異世界でフローライフを 〜誤って召喚されたんだけど！〜

この世界で生きていくために……

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「ミランダじゃない……どうしてそんなに頭を抱えているの？」

「いやぁ……それが、ちょっと間違えちゃったみたいなのよ……」

「間違えたってなにをよ」

「ほら、私たちの世界を混乱に陥れてる魔女討伐のために、別の世界から呼んだ子達がいたじゃない？」

「あぁ、私たちが一人ずつ選んでた子達ね？　……まさか」

「そのまさかなのよ……本来呼ぼうと思ってた子じゃない子が呼ばれてきちゃったみたいで……」

「本当に……？　あらぁ……もう呼んでしまったのは仕方がないわよね。その子にも魔女討伐してもらわないと……」

「それが、あの家に居座ってるのよ」

「……なんですって？」

「十人用の指令書というか、手紙は渡したのを覚えてるでしょ？　あの子の手紙はないから魔女退討伐には向かわず、あの家で過ごす予定らしいのよ」

「やっぱり下手に向こうの世界の家をイメージした施設にしなければよかったんじゃないかしら……。選ばれた子達と違って、謝って召喚されてしまったから恩恵も授けられないし……あの森から出るのでさえ怖くてできないのでしょうね……なんでまた間違えて召喚しちゃったのよ」

「わからないわよそんなの……。しかもあの施設の所有権、いつの間にか私たちからあの子に移ってるのよ？　信じられる？」

「えぇぇ……？　私たちはもうこの世界に対して不干渉になってるのよ？　あの施設って……最終的には自壊するようになってたのに、それもできなくなってるってこと？」

「そうなのよ……それももう不可能なのよね……。どうしようアデリフィ……」

「どうしようって……、どうすることもできないじゃない」

「そうだよねぇ」

「暫くは様子だけは見ておきましょう？　他の管理者は自分の子に夢中のようだし、すぐには気づかないわよ」

「そうする……。お願いだから、変なことはしないでね？　エニシカナデさん」