24 / 128
序章
23 つまらなかった乙女ゲームに転生したのでサクッと終わらすことにしました
しおりを挟む
一頻り悶絶をし終わったリディアは、すくっと起き上がった。
「こうなれば、大団円しかないわね」
あっさり方向を転換するリディア。
リディアは諦めも早かった。
「?」
イザークが奇怪な行動に伺う眼差しを送る中、リディアは改めて思案に耽る。
逃げる選択肢がなくなった今、大団円としての攻略を考える。
(大団円に必要なのは…)
攻略男子と良好関係は築く必要があるという事。
だが、ここで気を付けないといけないのはフラグを立ててはいけない、もしくは立て過ぎてはいけないという事だ。
(チッ面倒ね……)
リディアは面倒なことが大嫌いだ。
(大体、こっからが問題なのよね~)
リディアが記憶にある序章段階はもうすぐ終わる。
あと、一目惚れキャラが出てくるイベントが序章の最後なのだ。
そうなれば、そこから先の本編の内容自体をあまり覚えていない。
怒涛の親指高速連打ですっ飛ばしまくったわけだから。
(でも、大筋は解るわよね)
代金返せレベルの怒りにまかせ意地になって一応全て攻略解説で答え埋めていったに過ぎないが最後までクリアはしている。
どれも見たことある様なパターンのストーリーだったはずだ。
なので余計に結果が見えて超つまらなかったのだ。
(まぁでも、結果が予想できるなら問題ないわね)
そう考えた時にハッと閃く。
「そうだわ…」
(結果が解るなら、さっさと攻略男子の問題解決しちゃえばいいのね!)
要は攻略男子の問題がいい感じで終われば良好関係は築ける。
そして、
(答えが解っているなら答えを先に出して解決しちゃえば‥‥)
―――――フラグは立たない!
「!! …いける、いけるわ‥‥」
「?」
イザークが首を傾げる。
全員の問題を解決して、あとはさっさとこの王宮から逃げ出せばいい。
その頃には魔法も使えてMPも増えて逃げきれるはずだ。
「よく考えれば、試験参加は好都合ね…」
欲しかった魔法の技術も覚えられるはずだ。
最近魔法を発動した子もいるのと、徴が学校に通っていない平民に出る場合もあるため聖女を決めるまでに勉強期間や試験が設けられている。
この期間に魔法だけでなく色々な知識を学ぶのだ。
そこでよくある攻略男子との交流で愛情レベルが上がり、その中で一番高い男子のストーリーに入っていって最終的に聖女の魔法に助けられて終わるみたいな感じだったはずだ。
(とにかくここに居れば…)
そう、ここは倒れた原因になったような無茶をしなくても、知識や情報、そして魔法技術まで磨けるのだ。
(それに確か…)
「この聖女候補生は、王宮図書使えたりする?」
「はい、いつでもご利用可能にございます」
(やはりね)
イザークの言葉にニヤリと唇の端を引き上げる。
聖女試験に参加する者は、確か王宮図書で勉強することを許可されている。
ジーク別邸にある図書以上に、もっと充実したラインナップで情報を手に入れることが可能になるのだ。これは中々に美味しい。
それに技術向上の授業もある。
魔法技術が上がればそんなに働かずして一つの仕事でも大金を得ることも可能。
いや、ポーションとか何か作ったものを売って暮らしてもいい。
何とでも楽して稼げるようになる。
ここに居るだけでその魔法技術も得れるし、情報も知識も全て手に入れられる。
てことは、少しでも早く魔法を特訓して力をつけておいて後は大団円をサクッと迎えたらその力を使ってサッサと逃げだせば…
―――― 夢のぐうたら生活を手に入れられる!
(いける、いけるわ!!)
リディアの考え込む様相にイザークが伺い見る。
そんなイザークの前でベットの上に仁王立ちする。
「ふっふっふ!これでこの世界の攻略みつけたなりよっ!!」
こうして題名通りリディアは、
つまらなかった乙女ゲームに転生したのでサクッと終わらすことにしました。
「こうなれば、大団円しかないわね」
あっさり方向を転換するリディア。
リディアは諦めも早かった。
「?」
イザークが奇怪な行動に伺う眼差しを送る中、リディアは改めて思案に耽る。
逃げる選択肢がなくなった今、大団円としての攻略を考える。
(大団円に必要なのは…)
攻略男子と良好関係は築く必要があるという事。
だが、ここで気を付けないといけないのはフラグを立ててはいけない、もしくは立て過ぎてはいけないという事だ。
(チッ面倒ね……)
リディアは面倒なことが大嫌いだ。
(大体、こっからが問題なのよね~)
リディアが記憶にある序章段階はもうすぐ終わる。
あと、一目惚れキャラが出てくるイベントが序章の最後なのだ。
そうなれば、そこから先の本編の内容自体をあまり覚えていない。
怒涛の親指高速連打ですっ飛ばしまくったわけだから。
(でも、大筋は解るわよね)
代金返せレベルの怒りにまかせ意地になって一応全て攻略解説で答え埋めていったに過ぎないが最後までクリアはしている。
どれも見たことある様なパターンのストーリーだったはずだ。
なので余計に結果が見えて超つまらなかったのだ。
(まぁでも、結果が予想できるなら問題ないわね)
そう考えた時にハッと閃く。
「そうだわ…」
(結果が解るなら、さっさと攻略男子の問題解決しちゃえばいいのね!)
要は攻略男子の問題がいい感じで終われば良好関係は築ける。
そして、
(答えが解っているなら答えを先に出して解決しちゃえば‥‥)
―――――フラグは立たない!
「!! …いける、いけるわ‥‥」
「?」
イザークが首を傾げる。
全員の問題を解決して、あとはさっさとこの王宮から逃げ出せばいい。
その頃には魔法も使えてMPも増えて逃げきれるはずだ。
「よく考えれば、試験参加は好都合ね…」
欲しかった魔法の技術も覚えられるはずだ。
最近魔法を発動した子もいるのと、徴が学校に通っていない平民に出る場合もあるため聖女を決めるまでに勉強期間や試験が設けられている。
この期間に魔法だけでなく色々な知識を学ぶのだ。
そこでよくある攻略男子との交流で愛情レベルが上がり、その中で一番高い男子のストーリーに入っていって最終的に聖女の魔法に助けられて終わるみたいな感じだったはずだ。
(とにかくここに居れば…)
そう、ここは倒れた原因になったような無茶をしなくても、知識や情報、そして魔法技術まで磨けるのだ。
(それに確か…)
「この聖女候補生は、王宮図書使えたりする?」
「はい、いつでもご利用可能にございます」
(やはりね)
イザークの言葉にニヤリと唇の端を引き上げる。
聖女試験に参加する者は、確か王宮図書で勉強することを許可されている。
ジーク別邸にある図書以上に、もっと充実したラインナップで情報を手に入れることが可能になるのだ。これは中々に美味しい。
それに技術向上の授業もある。
魔法技術が上がればそんなに働かずして一つの仕事でも大金を得ることも可能。
いや、ポーションとか何か作ったものを売って暮らしてもいい。
何とでも楽して稼げるようになる。
ここに居るだけでその魔法技術も得れるし、情報も知識も全て手に入れられる。
てことは、少しでも早く魔法を特訓して力をつけておいて後は大団円をサクッと迎えたらその力を使ってサッサと逃げだせば…
―――― 夢のぐうたら生活を手に入れられる!
(いける、いけるわ!!)
リディアの考え込む様相にイザークが伺い見る。
そんなイザークの前でベットの上に仁王立ちする。
「ふっふっふ!これでこの世界の攻略みつけたなりよっ!!」
こうして題名通りリディアは、
つまらなかった乙女ゲームに転生したのでサクッと終わらすことにしました。
0
お気に入りに追加
294
あなたにおすすめの小説
どうやら私(オタク)は乙女ゲームの主人公の親友令嬢に転生したらしい
海亜
恋愛
大交通事故が起きその犠牲者の1人となった私(オタク)。
その後、私は赤ちゃんー璃杏ーに転生する。
赤ちゃんライフを満喫する私だが生まれた場所は公爵家。
だから、礼儀作法・音楽レッスン・ダンスレッスン・勉強・魔法講座!?と様々な習い事がもっさりある。
私のHPは限界です!!
なのになのに!!5歳の誕生日パーティの日あることがきっかけで、大人気乙女ゲーム『恋は泡のように』通称『恋泡』の主人公の親友令嬢に転生したことが判明する。
しかも、親友令嬢には小さい頃からいろんな悲劇にあっているなんとも言えないキャラなのだ!
でも、そんな未来私(オタクでかなりの人見知りと口下手)が変えてみせる!!
そして、あわよくば最後までできなかった乙女ゲームを鑑賞したい!!・・・・うへへ
だけど・・・・・・主人公・悪役令嬢・攻略対象の性格が少し違うような?
♔♕♖♗♘♙♚♛♜♝♞♟
皆さんに楽しんでいただけるように頑張りたいと思います!
この作品をよろしくお願いします!m(_ _)m
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活
高梨
ファンタジー
ストレス社会、労働社会、希薄な社会、それに揉まれ石化した心で唯一の親友を守って私は死んだ……のだけれども、死後に閻魔に下されたのは願ってもない異世界転生の判決だった。
黒髪ロングのアメジストの眼をもつ美少女転生して、
接客業後遺症の無表情と接客業の武器営業スマイルと、勝手に進んで行く周りにゲンナリしながら彼女は異世界でくらします。考えてるのに最終的にめんどくさくなって突拍子もないことをしでかして周りに振り回されると同じくらい周りを振り回します。
中性パッツン氷帝と黒の『ナンでも?』できる少女の恋愛ファンタジー。平穏は遙か彼方の代物……この物語をどうぞ見届けてくださいませ。
無表情中性おかっぱ王子?、純粋培養王女、オカマ、下働き大好き系国王、考え過ぎて首を落としたまま過ごす医者、女装メイド男の娘。
猫耳獣人なんでもござれ……。
ほの暗い恋愛ありファンタジーの始まります。
R15タグのように15に収まる範囲の描写がありますご注意ください。
そして『ほの暗いです』
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
リセット〜絶対寵愛者〜
まやまや
ファンタジー
悪意だらけの世界で生きてきた少女は、全てを捨てる事にした。そう、自分自身さえ。
終わりを迎えたはずだった少女は、生きる事になる。
別の世界で。
そして、私は気がついた。
私が溺愛していたはずが、逆に崇拝され過保護なまでに自分が溺愛されている事に。
後に『寵愛の王女』と呼ばれる少女の物語。
※少しずつ、編集中。誤字脱字が多いので、ご報告下さればありがたいです。
乙女ゲームの世界に転生したと思ったらモブですらないちみっこですが、何故か攻略対象や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛されています
真理亜
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生したと思ったら...モブですらないちみっこでした。
なのに何故か攻略対象者達や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛されています。
更に更に変態銀髪美女メイドや変態数学女教師まで現れてもう大変!
変態が大変だ! いや大変な変態だ!
お前ら全員ロ○か!? ロ○なんか!? ロ○やろぉ~!
しかも精霊の愛し子なんて言われちゃって精霊が沢山飛んでる~!
身長130cmにも満たないちみっこヒロイン? が巻き込まれる騒動をお楽しみ下さい。
操作ミスで間違って消してしまった為、再掲しております。ブックマークをして下さっていた方々、大変申し訳ございません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる