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5章 コトナとコトノ編

コトナのやり過ぎ冒険譚 その11

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規模拡大した畑を見たマコトはとても驚いていた。
特に蛇口の木と業務用の小麦粉木を見て「奇妙な夢を見ているみたい」と言っていた。

孤児達はイマイチ驚いてくれない、「コトナお姉ちゃんなら何をやっても不思議じゃない」とか言っていた。私もそう思う。

それで孤児の数を増やしたい事と集めるプランを話したらマコトは乗り気になった。
「私が行く!!」と張り切っているのは集める方法がマコトの琴線に触れたのだろう。

私が考えた孤児募集作戦は、大型の車で孤児達がいる村や町を回って集める、だ。
そしてマコトは車を運転したいと言っているのだ。

車は私が知っている大型の車を参考にしている。
親戚のおじさんが乗っていたヤツだ。
名前は何で言ったかな?なんとかエースだったかな?

孤児が何人か集まるかわからないので、車内は空間魔法で拡張済み。
一応、事故防止の為危険を感じたら私の【無限世界】に自動収納する仕組みが付いている。
さらに異世界の道無き道を走れるように周囲が石畳になる機能付きだ。

一週間もすれば学園は夏休みになるので、そのタイミングで行くことになった。
マコトは練習と言って、近くの平原を爆走していた。
お陰で平原の地面に石畳が無秩序に敷かれている。
走るだけで道が出来るから使いようによっては便利かもしれない。

暫くするとこの謎の石畳は王都七不思議の一つになった。



そして夏休み初日、マコトは道無き道を爆走していた。

「わたしは風になる!誰もわたしに追いつけない!!」
どうやらマコトはハンドルを握ると性格が変わるタイプだったらしい。

「マコト、村通り越した。」

「わたしのゴールはここじゃ無いぜぇ!!」

イラッとしたので車を収納、私は地面に着地。
マコトはズザーと地面を滑っていった。
普通なら大怪我だが、ステータス高いから大丈夫だ。

「はっ!私は何で地面に刺さってるの?!」
目が覚めたようだ。

土汚れを落してあげた。

「村、孤児、行く。」

「あっはい、すみませんでした!」

村の孤児は食糧を与えたら簡単に付いてきた。誘拐犯の手口みたいで嫌だな。

そして次の村へ、私が運転をして行く。
マコトが「今度は暴走しないから運転させて!」と言っているが、全く信用できないので却下だ。
孤児達が怯えるだろうが!

後で個人用のバイクを作ってあげよう。
頑丈だから事故っても大丈夫だろう。

孤児集めは特に何もトラブルも無く終わった。丸二日かかったけど、食事を与える度に泣いて喜んでいた。
みんなガリガリに痩せているから、相当飢えていたんだね。

取り敢えず国中の孤児を集めたので、飢えた子供達は居なくなるだろう。
他国までは流石に車で集めるのは無謀だろう。
無理矢理私の収納で世界中の孤児を集める事も出来るけど、どうしようかな?
善意で孤児を集めている訳じゃからね。
人手か必要なら集める感じで良いかな。

と、マコトに話してみたら。
未開の地を開拓して大規模な食糧生産国を作ろう!と言い出した。

マコトは開拓モノの作品も好きらしい。
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