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1章 異世界トラバース
1章ー17 空駆ける幼女と勇者
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とりあえず、僕は今回の依頼を受けることにした。受けても受けなくても邪神ちゃんとやらからは逃げられないだろうし。
なので、特に問題はない。
いや、問題は大有りなのだが、受けても受けなくても変わらないという意味でだ。
そして、せっかくなのでこの世界の神様、名前はゼノというらしい、から勇者、日本人、転生者に関する情報や便利アイテムなどもらうことにした。
仕事を受けるんだから報酬をもらうのは当然だよね?
「言い忘れましたけど、期間は未定です。数年になるかもですし、数百年、数千年になるかもですし。あと、とりあえず、最初のお仕事はあのアークデーモンを倒すことですかね。あれも邪神様が関わってますから。今の勇者ではちょっと苦戦してしまうと思われますので」
えぇ、どっからつっこんでいいのかわからない。けど、まずは神様の時間間隔はやっぱりおかしい、これ依頼っていうスパンではないよね? 僕はそれまで生きてられるの?
「あなたなら大丈夫ですよ、きっと」
ありがたくない神の啓示をいただいた。
次に、すでにもう邪神ちゃんに絡まれていたのか。でも、必ず邪神ちゃん自らから毎回直絡んでくるってわけじゃない。これは安心できる情報かもしれないね。アークデーモンとか、あの程度の奴とか普通の魔王種とかなら僕一人で問題なく対処できるだろうし。
「それでは、これでお話は以上になります。もし何か話がしたいときは教会で祈りをささげてください、忙しくなければ応答しますので。それでは、また」
ゼノがそういうと僕は再び街の外周へ戻る。空を見ると、アークデーモンとヤマトが対峙したままだ。お互い傷もないし、本当に時間が経っていないみたいだ。
「エレナ、せっかくだし強くなるためにあいつを倒しに行こうか。怖くない?」
あの程度ならエレナの安全も確保しつつLVも上げられるだろう。師匠の依頼も大事だが、目先の一番はエレナの安全、つまりは能力の向上だ。
「うん、ポチがいりゅからだいじょーぶ」
僕を見上げピースをするエレナ。
その横にはドヤ顔のポチ。
「敵は空中だ、僕は自分で飛ぶから、ポチはエレナを乗せてあげて。そして、基本的は結界を張って防御に勤めて欲しい。エレナは適当に魔法を使ってこうげきだぁ、やっちゃえ~」
「おぉぉ~」 「わん」
1人と1匹が元気よく、反応する。
僕たちは空を駆け、アークデーモンのいる場所へ向かう。ヤマトもアークデーモンも気づいたみたいでこちらへ視線だけをよこす。僕たちがぐんぐんと近づくが2人は微動だにしない。
お互いいつでも攻撃に移せる体勢のままだ。ここで僕たちが状況を変える駒となる。
「ヤマト様、助太刀いたします」
「あぁ、助かる。こいつはどうも強敵らしい」
それでは、いきますか。エレナに目で合図をする
「ほーりぃ~・あろぉ~」
白く輝く光の矢がアークデーモン目掛け解き放たれる。アークデーモンはそれを避けようともせずに片手で振り払うと光の矢がはじけ消える。
あっ、弾いた魔力片がエレナに!!!!!!!!!!
危ないじゃないか!!!!!!
『主、あんな魔力の残りかすでは虫も死なないのですが』
『そーゆーもんだいじゃない。そーじゃないんだよ』
『はぁ。承知しました?』
なぜ、疑問形なんだ? これはいかん。ダメだぞ。この戦闘が終わったらやっぱりもっとエレナを強化しておかないと。それにポチの考え方も改めさせなければ。
と、僕がとても大事なことを考えている間に、先ほどの魔法はアークデーモンにダメージらしいダメージを与えることはできなかったが、先までの膠着を破ることはできたみたいだ。
しかも、幸運なことにヤマトに有利な状況で。
「こざかしい」
アークデーモンの言葉は誰に向けた物だったのかはわからない。が、エレナの作った隙にアークデーモンの裏をとったヤマトの剣もさらりとかわされてしまったのだ。
「我が主のため、この街は贄となってもらう」
「させるかよ、俺がこの街を守ってやるんだ、お前なんかにやらせはしない」
余裕を振りまきながら、横柄に上から目線でそう声にするアークデーモンにヤマトが力を込めて吠え返す。そしてそれに呼応するかのように手にした剣が青く輝き始め、そのままヤマトが剣を天にかざし何やら掛け声をあげる。
「舞い踊れ 聖剣エクスカリバー」
彼の言葉の後に剣、聖剣エクスカリバーというらしい、が7本に分裂しヤマトを囲むように移動し浮かぶ。それはあたかも剣たちが踊り舞っているかのようだ。
踊り舞う剣たちがアークデーモンへと襲い掛かる。が、それをすべて紙一重でかわすアークデーモン。舞い踊る剣達の動きはすさまじくこの間を縫って攻撃するのは普通の、いや一流の冒険者にだって不可能だろう。
うちのメンバーはというと、エレナの魔法ではそもそも威力が足りないし、ポチだと二人ともオーバーキルしてしまいそうだ。
ヤマトは剣を操りひたすら攻撃に転じているが、少し辛そうだ。対するアークデーモンは始終防戦だがまだ余裕がある。僕はヤマトへ目線を送る
『暁よ 輝き裁く激しき閃光よ 我が前の敵を撃て ディヴァイン・セイヴァー』
僕は光属性上位の魔法を放つ。もちろん、スマホを見ながら。僕の詠唱を終わるとアークデーモンの周りで舞っていた聖剣が距離を空ける。どうやら僕の意図はちゃんと伝わったようだ。
「やるな、俺はヤマト。お前たちは?」
「僕はクロノと申します」
「エレナだよぉ」
「わん」
「奇妙な組み合わせだが、実力ある冒険者みたいだな、だがあれじゃまだ」
「ええ」
ヤマトが言った通り僕の魔法で生じた爆炎が納まるとそこには殆ど傷を負ってないアークデーモンの姿がある。
いやぁ、硬すぎでしょう? いったいどうしたらいいのだろうか。さくっと僕がやっちゃうのはなんかダメそうだ。普通に目立つ、目立たたないではなく、邪神ちゃんが怖い・・・・・・。今の僕を過小評価しておいてもらわないと、邪神ちゃん自ら僕のところに来たりしかねない。
「どうした、こんなものか」
なっ、やつは一番汲みやすいと思ったのかエレナを直接狙う。
「ひゃぁ~、おにいちゃん、ぽち」
ポチのが一吠えすると、結界が強固になったのを確認できた。いや、ポチさん強化しなくてもあんなの余裕で防げるよね? まったくこれだら過保護は困るよ。
『主に言われたくないのですが』
『うん、なんかすまん。そしてグッジョブだ、ポチ』
やつの攻撃が結界に届くとミィシ、ミィシ。と音がなる。もちろん結界がダメージを受けたのではない。奴の腕がいかれたらしい。
「おまえ、その強さはも――」
ハイストップだよ。僕は適当な物を奴に投げつけその言葉を中断させる。
「それで、君はなにがしたいのかな? よかったら教えてくれないかな。君の主とやらもさ」
「ふん。そんなに知りたいのであれば教えてやろう。我が崇高な目的を」
奴は戦い中なのに、ドヤ顔でこちらを見ながらそうの給う。一瞬このまま隙を攻撃してやろうかと思ったけど、邪神ちゃんのことも聞きたいし我慢だ我慢。
「我は我が主がどうやらこの世界に興味を持たれたので、どうにかしてこちらへ呼び出したいと考えた。そこで、この街のすべての命を贄に主にここへ降臨していただこうという計画だ。もちろん、呼び出すのは本体ではなく分体となるがな・・・女・・・・・・王都・・・・・・。すでに・・・・・・。」
いかん、それはいかん。いちばんあかんやつや。フラグが立つからそれはそっと折っておきたいな。
気が動転してしまったせいか、後半何か奴が言ってたがしっかりと聞き取れなかった。
なので、特に問題はない。
いや、問題は大有りなのだが、受けても受けなくても変わらないという意味でだ。
そして、せっかくなのでこの世界の神様、名前はゼノというらしい、から勇者、日本人、転生者に関する情報や便利アイテムなどもらうことにした。
仕事を受けるんだから報酬をもらうのは当然だよね?
「言い忘れましたけど、期間は未定です。数年になるかもですし、数百年、数千年になるかもですし。あと、とりあえず、最初のお仕事はあのアークデーモンを倒すことですかね。あれも邪神様が関わってますから。今の勇者ではちょっと苦戦してしまうと思われますので」
えぇ、どっからつっこんでいいのかわからない。けど、まずは神様の時間間隔はやっぱりおかしい、これ依頼っていうスパンではないよね? 僕はそれまで生きてられるの?
「あなたなら大丈夫ですよ、きっと」
ありがたくない神の啓示をいただいた。
次に、すでにもう邪神ちゃんに絡まれていたのか。でも、必ず邪神ちゃん自らから毎回直絡んでくるってわけじゃない。これは安心できる情報かもしれないね。アークデーモンとか、あの程度の奴とか普通の魔王種とかなら僕一人で問題なく対処できるだろうし。
「それでは、これでお話は以上になります。もし何か話がしたいときは教会で祈りをささげてください、忙しくなければ応答しますので。それでは、また」
ゼノがそういうと僕は再び街の外周へ戻る。空を見ると、アークデーモンとヤマトが対峙したままだ。お互い傷もないし、本当に時間が経っていないみたいだ。
「エレナ、せっかくだし強くなるためにあいつを倒しに行こうか。怖くない?」
あの程度ならエレナの安全も確保しつつLVも上げられるだろう。師匠の依頼も大事だが、目先の一番はエレナの安全、つまりは能力の向上だ。
「うん、ポチがいりゅからだいじょーぶ」
僕を見上げピースをするエレナ。
その横にはドヤ顔のポチ。
「敵は空中だ、僕は自分で飛ぶから、ポチはエレナを乗せてあげて。そして、基本的は結界を張って防御に勤めて欲しい。エレナは適当に魔法を使ってこうげきだぁ、やっちゃえ~」
「おぉぉ~」 「わん」
1人と1匹が元気よく、反応する。
僕たちは空を駆け、アークデーモンのいる場所へ向かう。ヤマトもアークデーモンも気づいたみたいでこちらへ視線だけをよこす。僕たちがぐんぐんと近づくが2人は微動だにしない。
お互いいつでも攻撃に移せる体勢のままだ。ここで僕たちが状況を変える駒となる。
「ヤマト様、助太刀いたします」
「あぁ、助かる。こいつはどうも強敵らしい」
それでは、いきますか。エレナに目で合図をする
「ほーりぃ~・あろぉ~」
白く輝く光の矢がアークデーモン目掛け解き放たれる。アークデーモンはそれを避けようともせずに片手で振り払うと光の矢がはじけ消える。
あっ、弾いた魔力片がエレナに!!!!!!!!!!
危ないじゃないか!!!!!!
『主、あんな魔力の残りかすでは虫も死なないのですが』
『そーゆーもんだいじゃない。そーじゃないんだよ』
『はぁ。承知しました?』
なぜ、疑問形なんだ? これはいかん。ダメだぞ。この戦闘が終わったらやっぱりもっとエレナを強化しておかないと。それにポチの考え方も改めさせなければ。
と、僕がとても大事なことを考えている間に、先ほどの魔法はアークデーモンにダメージらしいダメージを与えることはできなかったが、先までの膠着を破ることはできたみたいだ。
しかも、幸運なことにヤマトに有利な状況で。
「こざかしい」
アークデーモンの言葉は誰に向けた物だったのかはわからない。が、エレナの作った隙にアークデーモンの裏をとったヤマトの剣もさらりとかわされてしまったのだ。
「我が主のため、この街は贄となってもらう」
「させるかよ、俺がこの街を守ってやるんだ、お前なんかにやらせはしない」
余裕を振りまきながら、横柄に上から目線でそう声にするアークデーモンにヤマトが力を込めて吠え返す。そしてそれに呼応するかのように手にした剣が青く輝き始め、そのままヤマトが剣を天にかざし何やら掛け声をあげる。
「舞い踊れ 聖剣エクスカリバー」
彼の言葉の後に剣、聖剣エクスカリバーというらしい、が7本に分裂しヤマトを囲むように移動し浮かぶ。それはあたかも剣たちが踊り舞っているかのようだ。
踊り舞う剣たちがアークデーモンへと襲い掛かる。が、それをすべて紙一重でかわすアークデーモン。舞い踊る剣達の動きはすさまじくこの間を縫って攻撃するのは普通の、いや一流の冒険者にだって不可能だろう。
うちのメンバーはというと、エレナの魔法ではそもそも威力が足りないし、ポチだと二人ともオーバーキルしてしまいそうだ。
ヤマトは剣を操りひたすら攻撃に転じているが、少し辛そうだ。対するアークデーモンは始終防戦だがまだ余裕がある。僕はヤマトへ目線を送る
『暁よ 輝き裁く激しき閃光よ 我が前の敵を撃て ディヴァイン・セイヴァー』
僕は光属性上位の魔法を放つ。もちろん、スマホを見ながら。僕の詠唱を終わるとアークデーモンの周りで舞っていた聖剣が距離を空ける。どうやら僕の意図はちゃんと伝わったようだ。
「やるな、俺はヤマト。お前たちは?」
「僕はクロノと申します」
「エレナだよぉ」
「わん」
「奇妙な組み合わせだが、実力ある冒険者みたいだな、だがあれじゃまだ」
「ええ」
ヤマトが言った通り僕の魔法で生じた爆炎が納まるとそこには殆ど傷を負ってないアークデーモンの姿がある。
いやぁ、硬すぎでしょう? いったいどうしたらいいのだろうか。さくっと僕がやっちゃうのはなんかダメそうだ。普通に目立つ、目立たたないではなく、邪神ちゃんが怖い・・・・・・。今の僕を過小評価しておいてもらわないと、邪神ちゃん自ら僕のところに来たりしかねない。
「どうした、こんなものか」
なっ、やつは一番汲みやすいと思ったのかエレナを直接狙う。
「ひゃぁ~、おにいちゃん、ぽち」
ポチのが一吠えすると、結界が強固になったのを確認できた。いや、ポチさん強化しなくてもあんなの余裕で防げるよね? まったくこれだら過保護は困るよ。
『主に言われたくないのですが』
『うん、なんかすまん。そしてグッジョブだ、ポチ』
やつの攻撃が結界に届くとミィシ、ミィシ。と音がなる。もちろん結界がダメージを受けたのではない。奴の腕がいかれたらしい。
「おまえ、その強さはも――」
ハイストップだよ。僕は適当な物を奴に投げつけその言葉を中断させる。
「それで、君はなにがしたいのかな? よかったら教えてくれないかな。君の主とやらもさ」
「ふん。そんなに知りたいのであれば教えてやろう。我が崇高な目的を」
奴は戦い中なのに、ドヤ顔でこちらを見ながらそうの給う。一瞬このまま隙を攻撃してやろうかと思ったけど、邪神ちゃんのことも聞きたいし我慢だ我慢。
「我は我が主がどうやらこの世界に興味を持たれたので、どうにかしてこちらへ呼び出したいと考えた。そこで、この街のすべての命を贄に主にここへ降臨していただこうという計画だ。もちろん、呼び出すのは本体ではなく分体となるがな・・・女・・・・・・王都・・・・・・。すでに・・・・・・。」
いかん、それはいかん。いちばんあかんやつや。フラグが立つからそれはそっと折っておきたいな。
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