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旅行
粗忽な兄弟。どうせ、一番上の兄もボロを出す:spring break
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「本当にツクル様とガンサク様だったとは。末恐ろしいですわね」
咳き込む俺たちを見てルーシー様はそう言う。
慌てて否定する。
「る、ルーシー様。そのツクルというのは?」
「惚けなくてもよろしいわよ。ドルック商会のツクルとガンサクはセオドラー様とラインヴァント様で間違いないですから」
「そ、そんなわけはないですよ! だってほら、僕が知っている限りツクルは三年前から活動しているんですよ? その時のセオは三歳ですし」
「だから末恐ろしいと言ったのですよ」
……駄目だ。ルーシー様の目は確かな根拠を持った目だ。ここで否定しても、余計に確信を強めてしまう。
だから、その根拠を崩すしかない。
「ルーシー様は何を理由にそんな戯言を?」
「あら、わたくしが戯言を言うとでも?」
「い、いえ、そういわけでは……」
根拠を聞き出すこともできなさそうだ。
これは諦めるか?
俺たちがツクルたちだとバレることはかなり面倒だ。何が面倒って、貴族の余計な争いに巻き込まれるからだ。
ただでさえ、郵便事業とタイプライター関連で一部の貴族から反感を買っている。共に事業が軌道に乗り出して、かなりの利益をあげだしているからだ。
ロイス父さんやアカサたち、商会の部下たちから聞いた限りでもそれなりの妨害が入っている。
正直、面倒だ。
俺は商会を運営したいわけでも、そういう経済争いをしたいわけでもない。ただ、物を作っていたいだけなのだ。
だからそういうのが得意そうなバインに全て押し付けて……ってこの話はいい。
ともかく、俺たちがツクルたちであると公爵令嬢であるルーシー様にバレてしまうと、その情報を盾にあれこれ面倒ごとに巻き込まれるのが確実なのだ。
とはいえ、もう手遅れだ。ルーシー様は強い確信を抱いて言っている。先ほどのアレは最後の確かめを行うためだったのだろう。
俺はライン兄さんを見やった。ライン兄さんは小さく頷いた。
同じ結論に達したらしい。
俺たちはため息を吐いて、ルーシー様に向かい直る。
「それで、仮に俺たちがそのツクルとやらだとして、ルーシー様は何を聞きたいので?」
「あくまでシラを切りたいのね。まぁ、いいわ。聞きたい事は一つ。貴方たちの流通網でハティア殿下の居場所が分からないかということよ」
「「え?」」
郵便事業の利権をよこせとか色々と言われるかと思ったのに、出てきたのはその言葉。
「何を驚いているの? わたくしは第二王女であるハティア殿下の支持をしているバールク公爵家の令嬢。今、一番欲しいのはハティア殿下の身柄だわ」
「国王様を脅すつもりで?」
「そんなことするわけないでしょう。子供ね。いえ、実際に子供だったわね」
ルーシー様は優雅にお茶を啜った。
「普通に心配なだけよ。それに来年にはわたくしも中等学園に入る予定。なのに、支持するハティア殿下の評判が悪かったら困るじゃない。このまま失踪されるとなると今後の政争に影響があるのよ」
「ぶっちゃけますね」
「貴方たちはこっちの方がいいでしょう?」
確かに。
「それにセオドラー様……いえ、ツクル様にも悪い話ではないですわよ。アイラ殿下と結ばれたいのであれば」
「むすっ! え、はっ!?」
ルーシー様の言葉に素っ頓狂な声をあげてしまった。
「いやいや、待ってよ。俺はアイラとそんな関係でもないし、そうなりたいともまったくっ」
「あら。収穫祭でそれはもう仲睦まじくダンスをしていたからてっきり」
「はえっ!?」
何で知っているのっ!?
あの時のアイラは義肢を身に着けていたし、クラリスさんにすらお墨付きをもらった魔導具で変装をしていた。
普段のアイラとは見た目が全く違っていた。絶対にバレるとは……
「あ、もしかして、その耳……」
「ええ。アイラ殿下がお持ちの両眼には遠く及ばずとも、わたくしは精霊様より片方の耳を授かったわ。姿形を偽る魔法など意味はなく、セオドラー様の葉擦れの魔力音も、アイラ殿下の清らかな泉の魔力音もしっかりと聴きましたもの」
ルーシー様はオーバーリアクションをする。
「それにしても気が付いた時は驚きましたわ。アイラ殿下が収穫祭にいたのもですけれど、何よりも両足で地面に立ち、両手でセオドラー様の手を握りしめていたことに。そしてそれを可能とした、ツクルの魔道具師としての才覚にも」
欠けたクッキーを空に掲げながら、ルーシー様は言う。
「確かに天才のツクル様であれば、空の果て。月にも行くことができるのでしょうね」
「生誕祭の……」
「ええ。あの時から、気になっていたのよ。わたくしの魔法の氷を溶かした時の魔力の音は魔法とは違うとても不可思議でしたわ。それが魔術だと知ったのは収穫祭の時。そして、世間を騒がせる天才魔道具師のツクルが使う魔導術式とその魔術には大きな類似点もあった」
……そこから俺の存在を推察されたのか。
あ、ライン兄さん。「セオが迂闊だったせいでバレたんじゃん」とか言わんばかりの目で見ないでよ!
「まぁ、ラインヴァント様がガンサク様だということは以前から知っていたので、簡単にセオドラー様にたどり着きましたわ」
「ちょっ! ライン兄さんのせいじゃん! 俺悪くないじゃん!」
「い、いや、え、はぁっ!? ぼ、僕わるくないし! っというか、僕に関してはバレる要素なんて一切――」
「サインですわよ」
「え?」
「三年前にラインヴァント様が生誕祭で王都にいらっしゃった時、エドガー様の勧めでハティア殿下に絵を描いたでしょう?」
「あ」
ライン兄さんが間抜けな声をあげた。
「ガンサク様が最初にオークションに出した絵は『ガンサク』になる以前に描いたものだったのでしょうね。ハティア殿下に贈られた絵のサインと一致していましたわ」
「ライン兄さんのバカ! 粗忽者! あれでしょ! 変にひねくれた考えで、一番自信がない落書きを出品したあれでしょ!」
「うっ! だ、だって、ガンサクとしてじゃなくて、ラインの時に思い思いに描いた絵がどれだけ評価されるか知りたかったんだもん! まぁ、結局、ラインもガンサクもどっちも同じだって分かったからどうでもよくなったけど」
「良くないじゃん! ボロだしてるじゃん!」
ライン兄さんは賢いのになんでこう間抜けなんだろう。
「どっちもボロを出していると思いますけれども。子供らしくて可愛らしいですわよ」
「……ルーシー様、性格変わっていませんか?」
「……わたくしもこの片耳が安定してから変わったのよ。彼女が貴方と出会って変わりだしたように」
「うん?」
「何でもないわ」
ともかく、とルーシー様は言った。
「貴族ではなく庶民の間に巡らせている郵便流通の情報網であれば、ハティア殿下の居場所を特定できると思ったのよ。そしてその支援をわたくしにさせていただきたい。要求はそれだけですわ」
「……俺たちだけでは判断しかねます」
「ええ。だから、既にロイス様に使いを送っているわ。もうそろそろ、来る頃かしら」
そしてルーシー様の言う通り、ロイス父さんがやってきた。
ロイス父さんはいずれバレると思っていたよ、と苦笑いしていた。どうやらルーシー様がエウから加護を授かった時点で、バレると確信していたらしい。
というか、ルーシー様ってエウから加護を頂いていたのか。瘴気が溢れた時に授けたんだな。
そして、数日後。
自由ギルドの協力のもとレモンとアランが郵便の流通網を中心に情報を探った結果、ハティア殿下の居場所を突き止めることができた。
咳き込む俺たちを見てルーシー様はそう言う。
慌てて否定する。
「る、ルーシー様。そのツクルというのは?」
「惚けなくてもよろしいわよ。ドルック商会のツクルとガンサクはセオドラー様とラインヴァント様で間違いないですから」
「そ、そんなわけはないですよ! だってほら、僕が知っている限りツクルは三年前から活動しているんですよ? その時のセオは三歳ですし」
「だから末恐ろしいと言ったのですよ」
……駄目だ。ルーシー様の目は確かな根拠を持った目だ。ここで否定しても、余計に確信を強めてしまう。
だから、その根拠を崩すしかない。
「ルーシー様は何を理由にそんな戯言を?」
「あら、わたくしが戯言を言うとでも?」
「い、いえ、そういわけでは……」
根拠を聞き出すこともできなさそうだ。
これは諦めるか?
俺たちがツクルたちだとバレることはかなり面倒だ。何が面倒って、貴族の余計な争いに巻き込まれるからだ。
ただでさえ、郵便事業とタイプライター関連で一部の貴族から反感を買っている。共に事業が軌道に乗り出して、かなりの利益をあげだしているからだ。
ロイス父さんやアカサたち、商会の部下たちから聞いた限りでもそれなりの妨害が入っている。
正直、面倒だ。
俺は商会を運営したいわけでも、そういう経済争いをしたいわけでもない。ただ、物を作っていたいだけなのだ。
だからそういうのが得意そうなバインに全て押し付けて……ってこの話はいい。
ともかく、俺たちがツクルたちであると公爵令嬢であるルーシー様にバレてしまうと、その情報を盾にあれこれ面倒ごとに巻き込まれるのが確実なのだ。
とはいえ、もう手遅れだ。ルーシー様は強い確信を抱いて言っている。先ほどのアレは最後の確かめを行うためだったのだろう。
俺はライン兄さんを見やった。ライン兄さんは小さく頷いた。
同じ結論に達したらしい。
俺たちはため息を吐いて、ルーシー様に向かい直る。
「それで、仮に俺たちがそのツクルとやらだとして、ルーシー様は何を聞きたいので?」
「あくまでシラを切りたいのね。まぁ、いいわ。聞きたい事は一つ。貴方たちの流通網でハティア殿下の居場所が分からないかということよ」
「「え?」」
郵便事業の利権をよこせとか色々と言われるかと思ったのに、出てきたのはその言葉。
「何を驚いているの? わたくしは第二王女であるハティア殿下の支持をしているバールク公爵家の令嬢。今、一番欲しいのはハティア殿下の身柄だわ」
「国王様を脅すつもりで?」
「そんなことするわけないでしょう。子供ね。いえ、実際に子供だったわね」
ルーシー様は優雅にお茶を啜った。
「普通に心配なだけよ。それに来年にはわたくしも中等学園に入る予定。なのに、支持するハティア殿下の評判が悪かったら困るじゃない。このまま失踪されるとなると今後の政争に影響があるのよ」
「ぶっちゃけますね」
「貴方たちはこっちの方がいいでしょう?」
確かに。
「それにセオドラー様……いえ、ツクル様にも悪い話ではないですわよ。アイラ殿下と結ばれたいのであれば」
「むすっ! え、はっ!?」
ルーシー様の言葉に素っ頓狂な声をあげてしまった。
「いやいや、待ってよ。俺はアイラとそんな関係でもないし、そうなりたいともまったくっ」
「あら。収穫祭でそれはもう仲睦まじくダンスをしていたからてっきり」
「はえっ!?」
何で知っているのっ!?
あの時のアイラは義肢を身に着けていたし、クラリスさんにすらお墨付きをもらった魔導具で変装をしていた。
普段のアイラとは見た目が全く違っていた。絶対にバレるとは……
「あ、もしかして、その耳……」
「ええ。アイラ殿下がお持ちの両眼には遠く及ばずとも、わたくしは精霊様より片方の耳を授かったわ。姿形を偽る魔法など意味はなく、セオドラー様の葉擦れの魔力音も、アイラ殿下の清らかな泉の魔力音もしっかりと聴きましたもの」
ルーシー様はオーバーリアクションをする。
「それにしても気が付いた時は驚きましたわ。アイラ殿下が収穫祭にいたのもですけれど、何よりも両足で地面に立ち、両手でセオドラー様の手を握りしめていたことに。そしてそれを可能とした、ツクルの魔道具師としての才覚にも」
欠けたクッキーを空に掲げながら、ルーシー様は言う。
「確かに天才のツクル様であれば、空の果て。月にも行くことができるのでしょうね」
「生誕祭の……」
「ええ。あの時から、気になっていたのよ。わたくしの魔法の氷を溶かした時の魔力の音は魔法とは違うとても不可思議でしたわ。それが魔術だと知ったのは収穫祭の時。そして、世間を騒がせる天才魔道具師のツクルが使う魔導術式とその魔術には大きな類似点もあった」
……そこから俺の存在を推察されたのか。
あ、ライン兄さん。「セオが迂闊だったせいでバレたんじゃん」とか言わんばかりの目で見ないでよ!
「まぁ、ラインヴァント様がガンサク様だということは以前から知っていたので、簡単にセオドラー様にたどり着きましたわ」
「ちょっ! ライン兄さんのせいじゃん! 俺悪くないじゃん!」
「い、いや、え、はぁっ!? ぼ、僕わるくないし! っというか、僕に関してはバレる要素なんて一切――」
「サインですわよ」
「え?」
「三年前にラインヴァント様が生誕祭で王都にいらっしゃった時、エドガー様の勧めでハティア殿下に絵を描いたでしょう?」
「あ」
ライン兄さんが間抜けな声をあげた。
「ガンサク様が最初にオークションに出した絵は『ガンサク』になる以前に描いたものだったのでしょうね。ハティア殿下に贈られた絵のサインと一致していましたわ」
「ライン兄さんのバカ! 粗忽者! あれでしょ! 変にひねくれた考えで、一番自信がない落書きを出品したあれでしょ!」
「うっ! だ、だって、ガンサクとしてじゃなくて、ラインの時に思い思いに描いた絵がどれだけ評価されるか知りたかったんだもん! まぁ、結局、ラインもガンサクもどっちも同じだって分かったからどうでもよくなったけど」
「良くないじゃん! ボロだしてるじゃん!」
ライン兄さんは賢いのになんでこう間抜けなんだろう。
「どっちもボロを出していると思いますけれども。子供らしくて可愛らしいですわよ」
「……ルーシー様、性格変わっていませんか?」
「……わたくしもこの片耳が安定してから変わったのよ。彼女が貴方と出会って変わりだしたように」
「うん?」
「何でもないわ」
ともかく、とルーシー様は言った。
「貴族ではなく庶民の間に巡らせている郵便流通の情報網であれば、ハティア殿下の居場所を特定できると思ったのよ。そしてその支援をわたくしにさせていただきたい。要求はそれだけですわ」
「……俺たちだけでは判断しかねます」
「ええ。だから、既にロイス様に使いを送っているわ。もうそろそろ、来る頃かしら」
そしてルーシー様の言う通り、ロイス父さんがやってきた。
ロイス父さんはいずれバレると思っていたよ、と苦笑いしていた。どうやらルーシー様がエウから加護を授かった時点で、バレると確信していたらしい。
というか、ルーシー様ってエウから加護を頂いていたのか。瘴気が溢れた時に授けたんだな。
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