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奥庭園の謁見2
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シーヴァ様から伝えられた真実。知らなくてもいいが愛する人の背景、両親は気になるだろう。ラルフ・リードが父親だという事実だけが陛下の知るところ。
「レオン、言わなくていい」
俺は少し驚く。知りたいだろうと思ったが陛下は望まないのか。陛下は氷の入った冷たい紅茶を口に含む。庭園は日差しが強い。
「わかりました。陛下…丸薬の購入は続けてください」
「ぶふぅ…」
含んだ紅茶が飛び出す。
「何を…レオン…お前…恥ずかし」
口周りを濡らしたまま顔を赤くする陛下に笑いを堪える。陛下が黒の君、ルシルを溺愛していることは理解している。愛する者を孕ませたいと思ったこともあるだろうが理性を失わずにいてくれてよかった。ルシルの存在は父上の予想通り厄介だった。が、子を成さなければ問題はない。ラルフ・リードは話していないようだな。陛下も尋ねなかったということだ。
「ははっ濡れています…拭かねば」
俺は懐からハンカチを取り出し陛下の口許を押さえる。紅眼の呪いが増えることは望まない。可能性は種でさえ消してしまいたいが、陛下からルシルは奪えない。陛下は俺の拭う手を掴んだ。
「レオン…ルシルは…放さない」
真剣な碧眼に微笑む。
「陛下、ご安心を。彼女を隠そうとは考えていません。決して陛下の側から離さず……亡き後はゾルダークが守ります」
安心したように陛下は微笑んだ。俺の言葉で不安にさせてしまった。愛する者の母親などどうでもいいことだな。すでに生きてはいないなら尚更だ。犯され殺されそうになった女が産み落とした紅眼は短く狭く酷な人生だったようだ。ラルフ・リードは紅眼と知った上で隠し愛してしまったのか。愛とは美しく尊くそして厄介だ。業のように後世を苦しめることもある…がそれあっての今ならば…巡り合わせに感謝をするか。
「俺は長生きするからな、当分先だぞ?王宮医師から大変健康ですと褒められてる」
「よかった。クレアの子の名付けは陛下に頼みたい」
最後の言葉は小さく伝える。碧眼は見開き固まった。本当は俺の子にと思うが、陛下の年齢的に厳しい。
「クレア…もう身籠ったか…」
「ははっまさか!婚約者の距離は守っていますよ。いつかクレアが子を宿したとき、ルーカス様にそう願えば…」
「俺が名付けを……ふふ」
陛下は空を見つめ笑っている。陛下には長生きしてほしい。心からそう思う。
「先ほど夜会の話が出ましたが…アダムの様子が届きません」
アムレにいる間者の情報ではアダムは表に出ず王宮に引きこもっていると報せが届いた。
「アムレは来なくてもいいさ。滞りなくチェスターに補償を送るならエゼキエルも文句は言わないだろ?」
あの軽薄な金眼に会いたいとは思わないが、腹の底が知れないと不気味だ。
「そうですね」
エゼキエルはクレアと踊るために必ず来る。カルヴァ・レグルスはエイヴァに会いにゾルダーク邸に来るだろう。忙しいな。
「あの子は懐いているようだ」
「はい。クレアも気にかけ仲良くしています」
「レオン、しっかり休めよ。少し痩せたんじゃないか?」
事実痩せた、が気づく者は少なかった。よく見てくれていると感じる。
「…多忙でした。エイヴァが落ち着いたら…ゾルダーク領へ行きたいと思っています」
「そうか、沢山花を手向けてくれ」
「わかりました」
のんびり過ごしたい。大切な者達を連れて広大なゾルダーク領の邸へ行って、丘に敷き布を広げて領地を眺めたい。俺は泣かずにいられるだろうか…クレアは泣いてしまうだろうか…悲しくなったら、涙が流れそうになったら慰め合えばいい。
「エイヴァ様、疲れていませんか?」
「はい」
尋ねるマイラにエイヴァはしっかりと答えた。レオが陛下と二人で話すためにジェイドと兄、王子達までついてくる。エイヴァはクレアと手を繋ぎマイラを見上げている。
「可愛いわぁ…羨ましいわぁ……絵師を呼ぶべきだったわぁ」
マイラの呟きは小さなエイヴァには届いていない。クレアは微笑んで流している。兄とジェイドは王子達を挟んで少し離れて歩んでいる。
「砦を襲った二百の敵を倒したと聞いたぞ。ゾルダークは無傷でそれを成したと」
ジェイドの小さな声が耳に届く。
「はい。時期を早めたおかげで戦力がゾルダークに向かず運が良かったと」
兄の説明を聞いたジェイドは鼻を鳴らした。
「どれだけの強さだ…ゾルダークは」
「殿下もご存じの通り、娘は異色の瞳を持ちます。奪われないため騎士を厳しく鍛えたことは不思議ではないでしょう」
ジェイドは口を閉ざしたようだ。声が届かなくなった。ジョセフも聞いているだろう、息を殺し背後を気にしている。セドリックの視線は変わらずエイヴァだ。奥庭園をゾルダークの騎士と近衛が囲み多くの視線が注がれているが離れた場所からの視線も感じる。
「ルーカスと婚約など…いつから…俺の知らない内に動いていたんだろうな」
「陛下から聞いていないのなら私から伝えることはできません」
「テオ・ゾルダーク」
俺の背後にいるジョセフが呼ぶ。俺は首を傾げ視線を前方から移し金髪を見下ろす。返事をしない俺に何を感じたか唇の端が僅かに歪んだ。
「君も鍛練をしているのかい?」
背後の話を聞いての問いか。俺が騎士に交じり鍛えているのか知りたいのか。
「はい」
それだけ答え、視線を戻す。ジョセフは鍛えてはいないだろう。僅かに目元がギィに似ていると思うが、肉体は受け継がなかったようだ。
「鍛えた方がいいかな?」
背後から小さくジョセフの声が届く。答えた方がいいか?いや、セドリックに聞いたかもしれん。首を傾げるとジョセフの碧眼は俺を見ていた。
「守るものがあるならば鍛えたらよろしい」
「守るもの…」
なぜ当たり前のことを問うか。理解ができん。王族には近衛が盾となり守る。未来の国王は守られていればいいが、面倒だからもう話さん。エイヴァが立ち止まり花に向かって手を伸ばしている。自然と俺達の歩みも止まる。
「はう…いいわぁ…」
マイラはエイヴァの隣に屈み視線を合わせ花の話をしている。
「ぎんいろきれいです」
エイヴァは眼前に流れる銀髪を見つめマイラに告げた。
「まあ!褒めてくださるの?嬉しいわぁ…欲しいわぁ…」
そのとき白い羽が舞い、エイヴァの亜麻色の頭に下りた。クレアもマイラも気づいてはいないがその白い蝶に伸びる手を視界に捉え掴む。
「わ…」
セドリックが蝶に触れようとしたのかエイヴァに触れようとしたのかはわからんが勝手に触れることは看過できん。俺は素早く亜麻色の頭にいる蝶を指で摘まみ、固まるセドリックの頭に乗せ、掴んだ細い手首を離す。
「なんだ、どうした?」
ジェイドが近づき俺を見ている。俺は視線をセドリックの頭に向ける。
「セドリック、蝶が頭に乗っているぞ」
ジェイドの言葉にエイヴァが振り返る。
「ちょう」
「はう!」
「あたまにちょうがのってる?」
向けられた紅眼にセドリックは慌てふためき後ずさる。
「あら、本当。セドリック、止まりなさい。動かないで。エイヴァ様、抱き上げても?」
エイヴァはマイラの問いにクレアを見る。頷きを確認したエイヴァは、はいと答えた。マイラは細腕でエイヴァを抱きしめ立ち上がり、上から蝶を見せている。
「きんいろもきれい。しろいちょうも…あっ…とんじゃった」
「軽いわぁ…可愛いわぁ…欲しいわぁ。エイヴァ様、蝶はまた会いに来てくれますわ。ほほほ」
エイヴァは近くにいる俺を見つけ手を伸ばす。マイラの腕は落ち着かないようだ。
「まあ、テオ様にも懐いていらっしゃるのねぇ」
「はい。兄達は似ていますから」
立ち上がったクレアがマイラに話しかけている間にエイヴァを受けとる。
「疲れたか?」
首にしがみつく幼子は頷いた。
「寝ていい。レオもすぐに来る」
小さな背を軽く叩くとさらにきつく首を締めた。シャルマイノスに来てからまだ十日しか過ごしていないからかエイヴァは疲れやすい。体力がないのに、花園を歩きブランコで遊びボーマと戯れているのだから仕方がない。視線をレオに向けると唇が終わったと動いた。
「父上」
兄に戻ると視線で伝えエイヴァを抱き上げたまま歩く。
「なんだか懐かしいわぁ」
意味不明なことを言うマイラのことを止める者はもういない。放っておかれている。
「エイヴァ」
陛下から離れ、近づくレオの声にエイヴァは顔を上げる。
「疲れたか?おいで」
黒い瞳がエイヴァの顔を覗くように見つめる。
「レオン…おわった?」
「ああ。俺よりテオがいいか?」
レオに腕を伸ばす幼子を落とさないよう渡す。
「父上」
レオの呼びかけに兄は頷く。
「王太子殿下、そろそろ下がります」
「ああ、わかった」
「小公爵」
ジョセフがレオに向かい声をかけた。
「サーシャがこちらに来たら…会いに行っても?」
レオはひたとジョセフの碧眼を見つめてから微笑み答える。
「もちろんです」
ジョセフの言葉にジェイドは僅かに驚きを見せた。
「レオン、言わなくていい」
俺は少し驚く。知りたいだろうと思ったが陛下は望まないのか。陛下は氷の入った冷たい紅茶を口に含む。庭園は日差しが強い。
「わかりました。陛下…丸薬の購入は続けてください」
「ぶふぅ…」
含んだ紅茶が飛び出す。
「何を…レオン…お前…恥ずかし」
口周りを濡らしたまま顔を赤くする陛下に笑いを堪える。陛下が黒の君、ルシルを溺愛していることは理解している。愛する者を孕ませたいと思ったこともあるだろうが理性を失わずにいてくれてよかった。ルシルの存在は父上の予想通り厄介だった。が、子を成さなければ問題はない。ラルフ・リードは話していないようだな。陛下も尋ねなかったということだ。
「ははっ濡れています…拭かねば」
俺は懐からハンカチを取り出し陛下の口許を押さえる。紅眼の呪いが増えることは望まない。可能性は種でさえ消してしまいたいが、陛下からルシルは奪えない。陛下は俺の拭う手を掴んだ。
「レオン…ルシルは…放さない」
真剣な碧眼に微笑む。
「陛下、ご安心を。彼女を隠そうとは考えていません。決して陛下の側から離さず……亡き後はゾルダークが守ります」
安心したように陛下は微笑んだ。俺の言葉で不安にさせてしまった。愛する者の母親などどうでもいいことだな。すでに生きてはいないなら尚更だ。犯され殺されそうになった女が産み落とした紅眼は短く狭く酷な人生だったようだ。ラルフ・リードは紅眼と知った上で隠し愛してしまったのか。愛とは美しく尊くそして厄介だ。業のように後世を苦しめることもある…がそれあっての今ならば…巡り合わせに感謝をするか。
「俺は長生きするからな、当分先だぞ?王宮医師から大変健康ですと褒められてる」
「よかった。クレアの子の名付けは陛下に頼みたい」
最後の言葉は小さく伝える。碧眼は見開き固まった。本当は俺の子にと思うが、陛下の年齢的に厳しい。
「クレア…もう身籠ったか…」
「ははっまさか!婚約者の距離は守っていますよ。いつかクレアが子を宿したとき、ルーカス様にそう願えば…」
「俺が名付けを……ふふ」
陛下は空を見つめ笑っている。陛下には長生きしてほしい。心からそう思う。
「先ほど夜会の話が出ましたが…アダムの様子が届きません」
アムレにいる間者の情報ではアダムは表に出ず王宮に引きこもっていると報せが届いた。
「アムレは来なくてもいいさ。滞りなくチェスターに補償を送るならエゼキエルも文句は言わないだろ?」
あの軽薄な金眼に会いたいとは思わないが、腹の底が知れないと不気味だ。
「そうですね」
エゼキエルはクレアと踊るために必ず来る。カルヴァ・レグルスはエイヴァに会いにゾルダーク邸に来るだろう。忙しいな。
「あの子は懐いているようだ」
「はい。クレアも気にかけ仲良くしています」
「レオン、しっかり休めよ。少し痩せたんじゃないか?」
事実痩せた、が気づく者は少なかった。よく見てくれていると感じる。
「…多忙でした。エイヴァが落ち着いたら…ゾルダーク領へ行きたいと思っています」
「そうか、沢山花を手向けてくれ」
「わかりました」
のんびり過ごしたい。大切な者達を連れて広大なゾルダーク領の邸へ行って、丘に敷き布を広げて領地を眺めたい。俺は泣かずにいられるだろうか…クレアは泣いてしまうだろうか…悲しくなったら、涙が流れそうになったら慰め合えばいい。
「エイヴァ様、疲れていませんか?」
「はい」
尋ねるマイラにエイヴァはしっかりと答えた。レオが陛下と二人で話すためにジェイドと兄、王子達までついてくる。エイヴァはクレアと手を繋ぎマイラを見上げている。
「可愛いわぁ…羨ましいわぁ……絵師を呼ぶべきだったわぁ」
マイラの呟きは小さなエイヴァには届いていない。クレアは微笑んで流している。兄とジェイドは王子達を挟んで少し離れて歩んでいる。
「砦を襲った二百の敵を倒したと聞いたぞ。ゾルダークは無傷でそれを成したと」
ジェイドの小さな声が耳に届く。
「はい。時期を早めたおかげで戦力がゾルダークに向かず運が良かったと」
兄の説明を聞いたジェイドは鼻を鳴らした。
「どれだけの強さだ…ゾルダークは」
「殿下もご存じの通り、娘は異色の瞳を持ちます。奪われないため騎士を厳しく鍛えたことは不思議ではないでしょう」
ジェイドは口を閉ざしたようだ。声が届かなくなった。ジョセフも聞いているだろう、息を殺し背後を気にしている。セドリックの視線は変わらずエイヴァだ。奥庭園をゾルダークの騎士と近衛が囲み多くの視線が注がれているが離れた場所からの視線も感じる。
「ルーカスと婚約など…いつから…俺の知らない内に動いていたんだろうな」
「陛下から聞いていないのなら私から伝えることはできません」
「テオ・ゾルダーク」
俺の背後にいるジョセフが呼ぶ。俺は首を傾げ視線を前方から移し金髪を見下ろす。返事をしない俺に何を感じたか唇の端が僅かに歪んだ。
「君も鍛練をしているのかい?」
背後の話を聞いての問いか。俺が騎士に交じり鍛えているのか知りたいのか。
「はい」
それだけ答え、視線を戻す。ジョセフは鍛えてはいないだろう。僅かに目元がギィに似ていると思うが、肉体は受け継がなかったようだ。
「鍛えた方がいいかな?」
背後から小さくジョセフの声が届く。答えた方がいいか?いや、セドリックに聞いたかもしれん。首を傾げるとジョセフの碧眼は俺を見ていた。
「守るものがあるならば鍛えたらよろしい」
「守るもの…」
なぜ当たり前のことを問うか。理解ができん。王族には近衛が盾となり守る。未来の国王は守られていればいいが、面倒だからもう話さん。エイヴァが立ち止まり花に向かって手を伸ばしている。自然と俺達の歩みも止まる。
「はう…いいわぁ…」
マイラはエイヴァの隣に屈み視線を合わせ花の話をしている。
「ぎんいろきれいです」
エイヴァは眼前に流れる銀髪を見つめマイラに告げた。
「まあ!褒めてくださるの?嬉しいわぁ…欲しいわぁ…」
そのとき白い羽が舞い、エイヴァの亜麻色の頭に下りた。クレアもマイラも気づいてはいないがその白い蝶に伸びる手を視界に捉え掴む。
「わ…」
セドリックが蝶に触れようとしたのかエイヴァに触れようとしたのかはわからんが勝手に触れることは看過できん。俺は素早く亜麻色の頭にいる蝶を指で摘まみ、固まるセドリックの頭に乗せ、掴んだ細い手首を離す。
「なんだ、どうした?」
ジェイドが近づき俺を見ている。俺は視線をセドリックの頭に向ける。
「セドリック、蝶が頭に乗っているぞ」
ジェイドの言葉にエイヴァが振り返る。
「ちょう」
「はう!」
「あたまにちょうがのってる?」
向けられた紅眼にセドリックは慌てふためき後ずさる。
「あら、本当。セドリック、止まりなさい。動かないで。エイヴァ様、抱き上げても?」
エイヴァはマイラの問いにクレアを見る。頷きを確認したエイヴァは、はいと答えた。マイラは細腕でエイヴァを抱きしめ立ち上がり、上から蝶を見せている。
「きんいろもきれい。しろいちょうも…あっ…とんじゃった」
「軽いわぁ…可愛いわぁ…欲しいわぁ。エイヴァ様、蝶はまた会いに来てくれますわ。ほほほ」
エイヴァは近くにいる俺を見つけ手を伸ばす。マイラの腕は落ち着かないようだ。
「まあ、テオ様にも懐いていらっしゃるのねぇ」
「はい。兄達は似ていますから」
立ち上がったクレアがマイラに話しかけている間にエイヴァを受けとる。
「疲れたか?」
首にしがみつく幼子は頷いた。
「寝ていい。レオもすぐに来る」
小さな背を軽く叩くとさらにきつく首を締めた。シャルマイノスに来てからまだ十日しか過ごしていないからかエイヴァは疲れやすい。体力がないのに、花園を歩きブランコで遊びボーマと戯れているのだから仕方がない。視線をレオに向けると唇が終わったと動いた。
「父上」
兄に戻ると視線で伝えエイヴァを抱き上げたまま歩く。
「なんだか懐かしいわぁ」
意味不明なことを言うマイラのことを止める者はもういない。放っておかれている。
「エイヴァ」
陛下から離れ、近づくレオの声にエイヴァは顔を上げる。
「疲れたか?おいで」
黒い瞳がエイヴァの顔を覗くように見つめる。
「レオン…おわった?」
「ああ。俺よりテオがいいか?」
レオに腕を伸ばす幼子を落とさないよう渡す。
「父上」
レオの呼びかけに兄は頷く。
「王太子殿下、そろそろ下がります」
「ああ、わかった」
「小公爵」
ジョセフがレオに向かい声をかけた。
「サーシャがこちらに来たら…会いに行っても?」
レオはひたとジョセフの碧眼を見つめてから微笑み答える。
「もちろんです」
ジョセフの言葉にジェイドは僅かに驚きを見せた。
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