マコトとツバサ

翼をください

９

「これにおねがいしま～す」

ピンク、ピンク、ピンク・・
ピンク色のその物体は
デコデコなメモとサインペンを差し出した

なんでそんなのすぐ出てくるの・・


「うふん、すてき～～」


うちの彼氏をうっとり見あげて
注目度彼氏に負けてない
ちらちら視線倍増・・・
うわぁ・・


「悪いけど俺芸能人じゃないんで」
「え～～そうなんですか～～？　じゃあ写メおねがいしま～す」


すかさず携帯をかざす
素早っ

「だからー見てわかんない？連れがいるんだけど」

彼氏はあたしにふってきた。

「違います。知らない人です。どうぞ写メるなりなんなり好きにしちゃってください！」

「えっ」

びっくりしてあたしを見る彼氏。
あたしはふんっとそっぽ向いて歩き出した。

「キャー、マジマジ？」
「ちょ、待てよ、オイ・・・離せって！」

すたすたすた・・・
おーー何よ、この爽快感
視線感じまくりだけど・・いつもと違って痛くない

なんか・・気持ちいーーー


「まてまてまて、何怒ってんだよ！」