上 下
14 / 619
第1章 異世界に!

13話 ギルドに行こう!②

しおりを挟む
 ケンジはそう考えていると周りにいた3人の冒険者達がケンジに向かって話しかけてくるだった。

「おい!新人!もうその辺でやめにしないか。」

 冒険者の3人はケンジのやりたい放題を見かねて声をかけてきた。それを見たケンジは呆れはてて頭をかかえるのだった。

「何言ってやがる!今の今までダンマリ決めてたくせに臆病者は引っ込んでろ。それともなにか?お前等がこいつの尻拭いをするのか?」

 冒険者達は怒りをグッとこらえてケンジの怒りを収めようとしていた。

「いや・・・そうじゃないがお前もこれからギルドに所属するんだろ?だったらもうちょっと大人になって大人しくしてた方がここでやりやすくなるだろ?そうじゃないか?」

 ケンジは頭を振りこいつらは何を言ってるんだ?しょせん他人事だからこんな事が言えるのか?それとも俺がまだ子供だと思ってなめているのか?とこいつら冒険者の事を軽蔑した目でみた。

「じゃあ、お前らに聞くが自分の仲間にちょっかい出されたり自分の命が狙われたりしたら、これからの事を考えてそいつを許したりするのか?どうなんだ!俺が納得する答えを聞かせてくれ!」

 すると冒険者達は「グッ」息をのみ何も言えなくなった。

「なんだ?俺みたいな子供に言い返されて何も言えなくなるほど、そんな自分勝手な事をお前達は無責任に言ったのか?だったら最初からずっと黙ってろ!」

 それを聞き3人の冒険者は二の句が告げなくなり、ケンジのような成人になったばかりの子供にいいように言われプライドを傷つけられ声を荒げるしかなかった。

「貴様あぁ!子供だと思って優しくしてればいい気になりやがって!」

 
 冒険者たちは頭に血が上り自分達の武器に手を掛けた。ケンジはそれを見て笑いホント冒険者って粋がるだけの頭の悪いやつばかりだとおもった。

「ほうう。お前等はバカばっかりだな。先ほどの事を見てなかったのか?まだ一般人である俺にギルド内で武器を抜き喧嘩を仕掛けるの事がどうゆうことになるのか!」

 それを聞いたのに冒険者達はもう自分のメンツの事だけしか考えられない状態になっておりケンジに斬りかかろうとした。
 その時!後ろの方から扉を開く音が聞こえ中年の男性がこの場に入ってきたのだった。

「何をやってる!さわがしいぞ、静かにせぇ!レイ何があったんだ?説明をしろ!」

 それを聞き俺の案内をしていた受付嬢が中年の男性に説明を始めた。話を聞いているとこの男性はギルドマスターだというのがわかった。
 説明を聞いたギルドマスターはうんうんと頷きそして、ギルド職員にボッカを衛兵に通報しろと指示を出した。
 そして後から絡んできた3人の冒険者達に喧嘩を仲裁しようとしたのは良いことだが煽られて一般人に手を出すことは絶対に駄目だ!と注意していた。

「わたしはギルドマスターしている者だ。ギルド員が迷惑をかけてすまなかった。後日、ボッカを奴隷にしたお詫びの金を渡したいので2日後またギルドに来てくれるか?」

 ケンジにはギルドマスターがなんか形式だけの謝罪が気に入らなくてイライラしていたのだった。

「それで終わりなのか?」

 ギルドマスターはケンジが何を言っているのか解らず首を傾げていた。

「ほかに何かあるのか?」

 ギルドマスターはケンジが言っている事が本気でわからないようで当然のように聞き返してくる。ケンジはこのギルドはダメだと思いもう何も言わない事にした。

「いや・・・もういい!また2日後顔を出すから謝罪金を用意して待ってろ!」

 ケンジは腹を立てイライラをぶつけながらギルドを出ていこうとした。

 ギルドマスターは苦虫をかみしめたような顔でやれやれといった雰囲気でケンジを見送った。

「ったく・・・最近の若いやつは礼儀がなってない・・・」

 ボソッと言い部屋に戻るのであった。

「あの、ご主人様助けてくれてありがとうございます。」
「「私達(あたし達)は何も出来なくて申し訳ありませんでした。」」

「いやもういいよ。」
 
 ケンジはニコリと笑いプリムの頭をなでるのだった。

 ケンジはギルスレイン達を連れてギルドを出ようとした。すると受付嬢のレイという女性がケンジを追いかけてきて話しかけてきたのだった。
 そこにいた受付嬢全員が頭を深々とさげて謝罪してきたのであった。これを見てケンジはギルド職員は真面な人ばかりなんだなとおもった。

「あの・・・先ほどは申し訳ありませんでした。それとまだギルドへの登録がすんでいないのでが・・・」

「いえ・・・やっぱり冒険者ギルドへの登録はやめておきます。」

「えぇ!なぜですか?Cランクのボッカさんに勝てるあなたならすぐにでもランクが上がり冒険者として活躍できると思いますよ。」

 そんな風に言われてもケンジは先ほどの一件であの冒険者やギルドマスターには関わりたくなかったのだ。

 もしギルドに所属した場合ケンジが活躍し有名になればあのギルドマスターが自分をいいように扱う事が容易に想像ができるからである。

「いや・・・ここはやめておきます。あのギルドマスターを見てたら冒険者の態度もわかるような気がしますし職員さん達の苦労がわかるような気がしますよ。」

 そう言うと職員達は目を潤ませながらわかってくれる人がいた!といいたげな表情を浮かべるのであった。

「まあ、苦労は感じますが俺がその中に飛び込もうとは思わないので・・・その・・・・ごめんなさい・・・」

「いえ・・・そこまでわかってしまう人なら無理強いはできませんね・・・今回の事は本当に申し訳ありませんでした。」

「それでは、失礼します。」

 ケンジ達がギルドを出て行った後職員達は書類上でしか物を判断しない無能だとかギルドの上司の器じゃないとかもっと頼れる上司が・・・等ギルドマスターの悪口を言いたい放題言うのであった。





「主、冒険者ギルドに所属しないのですか?」

「ああ。冒険者ギルドはやめだ。なので生産ギルドにいこう。」

「ご主人様・・・ごめんなさい・・・わたしが絡まれたせいで・・・」

「プリム、あれは冒険者が悪いんであってプリムが悪いんじゃないよ。もう気にしなくてもいいからな。」

 するとシスティナがケンジに聞いてくるのだった

「あの、ご主人様は生産もできるのですか?」

「いいや今はできないからこれから覚えるとするよ。」

「「「えええ!生産ってそんな簡単に覚えれるものなのですか?」」」

「まあ、その辺はまかせろ!そのかわり俺の計画が当初よりだいぶん変わってしまったんでみんなには苦労掛けるが頑張ってくれよ。」

 ケンジは当初冒険者としてみんなをフォローしながらみんな一緒に戦闘職を鍛えていく予定だったのだが出来なくなってしまったのだ。
 だがケンジは冒険者ギルドに所属しないと決めた今、ケンジは計画を変えて自分が生産職を極めて素材や鉱石を採取、その間ギルスレイン達には戦闘職を極めてもらいその護衛をまかせるというものだった。
 これはケンジのステータスにクローティアの寵愛があるのでできる事で成長というレアスキルがなければ生産スキルを覚えるのに数年かかるはずである。
 だが、このレアスキルである成長のおかげで生産スキルもすぐに覚えれるとケンジは計算していたのだ。

「だけど生産ギルドは真面であった欲しいな。」

「主、生産ギルドもあんな感じだったらどうするのですか?」

「まあ、登録だけして身分証明書として貰い他の町にいけばいいさ。この町だけにこだわる必要はないだろ?」

「確かにその通りですね。」

 ケンジ達は笑いながら生産ギルドに向かうのであった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢の選んだ末路〜嫌われ妻は愛する夫に復讐を果たします〜

ノルジャン
恋愛
モアーナは夫のオセローに嫌われていた。夫には白い結婚を続け、お互いに愛人をつくろうと言われたのだった。それでも彼女はオセローを愛していた。だが自尊心の強いモアーナはやはり結婚生活に耐えられず、愛してくれない夫に復讐を果たす。その復讐とは……? ※残酷な描写あり ⭐︎6話からマリー、9話目からオセロー視点で完結。 ムーンライトノベルズ からの転載です。

ドン引きするくらいエッチなわたしに年下の彼ができました

中七七三
恋愛
わたしっておかしいの? 小さいころからエッチなことが大好きだった。 そして、小学校のときに起こしてしまった事件。 「アナタ! 女の子なのになにしてるの!」 その母親の言葉が大人になっても頭から離れない。 エッチじゃいけないの? でも、エッチは大好きなのに。 それでも…… わたしは、男の人と付き合えない―― だって、男の人がドン引きするぐらい エッチだったから。 嫌われるのが怖いから。

ポンコツ女子は異世界で甘やかされる(R18ルート)

三ツ矢美咲
ファンタジー
投稿済み同タイトル小説の、ifルート・アナザーエンド・R18エピソード集。 各話タイトルの章を本編で読むと、より楽しめるかも。 第?章は前知識不要。 基本的にエロエロ。 本編がちょいちょい小難しい分、こっちはアホな話も書く予定。 一旦中断!詳細は近況を!

【完結】溺愛予告~御曹司の告白躱します~

蓮美ちま
恋愛
モテる彼氏はいらない。 嫉妬に身を焦がす恋愛はこりごり。 だから、仲の良い同期のままでいたい。 そう思っているのに。 今までと違う甘い視線で見つめられて、 “女”扱いしてるって私に気付かせようとしてる気がする。 全部ぜんぶ、勘違いだったらいいのに。 「勘違いじゃないから」 告白したい御曹司と 告白されたくない小ボケ女子 ラブバトル開始

二人の公爵令嬢 どうやら愛されるのはひとりだけのようです

矢野りと
恋愛
ある日、マーコック公爵家の屋敷から一歳になったばかりの娘の姿が忽然と消えた。 それから十六年後、リディアは自分が公爵令嬢だと知る。 本当の家族と感動の再会を果たし、温かく迎え入れられたリディア。 しかし、公爵家には自分と同じ年齢、同じ髪の色、同じ瞳の子がすでにいた。その子はリディアの身代わりとして縁戚から引き取られた養女だった。 『シャロンと申します、お姉様』 彼女が口にしたのは、両親が生まれたばかりのリディアに贈ったはずの名だった。 家族の愛情も本当の名前も婚約者も、すでにその子のものだと気づくのに時間は掛からなかった。 自分の居場所を見つけられず、葛藤するリディア。 『……今更見つかるなんて……』 ある晩、母である公爵夫人の本音を聞いてしまい、リディアは家族と距離を置こうと決意する。  これ以上、傷つくのは嫌だから……。 けれども、公爵家を出たリディアを家族はそっとしておいてはくれず……。 ――どうして誘拐されたのか、誰にひとりだけ愛されるのか。それぞれの事情が絡み合っていく。 ◇家族との関係に悩みながらも、自分らしく生きようと奮闘するリディア。そんな彼女が自分の居場所を見つけるお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※作品の内容が合わない時は、そっと閉じていただければ幸いです(_ _) ※感想欄のネタバレ配慮はありません。 ※執筆中は余裕がないため、感想への返信はお礼のみになっておりますm(_ _;)m

妹が私の婚約者を奪った癖に、返したいと言ってきたので断った

ルイス
恋愛
伯爵令嬢のファラ・イグリオは19歳の誕生日に侯爵との婚約が決定した。 昔からひたむきに続けていた貴族令嬢としての努力が報われた感じだ。 しかし突然、妹のシェリーによって奪われてしまう。 両親もシェリーを優先する始末で、ファラの婚約は解消されてしまった。 「お前はお姉さんなのだから、我慢できるだろう? お前なら他にも良い相手がきっと見つかるさ」 父親からの無常な一言にファラは愕然としてしまう。彼女は幼少の頃から自分の願いが聞き届けられた ことなど1つもなかった。努力はきっと報われる……そう信じて頑張って来たが、今回の件で心が折れそうになっていた。 だが、ファラの努力を知っていた幼馴染の公爵令息に助けられることになる。妹のシェリーは侯爵との婚約が思っていたのと違うということで、返したいと言って来るが……はあ? もう遅いわよ。

拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな
恋愛
 子爵令嬢のクロエ・ルーベンスは今日も《おひとり様》で夜会に参加する。 公爵家を継ぐ予定の婚約者がいながら、だ。  クロエの婚約者、クライヴ・コンラッド公爵令息は、婚約が決まった時から一度も婚約者としての義務を果たしていない。  クライヴは、ずっと義妹のファンティーヌを優先するからだ。 「ファンティーヌが熱を出したから、出かけられない」 「ファンティーヌが行きたいと言っているから、エスコートは出来ない」 「ファンティーヌが」 「ファンティーヌが」  だからクロエは、学園卒業式のパーティーで顔を合わせたクライヴに、にっこりと微笑んで伝える。 「私のことはお気になさらず」

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

処理中です...