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3章 コトナ、未来の学園とアバター冒険者編

交流会とテロリスト

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私たちの通う学園とは別の学校で冒険者や商人、使用人などの専門校がある。

同じ街にあるためたまに交流会をするそうだ。
貴族に直接仕えたり専属になったほうが収入が安定するし、貴族側も学生の内に優秀な者たちとつながりを作る事が大事なのだ。

そんな訳で交流会をする事になった訳だけど、交流会が行われる施設を貴族側が決め招待をするのだが担当した男子が貸し切った建物が偶然テロリストのアジトに使われていたのだ。

拘束される生徒達。

テロリスト側はこの機会にテロを前倒しして進める事になったようだ。

順番に拘束していくが、私は拘束される気はサラサラないのでプライベートルームに入り見守る事にした。

全員を縛り上げた下っ端みたいなテロ犯達は別の部屋へ行き酒とタバコをやりながらカードでギャンブルをし始めた。


ちなみに今日の交流会のグループは先生が振り分けたので花子とは別だ。

私は積極的にこの事件を解決する気は今のところ無い。
何故かと言うと、今回の事件で交流会のメンバーがどう動くのか見たかったからだ。

交流会のメンバーは商人、冒険者、執事、メイドなどを目指す学生達だ、この人達の中に優秀な人物を見つける為この事件を利用しようと思ったのだ。

もちろん危なくなったら手を出すよ。



まず動き出したのは冒険者の少年だった。
隠し持っていたナイフで拘束用のロープを切り自由になる。
テロ犯の幹部達は会議室にこもっている。
他の構成員達は建物の外に集中しているようだ。

「よし、皆のロープを切るぞ、大きな声を上げないでくれよ。」
次々とロープを切っていく少年。

「1人足りなくないか?もしかして隙を見て逃げられたのか?だとしたら俺たちもここからぬけだせるんだがな。」
商人の青年が状況を確認しようと気になった事を口に出していく、貴族側の生徒はグチグチ小声で文句を言っている。役に立ちそうにないな。

メイドと執事の学生は貴族の生徒達を宥める係に専念するようだ。

うーん、貴族は魔力多いから抜け出すのに一番活躍しそうなのにメンタルが弱すぎて使えないな。

冒険者と商人は色々考えて動けるみたいだから上手く逃げられそうだね。

さてココでテロ犯の幹部供の様子を見てみよう。

「貴族のガキだったらいくらでも出すだろ!金貨100万枚でいこうぜ!!」

「ばっかおめぇーそこは白金貨だろ!桁がちげーよ桁が!!」

「マジっすか!白金貨あったら俺高級魔導車欲しいっす!!」

「おれぁ酒だな!世界一たけぇ酒飲んでやんよ!!」

中々頭の悪い会話をしているね、会議じゃなくて皮算用してるし。

特に革命を起こすとかそういう組織ではないようだ。
幹部がこんなだからね。



冒険者の少年が脱出までのルートを探している、中々上手いね彼ならダンボール一つで何処へでも潜入出来そうである。いやそこまでではないか。

テロ犯達は幹部がアレなので構成員もアレだった。
みんな建物の大通り沿いの一方しか見張っていない、ガバガバにも程がある。

ギャンブルをしている奴らの部屋の前だけ気をつければ後は隠れる必要もないヌルゲーだったのだ。

優秀な人材を見つける為にどうせならもっとギリギリ状況が良かったな。



結局生徒達は全員無事に脱出、犯人達は逮捕された。

犯人達の罪状は建物に勝手に住み着いた事による罪だけだった。
中身はただのチンピラ供であれこれ悪いことを語るだけ語って行動に移さない小心者だったのだ。

捕まった生徒達はそんな事を知らないので、凶悪なテロリストから力を合わせて逃げだせたとお互い固い友情に結ばれたんだって。

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