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3章 コトナ、未来の学園とアバター冒険者編

新人冒険者コトナ、絡まれる

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森での狩を終えて街に戻ってきた私たち女神のオモチャはギルドに報告に来た。

街の名前はピンクパークシティ、冒険者が多い街だ。

冒険者ギルドは街の入り口に入って直ぐの所にある。

時刻は昼過ぎ、この時間はギルド付属の酒場で格安の料理を食べられるので新人や、うだつの上がらない中年冒険者が多い。


今も酔っ払いがフラフラとこちらに歩いてきている。
ハツキはそれに気が付き私の後ろに隠れる。
アタリは気にしていないようだ。

これは絡まれる奴かな?

「おうガキども、ちょっと酌しろや!」
シャクってなんだ?
アタリとハツキも首を傾げている。

「俺が楽しく飲めるように接待しろって事だよ!わかんだろ!」

「何言ってるんだこのオッサン。コトナ、コイツやっつけて良い?」
アタリがムッとしている。

「ギルドの規約では冒険者同士のイザコザは干渉しないみたい、殺さなければ大丈夫じゃないかな?」

国の法律でも犯罪ではないイザコザ程度なら放置させるようだ。

アタリは風魔法を使い、酔っ払いの顔付近の空気を薄くしていく。

「早くしろガキども!俺は気が短いんだ!!痛い目に・・・」

ガクッとオッサンが膝から崩れ落ちた。

大声で叫ぶから余計に早く酸欠になったみたいだ。


倒れたオッサンを放置して依頼報告の為受付へ行く。

もうすぐ着くというところで別のオッサンがスッと前に立ち塞がる。

「よくも相方をやってくれたなガキどもが!大人の怖さを教えてやるぜ!!」
剣を抜きはなち構えたオッサン。

流石に武器を抜いた所でギルド職員や周りの冒険者達もざわつく。

どうしようかな。
アタリはさっきのオッサンを自分がやったから次はコトナかハツキの番、という顔をしている。

ハツキはまた私の後ろで怖がっている。

このオッサンすごく弱い。
長年冒険者しているはずだけどレベルがすごい低いのだ。
恐らく最弱の魔物すら倒すのがギリギリなのだろう、剣も古いが使い込まれた感じはしない。

今日から狩を始めた私のアバターの方がレベルが高いくらいだ。

よし、威圧してみよう。
これで戦意喪失するかも!

威圧の方法は魔力を身体から出し、その魔力に意思を乗せれば威圧出来る。

やってみた。

ガタガタガタ!

私たち以外の周りの人達全員が膝をついてしまった。

・・・次からは個人に威圧出来るように工夫しよう。


ギルド職員が立ち直るまで暫く待つ、安飯を食べに来た駆け出し冒険者は体力があるのか比較的早く回復して食事を続けた。
手足が震えて何故かこっちに顔を向けようとしない。

2人目の絡みオッサンは震える足を引きずり酸欠オッサンを抱えて出て行った。
コッチも顔を合わせないようにしていた。

やっと回復したギルド職員に狩った魔物素材を渡していく。
こっちはちゃんと丁寧に受け答えしてくれる。
眼は合わせてくれなかった。

後で聞いたらギルドの二階にいた元Aランクのギルドマスターも膝をついて動けなくなっていたようだ。
ギルドの外は大丈夫だった。

今回は使い方を間違えたけど、上手く使えば便利かもしれないな。

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