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ルーカス
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「信じられないわ」
「僕も聞いていなかった」
小公爵…僕に秘密にする必要があったか?
「ソーマ、ルーカスが拒むと思わなかったの?」
長い婚姻式を終えて招待客と別れたあと、乗り込んだハインス公爵家の馬車にいるソーマに驚いた。
「ハインス公爵様はそんなことはしないとレオン様が仰っておりました」
穏やかに微笑んでくれるがその通りだ。
「追い返したりはしない…ノアの部屋は用意してあるが…」
「部屋などどこでもいいのです。賃金も不要です」
「それは…ソーマ…賃金くらい出せるよ」
ソーマは座面に横たわるボーマのあごを膝に乗せて頭を撫でている。
「ソーマ、いいの?ゾルダークを離れるなんて…ソーマ…レオから離れるなんて…」
クレアは異色の瞳から涙を落とした。ソーマに驚いたが嬉しかったんだろう。
「老い先短い身です。動けるうちはクレア様を見守りたく」
「ソーマ」
クレアが手を伸ばすとソーマも手を伸ばして繋ぎ、老いた手が瑞々しい手を優しく撫でる。
「ノアが一人では寂しいでしょう…クレア様」
「ふふ、ソーマはいつまで私を甘やかすの?ハインス公爵邸に知り合いは僅かだけど、他家の令嬢もそうでしょう?」
「複数名連れていく令嬢もいます」
「ソーマ…」
僕はハンカチでクレアの頬を押さえる。
「僕は構わない。ハインス公爵邸に部屋は多いから好きな場所を選んでいい」
「ありがとうございます、ハインス公爵様」
ソーマは僕に頭を下げた。だが、苦労するのはソーマだと思う。僕の命令に抗議はしないがハインス公爵邸の使用人はソーマにいい顔をしないだろう。ゾルダーク公爵家の執事として存在は知られている。年老いた執事に何かできるとは思わないが警戒はするかもしれない。
「ソーマはルーカスのことをハインス公爵と呼ぶの?」
「旦那様でも閣下でも…ハインス公爵様の指示に従います」
ソーマの言葉にルーカスは苦笑いする。
「ルーカスでいいよ」
「はい。ルーカス様。私はハインス公爵邸の使用人というよりクレア様の世話係、クレア様の影とでも…」
ゾルダーク公爵家の使用人の頂点にいたソーマの扱いは難題だな。
「ルーカス…ハインスの使用人は歓迎しないわ」
それは…ソーマもわかっているだろう。
「でもソーマは私の湯の世話もできるし…馴染みのない人に裸を見られるのは少し恥ずかしいと思っていたの」
「メイドでも?」
「ええ。少しね…メイドたちのなかにソーマがいてくれると思うと心強いわ」
クレアが自身の体型に劣等感を持っていることは気づいている。妖艶で豊満な女性に気を付けろと言っていた。
「…まさか…ノアは…?」
ノアはクレアが二つの頃から従者だったと言った。
「ノア?私はなにも思わないけどソーマが外したのよ」
「はい。湯と着替えは私と限られたメイドが担当しました」
ソーマ…僕がここで感謝を伝えたらおかしいから心の中で伝える。ノアは僕と年が変わらないくらいの年だ。いい気分じゃない。
「ソーマ、君はハインス公爵邸にいる…ゾルダークの者を把握しているのか?」
「はい」
そう答えるとわかって聞いたが…
「ふふっ心配しないでルーカス。ハインス公爵邸の秩序を崩さないように心がけるわ」
公爵邸の使用人の上下関係は厳しい。階級主義を失くし有能な者を高く評価すると言っても上級使用人と下級使用人の差は大きい。
「そこを心配しているわけじゃない…二人いると言う君の知り合いは下級使用人だろう?」
「ええ、まだ若いもの」
「ルーカス様、彼女は優秀です。階級主義から実力主義に変えたのなら、いずれクレア様の近くに侍るでしょう」
イバリーの代わりにメイド長を任せた者は伯爵家出の古参だ。野心もなく下級使用人からの信頼も厚いが彼らの世界に僕は入りづらい。
「ルーカス、心配しないで。ふふっノアが離れている間ソーマがいると思うと安心」
「ソーマ、目を閉じてくれるか?」
僕の指示にソーマは目蓋を下ろした。隣に座るクレアの頬を手のひらで包む。無邪気に見上げる異色の瞳は僕のものだ。
「君は主だ…時期を見て動いてくれ…クレア…見せたけど君の自室はないから…風呂も交代で入る」
別室の浴槽を使えばいいんだけど…
「一緒に入ればいいわ」
「…うん…今日は…これから当分…僕は仕事をしない」
君がハインス公爵邸に来る日を待ちわびていたんだ。君が帰らないなんて…だから仕事は全て終わらせた。緊急でなければ僕に書類は届かない。
「蜜月ね」
どこでそんな言葉を…書物に書いてあったのか。
「そうだよ」
僕はクレアの顔を引き寄せ口を合わせる。少し性急に彼女のなかに舌を入れて触れあう。朝から触れたかった彼女にやっと触れることができた。
「ああ…やっとだ」
君を僕のそばから離さなくていい…君が出たいと言うまで部屋から出したくない。
「ん…ルー…」
求める僕に応えようと舌を吸って細い腕が抱きついた。ソーマがいることはわかっているが我慢の限界だった。僕の歓喜は誰にも理解できないだろう。どれだけ耐えたか…待ったか…
「放さない」
顔を離して鼻を擦り付け異色の瞳に伝える。潤んだ瞳は美しい。
「ええ…目覚めたらルーカスがいるのね…ふふ、嬉しい」
僕は少女趣味ではない。だが、君のあどけない顔を見ると下半身が熱くなる。
「ルー…もっと…舌…」
湿った舌が僕の唇に触れてつつく。あどけない顔をしてこんなことをするから… ソーマを横目で見ると変わらず目蓋は下りているが全部聞かれている。別にいい…ソーマには全て見られてもいい。
「うん」
クレアの体を抱き寄せて膝に乗せ腕を巻きつけて口を覆う。もうすぐハインス邸に着くが僕らは新婚だ。抱いたまま邸に入ろうか…使用人はボーマに驚くだろうがノアに任せる。
「ルーカス…ふふ、紅が…」
「いい」
「駄目よ。ハインス公爵夫人として初めて入るのよ?」
「抱き上げて入ったら駄目?」
「ふふ!駄目。部屋まで我慢よ」
どちらが年上かわからない会話だ。彼女の部屋を作り始めた当初、当主と夫人の部屋は分けるつもりだった。何度も設計図を見て家具の冊子も見た。僕は何年も君を待った。婚姻したら離れなくてもいいんじゃないかと欲が出た。
「部屋は広いわ…入ったら抱き上げて歩いて」
ああ…本当に広くした。寝台から扉まで距離がある。使用人に君の声は届かない。
「疲れていない?」
柔らかい頬を指で挟む。
「少し疲れているわ」
だろうな。君の体は緊張でいつもより強張っていた。
「だけど…抱かれて使用人の前に出るのは嫌よ」
「うん」
ハインス公爵家の主になったんだ…そう思うか。
「腰に腕を回していい?」
そうすれば君を支えることができる。
「ふふ、私がルーカスの腕を掴むのは駄目なの?」
「…うん」
君の体力を残しておきたい…と言えない。その理由をソーマなら理解してしまう。
「ルーカス」
「ん?」
クレアは僕の鼻に唇をつけた。
「…怖くないわ」
なんのことか聞こうと思ったが彼女の顔が赤みを増して、今夜のことだと理解した。
「…怖いと言われても止めない…」
無理だ。君が痛いと怖いと言っても今夜は君を抱く。
「泣いてもいい…僕を叩いてもいい…」
それでも僕は止めない。
「ふふ、泣いても気にしないで」
「…うん」
気にはするけど…
「愛してる…クレア」
「私も…愛しているわ」
ああ…こんなにも幸せな気持ちがあるんだろうか…心から欲した少女が僕を愛する…
「ありがとう」
そう言いたい。感謝を伝えたかった。
「ふふ、ルーカスが他の令嬢を選ばなくてよかった」
「僕はしつこいから」
「僕も聞いていなかった」
小公爵…僕に秘密にする必要があったか?
「ソーマ、ルーカスが拒むと思わなかったの?」
長い婚姻式を終えて招待客と別れたあと、乗り込んだハインス公爵家の馬車にいるソーマに驚いた。
「ハインス公爵様はそんなことはしないとレオン様が仰っておりました」
穏やかに微笑んでくれるがその通りだ。
「追い返したりはしない…ノアの部屋は用意してあるが…」
「部屋などどこでもいいのです。賃金も不要です」
「それは…ソーマ…賃金くらい出せるよ」
ソーマは座面に横たわるボーマのあごを膝に乗せて頭を撫でている。
「ソーマ、いいの?ゾルダークを離れるなんて…ソーマ…レオから離れるなんて…」
クレアは異色の瞳から涙を落とした。ソーマに驚いたが嬉しかったんだろう。
「老い先短い身です。動けるうちはクレア様を見守りたく」
「ソーマ」
クレアが手を伸ばすとソーマも手を伸ばして繋ぎ、老いた手が瑞々しい手を優しく撫でる。
「ノアが一人では寂しいでしょう…クレア様」
「ふふ、ソーマはいつまで私を甘やかすの?ハインス公爵邸に知り合いは僅かだけど、他家の令嬢もそうでしょう?」
「複数名連れていく令嬢もいます」
「ソーマ…」
僕はハンカチでクレアの頬を押さえる。
「僕は構わない。ハインス公爵邸に部屋は多いから好きな場所を選んでいい」
「ありがとうございます、ハインス公爵様」
ソーマは僕に頭を下げた。だが、苦労するのはソーマだと思う。僕の命令に抗議はしないがハインス公爵邸の使用人はソーマにいい顔をしないだろう。ゾルダーク公爵家の執事として存在は知られている。年老いた執事に何かできるとは思わないが警戒はするかもしれない。
「ソーマはルーカスのことをハインス公爵と呼ぶの?」
「旦那様でも閣下でも…ハインス公爵様の指示に従います」
ソーマの言葉にルーカスは苦笑いする。
「ルーカスでいいよ」
「はい。ルーカス様。私はハインス公爵邸の使用人というよりクレア様の世話係、クレア様の影とでも…」
ゾルダーク公爵家の使用人の頂点にいたソーマの扱いは難題だな。
「ルーカス…ハインスの使用人は歓迎しないわ」
それは…ソーマもわかっているだろう。
「でもソーマは私の湯の世話もできるし…馴染みのない人に裸を見られるのは少し恥ずかしいと思っていたの」
「メイドでも?」
「ええ。少しね…メイドたちのなかにソーマがいてくれると思うと心強いわ」
クレアが自身の体型に劣等感を持っていることは気づいている。妖艶で豊満な女性に気を付けろと言っていた。
「…まさか…ノアは…?」
ノアはクレアが二つの頃から従者だったと言った。
「ノア?私はなにも思わないけどソーマが外したのよ」
「はい。湯と着替えは私と限られたメイドが担当しました」
ソーマ…僕がここで感謝を伝えたらおかしいから心の中で伝える。ノアは僕と年が変わらないくらいの年だ。いい気分じゃない。
「ソーマ、君はハインス公爵邸にいる…ゾルダークの者を把握しているのか?」
「はい」
そう答えるとわかって聞いたが…
「ふふっ心配しないでルーカス。ハインス公爵邸の秩序を崩さないように心がけるわ」
公爵邸の使用人の上下関係は厳しい。階級主義を失くし有能な者を高く評価すると言っても上級使用人と下級使用人の差は大きい。
「そこを心配しているわけじゃない…二人いると言う君の知り合いは下級使用人だろう?」
「ええ、まだ若いもの」
「ルーカス様、彼女は優秀です。階級主義から実力主義に変えたのなら、いずれクレア様の近くに侍るでしょう」
イバリーの代わりにメイド長を任せた者は伯爵家出の古参だ。野心もなく下級使用人からの信頼も厚いが彼らの世界に僕は入りづらい。
「ルーカス、心配しないで。ふふっノアが離れている間ソーマがいると思うと安心」
「ソーマ、目を閉じてくれるか?」
僕の指示にソーマは目蓋を下ろした。隣に座るクレアの頬を手のひらで包む。無邪気に見上げる異色の瞳は僕のものだ。
「君は主だ…時期を見て動いてくれ…クレア…見せたけど君の自室はないから…風呂も交代で入る」
別室の浴槽を使えばいいんだけど…
「一緒に入ればいいわ」
「…うん…今日は…これから当分…僕は仕事をしない」
君がハインス公爵邸に来る日を待ちわびていたんだ。君が帰らないなんて…だから仕事は全て終わらせた。緊急でなければ僕に書類は届かない。
「蜜月ね」
どこでそんな言葉を…書物に書いてあったのか。
「そうだよ」
僕はクレアの顔を引き寄せ口を合わせる。少し性急に彼女のなかに舌を入れて触れあう。朝から触れたかった彼女にやっと触れることができた。
「ああ…やっとだ」
君を僕のそばから離さなくていい…君が出たいと言うまで部屋から出したくない。
「ん…ルー…」
求める僕に応えようと舌を吸って細い腕が抱きついた。ソーマがいることはわかっているが我慢の限界だった。僕の歓喜は誰にも理解できないだろう。どれだけ耐えたか…待ったか…
「放さない」
顔を離して鼻を擦り付け異色の瞳に伝える。潤んだ瞳は美しい。
「ええ…目覚めたらルーカスがいるのね…ふふ、嬉しい」
僕は少女趣味ではない。だが、君のあどけない顔を見ると下半身が熱くなる。
「ルー…もっと…舌…」
湿った舌が僕の唇に触れてつつく。あどけない顔をしてこんなことをするから… ソーマを横目で見ると変わらず目蓋は下りているが全部聞かれている。別にいい…ソーマには全て見られてもいい。
「うん」
クレアの体を抱き寄せて膝に乗せ腕を巻きつけて口を覆う。もうすぐハインス邸に着くが僕らは新婚だ。抱いたまま邸に入ろうか…使用人はボーマに驚くだろうがノアに任せる。
「ルーカス…ふふ、紅が…」
「いい」
「駄目よ。ハインス公爵夫人として初めて入るのよ?」
「抱き上げて入ったら駄目?」
「ふふ!駄目。部屋まで我慢よ」
どちらが年上かわからない会話だ。彼女の部屋を作り始めた当初、当主と夫人の部屋は分けるつもりだった。何度も設計図を見て家具の冊子も見た。僕は何年も君を待った。婚姻したら離れなくてもいいんじゃないかと欲が出た。
「部屋は広いわ…入ったら抱き上げて歩いて」
ああ…本当に広くした。寝台から扉まで距離がある。使用人に君の声は届かない。
「疲れていない?」
柔らかい頬を指で挟む。
「少し疲れているわ」
だろうな。君の体は緊張でいつもより強張っていた。
「だけど…抱かれて使用人の前に出るのは嫌よ」
「うん」
ハインス公爵家の主になったんだ…そう思うか。
「腰に腕を回していい?」
そうすれば君を支えることができる。
「ふふ、私がルーカスの腕を掴むのは駄目なの?」
「…うん」
君の体力を残しておきたい…と言えない。その理由をソーマなら理解してしまう。
「ルーカス」
「ん?」
クレアは僕の鼻に唇をつけた。
「…怖くないわ」
なんのことか聞こうと思ったが彼女の顔が赤みを増して、今夜のことだと理解した。
「…怖いと言われても止めない…」
無理だ。君が痛いと怖いと言っても今夜は君を抱く。
「泣いてもいい…僕を叩いてもいい…」
それでも僕は止めない。
「ふふ、泣いても気にしないで」
「…うん」
気にはするけど…
「愛してる…クレア」
「私も…愛しているわ」
ああ…こんなにも幸せな気持ちがあるんだろうか…心から欲した少女が僕を愛する…
「ありがとう」
そう言いたい。感謝を伝えたかった。
「ふふ、ルーカスが他の令嬢を選ばなくてよかった」
「僕はしつこいから」
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