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5歳
アメリーの悪意7
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「ロ、ローゼリア!無事だったか!本当に良かった、本当に…」
「お祖父様。心配かけてごめんなさい。見ての通り怪我もないよ。」
「夜の森を歩いて一度も魔獣と遭遇しなかったのか?奇跡としか言いようがない。きっとローゼリアには神の加護が付いているのだな。」
「フリードおじ様。あのね、魔獣がいそうだと思った時は隠れてやり過ごしていたの。一人で戦うのは怖かったから…」
「いい判断だ。それにその歳で気配察知と気配遮断を使いこなせる奴なんてなかなかいないぞ。とにかく無事で良かった。皆心配していたんだぞ。」
「うん、ごめんなさいみんな…」
ローゼリア達の無事の帰還に一同は安堵した。ローゼリアの笑顔で皆の緊張が緩み、和やかな空気が広がった。
「ローゼリア…本当に無事でよかった…」
そう呟いたのは縄で拘束されたままのルドルフであった。ローゼリアの無事を聞きこの邸の中で一番安堵したのは恐らくルドルフであっただろう。何せ彼女に何かあれば、彼の首はその場で刎ねられていたのだから。
ラウレンティア達が捜索のために邸を開けている間に少し冷静さを取り戻したアメリーは、自分がしでかした事の重大さを今更ながらに思い知り、酷く後悔していた。ローゼリアは公爵令嬢。いくら従姉妹といえど、男爵令嬢の自分が手を出して良い相手ではなかったのだ。今後自分がどうなるかを想像し、激しい恐怖に駆られていた。
「アメリーお姉様…」
しおらしくなっていたアメリーであったが、ローゼリアが自分の前に姿を見せると途端に憎悪の感情が溢れ出し、幼い彼女に牙を剥いた。
「…なによ!自分が一番傷ついたって顔して!私の方が傷ついたわ!あんたに居場所を全部取られたのよ!夜の森でゴブリンに犯されて死ねば良かったんだわ!」
ドカッ
「ギャッ」
アメリーはオスカーが容赦なく放った蹴りで壁まで吹き飛んだ。
「罪人の分際で汚い言葉をお嬢様に放つな。お前なんていつ殺したっていいんだ。お前を戸籍ごと消せば、犯罪にもならん。」
オスカーから放たれた殺気に当てられアメリーは失禁した。縄で縛られているため自分で起き上がることもできないが、この場で彼女を助ける者は存在しなかった。
「今日は皆疲れたでしょうからこのくらいにしましょうか。処罰に関しては明日沙汰を出すわ。」
鳥肌が立つような完璧な淑女の笑みで宣言したラウレンティアに逆らう者はおらず、この場は御開きとなった。ゲントナー一家も監視付きではあるが縄を解かれ、離れへと軟禁された。
ーーーーーーーーー
「ゲントナー男爵家はその爵位を返上し平民に降格。ロズウェルはバーナー家の養子として残しましょう。アメリーは…どうしましょうね?奴隷落ちが無難かしら?」
項垂れるルドルフ達の前でラウレンティアは可愛らしく首を傾げた。
「そ、それだけは…」
「そうねえ、腐っても私の姪だものね…10歳の子供を奴隷落ちにするのは気分が悪いわ。」
「わ、私は王都の学園に行って、そこで旦那様を見つけて、それでこんな田舎になんて一生帰らないで都会で暮らすのよ…そう、王都に行くの…」
アメリーの目は虚ろで最早何も写してはいなかった。彼女はうわ言のように王都行きを繰り返し口にしていた。
「彼女精神がおかしくなっているわ。責任能力があったのかも疑問に思えてくるわね。こんな状況になっても、ローゼリアを見ると掴みかかろうと暴れ出すのだから異常だわ。」
「全ては私の責任なんだ、私が罪を背負う。だからアメリーは許してやってくれ…」
「うーん、そんなに言うのなら彼女には修道院にでも入ってもらいますか?北の大地の、うんと厳しいところに平民としてですけど。」
「い、いやよ、私は王都に行くのよ、王都じゃないと嫌よ、」
「アメリー、いい加減にしないか。黙っていろ。」
「…そんなに王都に行きたいのなら連れて行ってあげようかしら?王都の神殿にでも入れますか。二度と俗世と関わらないことを誓ってもらいますけど。一応光属性魔力を持っているし、ローゼリアと関わらなければ、彼女の精神も回復して巫女としてやっていけるのではないかしら?」
「ほ、本当か!?」
「王都に…?私が行けるの?」
王都に行くと聞いてアメリーの目に再び光が灯った。
「そうよ、神殿から二度と出ることは叶わないけれど、一生王都に居られるのは確かね。どう?神殿に入るかしら?」
「い、行くわ!そこで反省します。だから王都に連れて行ってください!」
心が壊れたアメリーの中には、ローゼリアへの憎しみと王都への憧れだけが残っていた。しかし神聖な神殿で日々を穏やかに暮らせばその精神も回復するかもしれない。ルドルフはラウレンティアの願ってもいない提案に乗った。
フレデリーカがアメリーを連れ退室した後、ルドルフは一人残りラウレンティアと対話していた。
「ラウレンティア、様。寛大な処置に感謝いたします。」
「寛大?本当にそうかしら。ねえ、あなた知っていて?王都の神殿には子供を喰らう豚が住んでいるのよ。」
「子供を喰らう、豚…?神殿に?」
「確か神官長のエドワードといったかしら。小児性愛者でね、年端もいかない巫女達に手を出しているのですって。そして彼は今美しい銀の鳥に夢中なの。手に入れようと、ありとあらゆる手段を講じているところよ。そんな彼のお気に入りの銀の鳥を害そうとした見目の良い女児が神殿入りすると聞いて、あの豚はどうするかしらね?」
ラウレンティアの話を聞いてルドルフは震えた。逃げ場のない神殿で、アメリーがどのような目に合うか容易に想像がついた。震える声をなんとか抑え、ルドルフは口を開いた。
「わ、私が悪いんだ…奴隷落ちでも何でもしてくれて構わない。どうかアメリーを修道院に…」
「許さないわ。これはあなたへの罰でもあるの。あなたが娘可愛さに子供の教育を軽んじた結果がこれなのよ。全ては、彼女を野放しにしたあなたとフレデリーカの責任よ。アメリーは被害者。可哀想に、まだ10歳なのにあなた達のせいですっかり精神を病んでしまったわ。
あなた達の所為であなたの大切な娘は陵辱の限りを尽くされるの。それを知りながらあなたは平民として平和に暮らすことしか許されない。これ以上の罰はないわ。
フレデリーカにこの事を話すかどうかはあなたに任せるわ。何も知らずに一人のうのうと生きてもらうか、一緒に罪を背負い支え合って生きるか。あなた次第だわ。」
絶望に包まれたルドルフを置いてラウレンティアは立ち上がり部屋を後にした。
ーーーーーーーーー
ルドルフはフレデリーカに全て打ち明け、お互い支え合いながら平民としての生活を始めた。貴族の生活しか知らなかったルドルフにまともな職は見つからず、森の守り手としての経験を生かし冒険者となった。バーナー家で鍛え上げられたその戦闘能力で頭角を現し、冒険者ランクはAにまで昇格した。貴族の頃とは比べ物にならないが、そこそこ実入りもよく生活に困ることはなかった。罪を犯したとは思えない平穏な日常を送る彼らだが、自分達のせいで地獄を見ているであろう娘の事がいつも頭の片隅にあり、心が安らぐことはなかった。そのうちフレデリーカは精神を病み自殺した。それをきっかけにルドルフは酒に溺れるようになり、酒に酔ったまま馬を走らせ、落馬してその命を落とした。
アメリーは念願の王都入りを果たし、意気揚々と神殿入りした。そこで待っていたのは、醜い豚の下卑た笑み。ローゼリアが中々手に入らない腹いせに、アメリーは度々エドワードの寝所に引きずり込まれた。泣いて許しを請うても、より興奮した豚からさらなる仕打ちを受けた。巨体に組み敷かれる彼女の叫びは誰にも届くことはなかった。耐えられなくなったアメリーは、ついに自分の顔を火で焼いた。醜い火傷の跡を見て、エドワードはアメリーに興味をなくした。愛らしい見目と引き換えに、アメリーは自由を勝ち取ったのだ。
生き甲斐もないアメリーは空いた時間で癒しの魔法を鍛えた。何かしていないと、エドワードの醜く歪んだ顔を思い出すからだ。鍛え上げられた力で神殿を訪れる者を癒し続け、神殿から出ることなくアメリーは長い一生を終えた。晩年の彼女は常に穏やかな笑みを浮かべていたという。
「お祖父様。心配かけてごめんなさい。見ての通り怪我もないよ。」
「夜の森を歩いて一度も魔獣と遭遇しなかったのか?奇跡としか言いようがない。きっとローゼリアには神の加護が付いているのだな。」
「フリードおじ様。あのね、魔獣がいそうだと思った時は隠れてやり過ごしていたの。一人で戦うのは怖かったから…」
「いい判断だ。それにその歳で気配察知と気配遮断を使いこなせる奴なんてなかなかいないぞ。とにかく無事で良かった。皆心配していたんだぞ。」
「うん、ごめんなさいみんな…」
ローゼリア達の無事の帰還に一同は安堵した。ローゼリアの笑顔で皆の緊張が緩み、和やかな空気が広がった。
「ローゼリア…本当に無事でよかった…」
そう呟いたのは縄で拘束されたままのルドルフであった。ローゼリアの無事を聞きこの邸の中で一番安堵したのは恐らくルドルフであっただろう。何せ彼女に何かあれば、彼の首はその場で刎ねられていたのだから。
ラウレンティア達が捜索のために邸を開けている間に少し冷静さを取り戻したアメリーは、自分がしでかした事の重大さを今更ながらに思い知り、酷く後悔していた。ローゼリアは公爵令嬢。いくら従姉妹といえど、男爵令嬢の自分が手を出して良い相手ではなかったのだ。今後自分がどうなるかを想像し、激しい恐怖に駆られていた。
「アメリーお姉様…」
しおらしくなっていたアメリーであったが、ローゼリアが自分の前に姿を見せると途端に憎悪の感情が溢れ出し、幼い彼女に牙を剥いた。
「…なによ!自分が一番傷ついたって顔して!私の方が傷ついたわ!あんたに居場所を全部取られたのよ!夜の森でゴブリンに犯されて死ねば良かったんだわ!」
ドカッ
「ギャッ」
アメリーはオスカーが容赦なく放った蹴りで壁まで吹き飛んだ。
「罪人の分際で汚い言葉をお嬢様に放つな。お前なんていつ殺したっていいんだ。お前を戸籍ごと消せば、犯罪にもならん。」
オスカーから放たれた殺気に当てられアメリーは失禁した。縄で縛られているため自分で起き上がることもできないが、この場で彼女を助ける者は存在しなかった。
「今日は皆疲れたでしょうからこのくらいにしましょうか。処罰に関しては明日沙汰を出すわ。」
鳥肌が立つような完璧な淑女の笑みで宣言したラウレンティアに逆らう者はおらず、この場は御開きとなった。ゲントナー一家も監視付きではあるが縄を解かれ、離れへと軟禁された。
ーーーーーーーーー
「ゲントナー男爵家はその爵位を返上し平民に降格。ロズウェルはバーナー家の養子として残しましょう。アメリーは…どうしましょうね?奴隷落ちが無難かしら?」
項垂れるルドルフ達の前でラウレンティアは可愛らしく首を傾げた。
「そ、それだけは…」
「そうねえ、腐っても私の姪だものね…10歳の子供を奴隷落ちにするのは気分が悪いわ。」
「わ、私は王都の学園に行って、そこで旦那様を見つけて、それでこんな田舎になんて一生帰らないで都会で暮らすのよ…そう、王都に行くの…」
アメリーの目は虚ろで最早何も写してはいなかった。彼女はうわ言のように王都行きを繰り返し口にしていた。
「彼女精神がおかしくなっているわ。責任能力があったのかも疑問に思えてくるわね。こんな状況になっても、ローゼリアを見ると掴みかかろうと暴れ出すのだから異常だわ。」
「全ては私の責任なんだ、私が罪を背負う。だからアメリーは許してやってくれ…」
「うーん、そんなに言うのなら彼女には修道院にでも入ってもらいますか?北の大地の、うんと厳しいところに平民としてですけど。」
「い、いやよ、私は王都に行くのよ、王都じゃないと嫌よ、」
「アメリー、いい加減にしないか。黙っていろ。」
「…そんなに王都に行きたいのなら連れて行ってあげようかしら?王都の神殿にでも入れますか。二度と俗世と関わらないことを誓ってもらいますけど。一応光属性魔力を持っているし、ローゼリアと関わらなければ、彼女の精神も回復して巫女としてやっていけるのではないかしら?」
「ほ、本当か!?」
「王都に…?私が行けるの?」
王都に行くと聞いてアメリーの目に再び光が灯った。
「そうよ、神殿から二度と出ることは叶わないけれど、一生王都に居られるのは確かね。どう?神殿に入るかしら?」
「い、行くわ!そこで反省します。だから王都に連れて行ってください!」
心が壊れたアメリーの中には、ローゼリアへの憎しみと王都への憧れだけが残っていた。しかし神聖な神殿で日々を穏やかに暮らせばその精神も回復するかもしれない。ルドルフはラウレンティアの願ってもいない提案に乗った。
フレデリーカがアメリーを連れ退室した後、ルドルフは一人残りラウレンティアと対話していた。
「ラウレンティア、様。寛大な処置に感謝いたします。」
「寛大?本当にそうかしら。ねえ、あなた知っていて?王都の神殿には子供を喰らう豚が住んでいるのよ。」
「子供を喰らう、豚…?神殿に?」
「確か神官長のエドワードといったかしら。小児性愛者でね、年端もいかない巫女達に手を出しているのですって。そして彼は今美しい銀の鳥に夢中なの。手に入れようと、ありとあらゆる手段を講じているところよ。そんな彼のお気に入りの銀の鳥を害そうとした見目の良い女児が神殿入りすると聞いて、あの豚はどうするかしらね?」
ラウレンティアの話を聞いてルドルフは震えた。逃げ場のない神殿で、アメリーがどのような目に合うか容易に想像がついた。震える声をなんとか抑え、ルドルフは口を開いた。
「わ、私が悪いんだ…奴隷落ちでも何でもしてくれて構わない。どうかアメリーを修道院に…」
「許さないわ。これはあなたへの罰でもあるの。あなたが娘可愛さに子供の教育を軽んじた結果がこれなのよ。全ては、彼女を野放しにしたあなたとフレデリーカの責任よ。アメリーは被害者。可哀想に、まだ10歳なのにあなた達のせいですっかり精神を病んでしまったわ。
あなた達の所為であなたの大切な娘は陵辱の限りを尽くされるの。それを知りながらあなたは平民として平和に暮らすことしか許されない。これ以上の罰はないわ。
フレデリーカにこの事を話すかどうかはあなたに任せるわ。何も知らずに一人のうのうと生きてもらうか、一緒に罪を背負い支え合って生きるか。あなた次第だわ。」
絶望に包まれたルドルフを置いてラウレンティアは立ち上がり部屋を後にした。
ーーーーーーーーー
ルドルフはフレデリーカに全て打ち明け、お互い支え合いながら平民としての生活を始めた。貴族の生活しか知らなかったルドルフにまともな職は見つからず、森の守り手としての経験を生かし冒険者となった。バーナー家で鍛え上げられたその戦闘能力で頭角を現し、冒険者ランクはAにまで昇格した。貴族の頃とは比べ物にならないが、そこそこ実入りもよく生活に困ることはなかった。罪を犯したとは思えない平穏な日常を送る彼らだが、自分達のせいで地獄を見ているであろう娘の事がいつも頭の片隅にあり、心が安らぐことはなかった。そのうちフレデリーカは精神を病み自殺した。それをきっかけにルドルフは酒に溺れるようになり、酒に酔ったまま馬を走らせ、落馬してその命を落とした。
アメリーは念願の王都入りを果たし、意気揚々と神殿入りした。そこで待っていたのは、醜い豚の下卑た笑み。ローゼリアが中々手に入らない腹いせに、アメリーは度々エドワードの寝所に引きずり込まれた。泣いて許しを請うても、より興奮した豚からさらなる仕打ちを受けた。巨体に組み敷かれる彼女の叫びは誰にも届くことはなかった。耐えられなくなったアメリーは、ついに自分の顔を火で焼いた。醜い火傷の跡を見て、エドワードはアメリーに興味をなくした。愛らしい見目と引き換えに、アメリーは自由を勝ち取ったのだ。
生き甲斐もないアメリーは空いた時間で癒しの魔法を鍛えた。何かしていないと、エドワードの醜く歪んだ顔を思い出すからだ。鍛え上げられた力で神殿を訪れる者を癒し続け、神殿から出ることなくアメリーは長い一生を終えた。晩年の彼女は常に穏やかな笑みを浮かべていたという。
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