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1章 コトナ、ワーランドに降り立つ編

マチルダ

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ジャックがとても反省したので地獄の苦味を治してあげた。

「マジで死んだほうがマシだったぜ・・・」
憔悴しきった顔で呟くジャック。

「コレに懲りたらパーティ資金使い込むなよ」
「「そうだそうだ!」」

「す、すまん!俺もなんでマチルダに貢いだのか今となってはサッパリ分からないんだ。」

なんとか解散の危機は大丈夫そうかな?

バン!

とギルドの扉が開き、1人の女が入ってきた。

「ジャック!ジャックはどこ?!」
マチルダである。

「マチルダ、すまないが俺はもうマチルダとは、付き合えない。別れよう!」
ジャックがマチルダをすぐさま振った。

「な、なんで・・・!」
ボロボロと涙を流すマチルダ。

「今思うと何でマチルダと付き合おうと思ったのかすら分からないんだ、すまない。」
ジャックさんや、もう少し優しく振ってあげても良いと思いますよ?

なのね・・・いつもそう!いつも私は「何で付き合ったのか分からない」と言われて振られるのよ!」
その理由はコントロール出来てない【魅了】のせいだと思いますよ。

まぁ他にも理由はあるんだけどね。

「マチルダさん、ちょっと良いですか?」
私はマチルダさんに近寄り声をかけた、同じ悲劇を繰り返さないために。

「何よ貴女、私を笑いにきたの!?」
涙で化粧がボロボロの顔で睨まれると怖いのでやめてほしい。

「マチルダさんにアドバイスしようと思って。」
「・・・何よ。」

私はマチルダさんの耳元で囁いた。

ゴニョゴニョ

「・・・本当に?」
マチルダさんの瞳に光が宿る。

「えぇ、私に任せてください。」


3時間後、私はマチルダさんを連れてギルドに戻ってきた。
そして銀色の羽にここで待っているように言っておいたのだ。

ギルドに戻ってきたマチルダさんにギルド内にいた全員が目を見開いている。

「き、綺麗だ。」
そんな声が誰かの口から漏れ出た。

そうマチルダさんは綺麗な美人さんなのである。
ただ化粧とヘアスタイルと服のセンスが壊滅的にダメだったのである。
なので私が服を作り髪を整え化粧をしてあげた。

服は若草色のワンピースで白の少し太めのベルトでウエストのくびれを強調させ、手首と胸元に派手すぎないピンクゴールドのアクセサリー。靴は白と若草色のローヒールのやつにした。

髪は以前見かけた美人の受付嬢のゆるふわパーマをパクらせてもらった。

化粧は私も殆どした事がないけど、友達から借りた雑誌に化粧の仕方が書いてあったから手順はわかっていたのでやってみたら思いのほか上手くできた。
化粧する才能あるかもしれない。

「俺と付き合って下さい!」
バシンッ!バシンッ!バシンッ!

さっき自分から振ったジャックが手のひら返して告白してたのでケビン、ロア、ロブにビンタされていた。

「ありがとうコトナちゃん!私今度こそ結婚出来そうな気がするわ!」

嬉しそうな顔のマチルダさんをしっかり見据え、うむ!と頷いておいた。
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