ジャージ女子高生による異世界無双

5章 コトナとコトノ編

コトナのやり過ぎ冒険譚 その1

どうも、コトナです。
私は今別の世界に来ています。
この世界は創造神アンポンタン(悪口じゃなくてニックネーム)さんの世界で、フィリチという名前だ。

何故この世界に来ているのかと言うと、アンポンタンさんに頼まれたのだ。
簡単に説明すると、アンポンタンさんがとある転生者の少女に恋をして影ならがサポートしようとしているが、アンポンタンさんは要領が悪く、頻繁にパニックを起こすので役にたてないらしい。

助ける代わりにフィリチの観光する権利を得られた。
他の世界を見るのも楽しそうだもんね。

さて、アンポンタンさんが恋をした少女はマコトという名前でとある国の貴族令嬢らしい。
マコトは地球での知識を元に国を発展させようと考えていたが、専門的な知識があるわけでもなく、なんとなくの仕組みを話しても再現できるほどの職人も居なかったため挫折した。
更に政略結婚で婚約した令息は庶民の少女に恋をしマコトは蔑ろにされているという。

マコト自身はこの令息の事を「どうでもいい」と考えているが、両親はこの政略結婚に期待していて「令息が浮気をするのはお前の努力不足だ」とかいう始末。
ちなみにアバターを使い近づいてきたアンポンタンさんを不審者だと思っているマコトである。

というわけでマコトのサポートをします。

☆

「はい、どーも今日からクラスメイトになるコトナ・ヤマブキです。よろしくね。」
王侯貴族の子どもたちが通う学園だけど砕けた言葉使いで話す事にした。
マコトのサポートをするために来てるので礼儀とかどうでもいいし。

教師や生徒達はポカーンとしているが無視してマコトの隣の席に座る。
ちょうど空いてたからね。

「よろしくね」
と隣のマコトに声をかけておく。まずは挨拶からだ。

「よ、よろしく・・・まんま日本人じゃん・・・」
よしよし、マコトが私に興味を持ったぞ。

☆

「それで、コトナさん？は日本人だよね？」
マコトは休み時間にこっそり聞いてきた。

「まぁ元日本人だね、マコトさんも完全に日本名だよね。」

「ちょっと聞きたいんだけど・・・何か生産型の知識とかあったりしない？知識チートとか生産チートとか出来たらやりたんだけど。」

サポートは彼女のやりたいことをサポートしつつ平和的に婚約破棄させる方向で良いかな？

「美容品と食品なら経験済みだよ。別の世界でだけどね。」
と言ったらマコトの瞳が輝き出した。


「ちょっと貴女、とても貴族の立ち振舞じゃありませんわね！一から淑女教育受けて出直しなさい！」
なにやら派手なドレスを着た令嬢が私に注意しに来たぞ。

「ヴィクトリット・ブート伯爵令嬢、16歳、ブート伯爵家の次女でフィリップ・バートン伯爵令息と婚約中、婚約者には相手にされておらず令息の愛人を憎んでいる、その愛人アイリス嬢を影で虐めている、最近行った虐めは寮に不法侵入し彼女の衣服を切り刻んだ・・・」
「やめて！！！何なの？！なんでそんなことまで知っているのよ！！」

ヴィクトリットは逃げ出した！

ちょっと個人情報を話しただけで撃退出来た（ニッコリ）