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第57話 ライバル(中学生)…なのか?
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奏と蒼汰が真っ白に燃え尽きた後、蒼汰の腕輪のステータス(INT+1200)を聞き、今度は信之が燃え尽きるという珍事が起きたが、四人は二階層へたどり着いた。
(因みに蟲を使用する場合、INT依存の攻撃である。)
奏と蒼汰は、一面真っ白な雪に興奮しながらもメタルヒュージスライムを狩っていく。
寒いのでイリスは全員にエアーコントロールの魔法をかけている。
「なぁ、イリス。何か変だと思わないか?」
「ん?変?」
「俺らが三階層で手に入れた装備。そしてそれに適正のある奏と蒼汰が仲間になる。…なんだか都合が良すぎるというか、作為的なものを感じるというか…。」
これほど都合良くことが運ぶのを訝しむ信之。
「そういえば、確かにそうだね。凄く人を選びそうな装備なのに私達の妹と弟が装備できちゃうなんて、ちょっとおかしいね…。」
信之の指摘でイリスもおかしいと感じたようだ。
「んー。でも今のところ悪いことでもないし、手掛かりがある訳でもないし、話を振っといてなんだけど、今のところは頭の片隅に置いておく程度にしておこうか。」
「そうだね!わからないこと悩んでいても仕方ないもんね!もし何か大変なことが待ち受けてたとしても、四人でたっくさんレベル上げておけば問題ないよ!」
「確かにな…。ん?考えてみたら四人なのか…。もしかして。」
信之は四人という言葉であることを思い出す。
「信くん気付いてなかったの?そうだよ!四人だから、あの天衝銀竜と戦えるかなって思ってたの!」
信之より先にイリスは天衝銀竜の事を考えていたようだ。
レベル上げオタクは侮れない。
「そうか!四人いれば天竜玉を攻略できる可能性があるな!」
「うんうん!もし天衝銀竜倒せたら上限も解放されるし、レベル上げがより楽しくなるよ!」
レベル上げが楽しくなることを想像したのか、イリスはかなりやる気があるようだ。
「となると、奏と蒼汰に上限突破と天衝銀竜の話をしておかないとな。」
「あ、そうだね!話そ!」
「おーい。奏、蒼汰ー!」
信之は、奏と蒼汰に上限突破と天衝銀竜の話をした。
「竜がいるの~!?だ、大丈夫かな?」
「…ちょっと怖いですが、倒してみたいです…。」
「蒼汰!?戦いたいの?」
意外と蒼汰が前向きな答えであったことに驚く奏。
「…うん…僕達がどれだけ強くなってるのか気になるし、それに信之兄さんとイリス姉さんの力になれるならって思って。」
「…信にぃの力に…。」
「…むっ!?」
奏が誰も聞こえないような声でぼそりと呟いたのを聞き逃さなかったイリス。
(ま、まさか奏ちゃん信くんを狙って…!?むむむむむ…これは少し警戒が必要かもですね…。)
意外な伏兵かもしれないと警戒するイリスであった。
「ん~、やっぱりもう一本剣が欲しいなぁ…。」
レベル上げができないイリスは不満げに呟く。
「そうだな。俺は奏と蒼汰が倒したモンスターの経験値を獲得できるが、イリスは経験値入らないもんな。」
「そうなんだよね…。むぅ…。」
頬を膨らませて地面の雪に絵を描き始めるイリス。
どうやらレベル上げが出来ずに少しいじけているようだ。
「なら、俺らはメタル系を倒せる剣を探すか?」
信之はイリスに提案をする。
「え?でも、いいの?奏ちゃんと蒼汰君が…。」
「あの二人なら大丈夫だろう。メタルヒュージスライム程度に後れを取らないほどのステータスだし、俺らは俺らで三階層に探しに行っても問題は無いだろう。」
メタルヒュージスライムの攻撃はのしかかる程度で今の二人のステータスならば問題はないと信之は見た。
「あと、試したいスキルもあってな。」
「試したいスキル?」
「ああ。侍の職をいったん変えて、探索者という職になってみたんだが、マップというスキルと、財宝探しというスキルがあってな。それらを活用すれば、三階層のアイテム探しが捗るんじゃないかと思ってさ。」
「ふぉ~!行きたい行きたい!今すぐにでも行こうよ信くんッ!」
イリスは鼻息を荒くして信之を急かす。
あまりの食いつきにちょっと引いてしまう信之。
「と、とりあえず、二人にその話をしてから行こうか。」
「うん!」
奏と蒼汰に話したところ、こっちは問題ないのでゆっくり行ってきて。との事だった。
どうやらイリスだけレベル上げができないことを申し訳なく思っていたようだ。
「じゃあ、直行直帰さんに送ってもらお~!」
「へいへ~い。」
信之とイリスは三階層へと向かった。
一方、奏と蒼汰は変わらずレベル上げを行っていた。
「ねえねえ、蒼汰~!いいスキル覚えたよ~!」
レベルが上がり、スキルを取得した奏は蒼汰に自慢し始める。
「…どんなスキル?」
「えへへ~、ちょっと待ってね。」
奏はエウテルペの笛を取り出し、音楽を奏でる。
その音楽は軽快なリズムで明るい曲だ。
「よしっと。蒼汰~、走ってみて!」
奏は、音楽を奏で終わると蒼汰に指示する。
「…うん。」
蒼汰が走り出すと…
「…ッ!速く…なってる?」
「うんうん!これはね、疾風のプレリュードって言ってみんなを速くできるんだってさ~。」
ーーーーーーー
(名)
疾風のプレリュードLv1
(概要)
疾風のプレリュードを聴いた味方は、AGI1.5倍のバフを掛かる
効果時間は10分
レベルが上がることで倍率と効果時間が伸びる
ーーーーーーー
「…なんで日本語と英語が混ざっているのかは置いておいて、凄く有用なスキルだね…。」
「え?使えそうなの?」
「…うん。倍率を上げるスキルはとても強いと思うよ。分母が高ければ高い程、効力が増すのだから、固定での上昇より全然いいと思う。」
珍しく蒼汰が饒舌となる。それくらいこのスキルが有用だという事なのだが…
「蒼汰~?」
「…どうしたの、お姉ちゃん。」
「ちょっと何言ってるかわかんない~。」
「…そう…だよね。」
奏には全く理解できない内容であった。
(因みに蟲を使用する場合、INT依存の攻撃である。)
奏と蒼汰は、一面真っ白な雪に興奮しながらもメタルヒュージスライムを狩っていく。
寒いのでイリスは全員にエアーコントロールの魔法をかけている。
「なぁ、イリス。何か変だと思わないか?」
「ん?変?」
「俺らが三階層で手に入れた装備。そしてそれに適正のある奏と蒼汰が仲間になる。…なんだか都合が良すぎるというか、作為的なものを感じるというか…。」
これほど都合良くことが運ぶのを訝しむ信之。
「そういえば、確かにそうだね。凄く人を選びそうな装備なのに私達の妹と弟が装備できちゃうなんて、ちょっとおかしいね…。」
信之の指摘でイリスもおかしいと感じたようだ。
「んー。でも今のところ悪いことでもないし、手掛かりがある訳でもないし、話を振っといてなんだけど、今のところは頭の片隅に置いておく程度にしておこうか。」
「そうだね!わからないこと悩んでいても仕方ないもんね!もし何か大変なことが待ち受けてたとしても、四人でたっくさんレベル上げておけば問題ないよ!」
「確かにな…。ん?考えてみたら四人なのか…。もしかして。」
信之は四人という言葉であることを思い出す。
「信くん気付いてなかったの?そうだよ!四人だから、あの天衝銀竜と戦えるかなって思ってたの!」
信之より先にイリスは天衝銀竜の事を考えていたようだ。
レベル上げオタクは侮れない。
「そうか!四人いれば天竜玉を攻略できる可能性があるな!」
「うんうん!もし天衝銀竜倒せたら上限も解放されるし、レベル上げがより楽しくなるよ!」
レベル上げが楽しくなることを想像したのか、イリスはかなりやる気があるようだ。
「となると、奏と蒼汰に上限突破と天衝銀竜の話をしておかないとな。」
「あ、そうだね!話そ!」
「おーい。奏、蒼汰ー!」
信之は、奏と蒼汰に上限突破と天衝銀竜の話をした。
「竜がいるの~!?だ、大丈夫かな?」
「…ちょっと怖いですが、倒してみたいです…。」
「蒼汰!?戦いたいの?」
意外と蒼汰が前向きな答えであったことに驚く奏。
「…うん…僕達がどれだけ強くなってるのか気になるし、それに信之兄さんとイリス姉さんの力になれるならって思って。」
「…信にぃの力に…。」
「…むっ!?」
奏が誰も聞こえないような声でぼそりと呟いたのを聞き逃さなかったイリス。
(ま、まさか奏ちゃん信くんを狙って…!?むむむむむ…これは少し警戒が必要かもですね…。)
意外な伏兵かもしれないと警戒するイリスであった。
「ん~、やっぱりもう一本剣が欲しいなぁ…。」
レベル上げができないイリスは不満げに呟く。
「そうだな。俺は奏と蒼汰が倒したモンスターの経験値を獲得できるが、イリスは経験値入らないもんな。」
「そうなんだよね…。むぅ…。」
頬を膨らませて地面の雪に絵を描き始めるイリス。
どうやらレベル上げが出来ずに少しいじけているようだ。
「なら、俺らはメタル系を倒せる剣を探すか?」
信之はイリスに提案をする。
「え?でも、いいの?奏ちゃんと蒼汰君が…。」
「あの二人なら大丈夫だろう。メタルヒュージスライム程度に後れを取らないほどのステータスだし、俺らは俺らで三階層に探しに行っても問題は無いだろう。」
メタルヒュージスライムの攻撃はのしかかる程度で今の二人のステータスならば問題はないと信之は見た。
「あと、試したいスキルもあってな。」
「試したいスキル?」
「ああ。侍の職をいったん変えて、探索者という職になってみたんだが、マップというスキルと、財宝探しというスキルがあってな。それらを活用すれば、三階層のアイテム探しが捗るんじゃないかと思ってさ。」
「ふぉ~!行きたい行きたい!今すぐにでも行こうよ信くんッ!」
イリスは鼻息を荒くして信之を急かす。
あまりの食いつきにちょっと引いてしまう信之。
「と、とりあえず、二人にその話をしてから行こうか。」
「うん!」
奏と蒼汰に話したところ、こっちは問題ないのでゆっくり行ってきて。との事だった。
どうやらイリスだけレベル上げができないことを申し訳なく思っていたようだ。
「じゃあ、直行直帰さんに送ってもらお~!」
「へいへ~い。」
信之とイリスは三階層へと向かった。
一方、奏と蒼汰は変わらずレベル上げを行っていた。
「ねえねえ、蒼汰~!いいスキル覚えたよ~!」
レベルが上がり、スキルを取得した奏は蒼汰に自慢し始める。
「…どんなスキル?」
「えへへ~、ちょっと待ってね。」
奏はエウテルペの笛を取り出し、音楽を奏でる。
その音楽は軽快なリズムで明るい曲だ。
「よしっと。蒼汰~、走ってみて!」
奏は、音楽を奏で終わると蒼汰に指示する。
「…うん。」
蒼汰が走り出すと…
「…ッ!速く…なってる?」
「うんうん!これはね、疾風のプレリュードって言ってみんなを速くできるんだってさ~。」
ーーーーーーー
(名)
疾風のプレリュードLv1
(概要)
疾風のプレリュードを聴いた味方は、AGI1.5倍のバフを掛かる
効果時間は10分
レベルが上がることで倍率と効果時間が伸びる
ーーーーーーー
「…なんで日本語と英語が混ざっているのかは置いておいて、凄く有用なスキルだね…。」
「え?使えそうなの?」
「…うん。倍率を上げるスキルはとても強いと思うよ。分母が高ければ高い程、効力が増すのだから、固定での上昇より全然いいと思う。」
珍しく蒼汰が饒舌となる。それくらいこのスキルが有用だという事なのだが…
「蒼汰~?」
「…どうしたの、お姉ちゃん。」
「ちょっと何言ってるかわかんない~。」
「…そう…だよね。」
奏には全く理解できない内容であった。
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