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卒業式
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三月のその日は日射しも弱く、校庭の隅や中庭にうっすらと積もっている雪が溶ける気配はなかった。
卒業式後の興奮で生徒たちは教室や校庭で騒ぎ、先生や後輩たちと写真を撮り合っている。男子校だけに低い声が轟き華やかさはないが、どの表情にも笑顔が乗っていた。
その景色をよそに、乾理人《いぬいりと》は親友の桐谷楓《きりたにかえで》と肩を並べ学校を出て、小さなビルの並ぶ通りを抜けながら、二つの路線が乗り入れる複合駅へと向かっていた。
クラス主催の卒業パーティーは今夜。
一旦家へ帰って着替え、それから二人でその時間まで潰そうと決めていた。卒業後は同じ大学への入学が決まっているが学部は違い通うキャンパスも違うことになる。
これまでのように毎日会うこともなくなり、それぞれ新たな世界で友人を作るのだ。そうなると自然に疎遠になるものわかっている。
だったら最後に男二人で少しの時間を一緒に過ごしてみようと早めに抜けてきたのだ。
それにしても、真冬に戻ったかのような日だ。
風がまともに当たる頬は、寒さよりもチクチクと刺される痛みを感じ始め、理人は首に巻き付いていたマフラーを鼻まで隠すように、ごぞごぞと上げる。冷えた鼻筋がゆっくりと温かくなり奥の方がジンと沁みる。
「理人の寒がり」
「しょうがないだろ、本当に寒いんだから」
「マフラーとか女子みたい。まだ頑固に防寒してるのは理人くらいじゃないのかな」
女子?
どっちがだよ、と理人は思う。楓の顔の方がよほど女子っぽい可愛さがある。
名前までそれを象徴しているじゃないか。頬も風に当てられ桃色に染まっている。じきに鼻の天辺も同じ色になるだろうに、それはきっと楓の顔を儚く愛らしく見せるだけに終わるのだろう。
理人はマフラーを二重に巻き顔の下半分を埋もれさせ、手袋までしている。でも色はどちらも地味な紺色にしている。どこからどう見ても立派な男で女子と言われる要素はない。
それよりも……
「なあ、あのさ、もしかしたらだけど……」
理人はゆっくりと歩みを止め、それに気付かず先を行く楓の頼りない肩を見る。
「ん? 何?」
「……楓は……Ω《オメガ》なんじゃない?」
何を言われたのかわからない、といった風に首を倒し角度を替え、楓はそのまま動かなくなる。
理人は何気なさを装い思い切って聞いていた。しかし、すべての機能を止めてしまったかのような楓を見て、しまったと思ったのだがもう遅い。
Ωじゃないかと問われて喜ぶ人間なんて、滅多にいないだろう。
意識していたわけでではないが、卒業というこのタイミングがあったのは事実だ。この機会がなければ理人も口には出せなかった。
理人にしては珍しく考えなしの言葉、だったのかもしれない。
でも理人はずっと思ってきたのだ、楓はΩなんじゃないかと。
目を伏せしばらく押し黙ったあと、楓は口を開いた。理人には目を合わせず、見える範囲の一番遠くを見つめている。その横顔はやはり中性的で、その背景が古びた街ビルであっても、凍え澄んだ空気の中では尊く見えた。
ようやく楓が口を開く。
「……生殖器は、あったよ。子供の頃の検査だから、今はどうなっているかわからないけど。わかるでしょ、うちの親って過保護だから、大事な息子の体を調べ尽くしたんだよ。二つ目の生殖器って言葉怖いよね、でも小さな塊りは当時から枯れてたみたいで、成長するにしたがって吸収されるんじゃないかって診断だったらしい」
楓の親はようやくできた一人息子を心配し、三才健診時に体の隅々まで病院で検査をしたらしい。そこで見つかったのが、かつてのΩが持っていた臓器、直腸にある内生殖器だったという。
楓の告白に、理人はようやく納得いった。
やはり楓はΩだったのだ。
はぐらかす事も出来たと言うのに、楓は答えてくれた。それは理人を信頼してくれていたからだ。
だったら……
「楓、答えてくれてありがとう……じゃ、次は僕の話をする、いい?」
理人がそう言うと、楓はそこでようやく目を合わせる。理人が何を口にしようとしているのかと、小さく緊張している。
理人のただ事ではない様子が、楓には伝わっているのだ。
「僕のが見つかったのは小学生の時だった。大きい病気して検査した時にたまたま見つかって。しっかりした形と大きさで、体と一緒に成長し続けてたらしい。今でもきっと腹の中にそれはある。そこは楓とは逆だな」
理人にも不完全で無用の臓器があるのだと告白すると、楓は大きな目を更に見開いていた。こんな生々しいΩ性の話を聞くのは初めてなんだろう。
もちろん理人も他人の話なんてこれまで聞いた事がない。こうして告白するのも初めてだ。
母親からは、忘れるようにと言われたのと同時に、他人に言うなと固く口止めされている。
彼女は頑なに、理人がΩ性を持っている事を認めていないのだ。
黙っていれば分からない事だと、その秘密を墓場まで持って行くらしい。恥ずかしい事実は伏せておけば事実でなくなるらしい。
「ほんと……楓とは全然違う。病院で親と一緒に見せられたんだ。腸の途中から別の管と臓器があるのがはっきり映ってた。白黒の平面だったし、子供だったから説明を聞かされてもよくわからなかったけど、それがカラーの立体画像だったら、きっと吐いてた」
「理人……」
いつになく早口になる理人を楓が心配そうに見える。
「まさか俺みたいなのにΩ性があるなんて、誰も思わないだろうな。絶対にそうは見えないもんな」
笑い話にしようとしたけど、理人は失敗した。二人してそれっきり黙りこくってしまったのだ。
理人に二つ目の生殖器があると知った母親が上げた場面を、今でも理人は脳内で再生する事ができる。
『嘘でしょ……冗談じゃないわ、うちの子が奇形種だったなんて』
理人はその時の母親の顔を見ていない。
しかし、目の前に座っていた終始事務的な口調で説明していた医師が、思わず非難の色を表してしまうほどに、母親の反応は非常識だったのだ。
恐ろしくて横にいる母親に顔を向けることはできなかった。
理人の血の気は引き、座っているというのに、倒れてしまわないよう、足にぐっと力を入れ踏ん張らなければならなかった。
自分の体にあった異変、それを知った事も少なからずショックだったが、理人にとっては母親に嫌われる理由がまた一つ増えた事の方が衝撃だった。
『……ずっと女の子が欲しいとずっと思ってたわ。一人っ子って決めてたから尚更ね。でも出てきたのは男の子だった。しかもその上……内臓に余計な物があるだなんて、信じられない』
この時ようやく母と自分の間にある距離の意味を知った。僕は女ではなく男として生まれてしまった。その上、自分がΩである事実が判明したのだ。
もう自分が愛される理由はない。
この時に望みさえなくなった。母との繋がりは血というたった一つの事実だけになってしまったのだ。
これはもう過去の事だと忘れてしまいたいのに、今へと続いている事実なのだからしょうがない。
Ωの名残が息子にある。
たったそれだけの事でこれほど取り乱す親は、この病院では後にも先にも理人の母親だけだったろうと、理人は予想できる。
診察室から出ると母親は更に言葉を重ねてきた。
『ママはね、仕事をパパに任せて抜けてきたのよ。病院に来るの、今月何度目?』
『三回目……ごめんなさい』
『もう、今日言われた事は忘れなさい。私は何も聞いていない、理人も何も聞いていない。だからパパには言わないわ。誰にもこのことを言ってはだめ、わかった?』
『……わかった』
思い出せるのは、自分を拒絶する母親の背中。その背を見失わないよう、必死に追いかけた事だけ。
移動は電車だったのか、バスだったのか、車だったのか……
泣けば余計に母親を怒らせる。
理人は必死に涙を堪えていた。
そうだ。
あの時、僕はランドセルを背負っていた。後ろからカタカタ鳴るその音は、ペンケースからしたのだ。そしてあの後、手の平に切符を握らされた。と言う事には、駅から一人で電車に乗って、学校へ行ったのだろう。
電車なんて親と一緒に二、三度乗っただけだのに、よく学校まで行けたものだ。駅では母親はすぐに背を向けタクシー乗り場に向かっていった。取り残されていたというのに、よく、泣かなかったもんだ……
あの頃と変わらず小さく怯えている自分が、今もここにいる。
寒がりで、気が小さくて、親の顔色ばかり窺っている……
「理人、大丈夫だよ」
「うん、わかってる」
「大丈夫だよ」
楓が理人のコートの肘を掴む。
戻ってきて。
それは過去の場面で何度でも傷ついてしまっている親友に、自分の存在を知らせているようだった。
わかってるよ、楓。僕は何にも不自由してない。毎日ご飯が食べられて、大学まで行け、友達にも恵まれている。
それが伝えたくて、でも理人は泣き笑いになってしまう。
「大丈夫だよ……もう子供じゃないんだ……」
すぐそこで消えてしまう白い息を見ながら、理人と楓は気が済むまで立ちすくんだ。
「……Ωはもういない」
この世にいないんだ。
断ち切るように言ったのは、自分だったのか楓だったのか、理人はそれを忘れてしまった。
卒業式後の興奮で生徒たちは教室や校庭で騒ぎ、先生や後輩たちと写真を撮り合っている。男子校だけに低い声が轟き華やかさはないが、どの表情にも笑顔が乗っていた。
その景色をよそに、乾理人《いぬいりと》は親友の桐谷楓《きりたにかえで》と肩を並べ学校を出て、小さなビルの並ぶ通りを抜けながら、二つの路線が乗り入れる複合駅へと向かっていた。
クラス主催の卒業パーティーは今夜。
一旦家へ帰って着替え、それから二人でその時間まで潰そうと決めていた。卒業後は同じ大学への入学が決まっているが学部は違い通うキャンパスも違うことになる。
これまでのように毎日会うこともなくなり、それぞれ新たな世界で友人を作るのだ。そうなると自然に疎遠になるものわかっている。
だったら最後に男二人で少しの時間を一緒に過ごしてみようと早めに抜けてきたのだ。
それにしても、真冬に戻ったかのような日だ。
風がまともに当たる頬は、寒さよりもチクチクと刺される痛みを感じ始め、理人は首に巻き付いていたマフラーを鼻まで隠すように、ごぞごぞと上げる。冷えた鼻筋がゆっくりと温かくなり奥の方がジンと沁みる。
「理人の寒がり」
「しょうがないだろ、本当に寒いんだから」
「マフラーとか女子みたい。まだ頑固に防寒してるのは理人くらいじゃないのかな」
女子?
どっちがだよ、と理人は思う。楓の顔の方がよほど女子っぽい可愛さがある。
名前までそれを象徴しているじゃないか。頬も風に当てられ桃色に染まっている。じきに鼻の天辺も同じ色になるだろうに、それはきっと楓の顔を儚く愛らしく見せるだけに終わるのだろう。
理人はマフラーを二重に巻き顔の下半分を埋もれさせ、手袋までしている。でも色はどちらも地味な紺色にしている。どこからどう見ても立派な男で女子と言われる要素はない。
それよりも……
「なあ、あのさ、もしかしたらだけど……」
理人はゆっくりと歩みを止め、それに気付かず先を行く楓の頼りない肩を見る。
「ん? 何?」
「……楓は……Ω《オメガ》なんじゃない?」
何を言われたのかわからない、といった風に首を倒し角度を替え、楓はそのまま動かなくなる。
理人は何気なさを装い思い切って聞いていた。しかし、すべての機能を止めてしまったかのような楓を見て、しまったと思ったのだがもう遅い。
Ωじゃないかと問われて喜ぶ人間なんて、滅多にいないだろう。
意識していたわけでではないが、卒業というこのタイミングがあったのは事実だ。この機会がなければ理人も口には出せなかった。
理人にしては珍しく考えなしの言葉、だったのかもしれない。
でも理人はずっと思ってきたのだ、楓はΩなんじゃないかと。
目を伏せしばらく押し黙ったあと、楓は口を開いた。理人には目を合わせず、見える範囲の一番遠くを見つめている。その横顔はやはり中性的で、その背景が古びた街ビルであっても、凍え澄んだ空気の中では尊く見えた。
ようやく楓が口を開く。
「……生殖器は、あったよ。子供の頃の検査だから、今はどうなっているかわからないけど。わかるでしょ、うちの親って過保護だから、大事な息子の体を調べ尽くしたんだよ。二つ目の生殖器って言葉怖いよね、でも小さな塊りは当時から枯れてたみたいで、成長するにしたがって吸収されるんじゃないかって診断だったらしい」
楓の親はようやくできた一人息子を心配し、三才健診時に体の隅々まで病院で検査をしたらしい。そこで見つかったのが、かつてのΩが持っていた臓器、直腸にある内生殖器だったという。
楓の告白に、理人はようやく納得いった。
やはり楓はΩだったのだ。
はぐらかす事も出来たと言うのに、楓は答えてくれた。それは理人を信頼してくれていたからだ。
だったら……
「楓、答えてくれてありがとう……じゃ、次は僕の話をする、いい?」
理人がそう言うと、楓はそこでようやく目を合わせる。理人が何を口にしようとしているのかと、小さく緊張している。
理人のただ事ではない様子が、楓には伝わっているのだ。
「僕のが見つかったのは小学生の時だった。大きい病気して検査した時にたまたま見つかって。しっかりした形と大きさで、体と一緒に成長し続けてたらしい。今でもきっと腹の中にそれはある。そこは楓とは逆だな」
理人にも不完全で無用の臓器があるのだと告白すると、楓は大きな目を更に見開いていた。こんな生々しいΩ性の話を聞くのは初めてなんだろう。
もちろん理人も他人の話なんてこれまで聞いた事がない。こうして告白するのも初めてだ。
母親からは、忘れるようにと言われたのと同時に、他人に言うなと固く口止めされている。
彼女は頑なに、理人がΩ性を持っている事を認めていないのだ。
黙っていれば分からない事だと、その秘密を墓場まで持って行くらしい。恥ずかしい事実は伏せておけば事実でなくなるらしい。
「ほんと……楓とは全然違う。病院で親と一緒に見せられたんだ。腸の途中から別の管と臓器があるのがはっきり映ってた。白黒の平面だったし、子供だったから説明を聞かされてもよくわからなかったけど、それがカラーの立体画像だったら、きっと吐いてた」
「理人……」
いつになく早口になる理人を楓が心配そうに見える。
「まさか俺みたいなのにΩ性があるなんて、誰も思わないだろうな。絶対にそうは見えないもんな」
笑い話にしようとしたけど、理人は失敗した。二人してそれっきり黙りこくってしまったのだ。
理人に二つ目の生殖器があると知った母親が上げた場面を、今でも理人は脳内で再生する事ができる。
『嘘でしょ……冗談じゃないわ、うちの子が奇形種だったなんて』
理人はその時の母親の顔を見ていない。
しかし、目の前に座っていた終始事務的な口調で説明していた医師が、思わず非難の色を表してしまうほどに、母親の反応は非常識だったのだ。
恐ろしくて横にいる母親に顔を向けることはできなかった。
理人の血の気は引き、座っているというのに、倒れてしまわないよう、足にぐっと力を入れ踏ん張らなければならなかった。
自分の体にあった異変、それを知った事も少なからずショックだったが、理人にとっては母親に嫌われる理由がまた一つ増えた事の方が衝撃だった。
『……ずっと女の子が欲しいとずっと思ってたわ。一人っ子って決めてたから尚更ね。でも出てきたのは男の子だった。しかもその上……内臓に余計な物があるだなんて、信じられない』
この時ようやく母と自分の間にある距離の意味を知った。僕は女ではなく男として生まれてしまった。その上、自分がΩである事実が判明したのだ。
もう自分が愛される理由はない。
この時に望みさえなくなった。母との繋がりは血というたった一つの事実だけになってしまったのだ。
これはもう過去の事だと忘れてしまいたいのに、今へと続いている事実なのだからしょうがない。
Ωの名残が息子にある。
たったそれだけの事でこれほど取り乱す親は、この病院では後にも先にも理人の母親だけだったろうと、理人は予想できる。
診察室から出ると母親は更に言葉を重ねてきた。
『ママはね、仕事をパパに任せて抜けてきたのよ。病院に来るの、今月何度目?』
『三回目……ごめんなさい』
『もう、今日言われた事は忘れなさい。私は何も聞いていない、理人も何も聞いていない。だからパパには言わないわ。誰にもこのことを言ってはだめ、わかった?』
『……わかった』
思い出せるのは、自分を拒絶する母親の背中。その背を見失わないよう、必死に追いかけた事だけ。
移動は電車だったのか、バスだったのか、車だったのか……
泣けば余計に母親を怒らせる。
理人は必死に涙を堪えていた。
そうだ。
あの時、僕はランドセルを背負っていた。後ろからカタカタ鳴るその音は、ペンケースからしたのだ。そしてあの後、手の平に切符を握らされた。と言う事には、駅から一人で電車に乗って、学校へ行ったのだろう。
電車なんて親と一緒に二、三度乗っただけだのに、よく学校まで行けたものだ。駅では母親はすぐに背を向けタクシー乗り場に向かっていった。取り残されていたというのに、よく、泣かなかったもんだ……
あの頃と変わらず小さく怯えている自分が、今もここにいる。
寒がりで、気が小さくて、親の顔色ばかり窺っている……
「理人、大丈夫だよ」
「うん、わかってる」
「大丈夫だよ」
楓が理人のコートの肘を掴む。
戻ってきて。
それは過去の場面で何度でも傷ついてしまっている親友に、自分の存在を知らせているようだった。
わかってるよ、楓。僕は何にも不自由してない。毎日ご飯が食べられて、大学まで行け、友達にも恵まれている。
それが伝えたくて、でも理人は泣き笑いになってしまう。
「大丈夫だよ……もう子供じゃないんだ……」
すぐそこで消えてしまう白い息を見ながら、理人と楓は気が済むまで立ちすくんだ。
「……Ωはもういない」
この世にいないんだ。
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