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「みんな! 光を灯そうよ!」
チャロアの言葉に、おとなたちは目をまるくします。
「何を言っているんだい、チャロア」
「わたしたちはもう、魔法を使えないのよ」
それでもチャロアはえがおのまま、杖をかかげてみせました。
「でも今、みんなが魔法の杖を持っているよ! やってみようよ!」
こまったように顔を見合わせる、おとなたち。
すると、お父さんとお母さんがツリーに向かって、杖をふりました。
ふたりの杖の先から赤色と青色の光が生まれ、フワフワと空中を飛び、ツリーにすいこまれていきます。
みんなから、どよめきがおこりました。
「なんてことだ!」
「おとななのに魔法が使えた! しんじられない!」
「お、おれもやってみよう」
「わたしも」
みんなが、杖をふり始めます。
すると、どうでしょう。ひとつ、またひとつと、杖の先から光が生まれ、ツリーに向かって飛んでいくではありませんか。
あちらこちらから「わあっ」と、よろこびの声があがります。広場は、色とりどりの光に包まれていきます。
やがて、すべての光がツリーに集まりました。
「すごい! なんてきれいなの……!」
「こんなに光あふれたツリーを見たことがない!」
みんながゆめを見ているような気持ちで、光のツリーを見上げていました。
その時。
リーン、ゴーン……。
教会のかねが、12時を知らせます。
みんなは、じっと耳をすませました。
シャララン……シャララン……。
きれいなすずの音が、遠い空から聞こえてきます。
「サンタさんだ!」
子どもたちが、いっせいに声をあげました。
チャロアの言葉に、おとなたちは目をまるくします。
「何を言っているんだい、チャロア」
「わたしたちはもう、魔法を使えないのよ」
それでもチャロアはえがおのまま、杖をかかげてみせました。
「でも今、みんなが魔法の杖を持っているよ! やってみようよ!」
こまったように顔を見合わせる、おとなたち。
すると、お父さんとお母さんがツリーに向かって、杖をふりました。
ふたりの杖の先から赤色と青色の光が生まれ、フワフワと空中を飛び、ツリーにすいこまれていきます。
みんなから、どよめきがおこりました。
「なんてことだ!」
「おとななのに魔法が使えた! しんじられない!」
「お、おれもやってみよう」
「わたしも」
みんなが、杖をふり始めます。
すると、どうでしょう。ひとつ、またひとつと、杖の先から光が生まれ、ツリーに向かって飛んでいくではありませんか。
あちらこちらから「わあっ」と、よろこびの声があがります。広場は、色とりどりの光に包まれていきます。
やがて、すべての光がツリーに集まりました。
「すごい! なんてきれいなの……!」
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みんながゆめを見ているような気持ちで、光のツリーを見上げていました。
その時。
リーン、ゴーン……。
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みんなは、じっと耳をすませました。
シャララン……シャララン……。
きれいなすずの音が、遠い空から聞こえてきます。
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子どもたちが、いっせいに声をあげました。
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