 8階位
消費MP 56
詠唱速度 10秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 一瞬
効果対象 範囲全部
効果範囲 レベル×1平方m(任意に広さを設定可)
必要秘薬 紫水晶・マンドラゴラの根・アビスの葉 各3個
備考
本来、他国が攻めてきたとき範囲魔法として地震を起こし、大量虐殺
する魔法なのだ。
大魔道士職業レベル100、魔法スキル120.00で使用可能
※⑤【クリーン】
光属性魔法 1階位
消費MP 5
詠唱速度 1秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 一瞬
効果対象 1つの対象
効果範囲 10cm四方×レベルの範囲(任意に調整可能)
必要秘薬 なし
備考欄
この魔法は生活魔法と言われる魔法で誰でも使うことが出来て
スペルブック、秘薬が無くとも術者に光属性の適性があればいいのである。
つまり、MP消費のみで使う事が出来る便利な魔法である。
職業レベルなし魔法スキル5.00で失敗なしで使う事が可能。
1台目は簡単にひく事が出来るかもしれないが、2台目、3台目となると疲労が蓄積し、最後は倒れてしまってもおかしくない依頼なのだ。
そんな事だとは思わず、ケンジは余裕で一件目の依頼を終わらせ、システィナがいる所に向かった。
「システィナ!あんばいは、どうだ?」
「あ、ご主人様!どうしたのですか?」
「ああ!俺の方は終わらせてきたんで、こっちを手伝いにきたんだ」
「えぇ~~~!もう終わらせたのですか?」
「ああ!運搬作業なんて、インベントリがあれば余裕だからな」
「あ……そっか。ご主人様には、それがあったんでしたね」
「で、どうだ?どこまで終わらせた?」
「まだ、この一角の雑草しか片づけられていませんね……この庭を片づけるとしたら、※①【ガーデニング】で雑草を枯らせているのですが、やっぱりあたしだとスキルが足りないので1日仕事ですね……」
「そっか……じゃ、俺がやってみようか!」
「え?ご主人様も、ガーデニングのスキルを持っているのですか?」
「いや……持ってないよ。ガーデニングは、俺達の中じゃシスティナだけだな」
それを聞き、システィナは自分だけの特技が見つかった気がして、嬉しくて笑顔みせ、ニッコリしたのだった。
「俺の場合は、少し違って世界地図をつかってやるものなんだ」
そう言って、ケンジは世界地図でミッシェさん宅の庭に生えている雑草をサーチした。すると、ミッシェ宅の雑草が、地図上で赤く点灯しどこにあるか、一目瞭然となったのである。
これに対して、ケンジは魔法の※②【テレキネシス】を唱えるのだった。すると、雑草は根っこから丸ごと抜く事が出来て、雑草がフワフワ浮いていたのだ。
そして、ケンジの足元に雑草を移動させ、簡単に集める事ができた。この間、わずか10分で終わらせるケンジであった。
「ご主人様……なんなんですか?来たと思ったら、10分程度で依頼を終わらせるだなんて……あたしがやってた意味がないじゃありませんか!」
「まあまあ、そんなに怒るなよ。早く終わるだからいいだろ?」
「あたしの、特技が見つかったと思って嬉しかったのに、あたしの感動が……」
役に立てたと喜んでいた、システィナはブツブツ言いながら、体育座りをして、拗ねてしまったのだった。
ケンジは、依頼が終わった事を、ミッシェさんに伝えると、やっぱりここでも驚かれ、確認してもらうと老夫婦そろって笑顔で感謝されたのだ。
ミッシェ達は、ケンジに感謝し早く終わったので、紅茶を淹れ労ってくれた。だが、まだ仕事があるのでゆっくりも出来ず、丁寧にお断りを入れて依頼完了書をもらうのだった。
「本当に、庭を掃除してくれてありがとねぇ。ホント助かったよ。また、暇な時にでも訪ねておくれよ」
「はい!ありがとうございます。それでは失礼します」
「お嬢ちゃんもありがとね」
「いえ……あたしは、そんなに役に立てなかったので、ご主人様のおかげですよ」
「それでもありがとう。」
ミッシェ夫婦は、システィナにもお礼を言っていた。
ミッシェ宅を出た、ケンジとシスティナは話しながら、ミリス宅に向かっていた。
「ご主人様は、ホントすごいですね……今日の依頼……あたし達が、やらなくてもいいんじゃないかと思ちゃいますよ……」
「まあ……今日は、どの位Fランクって大変なのか、見てみたかっただけだからな。お試しみたいなもんなんだよ」
「え……そうなんですか?」
「いきなり全開でやっても、しょうがないだろ?自分のペースを、知らないでやるのは脳筋がやればいいんだよ。俺は魔法使いなんだから、計画を立てて段取りよくやるのが魔法使いってものなんだ」
「確かにそうですね」
ケンジ達は、笑いながら話してミリス宅に着いた。ギルスレインとプリムは汗だくになり、ミリス宅に借りたスコップで溝掃除を頑張っていたのだった。
「ギルスレイン、プリム!掃除の状況はどうだ?」
「あれ?主どうしたんですか?システィナまで?」
「ああ、もう2つとも終わらせてきたよ」
ギルスレインとプリムは、大きな声を出して驚くのだった。
「どうやったら、こんな時間で2つの依頼が終わるのですか⁉」
「まあ、俺には色々便利な魔法があるからな!2人共知ってるだろ?」
ケンジは、涼しい顔をして笑っていた。プリムはシスティナに訳を聞いていたが、システィナは役に立つつもりで頑張っていただけに、落ち込んでいて何も言いたくない様子だった。
「さあ!この依頼もさっさと片づけて、昼からはゆっくりしよう」
ケンジは気合を入れて、溝にたまったヘドロをインベントリに一気に収納していくのだった。
ケンジは、溝に張り付いた苔は水魔法の※③【ウォーター】を使い、魔力を最小にし、普通は手のひらから発動するものなのだが、ケンジは指先に魔力を集中させて、ホースをつまんだイメージをするのだった。その結果、苔や汚れが気持ちいいぐらい除去する事に成功するのだった。
ケンジは、凄い勢いで水を出し、高圧洗浄機のように苔や溝の隙間から出た、植物の根を剥ぎ取っていき、また昆虫や小さい生き物を吹き飛ばして、ヘドロや水、ゴミ等だけをインベントリに収納していったのだ。
ミリス宅は、とても広い屋敷なので、溝掃除は4人で頑張ってやったのだが、2時間もかかってしまったのだ。
ケンジは、ウォーターの魔法を使い続けて、MPが半分以上も使ってしまったが、レベルが高い事もあり、普通に行動出来ていたのだった。普通の魔法使いなら、MP枯渇で気を失い、依頼どころじゃなかったに違いないのだ。
ケンジは、ギルスレインにヘドロの始末は、ミリス宅の庭の畑に撒く様にと指示を受けていて、全部撒くと大変な事になるので、適当な量を撒いておく事にした。
「なあ……ギルスレイン。庭の畑ってどこなのか案内してくれ」
「こっちですよ。今は、まだ何も植えてないそうなので、適当に土を入れてくれたらいいそうです」
ケンジは、溝にあったヘドロをインベントリから出し、畑に撒く事にした。畑にヘドロを撒いたのだが、匂いがものすごい事になり、ケンジ達は匂いに我慢ならなくなって、その場所から逃げて避難をしたのだった。
これはまずいと思い、ケンジは土魔法の※④【アースクエイク】を畑に唱えて、ヘドロと元々あった畑の土を耕したのだった。
「本当に主の魔法は便利いいし、どんな事にも対応できるんですね。本当に凄いですよ」
「まあ、無駄にレベルは高いし、全属性適正あるからな。ティアさんには感謝だよ」
「又、ご主人様は!外では、ティアさんだなんて言ったら駄目です」
「あ、ごめんごめん……つい癖でな……よしっ!これで全部終わりだ」
ケンジは、溝掃除が全部終わったと、家の中にいたメイドさんに伝えたが、やっぱりすぐには信じてもらえないでいた。それで、ケンジは確認してもらい、メイドさんに屋敷の外を見てもらったのだ。
メイドさんは目を大きく開きビックリしていたが、ケンジに声を掛けられ正気に戻り、ミリスを呼びに行くのであった。ミリスも、これで雨が降っても心配いらないと感謝してくれた。
ここのところ溝掃除が進まなくて、雨が少し降っただけで水があふれて困っていたそうで、本当に助かったらしいのだ。
「ホント、こんな早く作業を終わらせたのに、こんな綺麗にしてくださってありがとうございました」
「いえいえ。これも仕事ですので!」
ケンジ達は、依頼達成書を貰い、今日の依頼3件を昼までに片づけてしまったのだ。そして、夕方まで時間があるので、買い物に行こうと、3人に言ったのだった。
「主、買い物は良いのですが、こんなドロドロでは行った先で、迷惑がかかるのでは?」
「だいじょうぶだよ」
「ご主人様、この先にある井戸に行くのですね?」
「そんな事しなくてもいいよ」
ケンジは、自分達に※⑤【クリーン】の魔法をかけるのだった。すると、さっきまでドロドロだったのが、嘘のように綺麗になってさっぱりしたのだ。
ケンジは、今日の仕事はお終いと言って、買い物をしてゆっくりくつろぐのであった。
その頃、生産ギルドではパニックに陥っていたのである。日頃、Fランクの依頼が、大量に依頼される事はないのだが、ケンジ達の仕事ぶりが、ミッシェやミリスから噂になり、ケンジ達が仕事をしているのを眺めていた人達からも、期待の新人という噂が拡がっていたのだった。
そして、工場の方からは材木屋から噂になり、Fランクの依頼が殺到していたのだった。
パニックになってた理由は、ケンジ様は所属したばかりの新人だと、説明に追われていたからだった。皆が皆、信じられない事にケンジに指名依頼をしていたのだ。
あんなに綺麗で早く仕事をしてくれるなら、多少高くお金を払ってでもやってもらおうと思う人間達が依頼を出した為、Fランクの依頼が集中したのだった。
*-----*-----*-----*-----*-----*
この話で出てきたスキル、魔法一覧
※①【ガーデニング】
色んな植物をうまく育てることが出来るスキルで、スキルの値が10
上がるたび1日短縮させることが出来る。
グランドマスター(100.00)になれば、最高品質の花が咲き
植物から取れる素材が色んな材料にすることができる。
スキル値
10 黄色の花 黄色の花びらが取れ、毒消しの効果がある。
20 オレンジの花 オレンジの花びらが取れ、20分間
STRが1.5倍になる
40 白の花 白の花びらが取れ、クリアランス(パラライズ
スリープ)が治す事ができる花びら。
80 青の花 青の花の根っこが取れ、レリーズ(石化)を
治すことが出来る根
100 緑のサボテン 緑の棘が取れ、ピュリファイ(異常状態)が治す
事が出来る棘 その他いろいろ。
※②【テレキネシス】
無属性魔法 3階位
消費MP 35
詠唱速度 4.5秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 レベル×10秒
効果対象 レベル×1(任意に設定可)
効果範囲 半径1m×レベル
必要秘薬 虹パール5個
備考
魔法をかけた対象を操る魔法。命令とか指示をする魔法ではなく
掛けた対象を浮かせたり、停止させたり行動を阻害させるだけである。
かけた対象が物である場合、片づけたり移動させる為の魔法である。
魔法使い職業レベル30魔法スキル50.00以上で使用可能
※③【ウォーター】
水属性魔法 1階位
消費MP 1
詠唱速度 0.75秒
効果時間 瞬間
効果対象 なし
効果範囲 なし
必要秘薬 なし
備考
この魔法は生活魔法と言われる魔法で誰でも使うことが出来て
スペルブック、秘薬が無くとも術者に水属性の適性があればいいのである。
つまり、MP消費のみで使う事が出来る便利な魔法である。
職業レベルなし魔法スキル5.00で失敗なしで使う事が可能。
※④【アースクエイク】
土属性魔法 8階位
消費MP 56
詠唱速度 10秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 一瞬
効果対象 範囲全部
効果範囲 レベル×1平方m(任意に広さを設定可)
必要秘薬 紫水晶・マンドラゴラの根・アビスの葉 各3個
備考
本来、他国が攻めてきたとき範囲魔法として地震を起こし、大量虐殺
する魔法なのだ。
大魔道士職業レベル100、魔法スキル120.00で使用可能
※⑤【クリーン】
光属性魔法 1階位
消費MP 5
詠唱速度 1秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 一瞬
効果対象 1つの対象
効果範囲 10cm四方×レベルの範囲(任意に調整可能)
必要秘薬 なし
備考欄
この魔法は生活魔法と言われる魔法で誰でも使うことが出来て
スペルブック、秘薬が無くとも術者に光属性の適性があればいいのである。
つまり、MP消費のみで使う事が出来る便利な魔法である。
職業レベルなし魔法スキル5.00で失敗なしで使う事が可能。
0
お気に入りに追加
2,450
あなたにおすすめの小説
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
Rich&Lich ~不死の王になれなかった僕は『英霊使役』と『金運』でスローライフを満喫する~
八神 凪
ファンタジー
僕は残念ながら十六歳という若さでこの世を去ることになった。
もともと小さいころから身体が弱かったので入院していることが多く、その延長で負担がかかった心臓病の手術に耐えられなかったから仕方ない。
両親は酷く悲しんでくれたし、愛されている自覚もあった。
後は弟にその愛情を全部注いでくれたらと、思う。
この話はここで終わり。僕の人生に幕が下りただけ……そう思っていたんだけど――
『抽選の結果あなたを別世界へ移送します♪』
――ゆるふわ系の女神と名乗る女性によりどうやら僕はラノベやアニメでよくある異世界転生をすることになるらしい。
今度の人生は簡単に死なない身体が欲しいと僕はひとつだけ叶えてくれる願いを決める。
「僕をリッチにして欲しい」
『はあい、わかりましたぁ♪』
そして僕は異世界へ降り立つのだった――
無限魔力のゴーレム使い ~無力な奴隷から最強への一歩は逆転の発想から~
喰寝丸太
ファンタジー
この世界の魔力は見えない。
だから、その為に魔力を使うスキルの取得は完全に運任せ。
フィルは十歳の頃にスキルがゴーレム使役の一つしかなく奴隷に売られた。
成人までなんとかやってきたんだけど、今日でお終いのようだ。
魔獣の群れに馬車は囲まれ、風前の灯。
俺に取り憑いていた幽霊の提案を呑んでみたんだが、禁忌を踏んで自爆しやがった。
魔力が見えるという力を得られたのが不幸中の幸いだ。
見えるのなら、魔力を材料にしなくてどうすると、ゴーレムを作り出した。
魔力の着ぐるみゴーレムを身に纏い、普通ならゴーレムに魔力を送るところを逆転の発想で吸い出してやった。
無限魔力の完成だ。
規格外の万能ゴーレムを使い成り上がりを目指す物語です。
公国の後継者として有望視されていたが無能者と烙印を押され、追放されたが、とんでもない隠れスキルで成り上がっていく。公国に戻る?いやだね!
秋田ノ介
ファンタジー
主人公のロスティは公国家の次男として生まれ、品行方正、学問や剣術が優秀で、非の打ち所がなく、後継者となることを有望視されていた。
『スキル無し』……それによりロスティは無能者としての烙印を押され、後継者どころか公国から追放されることとなった。ロスティはなんとかなけなしの金でスキルを買うのだが、ゴミスキルと呼ばれるものだった。何の役にも立たないスキルだったが、ロスティのとんでもない隠れスキルでゴミスキルが成長し、レアスキル級に大化けしてしまう。
ロスティは次々とスキルを替えては成長させ、より凄いスキルを手にしていき、徐々に成り上がっていく。一方、ロスティを追放した公国は衰退を始めた。成り上がったロスティを呼び戻そうとするが……絶対にお断りだ!!!!
小説家になろうにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる