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第1章 魔物使いの弟子
未知の偉業
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とりあえず、まさかの発見に驚いている似た物同士な2人はおいとくとしてだ。
「“アースシロップ”と“ホワイトスノウ”……また珍しい物を…」
…確かに、この美しさだからな…
使われていてもおかしくはない。
…
…だけど、その2つかぁ…
「オシショウ、知ってるの?」
「あぁ、まぁな」
「じゃぁ、あの綺麗なの作れるの?」
期待気な表情でこちらを見てくるミーア。
「………無理じゃね?…材料はわかったが、マジでこの2つ以外必要無いのかわからねーし……何より、作り方自体が不明だ」
「…こう…同じ量で混ぜるとかぁ」
「いや…そもそも2つ使う時点で“ダメな”やつなんだよ」
「…ダメ?」
何を言っているか理解できていないミーアとは対照的にガーナは驚いていた。
「…オシショウちゃんって本当にすごいわね……その2つが混ぜちゃダメな物同士なことまでしってるなんて…」
どうやら、この事はガーナも知っていたようだ。
伊達に皿作りはしてないってとこか…
「…まぁ……俺が言うのもあれだが、有名だからな」
「…スライム界隈で?」
「……スライム界隈で…」
いや、スライム界隈ってなんだよ…
話の流れ上のったけどさ…
「…ミーアちゃん、本当に凄い子をパートナーにしたのねぇ…話ができる上に、強くて博識だなんて…」
「ぱ…パートナーっ…えへへ…///」
嬉しそうに顔を歪めるミーア。
…そんなに嬉しがるもんかね?
「…で、その2つの素材はどんな物なの?」
「どちらもなかなか出回らない品よ。素材としてかなり優秀で、出来るなら毎回使いたいんだけど…そもそも手に入れる事自体が難解なの」
「…へ?」
「…アースシロップは、トロピカルアイランドにしか存在しない大半が土でできているモグリューという木の蜜。ホワイトスノウは、氷の精霊が作り上げたと言われている氷の大地アイスヘブンにしかできない雲から降ってくる雪だ。場所が場所だけに、入手難易度は最高クラス…少量でも高値で取引されてる」
「…どのくらい?」
「…手のひらサイズの小瓶一つ分で家が立つくらいだな」
「たかッ!?…えッ……そ…そんな物をお姉さんのお父さんは手に入れてたんだ…」
「…そこは俺も驚きだよ。どっちも環境としては最悪…実力が無い奴が踏み入れれば、一瞬であの世行き間違いなしだからな…自分で取りに行ったにしろ、誰かから譲り受けたにしろ、親父さんはかなりの逸材だったって言えるわな」
実力なのか、交渉力なのか、はたまた運なのか…
正直わからないが、そんなのは些細な問題だ。
この素材どちらか1つ、しかも少量で普通に家が立つんだからな。
手段は不明だが、入手できた時点でそいつは勝ち組であり、優秀な人材といっていい。
「…また父の知らない一面が……もっと早く知りたかったですね……」
残念そうに…少しガーナは表情を曇らせている。
寡黙だったらしいから、あまり話したりとかしなかったんだろう。
…見た感じ、嫌っていたわけじゃないようだから、割り切るにも割り切りきれんよな…
「…まぁ、後悔後先立たず…今更なんにもならない事を悔やんでも仕方ねーよ…」
これで彼女の気持ちを変えられるとは思っていないが、少しくらいは慰めになる事は祈ろう…
「はい…」
「……んで、話を元に戻すが…この2つの素材はかなり優秀なものでな。物作りにおいて、使えばより質の良いものになるって言われてる」
「…じゃぁ、そんなのを2つも使ったからこんなに綺麗に?」
「…事実はわからんが…そう簡単な話でも無いんだ。何せ、“四季の素材”だからな」
「“四季の素材”?」
「あぁ。自然界から発せられる特殊な魔力を帯びた素材をそう呼ぶんだが……その特殊性ゆえ、他の四季の素材と同時に使う事はできないらしい」
「…同時に使うとどうなるのっ?」
「どうなるかは、素材によって変わるらしいが…共通してるのは互いが互いを拒否し合い、結果ダメになるんだってよ」
「…うわぁ……せっかく苦労して集めた素材が全部ダメになるんだ…」
引き攣った笑みを浮かべるミーアの気持ちもわかる。
家が立つほどの大金が一種で無くなるんだからな。
恐怖しか感じないわ。
「それだけ繊細な素材って事だな…しかし、ここに記録されてた事が本当だとすれば…一体どうやっだんだろうな」
「…流石にこれだけではわかりませんね…」
「だな…安価で手に入るわけでもないから、試すなんてのも無理だし…」
「…そんな怖いことできないです…」
「あぁ、俺もだ。だが、親父さんはやらなきゃらないナニカがあったんだろうな…そして、たどり着いた」
「…」
「…もし、本当なら…純粋に敬意を表するな…未踏の領域を開拓できたんだからよ…」
「お父さん……」
「……まぁ、この話はここまでにしようや。正直これ以上はわからねーだろうし」
「…そうですね……ありがとうございます、お二人とも」
「ん…何がだ?」
「…もう一切何もわからないと考えておりましたが…素材については知る事ができました…それに父の偉業も…」
「…気にする必要はねーよ…たまたまだ、たまたま」
「ですが、知れたのは事実ですから…ありがとうございます」
深々とお辞儀をする彼女を見て、非常にむず痒い。
純粋に感謝されてるだけだし、悪い気はしないんだが…
…マジで感謝されるほどのことじゃ無いんだけどなぁ…
…はぁ…
「……オシショウ、照れてる?」
「………うるさい………あ~、もし恩を感じてくれてるなら、ミーアの買い物を見てやってほしい。俺じゃよくわからんし、ミーアだと変なのまで買いそうだから」
「ちょッオシショウっ!?」
「ふふっ、かしこまりましたっ」
その後はガーナ主体の元、アドバイスをもらいながら食器類を選んでいった。
やっぱりプロがいると選ぶのもやりやすい。
…そしてミーア…
普通の食器ならともかく、長いパン用の皿とかいらないだろ…綺麗だからって理由だけで選ばないっお金は有限なんだからよっ!
「“アースシロップ”と“ホワイトスノウ”……また珍しい物を…」
…確かに、この美しさだからな…
使われていてもおかしくはない。
…
…だけど、その2つかぁ…
「オシショウ、知ってるの?」
「あぁ、まぁな」
「じゃぁ、あの綺麗なの作れるの?」
期待気な表情でこちらを見てくるミーア。
「………無理じゃね?…材料はわかったが、マジでこの2つ以外必要無いのかわからねーし……何より、作り方自体が不明だ」
「…こう…同じ量で混ぜるとかぁ」
「いや…そもそも2つ使う時点で“ダメな”やつなんだよ」
「…ダメ?」
何を言っているか理解できていないミーアとは対照的にガーナは驚いていた。
「…オシショウちゃんって本当にすごいわね……その2つが混ぜちゃダメな物同士なことまでしってるなんて…」
どうやら、この事はガーナも知っていたようだ。
伊達に皿作りはしてないってとこか…
「…まぁ……俺が言うのもあれだが、有名だからな」
「…スライム界隈で?」
「……スライム界隈で…」
いや、スライム界隈ってなんだよ…
話の流れ上のったけどさ…
「…ミーアちゃん、本当に凄い子をパートナーにしたのねぇ…話ができる上に、強くて博識だなんて…」
「ぱ…パートナーっ…えへへ…///」
嬉しそうに顔を歪めるミーア。
…そんなに嬉しがるもんかね?
「…で、その2つの素材はどんな物なの?」
「どちらもなかなか出回らない品よ。素材としてかなり優秀で、出来るなら毎回使いたいんだけど…そもそも手に入れる事自体が難解なの」
「…へ?」
「…アースシロップは、トロピカルアイランドにしか存在しない大半が土でできているモグリューという木の蜜。ホワイトスノウは、氷の精霊が作り上げたと言われている氷の大地アイスヘブンにしかできない雲から降ってくる雪だ。場所が場所だけに、入手難易度は最高クラス…少量でも高値で取引されてる」
「…どのくらい?」
「…手のひらサイズの小瓶一つ分で家が立つくらいだな」
「たかッ!?…えッ……そ…そんな物をお姉さんのお父さんは手に入れてたんだ…」
「…そこは俺も驚きだよ。どっちも環境としては最悪…実力が無い奴が踏み入れれば、一瞬であの世行き間違いなしだからな…自分で取りに行ったにしろ、誰かから譲り受けたにしろ、親父さんはかなりの逸材だったって言えるわな」
実力なのか、交渉力なのか、はたまた運なのか…
正直わからないが、そんなのは些細な問題だ。
この素材どちらか1つ、しかも少量で普通に家が立つんだからな。
手段は不明だが、入手できた時点でそいつは勝ち組であり、優秀な人材といっていい。
「…また父の知らない一面が……もっと早く知りたかったですね……」
残念そうに…少しガーナは表情を曇らせている。
寡黙だったらしいから、あまり話したりとかしなかったんだろう。
…見た感じ、嫌っていたわけじゃないようだから、割り切るにも割り切りきれんよな…
「…まぁ、後悔後先立たず…今更なんにもならない事を悔やんでも仕方ねーよ…」
これで彼女の気持ちを変えられるとは思っていないが、少しくらいは慰めになる事は祈ろう…
「はい…」
「……んで、話を元に戻すが…この2つの素材はかなり優秀なものでな。物作りにおいて、使えばより質の良いものになるって言われてる」
「…じゃぁ、そんなのを2つも使ったからこんなに綺麗に?」
「…事実はわからんが…そう簡単な話でも無いんだ。何せ、“四季の素材”だからな」
「“四季の素材”?」
「あぁ。自然界から発せられる特殊な魔力を帯びた素材をそう呼ぶんだが……その特殊性ゆえ、他の四季の素材と同時に使う事はできないらしい」
「…同時に使うとどうなるのっ?」
「どうなるかは、素材によって変わるらしいが…共通してるのは互いが互いを拒否し合い、結果ダメになるんだってよ」
「…うわぁ……せっかく苦労して集めた素材が全部ダメになるんだ…」
引き攣った笑みを浮かべるミーアの気持ちもわかる。
家が立つほどの大金が一種で無くなるんだからな。
恐怖しか感じないわ。
「それだけ繊細な素材って事だな…しかし、ここに記録されてた事が本当だとすれば…一体どうやっだんだろうな」
「…流石にこれだけではわかりませんね…」
「だな…安価で手に入るわけでもないから、試すなんてのも無理だし…」
「…そんな怖いことできないです…」
「あぁ、俺もだ。だが、親父さんはやらなきゃらないナニカがあったんだろうな…そして、たどり着いた」
「…」
「…もし、本当なら…純粋に敬意を表するな…未踏の領域を開拓できたんだからよ…」
「お父さん……」
「……まぁ、この話はここまでにしようや。正直これ以上はわからねーだろうし」
「…そうですね……ありがとうございます、お二人とも」
「ん…何がだ?」
「…もう一切何もわからないと考えておりましたが…素材については知る事ができました…それに父の偉業も…」
「…気にする必要はねーよ…たまたまだ、たまたま」
「ですが、知れたのは事実ですから…ありがとうございます」
深々とお辞儀をする彼女を見て、非常にむず痒い。
純粋に感謝されてるだけだし、悪い気はしないんだが…
…マジで感謝されるほどのことじゃ無いんだけどなぁ…
…はぁ…
「……オシショウ、照れてる?」
「………うるさい………あ~、もし恩を感じてくれてるなら、ミーアの買い物を見てやってほしい。俺じゃよくわからんし、ミーアだと変なのまで買いそうだから」
「ちょッオシショウっ!?」
「ふふっ、かしこまりましたっ」
その後はガーナ主体の元、アドバイスをもらいながら食器類を選んでいった。
やっぱりプロがいると選ぶのもやりやすい。
…そしてミーア…
普通の食器ならともかく、長いパン用の皿とかいらないだろ…綺麗だからって理由だけで選ばないっお金は有限なんだからよっ!
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