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1 ストレンジャー(2)
しおりを挟む外に出ると、季節柄、過ごしやすい風が二人を取り巻いた。
少年───いや、祐介より僅かばかり目線が低いだけのスレンダーな体格の青年は、目にかかった前髪を無造作に掻き上げた。
柔らかそうな髪だ。
トレーナーを着込んでいる上半身は窺い知れないが、スリムなジーンズの脚はスラリと長く、そして細かった。
数歩遅れて背後からついていく祐介はもう何も言わなかった。
青年の確信に満ちた態度から、自分の要求するところはしっかりと伝わっているのはわかっていた。
夜はまだ始まったばかり───。
平日とはいえ人のいない路地などなかったが、それでも少しばかり広い道路に出る交差点の前は、多少人もまばらになった。
「───で、オレになんの用?」
唐突に青年が振り返った。
「えっ?」
「わかんない?」
青年は、さすがに目だけは真剣に相手を探りながら───それでもまだどこか浮薄な口調で祐介に告げた。
「オレが、藤沢航」
「まさか……」
祐介は驚きのあまり、思わず足を止めた。
対照的に青年は淀みない仕草でジーンズのポケットを探り、取り出したものを祐介の前に突き出した。
「なに……」
「免許証」
小さな写真の中の、笑みを噛み殺したような───それでいて真面目な表情を取り繕っているその面差しは、確かに目の前の顔とよく似ていた。
街灯の下での確認だが、咄嗟にこんな手の込んだいかさまはできない。
「おまえが……」
後は言葉にならなかった。
「そう。───で、なんの用? わざわざあんなとこまで……。よっぽどのコトなんだろうけど、想像もつかねーな」
「───」
何から話すべきか。
こんな街角で。
不意にその時、東南アジア系の男たちが四、五人、大声を上げながら二人の傍らを通り過ぎていった。
「ちぇっ」
その声高々な一瞬の騒音に、彼───航は、いかにも嫌そうに顔を顰めた。
「さすがに話しにくいか。あんた、どっか知ってる?」
「どこかって?」
どうもこの相手との会話では、自分は後手後手に回るようだと思いながら祐介は聞き返した。
「知らないんなら……」
相手は、そんな祐介の胸の内など斟酌する様子も見せずに、楽しげにわざとらしく声を潜めた。
「───ラブホでも入ろっか?」
「………」
「安心しなよ」
派手なリアクションはなかったが、それでも予想通りに眉を顰めた祐介のその表情に航は思わず吹き出していた。
「襲いやしないって。あんたの方が強そうだしね。なんか運動やってる? あ、それとも金の方、ケチッてるわけ?」
「……ビジネスホテルなら」
咄嵯にムッとしながら───とはいえ、そんなことをいちいち気にしていたらこの若者との会話は成立しないことを朧気に悟りつつ、祐介は強いて冷静に答えた。
「えー? ビジホ? この辺にあったかなぁ……。───冗談だよ。あるよ、いくらでも。まー男二人、いくらツイン取ってもイヤな顔されっけどねぇ」
「そうなのか?」
「この辺はね」
なおざりに答えながら、それでも航は機嫌の良さそうな様子で方向を決めると歩き出した。
祐介はもうそんな相手の態度を気にしないことに決め、黙々とその隣を歩いた。
彼は、この見知らぬ───少年のような青年の退屈しのぎにつき合って、同行しているわけではない。
それよりも早く話が聞きたかった。
ようやく探し出して会えた『藤沢航』と。
二人は駅に向かって歩きながら、最初に見かけた古いビジネスホテルに入った。
場末な感じが漂うだけあって、彼らを見ても何も言わないフロントに祐介も淡々と対応した。
鍵を受け取り、エレベーターで五階の部屋まで辿り着き、部屋に入るまで祐介は無愛想な態度を守り続け、一方、航は航で頓着した素振りも見せずに、あくまでもマイペースにこの状況を楽しんでいた。
しかし、
「クックックッ……」
部屋に入ると、彼は堪えきれなくなったように声に出しながら笑った。
「───」
パチパチと目につく限りの照明のスイッチを入れた祐介は、声には出さず、ただ『なんだ?』と顔に書いて振り返った。
「ホントにツイン取ったんだ。泊まる気なんてないくせに……もったいねー」
祐介の前を通り過ぎた彼は、窓に近い方のベッドにポンと腰を下ろした。
そのまま手を滑らせて、薄い掛け布団の手触りを確かめている。
「森田あや、知ってるだろ」
早速、祐介は低い声で本題に入った。
部屋は二人きり。
全ての明かりを点けてもまだ自宅の部屋よりは暗く、また、両隣は空き部屋なのか、もう寝ているのか、繁華街のホテルにしては珍しく静かだった。
ただ時折、窓の外から自動車の排気音のようなものは聞こえていた。
「……あんたの妹なんだっけ? あいにくだけど、知らないな」
「っざけんな!」
祐介の朴直な声音が、今は怒りを孕んで地を這うように響いた。
彼は仕事では数人のスタッフを使う立場だが、滅多に声など荒げない。そもそも激高すること自体、稀な人間だった。
しかし。
「知んねーもんは知んねーし」
本気で怒っている相手に怯んだ様子も見せない航は───その若々しい外見に似合わず、珍しく肝の据わった人物なのかもしれない。
「嘘をつくな」
「信じねーのは勝手だけどな。一応、知らないって言ってんだ。説明くらいしろよ。あんたの妹がオレとどういう関係なのか」
「……おまえと同じ大学だ。あやは教育学部。取ってる講義がいくつか同じだそうだ」
「───ずいぶん年が離れてんだな。あんたいくつ?」
「……三十五」
「へえ」
意外そうな声を出した航は、改めて祐介を観察した。
いかにも朴訥そうな───とはいえ、それなりに整った顔立ち。
長身で細身で、そのくせ肩幅のある恵まれたプロポーションは、ジム辺りできっちり鍛えているのかもしれない。
黒を基調にした服装と相俟って、祐介はいかにも“大人の男性”に見えた。
しかし、それはあくまでも『見える』であり、実のところ、二十代後半と申告しても全く違和感がないくらい、ずいぶんと若く見える容貌だった。
「それで顔は似てんの? 女でそのまんまだったらちょっとビミョー? 男だったらすげーイケてるけどね」
「おまえをずっと好きだったそうだ」
「オレ、それ知ってる?」
「ああ」
「あんた、本人からそれ聞いたわけ?」
「い、いや、あやの友人から……」
「───あの子、かなぁ」
不意に航は記憶を掘り起こすように視線をあさっての方向にやった。
「確か去年の暮れに告白されたことがある。大人しそうなコだったけど……」
何が告白だ、と祐介は内心苦々しく思ったが表には出さず、
「多いのか? そんなこと」
と聞いた。
すると航は祐介を見上げて、
「学校じゃあカミングアウト、してないしね」
とニヤリと笑った。
その笑みは、年長の同性の目には青臭いと映らなくもないが、おそらく異性にとってはピカレスク的な魅力があるのだろう───ということは想像できた。
「そういえばどうしてあんた、オレのことを……オレがあそこにいること知ってたわけ?」
「聞いたんだ」
「誰に?」
祐介は用心深く答えなかったが、
「誰かオレの周りに口が軽いヤツがいるんだなぁ……」
と航は含みを持たせながら呟いた。
祐介があやの母親から、あやの友人を経由して聞いたのは、航の名前とバイト先のコンビニだけだった。
日中、祐介がそこを訪れると航はおらず、たまたま彼と親しいらしい同世代の青年が、意味ありげにここの店を教えてくれたのだ。
何を勘違いしたのかは知らないが、確かに口の軽い───自分だったら友人にしたくない───タイプの若者だったかもしれない。
「おまえはゲイなのか?」
「答える必要ある?───ンな怖いカオすんなよ。妹に限らず、オレは大学じゃあきっぱりさっぱり、誤解のないように断ってるよ」
「どうして……」
「どうして?」
航はオウム返しに呟いた。
「───オレは年上好みなんだよね。おない年なんて面倒くさいだけだし、大学は勉強するとこだろ? そーゆーのでゴタゴタしたくないっつーか」
「………」
航は目の前に立つ、いろいろな意味で呆れたような表情を浮かべる相手を値踏みでもするかのように───どこか挑発的に───ジロジロと見つめた。
もとより祐介の方には端から好意の欠片もない。
剣呑な雰囲気を漂わせる、年の離れた男相手に臆した様子を見せないのは大したものだが、航は───甘い外見からいかにも少年めいて見えるだけで───案外、年齢以上のしたたかさを持ち合わせているのかもしれない。
「んで? まさか妹がふられて、頭に来た兄貴が乗り込んできたってわけじゃないよな」
それは当たり前の疑問だった。
祐介は内心迷った。
航の言っていることが本当なら、確かに『振った』ことだけを理由に彼を責めるには無理がある。
航がよほどひどい振り方をしたのならともかく……───それは考えられなくもなかったが───かといって、そもそも祐介は原因がソレなのかさえも知らないのだ。
さらに言うなら、航がもし関係ないのなら、できるだけこちらの事情は明かしたくないという本音もあった。
しかし、その辺りの躊躇が伝わらずに済むほど、相手は鈍感ではないようで───。
航はベッドから腰を上げると、腕を組みながら祐介の背後まで回り、
「ここまで来てダンマリ?」
と囁いた。
まるで刑事が犯人を尋問するような───彼の仕草はどこか芝居じみている。
「どうせまだ疑ってんだろ? それってまだオレを犯人扱いしてるってことじゃん。だったら説明したっていいだろ───オレをなんで探してたのか」
航の言い分に、祐介は先刻ふっと感じたこと───相手の蓮っ葉な口調の中にどこか固いところがあること───に改めて気づかされた。
もしかしたら航は、大学ではそこそこ真面目に『学生』をやっているのかもしれない。
───そうはいってもこのルックスだ。いくら本人にその気がなくても、女の子たちの注目を引いてしまうのは理解できる。
その上、『学校は勉強するとこ』なんて台詞がもし本気だとしたら、下手にチャラチャラしている男よりもずっと、あやのような、今時珍しいくらい奥手で引っ込み思案な女の子が憧れてもおかしくはない。
思いを寄せられた相手にとっては他人事もいいところ───もっと言えば迷惑な話でしかないだろうが……。
すると、やはり失恋が今回の原因なのか。
「………」
祐介は心持ち相手を避けるようにフラリと動くと、少し離れた壁に寄り掛かった。
こんな時は煙草が欲しい。───二十歳の時以来吸っていないが。
「あんたが喋んないなら、本人から直接聞くけど?」
「───」
「へぇ……顔色変わったな。なんか深刻な話? もしかしてデキちゃったとか? だったら話は早いんじゃね?」
「なにが早いんだ」
「生まれればわかるじゃん。オレが父親じゃないの」
「───っざけんな!」
祐介は思わず壁から離れると相手を睨みつけた。
「ふざけてんのはそっちだろ。ってか、オレに濡れ衣着せたの、そのあやちゃん?」
「まさか」
「んじゃー誰? そいつ問い詰めなきゃあ……」
「よせ。女の子だ」
「それはこっちが決める」
「………」
「オレの名前挙げたってことは、そいつもおんなじ大学なんだろ。すぐに見つかると思うけど」
「……やめてくれ」
「………」
しばらく祐介を眺めていた航は、再びボスンとベッドに腰を下ろした。
祐介はその視線から逃れるように窓際に移動すると、すぐ隣のビルが隣接している、薄いカーテンの向こうを形ばかりに見やった。
まっすぐな姿勢の、雰囲気のいい男だ。
航は十分にその眺めを堪能しながら、相手のアクションを辛抱強く待った。
やがて、
「大学に行きたがらなくて……理由がわからなかったんだ」
祐介が重い口を開いた。
「それで、その友だちってヤツがオレの名前を理由に挙げたわけ?」
「妹の親友ってコだ。おまえが原因だとは言わなかったが、妹がショックを受けるようなことは、それくらいしか思い浮かばないと……」
「……ふぅーん……」
「だけど、おまえが関係ないって言うんなら───」
「ちょっと待って。なんでないって言えんの?」
「えっ?」
「オレ、きっぱり振るって言ったろ。そりゃ今時の女がそれくらいで引きこもっちゃうつーのもありえないとは思うけど。なんでオレ、無実だって信じてくれんの?」
「………」
「それとも、まだほかになんかあるとか?」
「おまえには関係ない」
祐介は即座に言い切った。
「関係ないねぇ……」
航はあっさり追求の手を緩め、代わりに薄い笑みをその口元に浮かべた。
「そりゃ、オレはそっちの方がありがたいけど……」
「………」
「いいの? 信用して。オレ、ウソ言ってるかもしんねーじゃん」
「信じるよ」
祐介はぞんざいな口調で言った。
今までの会話で、航が頭の回転が速いことがわかった。
無闇に恨みを買って、身の回りのトラブルを増やすタイプではない。
もちろん、それと『彼を信じること』はイコールではないが、かといってこれ以上、彼から聞き出せることはなさそうだった。
「ここは好きにしていい。じゃあ───」
祐介はあっさりとこの話し合いの時間に終わりを告げると、長いストライドで相手の前を通り過ぎて、ドアに向かおうとした。
それを、
「待てよ」
飛び跳ねるように立ち上がった航が素早く相手の腕に手をかけた。
「なんだ?」
「じゃあ───で終わり?」
「なんだ? 謝ってでもほしいのか?」
「まさか……」
航は眩しいものでも見るかのように目を細めると、相手をしみじみと見つめながら言った。
「興味ねーよ、妹のことは。オレが興味あるのは……」
「───悪いが」
祐介は腕を離そうとしながら言いかけたが、簡単には振り切れなかった。
「せっかくホテル取ったんじゃん。使わねーのはもったいなくね?」
「わかってんだろ。オレにそういう趣味はない」
「なくたってやれるって」
「断る」
力を込めて腕を振り解くと、航の体は大きく揺らいで壁に手をついた。二人にそれほど体格差はなく、力を使わずに振り切ることはできなかったのだ。
しかし、
「悪い」
祐介は反射的に相手に手を伸ばしかけた───が、触れる直前で止めた。
「……たとえおまえがどんなに美人の女でも、今、そんな気になれるはずなんてないんだ。……わかるかるだろ?」
耳掻き一杯ほどの誠意を込め───というより、それほど妹の件に気を取られていることを言外に告白すると、
「わかったよ」
壁に背をつけたまま航はあっさりと軽い口調で応えた。
「その代わり、約束」
「なに?」
「今度会ったら───寝る」
「そんな、会うことは……」
ないはずだと言いかけた祐介は、相手の調子に巻き込まれることのないよう途中で言葉を変えた。
「───そんな約束はしない」
「そう?」
航はクスクス笑っている。
なにがおかしいのか……。
十も年が下の青年を理解できずに祐介は───妹ですら腫れ物を触るように扱っているのだ───今度こそ反応を控えて踵を返した。
「あ! 待って待って───」
今度は子どものような声を上げ、再び航は祐介を引き留めた。
一瞬無視すべきか迷った祐介だったが、結局呆れたように振り返った。
すると相手はベッドサイドのテーブルに向かい、なにか手を動かしている。
「おい」
「───はい」
振り返ったその手には白い紙切れが握られていた。
「………」
「オレの連絡先。いる?」
「………」
いらない、と口を開きかけたが声は出なかった。
そんな相手を航は面白そうに見上げていた。
「濡れ衣のままじゃ会いたくねーけど……でもまた会えんなら大歓迎だよ」
「………」
「あんただって、もうあの店に行くのはヤだろ?」
「………」
祐介にとって航は二度と会いたくない相手だった。
とはいえ、今後会わずに済む───会わなければならない事態には絶対ならない───とは言い切れない。
そしてその場合、確かに二度とあの店は訪れたくない。
「………」
彼は黙ってメモを受け取った。
その瞬間、彼は咄嗟に相手の顔に癇にさわるような笑みが浮かぶことを予測したが───意に反して、航はチラリと彼を見上げただけで特に表情を動かさなかった。
そのため、祐介もなにも言えずに───というより、口を開く気力さえなくなって、黙ってドアに向かった。
パタン───とドアの閉まる乾いた音がした。
一人室内に残された航は、次の瞬間、ボスンと今度は行儀悪く全身でベッドにダイビングした。
硬いシーツに頬を埋めると、今度こそ耐え切れなくなったようにクスクスと笑い出した。
いつまでも───。
平凡な昨日の延長のはずだった今夜が、思いがけず刺激的な夜になったことを───彼は心から喜んでいた。
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