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決戦の舞踏会
15.幸福な朝3※
しおりを挟む「リーディア……」
「…………!」
アルヴィンは腕を伸ばしてきたが、私はまだ少し彼に触れられるのが怖かった。
今までで一番快感を覚えたセックスだったが、私には刺激が強すぎたようだ。
思わず身構えた私に、アルヴィンは苦笑して、
「大丈夫だ。怖がらないで」
優しく私を抱きしめた。
「リーディア」
アルヴィンは壊れ物に触れるように、そっと私を撫でる。
「アルヴィン……」
おかげで警戒は少しほぐれてきて、体から力が抜ける。
彼は私の頬にキスした。
ゆるゆると彼は私の全身を撫でた。
快感を煽るものではなく、子供をあやすような手つきに、私はひどく安堵する。
アルヴィンは手や唇だけではなく、頬や腕や足、その全身を使って私の体を撫でた。
ぬるま湯にひたるようなトロトロとした心地よさに私は包まれた。
だが私は小さな子供ではなく、彼もまた私の親ではない。
私達は愛し合う恋人同士だ。
次第に私は体が熱くなる。
アルヴィンもまた、高ぶってくるのが分かる。
あれほど恐れていたはずなのに、彼の男根が立ち上がってきたことに誇らしいような喜びを感じた。
「リーディア、優しくするから」
「はい……」
彼はゆっくりと私の中に腰を沈める。
膣の半ばぐらいまで、じっくりと入り込んだ彼は、
「大丈夫か?」
と心配そうに私に問いかける。
「大丈夫……気持ちいい……」
「じゃあ動くよ」
アルヴィンはそう言って、ゆるく腰を振った。
私もまた彼の下で、腰を揺すった。
互いに快感を送り合い、混じって、高ぶっていく。
「あっ……」
アルヴィンの打ち付けるあれが、私の一番奥まで、届く。
「痛いか?」
不安そうに問いかける彼に私は叫んだ。
「いいっ、いいのっ、アルヴィン、ああっ、はっ、はぁっ……もっと強く!」
アルヴィンはにやりと笑う。
「じゃあ、行くぞ」
彼は体ごとのしかかり、私の膣を貫いた。
***
ことが終わって、アルヴィンは私の頬にキスする。
「良かったよ、リーディア」
そう言うと、べちょべちょでぐちゃぐちゃな私と自分の体をタオルでせっせと拭き始めた。
思わず私はアルヴィンを凝視した。
むちゃくちゃ手慣れているな。
「何だ?リーディア」
とアルヴィンが問いかける。
「いえ、大したことはないというか、恥ずかしくてあまり言いたくないですね」
私は全力で濁したのだが、そんなことでめげるアルヴィンではない。
「言ってくれ、リーディア」
と言うので、私は渋々口を割った。
「嫉妬したんですよ。アルヴィンが前に付き合っていた女性とかそういう存在が今更気になってしまって……」
「…………」
アルヴィンは黙った。
意外と嫉妬深い奴だなと呆れただろうか?
アルヴィンはベッドに身を起こした。
しばらく間があって、彼は言いづらそうに声を出した。
「リーディアに話すのは恥ずかしいが、俺はリーディア以外に触れたことはないよ。少なくとも人間は君だけだ」
「人間?」
少々引っかかる言い回しだ。
アルヴィンは頭に手を突っ込んで、ガシガシ髪をかき乱した。
「騎士家では、七つで騎士としての修行を始め、その七年後、十四歳で一応大人と見なされる」
アルヴィンは辺境伯家の一人息子で他に兄弟はいない。だから、早く子供を作らないといけない立場だった。
十四歳になったアルヴィンは早々と『指南役』があてがわれて、一通りのことはその時教わったそうだ。
普通こうした指南役は「結婚歴があり今は寡婦のかなり年上の女性」が適任とされているのだが、母親が西の国出身のアルヴィンの場合は違った。
西の国ではこの指南役と恋に落ちた『貴い身分のお方』というのがいたらしく、以後は同性の指南役となっている。
男性なので講義が中心で、実地は女性を模した人形が相手だったそうな。
なんか大変だな、辺境伯家。
「最終的に夫婦になるのは人形ではなく女性だ。さすがに十五、六歳になると本物の女性が相手になるはずだったんだが……、俺の教育がそこまで進むことはなかった」
アルヴィンは私にこう尋ねた。
「リーディアは領主が『女嫌い』という話を聞いたことがないか?」
「あー、言われてみればそんなことをちらっと」
「あれは本当なんだ。『女嫌い』というより『女性恐怖症』だな。ある種の女性が怖くて仕方なかった」
アルヴィンはどこか遠くを見つめながら語る。
「俺は次期領主として周囲から厳しく育てられたが、それでも今から考えるとずいぶんと甘やかされていたんだ。切磋琢磨し努力すれば必ず報われると教えられてきたし、信じてもいた。けれども世の中というのは本当はとても理不尽で、横にぽっかり地獄の穴が空いていた」
地獄とはアルヴィンの叔父のことだろう。
ギール家の甘言にたぶらかされて、アルヴィンの両親を殺した。
「両親が死んだ後、爵位継承の許しを得るため俺は王都に向かい、王に謁見した。その時、あの女に会った」
「あの女」と呟いた時、アルヴィンの瞳に怒りが宿る。
「十五歳の少年に媚びるような態度で声を掛けてきた。信じられなかったよ。叔父とギール家の関係がうっすらと分かり掛けていた頃で、あの女はいずれ隙を見て俺を殺すよう叔父に指示していた。なのにそんなことはおくびにも出さずにベタベタ触れてきて……」
アルヴィンはその時のことを思い出したのか、身震いする。
ちなみに王は、親を喪った少年アルヴィンに駆け寄り、「優しく」声を掛けたキャサリン妃に感動していたそうだ。
「今なら王妃はああいう女で、男なら誰にでも媚びる。深い意味なんてなかったんだって分かるが、当時は子供だったから女性というもの自体が怖くなった。特に王妃に似た小柄で甘えてるみたいにべちゃべちゃ話す女が」
アルヴィンはその時から女性に触れられなくなった。
両親を失った悲しみを紛らわすように、領主の仕事に没頭した。
忙しくてそれどころではなかったので周囲も気にしなかったが、数年も経つとアルヴィンも適齢期。本格的に結婚をせっつき始めた。
そこでアルヴィンは婚活を開始したのだが。
「最初はどこかに俺が愛せる女性がいるんじゃないかと期待してたこともあったんだが、……会う女性全員駄目だった。特に王都の令嬢は苦手で近づかれるだけでも嫌だった」
「そうなんですか……」
今更だが、一年くらい前、軽々しくどっかよその令嬢との結婚を勧めて悪かったな。
「年単位で見ると良くなっていて、最初は女性ってだけで怖かったが、五年くらい経つと会話ぐらいは出来るようになった。でも女性にはなるべく近寄りたくなかった。気づいたら『女嫌い』と噂されるようになっていた」
「……………………」
アルヴィンは割と本格的に女性恐怖症だったようだ。
「このまま一人で生きていくつもりだったが、リーディアと会った」
とアルヴィンは私を見て、微笑む。
「リーディアと話すのは本当に楽しかった。気づいたら女性恐怖症は治っていたよ。性別なんて関係なく、王妃は我欲の化け物だった。子供だった俺が恐れたのも無理はない。それにもうあの女はこの世のどこにもいない。もう彼女は誰を傷つけることも出来ない」
晴れやかなアルヴィンの瞳を見て私は思う。
――ああ、終わったのだ。
私は、そしてアルヴィンは、王妃の作った暗闇の中にいた。
だが、明けない夜はない。
いつかは朝が来る。
皆でつかみ取った明日が、来る。
失ったものは取り戻せない。だがどんな理不尽な苦しみも悲しみも人は乗り越えて行かねばならない。
時には誰かの手を借りて、誰かに手を貸して、そうして愛しい人々と生き物達と、光を目指して歩いて行こう。
「愛してます、アルヴィン」
「ああ、俺も愛してる、リーディア」
言葉と言葉が重なる。
唇と唇が重なる。
体と体が重なる。
心と心が重なり、私達は幸福な朝を迎えた。
完結
********************************
本編はここで終了ですが、この後アルヴィン視点とエピローグがあります。
アルヴィン視点ではいつもどおりアルヴィンが暗躍してしましたよ。というお話。意外なところでブラウニーと協力してました。
エピローグは南部組、国王になったフィリップ、リーディア達ゴーランの人々のその後とフォーセット救済話です。フォーセットって誰?というとアルヴィンの愛馬です。(興味がある人は36話『ダンジョンに行ってみよう6』をどうぞ)
「…………!」
アルヴィンは腕を伸ばしてきたが、私はまだ少し彼に触れられるのが怖かった。
今までで一番快感を覚えたセックスだったが、私には刺激が強すぎたようだ。
思わず身構えた私に、アルヴィンは苦笑して、
「大丈夫だ。怖がらないで」
優しく私を抱きしめた。
「リーディア」
アルヴィンは壊れ物に触れるように、そっと私を撫でる。
「アルヴィン……」
おかげで警戒は少しほぐれてきて、体から力が抜ける。
彼は私の頬にキスした。
ゆるゆると彼は私の全身を撫でた。
快感を煽るものではなく、子供をあやすような手つきに、私はひどく安堵する。
アルヴィンは手や唇だけではなく、頬や腕や足、その全身を使って私の体を撫でた。
ぬるま湯にひたるようなトロトロとした心地よさに私は包まれた。
だが私は小さな子供ではなく、彼もまた私の親ではない。
私達は愛し合う恋人同士だ。
次第に私は体が熱くなる。
アルヴィンもまた、高ぶってくるのが分かる。
あれほど恐れていたはずなのに、彼の男根が立ち上がってきたことに誇らしいような喜びを感じた。
「リーディア、優しくするから」
「はい……」
彼はゆっくりと私の中に腰を沈める。
膣の半ばぐらいまで、じっくりと入り込んだ彼は、
「大丈夫か?」
と心配そうに私に問いかける。
「大丈夫……気持ちいい……」
「じゃあ動くよ」
アルヴィンはそう言って、ゆるく腰を振った。
私もまた彼の下で、腰を揺すった。
互いに快感を送り合い、混じって、高ぶっていく。
「あっ……」
アルヴィンの打ち付けるあれが、私の一番奥まで、届く。
「痛いか?」
不安そうに問いかける彼に私は叫んだ。
「いいっ、いいのっ、アルヴィン、ああっ、はっ、はぁっ……もっと強く!」
アルヴィンはにやりと笑う。
「じゃあ、行くぞ」
彼は体ごとのしかかり、私の膣を貫いた。
***
ことが終わって、アルヴィンは私の頬にキスする。
「良かったよ、リーディア」
そう言うと、べちょべちょでぐちゃぐちゃな私と自分の体をタオルでせっせと拭き始めた。
思わず私はアルヴィンを凝視した。
むちゃくちゃ手慣れているな。
「何だ?リーディア」
とアルヴィンが問いかける。
「いえ、大したことはないというか、恥ずかしくてあまり言いたくないですね」
私は全力で濁したのだが、そんなことでめげるアルヴィンではない。
「言ってくれ、リーディア」
と言うので、私は渋々口を割った。
「嫉妬したんですよ。アルヴィンが前に付き合っていた女性とかそういう存在が今更気になってしまって……」
「…………」
アルヴィンは黙った。
意外と嫉妬深い奴だなと呆れただろうか?
アルヴィンはベッドに身を起こした。
しばらく間があって、彼は言いづらそうに声を出した。
「リーディアに話すのは恥ずかしいが、俺はリーディア以外に触れたことはないよ。少なくとも人間は君だけだ」
「人間?」
少々引っかかる言い回しだ。
アルヴィンは頭に手を突っ込んで、ガシガシ髪をかき乱した。
「騎士家では、七つで騎士としての修行を始め、その七年後、十四歳で一応大人と見なされる」
アルヴィンは辺境伯家の一人息子で他に兄弟はいない。だから、早く子供を作らないといけない立場だった。
十四歳になったアルヴィンは早々と『指南役』があてがわれて、一通りのことはその時教わったそうだ。
普通こうした指南役は「結婚歴があり今は寡婦のかなり年上の女性」が適任とされているのだが、母親が西の国出身のアルヴィンの場合は違った。
西の国ではこの指南役と恋に落ちた『貴い身分のお方』というのがいたらしく、以後は同性の指南役となっている。
男性なので講義が中心で、実地は女性を模した人形が相手だったそうな。
なんか大変だな、辺境伯家。
「最終的に夫婦になるのは人形ではなく女性だ。さすがに十五、六歳になると本物の女性が相手になるはずだったんだが……、俺の教育がそこまで進むことはなかった」
アルヴィンは私にこう尋ねた。
「リーディアは領主が『女嫌い』という話を聞いたことがないか?」
「あー、言われてみればそんなことをちらっと」
「あれは本当なんだ。『女嫌い』というより『女性恐怖症』だな。ある種の女性が怖くて仕方なかった」
アルヴィンはどこか遠くを見つめながら語る。
「俺は次期領主として周囲から厳しく育てられたが、それでも今から考えるとずいぶんと甘やかされていたんだ。切磋琢磨し努力すれば必ず報われると教えられてきたし、信じてもいた。けれども世の中というのは本当はとても理不尽で、横にぽっかり地獄の穴が空いていた」
地獄とはアルヴィンの叔父のことだろう。
ギール家の甘言にたぶらかされて、アルヴィンの両親を殺した。
「両親が死んだ後、爵位継承の許しを得るため俺は王都に向かい、王に謁見した。その時、あの女に会った」
「あの女」と呟いた時、アルヴィンの瞳に怒りが宿る。
「十五歳の少年に媚びるような態度で声を掛けてきた。信じられなかったよ。叔父とギール家の関係がうっすらと分かり掛けていた頃で、あの女はいずれ隙を見て俺を殺すよう叔父に指示していた。なのにそんなことはおくびにも出さずにベタベタ触れてきて……」
アルヴィンはその時のことを思い出したのか、身震いする。
ちなみに王は、親を喪った少年アルヴィンに駆け寄り、「優しく」声を掛けたキャサリン妃に感動していたそうだ。
「今なら王妃はああいう女で、男なら誰にでも媚びる。深い意味なんてなかったんだって分かるが、当時は子供だったから女性というもの自体が怖くなった。特に王妃に似た小柄で甘えてるみたいにべちゃべちゃ話す女が」
アルヴィンはその時から女性に触れられなくなった。
両親を失った悲しみを紛らわすように、領主の仕事に没頭した。
忙しくてそれどころではなかったので周囲も気にしなかったが、数年も経つとアルヴィンも適齢期。本格的に結婚をせっつき始めた。
そこでアルヴィンは婚活を開始したのだが。
「最初はどこかに俺が愛せる女性がいるんじゃないかと期待してたこともあったんだが、……会う女性全員駄目だった。特に王都の令嬢は苦手で近づかれるだけでも嫌だった」
「そうなんですか……」
今更だが、一年くらい前、軽々しくどっかよその令嬢との結婚を勧めて悪かったな。
「年単位で見ると良くなっていて、最初は女性ってだけで怖かったが、五年くらい経つと会話ぐらいは出来るようになった。でも女性にはなるべく近寄りたくなかった。気づいたら『女嫌い』と噂されるようになっていた」
「……………………」
アルヴィンは割と本格的に女性恐怖症だったようだ。
「このまま一人で生きていくつもりだったが、リーディアと会った」
とアルヴィンは私を見て、微笑む。
「リーディアと話すのは本当に楽しかった。気づいたら女性恐怖症は治っていたよ。性別なんて関係なく、王妃は我欲の化け物だった。子供だった俺が恐れたのも無理はない。それにもうあの女はこの世のどこにもいない。もう彼女は誰を傷つけることも出来ない」
晴れやかなアルヴィンの瞳を見て私は思う。
――ああ、終わったのだ。
私は、そしてアルヴィンは、王妃の作った暗闇の中にいた。
だが、明けない夜はない。
いつかは朝が来る。
皆でつかみ取った明日が、来る。
失ったものは取り戻せない。だがどんな理不尽な苦しみも悲しみも人は乗り越えて行かねばならない。
時には誰かの手を借りて、誰かに手を貸して、そうして愛しい人々と生き物達と、光を目指して歩いて行こう。
「愛してます、アルヴィン」
「ああ、俺も愛してる、リーディア」
言葉と言葉が重なる。
唇と唇が重なる。
体と体が重なる。
心と心が重なり、私達は幸福な朝を迎えた。
完結
********************************
本編はここで終了ですが、この後アルヴィン視点とエピローグがあります。
アルヴィン視点ではいつもどおりアルヴィンが暗躍してしましたよ。というお話。意外なところでブラウニーと協力してました。
エピローグは南部組、国王になったフィリップ、リーディア達ゴーランの人々のその後とフォーセット救済話です。フォーセットって誰?というとアルヴィンの愛馬です。(興味がある人は36話『ダンジョンに行ってみよう6』をどうぞ)
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