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第2話 気晴らしにいくか
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「たけ、とりあえず俺の近くに寄るなよ。じゃ」
手を上げて、少し離れようとすると、たけが俺の服を掴んできた。
「おまっ、なんでだよ!!」
おい、掴むな。俺のお気に入りの服なんだぞ。
「だってスウェットのやつと一緒に居たくないから・・・あ、そうだ!!ゲーセンに着いたら、メダルゲームでもやって、たまたま隣同士になったみたいな感じにしよう!!とりあえず、俺が先に行ってるから、少ししてからメダルゲームの場所まで来てね。宜しく!!」
今度こそ、たけを置いて行こうとするが、またしても俺の服を掴んできた。
「おい、おい~それって一緒に遊んでるって言うのかな?昇くん?」
たけの頬がぴくぴく動いている。ここらへんにしておこう。
「ごめん、ごめん。冗談だって」
「たくっ、も~冗談も程々にしろよな、じゃあ、あそこのゲーセンに行くか」
「おっけー」
久しぶりにたけと遊べて俺はテンションが上ってるのかもしれない。
いつも遊びに誘ってくれてたんだけど、彩花のことがあって毎日のように忙しくしてたから遊ぶ余裕が無くていつも断っていた。
だけど、これからは彩花のことは気にせず、好きにすることにする。
* * *
ゲーセンに着いた俺達は、早速メダルゲームをやることにした。
「なんで本当にしょっぱなメダルゲームなんだよ~」
たけは不満そうだ。
「だってメダルゲームコスパいいじゃん。下手すれば、何時間も遊べるぞ。俺達学生の味方だぞ。メダルゲームは」
「まぁ確かにそうだけども・・・俺はもっと別のやつレースゲームとかシューティングゲームとかパンチングマシーンとかやりたかったんだけど」
へぇ~この店にパンチングマシーンとかあるんだ。なんだかんだゲーセンでパンチングマシーンみたこと無いかも。
「じゃあ、最後にパンチングマシーンで勝負しない?」
「おっ、いいな。じゃあ、パンチングマシーンで負けたほうが、次に行くカフェでおごるってのはどうだ?」
「それでいこう、じゃあ、まずはメダルゲームやろうか」
「結局メダルゲームかよ。まぁいいけど、次は違うゲームやろうな」
早速お金をメダルに換金して、メダルゲームを始めた。
今俺達は、メダルを入れて、メダルを落とすゲームをしている。
最初はメダルを落とすタイミングを間違えて、メダルをだいぶ無駄にしてしまったが、現状はプラマイゼロくらいまで立て直してきた。
貯めてきたメダルが一気に落ちると嬉しくなる。
「たけ、あれ見てみ。あのおじいさん、凄すぎるぞ。メダルの量が半端ない。あれはプロかもしれない」
「マジだ。あれはお金でメダルを買ったんじゃなさそうだ!!あの無駄のないメダルさばきが凄いな」
たけは俺の適当なノリに付き合ってくれる。
しかし、あのおじいさん、本当に凄いな。メダルを入れる箱が5つくらいある。常連さんなのかもしれないな。
「俺達もあの師匠の背中を見て、学ぼう」
「お、おう、そうだな!!」
たけは、少し困惑気味だが、俺は変なテンションで今日は過ごすぞ。
* * *
最初の500円で一時間くらいメダルゲームが出来たので、俺達は大満足だ。
途中ボーナスタイム?みたいのが始まって大量のメダルをゲット出来た時は、今日はメダル無くならないかなって思ったけど、最後の方は、全然メダルが落ちなくて敢え無くメダルが尽きてしまった。久しぶりに楽しかったな。と余韻に浸っていると。
「おい、そこのじじい、そのメダル俺達に分けてくれないか」
「な、なんだ。お前達は、そこでメダルを買えばいいだろう」
「はぁ、言うことを聞かないと殴るぞ」
高校生の不良達があのおじいさんに因縁をつけてるみたいだ。
全く気分良く遊んでたのに最悪だ。
「たけ、店員を呼んできてくれ、俺がなんとかしてみる」
「よし、分かった。無茶はするなよ」
「了解。じゃ、よろしく」
相手は3人か。特に殴り合いみたいなのにはならないと良いけど。
「すみません。どうしましたか?」
「なんだ、お前は、このじじいの知り合いか?」
「いえいえ、なんかこのおじいさんが貯めたメダルを奪おうとしている犯罪者が見えたのでちょっと注意しにきたんですよ。だめですよ。人のものを取っちゃ。子供の頃習わなかったんですか?」
俺に注意を向けるために煽り口調で話した。
「てめぇ、喧嘩売ってんのか?」
下っ端ぽいやつが俺の腹をめがけてを殴りかかってきた。
とりあえず、正当防衛にするためにパンチを受けることにした。
うっ、うぅ?
「どうだ?俺のパンチは痛いだろう?金だけ置いてどっか行けよ」
「だな。今日はラッキーだな」
あれ?特に痛く無いんだけど。少しくらい痛いのを覚悟してたんだけど全然痛く無かった。
「あれ?なんかしました?」
「あ、こいつ俺達を舐めてるわ。ちょっと、表出ろや」
不良のリーダー?がイキってきた。
「え、嫌ですけど」
「あ?じゃあ力ずくで・・・」
「おい、ごら!!てめぇら、うちの店でなにやってるんだ!!どうなるか分かってるやってるんだよな?」
この店の店長?が来てくれた。
店長はだいぶ強面だ。店の制服を着ているが、体のムキムキを隠せていない。子供が見たら多分泣くぞ。昔やんちゃしてた感が出まくってる。
「なんかやべぇやつがきた。逃げるぞ。今度会ったら覚えとけよ!!」
不良達は、アニメとかでよく聞くセリフを言いながら店から出ていった。
====================
ここまで読んで頂きありがとうございます。
次話、本日の18時頃、更新します。
良かったら「お気に入り登録」「感想」を頂ければ、書くモチベーションが上がりますので、宜しくお願いします。
コメントも頂けると嬉しいです。できるだけ返信しようかと思ってます。
ただし、あまり強い言葉ですと、コメントを消すかもですのでご了承ください。
手を上げて、少し離れようとすると、たけが俺の服を掴んできた。
「おまっ、なんでだよ!!」
おい、掴むな。俺のお気に入りの服なんだぞ。
「だってスウェットのやつと一緒に居たくないから・・・あ、そうだ!!ゲーセンに着いたら、メダルゲームでもやって、たまたま隣同士になったみたいな感じにしよう!!とりあえず、俺が先に行ってるから、少ししてからメダルゲームの場所まで来てね。宜しく!!」
今度こそ、たけを置いて行こうとするが、またしても俺の服を掴んできた。
「おい、おい~それって一緒に遊んでるって言うのかな?昇くん?」
たけの頬がぴくぴく動いている。ここらへんにしておこう。
「ごめん、ごめん。冗談だって」
「たくっ、も~冗談も程々にしろよな、じゃあ、あそこのゲーセンに行くか」
「おっけー」
久しぶりにたけと遊べて俺はテンションが上ってるのかもしれない。
いつも遊びに誘ってくれてたんだけど、彩花のことがあって毎日のように忙しくしてたから遊ぶ余裕が無くていつも断っていた。
だけど、これからは彩花のことは気にせず、好きにすることにする。
* * *
ゲーセンに着いた俺達は、早速メダルゲームをやることにした。
「なんで本当にしょっぱなメダルゲームなんだよ~」
たけは不満そうだ。
「だってメダルゲームコスパいいじゃん。下手すれば、何時間も遊べるぞ。俺達学生の味方だぞ。メダルゲームは」
「まぁ確かにそうだけども・・・俺はもっと別のやつレースゲームとかシューティングゲームとかパンチングマシーンとかやりたかったんだけど」
へぇ~この店にパンチングマシーンとかあるんだ。なんだかんだゲーセンでパンチングマシーンみたこと無いかも。
「じゃあ、最後にパンチングマシーンで勝負しない?」
「おっ、いいな。じゃあ、パンチングマシーンで負けたほうが、次に行くカフェでおごるってのはどうだ?」
「それでいこう、じゃあ、まずはメダルゲームやろうか」
「結局メダルゲームかよ。まぁいいけど、次は違うゲームやろうな」
早速お金をメダルに換金して、メダルゲームを始めた。
今俺達は、メダルを入れて、メダルを落とすゲームをしている。
最初はメダルを落とすタイミングを間違えて、メダルをだいぶ無駄にしてしまったが、現状はプラマイゼロくらいまで立て直してきた。
貯めてきたメダルが一気に落ちると嬉しくなる。
「たけ、あれ見てみ。あのおじいさん、凄すぎるぞ。メダルの量が半端ない。あれはプロかもしれない」
「マジだ。あれはお金でメダルを買ったんじゃなさそうだ!!あの無駄のないメダルさばきが凄いな」
たけは俺の適当なノリに付き合ってくれる。
しかし、あのおじいさん、本当に凄いな。メダルを入れる箱が5つくらいある。常連さんなのかもしれないな。
「俺達もあの師匠の背中を見て、学ぼう」
「お、おう、そうだな!!」
たけは、少し困惑気味だが、俺は変なテンションで今日は過ごすぞ。
* * *
最初の500円で一時間くらいメダルゲームが出来たので、俺達は大満足だ。
途中ボーナスタイム?みたいのが始まって大量のメダルをゲット出来た時は、今日はメダル無くならないかなって思ったけど、最後の方は、全然メダルが落ちなくて敢え無くメダルが尽きてしまった。久しぶりに楽しかったな。と余韻に浸っていると。
「おい、そこのじじい、そのメダル俺達に分けてくれないか」
「な、なんだ。お前達は、そこでメダルを買えばいいだろう」
「はぁ、言うことを聞かないと殴るぞ」
高校生の不良達があのおじいさんに因縁をつけてるみたいだ。
全く気分良く遊んでたのに最悪だ。
「たけ、店員を呼んできてくれ、俺がなんとかしてみる」
「よし、分かった。無茶はするなよ」
「了解。じゃ、よろしく」
相手は3人か。特に殴り合いみたいなのにはならないと良いけど。
「すみません。どうしましたか?」
「なんだ、お前は、このじじいの知り合いか?」
「いえいえ、なんかこのおじいさんが貯めたメダルを奪おうとしている犯罪者が見えたのでちょっと注意しにきたんですよ。だめですよ。人のものを取っちゃ。子供の頃習わなかったんですか?」
俺に注意を向けるために煽り口調で話した。
「てめぇ、喧嘩売ってんのか?」
下っ端ぽいやつが俺の腹をめがけてを殴りかかってきた。
とりあえず、正当防衛にするためにパンチを受けることにした。
うっ、うぅ?
「どうだ?俺のパンチは痛いだろう?金だけ置いてどっか行けよ」
「だな。今日はラッキーだな」
あれ?特に痛く無いんだけど。少しくらい痛いのを覚悟してたんだけど全然痛く無かった。
「あれ?なんかしました?」
「あ、こいつ俺達を舐めてるわ。ちょっと、表出ろや」
不良のリーダー?がイキってきた。
「え、嫌ですけど」
「あ?じゃあ力ずくで・・・」
「おい、ごら!!てめぇら、うちの店でなにやってるんだ!!どうなるか分かってるやってるんだよな?」
この店の店長?が来てくれた。
店長はだいぶ強面だ。店の制服を着ているが、体のムキムキを隠せていない。子供が見たら多分泣くぞ。昔やんちゃしてた感が出まくってる。
「なんかやべぇやつがきた。逃げるぞ。今度会ったら覚えとけよ!!」
不良達は、アニメとかでよく聞くセリフを言いながら店から出ていった。
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