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7章 姫のお茶会編

悪の組織

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とある小さな島に一つの洞窟があった。
それは迷宮ダンジョンと呼ばれるもので、魔物蠢く魔窟であった。

そのダンジョンの最奥に自ら魔神と名乗る者が、その部下達と会議をしていた。

「ご覧のように我らが魔神軍は着々と戦力を増強していマス。」
指し棒で壁に書かれたグラフを指して説明しているのは、丸メガネをかけた二足歩行のフクロウ。この魔神軍の参謀であった。

「なぁ魔神様、そろそろ良いんじゃねーか?人類に宣戦布告してもよ!」
筋肉質のライオンの頭をもつ巨漢が、長い会議にはウンザリといった顔で言う。

「ハッ!これだから脳筋は・・・人類は数だけは多いのだ。いくら我ら魔神軍四天王が強くとも数で波状攻撃でもされたらひとたまりもない。」
ライオン男を馬鹿にしたのは、鷲顔の背中に翼の生えた小柄の男だ。いかにも速さでは誰にも負けないと言った感じだろうか。

「・・・」
ライオン男より更に巨大な、もはや巨人と形容したほうがよさそうな鉄仮面に全身鎧の大男は会議が始まってから一言も発していない。

「もう!無駄口叩いてないで早く会議を終わらせましょうよ!この後エステするんだから♪」
魔神軍四天王の紅一点?薄青色の細身の身体で黒い口紅が印象的な蛇顔のオカマが会議の終了を催促する。

「ご苦労オウルよ・・・ラオンもうじきだ、腕を磨いておけ。イグル、ラオンを煽るな私闘は禁止のたずだ。タイン少しは話せ。ネークスちゃんと会議に集中しろ。」
魔神ジャバは参謀と四天王に一声かけ溜息を吐いた。

参謀はともかく四天王の我が強くていまいち制御仕切れていないのだ。

「とにかく、計画は予定通りに進める。以上解散!」


四天王達がそれぞれ自分の持ち場や自室に戻り、会議室は魔神ジャバと参謀オウルだけになった。

「ジャバ様、お疲れのようですナ。」
「あぁ、アイツら戦闘力は文句なしなのだが性格に難がありすぎる。」

いつもの様にオウルに愚痴る。

「まぁまぁ、勝手にダンジョンから飛び出したりしない分まだマシと思われますゾ!」

オウルが言う事は前例が有ったのだ。
魔神ジャバはこのダンジョンのダンジョンマスターであり、オウルや四天王もダンジョンマスターの機能を使い生み育ていた。
そして四天王がまだ居らずジャバとオウルしか幹部がいなかった頃、1匹の魔物が「世界に出て俺の強さを確認するぜぇぇぇ!!!」と言って勝手にダンジョンを飛び出して行ったのである。
一応ジャバとオウルは連れ戻そうとダンジョンをでて島中を探したが、既に島を出ていたので今現在も消息不明である。

それから教育方針を見直し、今の四天王は命令違反はしないようガス抜きをしたり褒めたりとジャバとオウルは苦労してやっとギリギリ幹部として使えるまでに育てたのだ。


まだまだ不安はあるが仕方がない!いや!あの子達はやればできる子!と自らに言い聞かせるジャバであった。
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