268 / 316
収穫祭と訪問客
環境が環境なので、素で忘れることがある。:the Jealousy and the disappointment
しおりを挟む
「とはいえ、ヂュエル様が仰ったように、魔力量で魔法を防いでいる魔物もいるわ。けど、それに対しても精密な魔力操作によって魔力密度を上げる事で対処できる」
驚愕するルーシー様やヂュエル様にアテナ母さんは言った。
「魔力操作。これが魔法、いえ、能力においても最も重要なのよ。逆に言えば、これさえあれば、魔力量がいくら少なかろうが、属性適性がいくら無かろうが、原理的にどんな魔物にもでも勝てるわ」
アテナ母さんはそう締めくくる。
そして驚きに呆然としていたルーシー様が思わずと言った様子で、アテナ母さんに尋ねた。
「な、何故、そこまで分かっているのに、その事実を公表しないのですかっ?」
「したわよ。十数年前くらいに、キチンと論文として。ちょうど、死之行進の前だったかしら? ただ、属性適性や魔力量が魔法の二強才能と謳われていたからね。あまり広がらなかったのよ。それに、高位の冒険者とかだと経験的にそれが分かるものだし、ヴィジット様やクシフォス様も薄々気づいてはいるのでしょう?」
「え、ええ。確かに。若い頃、死之行進で出兵した事があるので、その時、共に戦った者たちとの会話で」
「わ、私も父からそのような事を言われ……」
「でしょ?」
二人とも微妙な表情で頷いていた。たぶん、経験的には気が付いていたけど、社会的に魔力操作よりも属性適性と魔力量が強く謳われ、それに関する論文とか理論とかも多かったから、確信はなかったのだろう。
二人の様子に頷いたアテナ母さんは、「この街の住人なら大抵理解していると思うわよ?」と続けた。
ルーシー様とヂュエル様が愕然としていた。
「お、お父様はそのような事、一つも……」
「父上は何も……」
そういえば、ルーシー様の家であるバールク公爵家って強い魔法の才能を持つ公爵家だったけ?
それにヂュエル様のシュークリート侯爵家も、騎士としてかなりの武功のある家柄だったはず。
たぶん、なのに二人とも家の者から教えてもらえなかったことに、驚愕と少しの失望みたいなのがあったのだろう。
それに対してヴィジットさんがフォローする。
「ルーシー殿もヂュエル殿もあまり気を落とさぬように。風潮が風潮ですので、あまり伝えたがらない事も多いですし。かく言う私も、それを知っていた父から教えてもらっていませんでしたから」
……いつの間にか、暗黙の了解みたいなのになってるのかな?
今は違うが、昔はこの国の貴族は死之行進で出兵することになっているから、その時に気が付け的な?
でも、魔力操作の練習をした方が、死ぬことが少なくなるし、広めようと思った人はいるとは思うんだけど……
あ、いや、貴族はいわゆる魔法権威で成り立っている部分もあるし、死之行進の際、貴族が真っ先に矢面に立つのもそれが理由だ。
魔力操作は練習でどうにかなることも多いし、一応才能的な部分もあるが、アテナ母さんがいうには遺伝的なものではないらしいし。
だから、もし魔力操作という権威が生まれるとなると、貴族の優位性はもちろんのこと、国民に対しての精神的な安定性も少なくなる。
死之行進の時、貴族が真っ先に矢面に立ち、戦ってくれるからこそ、平民たちは安心してその後についていき、共に戦うことができる。
特に災害に立ち向かう上では、不安というのはかなりの厄介ものだし、自分たちが矢面に立たなければならない、という可能性より、非常時は誰かが矢面に立ってくれるというのは大きいはずだ。
…………う~ん。難しい話しだ。
けど、これから俺は魔術を普及させようとしている以上、たぶん、ここにぶつかる気がするんだよな。
いや、魔術だけじゃなくて、魔道具もだ。実験はかなり行い、それなりの成果だったり、法則とかも発見しているが、それを発表していない。
地球という歴史を知ってるからこそ、少し躊躇ってしまうのだ。
それにロイス父さんやアテナ母さんだって、いつまでもマキーナルト領にいるわけにはいかない。その場合、死之行進、つまりアダド森林に張っている結界がどうなるか。
それまでに、国民全員が死之行進に対して強い対抗手段を持ち、また不安などに対しての強いシステムを築けるかという不安もある
俺自身、表舞台に出たいとは思わないけど、ここら辺はどうにかしたいんだよな、とは思ってる。
それに、彼女の事も……
そんな事を考えていたら、アテナ母さんが俺の肩を揺さぶってきた。
「セオ! 聞いてるの!? セオ!」
「うぇ? アテナ母さん、どうしたの?」
「どうしたの? じゃないわよ。呼んでも全く反応しなかったんだから」
「あ、それはごめんなさい」
心配そうに眉を八の字にしたアテナ母さん。俺は少し申し訳なくなる。
それから周りを見れば、ルーシー様たちが、無属性魔法、〝描光〟で空中に、幾何学模様の絵を描いていた。どうやら、ロイス父さんが幾何学模様を空中に描き、ルーシー様たちにそれを真似させているらしい。
俺は首を傾げる。
「何をしてるの?」
「何って、魔力操作の練習よ」
「ああ、なるほど。確かに〝描光〟は魔力操作の練習にはなるか」
そう言いながら、俺は更に首を傾げる。
「けど、あれじゃない? 〝描光〟より〝魔力糸〟で編み物した方が、練習になると思うんだけど。空中への固定化がないから、その分常に自分で魔力を空中で安定しなきゃいけないし」
俺の言葉にアテナ母さんはやれやれと溜息を吐いた。
なんか、ムカつく。ジト目をアテナ母さんに向けると、アテナ母さんは顎に手を当てて、それからルーシー様の方へと歩き始める。
俺は無言でそれについていく。
「ルーシー様。少しよろしいかしら?」
「……分かりました」
ルーシー様は〝描光〟の行使をやめ、アテナ母さんに振り返る。アテナ母さんはルーシー様に頼む。
「ルーシー様は〝魔力糸〟は使えるかしら?」
「〝魔力糸〟というと、これですか?」
「ええ、それよ」
ルーシー様は透明に近い紫の魔力の糸を指先から放出した。アテナ母さんは頷き、それから自分も翡翠の魔力の糸をいくつも指先から放出して、それを器用に動かして編みこみ始めた。
「これはできるかしら?」
「ッ……できるかと思います」
綺麗に編みこまれ、蝶の刺繍を空中に作り出したアテナ母さんを見て、ルーシー様は大きく息を飲む。
それから、ギッと歯を食いしばるような表情をし、アテナ母さんの真似をし始める。
「クッ」
ただ、上手くいかない。途中で〝魔力糸〟がほつれたり、切れたり。何度も失敗する。
その度にルーシー様の表情はどんどんと険しくなっていく。
それを見て、アテナ母さんはルーシー様を止める。
「ルーシー様。もう十分よ」
「ッ、しかし」
「焦ることはないわ。〝魔力糸〟の編みこみは難しいもの。今日、初めてやってそこまでできた方が上出来よ」
「ッ」
ルーシー様は悔しそうに下唇を噛んでいた。
……そうなのか。あれってかなり難しいのか。アテナ母さんとか、普通に街の人たちがやってるから簡単だと思ってたんだが……
あれ? もしかして、魔術ってかなりの難易度になるのでは?
だとすると、猶更魔力操作の訓練を小さい頃から……いや、なら、玩具として遊びながら魔力操作を習得できた方がもっといいのでは……
今度、そういう魔道具を作ってみるか。
そこまで考え、俺はアテナ母さんを見上げた。アテナ母さんは俺に頷く。
「分かったでしょ? 〝魔力糸〟は難しいのよ」
「うん」
そのやり取りを見て、ルーシー様は息を飲んだのだった。
驚愕するルーシー様やヂュエル様にアテナ母さんは言った。
「魔力操作。これが魔法、いえ、能力においても最も重要なのよ。逆に言えば、これさえあれば、魔力量がいくら少なかろうが、属性適性がいくら無かろうが、原理的にどんな魔物にもでも勝てるわ」
アテナ母さんはそう締めくくる。
そして驚きに呆然としていたルーシー様が思わずと言った様子で、アテナ母さんに尋ねた。
「な、何故、そこまで分かっているのに、その事実を公表しないのですかっ?」
「したわよ。十数年前くらいに、キチンと論文として。ちょうど、死之行進の前だったかしら? ただ、属性適性や魔力量が魔法の二強才能と謳われていたからね。あまり広がらなかったのよ。それに、高位の冒険者とかだと経験的にそれが分かるものだし、ヴィジット様やクシフォス様も薄々気づいてはいるのでしょう?」
「え、ええ。確かに。若い頃、死之行進で出兵した事があるので、その時、共に戦った者たちとの会話で」
「わ、私も父からそのような事を言われ……」
「でしょ?」
二人とも微妙な表情で頷いていた。たぶん、経験的には気が付いていたけど、社会的に魔力操作よりも属性適性と魔力量が強く謳われ、それに関する論文とか理論とかも多かったから、確信はなかったのだろう。
二人の様子に頷いたアテナ母さんは、「この街の住人なら大抵理解していると思うわよ?」と続けた。
ルーシー様とヂュエル様が愕然としていた。
「お、お父様はそのような事、一つも……」
「父上は何も……」
そういえば、ルーシー様の家であるバールク公爵家って強い魔法の才能を持つ公爵家だったけ?
それにヂュエル様のシュークリート侯爵家も、騎士としてかなりの武功のある家柄だったはず。
たぶん、なのに二人とも家の者から教えてもらえなかったことに、驚愕と少しの失望みたいなのがあったのだろう。
それに対してヴィジットさんがフォローする。
「ルーシー殿もヂュエル殿もあまり気を落とさぬように。風潮が風潮ですので、あまり伝えたがらない事も多いですし。かく言う私も、それを知っていた父から教えてもらっていませんでしたから」
……いつの間にか、暗黙の了解みたいなのになってるのかな?
今は違うが、昔はこの国の貴族は死之行進で出兵することになっているから、その時に気が付け的な?
でも、魔力操作の練習をした方が、死ぬことが少なくなるし、広めようと思った人はいるとは思うんだけど……
あ、いや、貴族はいわゆる魔法権威で成り立っている部分もあるし、死之行進の際、貴族が真っ先に矢面に立つのもそれが理由だ。
魔力操作は練習でどうにかなることも多いし、一応才能的な部分もあるが、アテナ母さんがいうには遺伝的なものではないらしいし。
だから、もし魔力操作という権威が生まれるとなると、貴族の優位性はもちろんのこと、国民に対しての精神的な安定性も少なくなる。
死之行進の時、貴族が真っ先に矢面に立ち、戦ってくれるからこそ、平民たちは安心してその後についていき、共に戦うことができる。
特に災害に立ち向かう上では、不安というのはかなりの厄介ものだし、自分たちが矢面に立たなければならない、という可能性より、非常時は誰かが矢面に立ってくれるというのは大きいはずだ。
…………う~ん。難しい話しだ。
けど、これから俺は魔術を普及させようとしている以上、たぶん、ここにぶつかる気がするんだよな。
いや、魔術だけじゃなくて、魔道具もだ。実験はかなり行い、それなりの成果だったり、法則とかも発見しているが、それを発表していない。
地球という歴史を知ってるからこそ、少し躊躇ってしまうのだ。
それにロイス父さんやアテナ母さんだって、いつまでもマキーナルト領にいるわけにはいかない。その場合、死之行進、つまりアダド森林に張っている結界がどうなるか。
それまでに、国民全員が死之行進に対して強い対抗手段を持ち、また不安などに対しての強いシステムを築けるかという不安もある
俺自身、表舞台に出たいとは思わないけど、ここら辺はどうにかしたいんだよな、とは思ってる。
それに、彼女の事も……
そんな事を考えていたら、アテナ母さんが俺の肩を揺さぶってきた。
「セオ! 聞いてるの!? セオ!」
「うぇ? アテナ母さん、どうしたの?」
「どうしたの? じゃないわよ。呼んでも全く反応しなかったんだから」
「あ、それはごめんなさい」
心配そうに眉を八の字にしたアテナ母さん。俺は少し申し訳なくなる。
それから周りを見れば、ルーシー様たちが、無属性魔法、〝描光〟で空中に、幾何学模様の絵を描いていた。どうやら、ロイス父さんが幾何学模様を空中に描き、ルーシー様たちにそれを真似させているらしい。
俺は首を傾げる。
「何をしてるの?」
「何って、魔力操作の練習よ」
「ああ、なるほど。確かに〝描光〟は魔力操作の練習にはなるか」
そう言いながら、俺は更に首を傾げる。
「けど、あれじゃない? 〝描光〟より〝魔力糸〟で編み物した方が、練習になると思うんだけど。空中への固定化がないから、その分常に自分で魔力を空中で安定しなきゃいけないし」
俺の言葉にアテナ母さんはやれやれと溜息を吐いた。
なんか、ムカつく。ジト目をアテナ母さんに向けると、アテナ母さんは顎に手を当てて、それからルーシー様の方へと歩き始める。
俺は無言でそれについていく。
「ルーシー様。少しよろしいかしら?」
「……分かりました」
ルーシー様は〝描光〟の行使をやめ、アテナ母さんに振り返る。アテナ母さんはルーシー様に頼む。
「ルーシー様は〝魔力糸〟は使えるかしら?」
「〝魔力糸〟というと、これですか?」
「ええ、それよ」
ルーシー様は透明に近い紫の魔力の糸を指先から放出した。アテナ母さんは頷き、それから自分も翡翠の魔力の糸をいくつも指先から放出して、それを器用に動かして編みこみ始めた。
「これはできるかしら?」
「ッ……できるかと思います」
綺麗に編みこまれ、蝶の刺繍を空中に作り出したアテナ母さんを見て、ルーシー様は大きく息を飲む。
それから、ギッと歯を食いしばるような表情をし、アテナ母さんの真似をし始める。
「クッ」
ただ、上手くいかない。途中で〝魔力糸〟がほつれたり、切れたり。何度も失敗する。
その度にルーシー様の表情はどんどんと険しくなっていく。
それを見て、アテナ母さんはルーシー様を止める。
「ルーシー様。もう十分よ」
「ッ、しかし」
「焦ることはないわ。〝魔力糸〟の編みこみは難しいもの。今日、初めてやってそこまでできた方が上出来よ」
「ッ」
ルーシー様は悔しそうに下唇を噛んでいた。
……そうなのか。あれってかなり難しいのか。アテナ母さんとか、普通に街の人たちがやってるから簡単だと思ってたんだが……
あれ? もしかして、魔術ってかなりの難易度になるのでは?
だとすると、猶更魔力操作の訓練を小さい頃から……いや、なら、玩具として遊びながら魔力操作を習得できた方がもっといいのでは……
今度、そういう魔道具を作ってみるか。
そこまで考え、俺はアテナ母さんを見上げた。アテナ母さんは俺に頷く。
「分かったでしょ? 〝魔力糸〟は難しいのよ」
「うん」
そのやり取りを見て、ルーシー様は息を飲んだのだった。
12
お気に入りに追加
841
あなたにおすすめの小説
異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
俺の召喚獣だけレベルアップする
摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話
主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った
しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった
それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する
そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった
この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉
神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく……
※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!!
内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません?
https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる