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第248話
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「ふぅ・・・やっぱりアリシアは強いな」
「それは試合という形だからこそですわ。実戦であれば私《わたくし》が負ける可能性の方が高いと思います」
「そんなことはないと思うけど・・・」
アリシアの言葉にグレイは不思議そうに呟く。
ストレッチを終えたグレイとアリシアは会話の時間は終了とばかりに早速模擬戦を2回ほど行った。
結果はどちらもアリシアの方に軍配が上がっていた。
『2人共最初に比べて動きが良くなっているし、勝ち負けなど気にしなくて良いだろうよ』
ここで黙って模擬戦を見守っていたイズが会話に入る。
「イズさんの言う通りですわよ、グレイ」
アリシアもイズと同意見なのか賛同する。
(うーん・・・)
グレイは心の中では唸りながら、2人の言葉にはひとまず頷く。
そして、コップを3つとそこへ【エリクサー】を注いでいく。
(明らかにアリシアの方が強いのは分かっているんだけど・・・やっぱり俺としてはアリシアを守れる位に強くなりたいんだよなぁ)
グレイは既に何度もアリシアを救っているのだがそれでは納得できないようだ。
「ありがとうございます」
(グレイってば私《わたくし》よりも強くなりたいのですわね。ふふ、頼もしいですわ)
『ありがとう』
(・・・表面上は頷いているが、納得できなてないようだな)
アリシアとイズが【エリクサー】入りのコップを受け取りながら礼を言うと、3人がそれぞれのペースで飲み始める。
アリシアとイズにはグレイの考えなど筒抜けであったが2人ともわざわざ指摘したりはしない。
『そう言えば、グレイ。お主、昨日の試合の合間に回復しようとしなかったみたいだが、それは何故だ?あのユイとか言う教諭の話では回復しても良いのだろう?』
【エリクサー】を飲んでいて思い出したイズがグレイに尋ねる。
グレイが試合を重ねる度に動きが悪くなっていたから【エリクサー】を使っていなかったことなどバレバレであった。
「本戦はともかく予選位は自分の力だけで勝ち上がりたかったんだよ。まあ、それなら腕輪は?となるかもしれないが武器や防具、魔法補助の道具もありなのだからこれくらいは良いだろうさ。流石に【エリクサー】はその効果から言っても反則過ぎるからやめといた・・・」
グレイはたとえ【エリクサー】を使おうとも何も反則でも無いのだが予選で自分が使うことに納得ができなかったようだ。
『・・・やれやれ。勝ったから良かったもののちゃんと本戦では使うのだぞ?たとえ戦闘中でも良いのだからな』
イズは表面上は呆れたように言いつつも内心ではグレイらしいと感心していた。
アリシアはグレイとイズのやり取りをニコニコと笑顔で見ていたがふと思い出す。
「そうでしたわ。グレイ、来週辺りから周りが物凄く騒がしくなるので覚悟しておいてくださいね」
「・・・んん!?」
アリシアの突然の言葉でグレイは呆気に取られる。
「私《わたくし》達は晴れて【魔法武闘会】への参加資格を勝ち取ったわけですがまだ、一部の人間しかその事は知られておりません。それは参加者が全学年分決まるまでの間なるべく漏らさないようにしているからです。それも今週中には決定するでしょうから来週には周りに正式に伝わるということです」
アリシアが説明した言葉に納得するグレイ。
「なるほど・・・それで来週には魔法学園中に伝わるという訳か・・・」
アリシアはグレイの言葉に首を振る。
「何を言っているのですか、グレイ。魔法学園中どころではありません。この王国中に伝わりますよ」
「・・・はっ?」
アリシアの言葉にグレイは完全に思考が停止したのであった。
「それは試合という形だからこそですわ。実戦であれば私《わたくし》が負ける可能性の方が高いと思います」
「そんなことはないと思うけど・・・」
アリシアの言葉にグレイは不思議そうに呟く。
ストレッチを終えたグレイとアリシアは会話の時間は終了とばかりに早速模擬戦を2回ほど行った。
結果はどちらもアリシアの方に軍配が上がっていた。
『2人共最初に比べて動きが良くなっているし、勝ち負けなど気にしなくて良いだろうよ』
ここで黙って模擬戦を見守っていたイズが会話に入る。
「イズさんの言う通りですわよ、グレイ」
アリシアもイズと同意見なのか賛同する。
(うーん・・・)
グレイは心の中では唸りながら、2人の言葉にはひとまず頷く。
そして、コップを3つとそこへ【エリクサー】を注いでいく。
(明らかにアリシアの方が強いのは分かっているんだけど・・・やっぱり俺としてはアリシアを守れる位に強くなりたいんだよなぁ)
グレイは既に何度もアリシアを救っているのだがそれでは納得できないようだ。
「ありがとうございます」
(グレイってば私《わたくし》よりも強くなりたいのですわね。ふふ、頼もしいですわ)
『ありがとう』
(・・・表面上は頷いているが、納得できなてないようだな)
アリシアとイズが【エリクサー】入りのコップを受け取りながら礼を言うと、3人がそれぞれのペースで飲み始める。
アリシアとイズにはグレイの考えなど筒抜けであったが2人ともわざわざ指摘したりはしない。
『そう言えば、グレイ。お主、昨日の試合の合間に回復しようとしなかったみたいだが、それは何故だ?あのユイとか言う教諭の話では回復しても良いのだろう?』
【エリクサー】を飲んでいて思い出したイズがグレイに尋ねる。
グレイが試合を重ねる度に動きが悪くなっていたから【エリクサー】を使っていなかったことなどバレバレであった。
「本戦はともかく予選位は自分の力だけで勝ち上がりたかったんだよ。まあ、それなら腕輪は?となるかもしれないが武器や防具、魔法補助の道具もありなのだからこれくらいは良いだろうさ。流石に【エリクサー】はその効果から言っても反則過ぎるからやめといた・・・」
グレイはたとえ【エリクサー】を使おうとも何も反則でも無いのだが予選で自分が使うことに納得ができなかったようだ。
『・・・やれやれ。勝ったから良かったもののちゃんと本戦では使うのだぞ?たとえ戦闘中でも良いのだからな』
イズは表面上は呆れたように言いつつも内心ではグレイらしいと感心していた。
アリシアはグレイとイズのやり取りをニコニコと笑顔で見ていたがふと思い出す。
「そうでしたわ。グレイ、来週辺りから周りが物凄く騒がしくなるので覚悟しておいてくださいね」
「・・・んん!?」
アリシアの突然の言葉でグレイは呆気に取られる。
「私《わたくし》達は晴れて【魔法武闘会】への参加資格を勝ち取ったわけですがまだ、一部の人間しかその事は知られておりません。それは参加者が全学年分決まるまでの間なるべく漏らさないようにしているからです。それも今週中には決定するでしょうから来週には周りに正式に伝わるということです」
アリシアが説明した言葉に納得するグレイ。
「なるほど・・・それで来週には魔法学園中に伝わるという訳か・・・」
アリシアはグレイの言葉に首を振る。
「何を言っているのですか、グレイ。魔法学園中どころではありません。この王国中に伝わりますよ」
「・・・はっ?」
アリシアの言葉にグレイは完全に思考が停止したのであった。
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