71 / 316
一年
着手の目的:this fall
しおりを挟む
工房が完成した時、俺は魔道具の制作において目標があった方がいいだろうと考えた。
そのため、前世では夢のまた夢、そしてロマンが詰まったメイドゴーレムが最適だと考えた。だってメイドゴーレムである。人がメイド服を切るのではなく、作られた命がメイドとして存在するのだ。ロマンしかない。
まぁ、それは置いといて、他にもラート町には高ランクの冒険者や引退した冒険者が多く住んでいる。彼らと話したりすることも多々あり、そこで感じたのはやはりこの世界は甘くないということだ。
魔法やら能力があるが、それでも魔物だっている。彼らは戦っていて命を落とすことだってたくさんある。そんな彼らの、特に引退した冒険者の話を聞くと、大抵怪我や欠損で冒険者を引退することを余儀なくされているそうだ。
怪我を治す魔法もあるが、適性を持つ人が少ない。また、魔道具やアーティファクトも少なく、結局治すことができない。
ここで、魔術やら俺が治すという手もあるかもしれないが、たぶんそれは意味がないと思う。たった一人や一部の力に依存するような構造を作るといつかは破綻してしまう。
だからこその魔道具である。
魔道具は前世でおける機械みたいなものだ。知識さえあれば誰でも作れるように設計されている。
そして俺が今までこの世界を見たことで感じたが、この世界は魔法や能力、アーティファクトなど技術によらない部分に頼りすぎていると感じる。確かにそれらも使いこなすということでは技術は必要だが、しかし、根本的に才能や運に依存してしまう。
それ故に魔道具は魔法や能力ほど重要視されていない。そもそも、魔道具の歴史は浅く、300年前を起源に発展していった。300年前では蔑視すらされていたのだ。それを変えたのはルール・エドガリスという人物である。
しかし、今でも魔道具の重要度はそこまで高くない。だが、理論として物事を組み立て、理屈上では誰もがそれを扱うことができるという可能性があるものに注視するべきだと俺は考えている。
その考えが正しいかどうかはさておき、それ故にまずはプロモーションもかねて、怪我や欠損で引退した冒険者が俺が作った魔道具によってもう一度戦えるまでにするというのが、メイドゴーレムのサブの目的であったりする。
冒険者は拠点を作ってもそこに留まることはない。旅をして情報を広めてくれる大きな存在である。彼らは大陸どころか世界中を旅するので情報の流動性が高いのだ。
ということで、魔道具の地位向上のためにも彼らに協力してもらうことにしたのだ。
もちろん、この計画はロイス父さんやソフィアたちにも話してある。俺一人で進められるものでもないからない。
しかし、今、俺によって発生した面倒事、特に魔術においての処理も手いっぱいだったらしく、ラート町全体の意思として、食い違いや行き違いも多少あったが、それでも順調な滑りだしとなり、ガビドや他の人に協力して今は初期段階の実験データをとっている。
ただ、ロイス父さんやアテナ母さん、ソフィアがとても協力的だったのは妙だった。なんか、丁度いいっていう感じが透けて見えていた。
俺の知らないところで別の何かが動いている気がするが、ロイス父さんたちのことである。悪いことにはならないと思っているのでそこまで気にしていない。
まぁ、そんなこんなでここ二カ月間はライン兄さんの研究の手伝いを息抜きに、義肢、特に義手の制作に取り組んでいた。
Φ
「終わったよ」
「そうですか。ありがとうございます、セオ様」
おかしなところはないか義手をばらして点検し、そして丁寧に掃除した。それから、現時点で修正可能な簡易な改良を施し、ガビドの右腕に付けなおした。
計数時間。もうすでに夕暮れ時だ。
ただ、まだまだ義手は作り始めたばかりでとても出来が悪かったりする。前世の筋電義手のような性能に近い感じに持っていきたいのだが、とても遠い。
専門的な議論ができる研究仲間がいればいいのだが、生憎、そこまでの人はいない。ガビドは魔法については高い知見を持っているが、魔道具については普通である。アテナ母さんは最近は別件で忙しく、また、魔法の方が専門なのでどうも違う。
そもそも、俺は魔道具を独学で学んでいるにとても近いので、その道の専門家に教わってみたいと思うが、アテナ母さんが言うには普通の人では相手にならないとかなんとか。
難しいのである。
「はぁ」
「どうされましたか、セオ様」
「いや、義手の件で生き詰まっていてね。現時点での俺の実力だと、その義手は改良はできても改造はできないんだよ。俺の知識や経験、発想の不足で新たに作り直すことができないんだよね」
ガビドは少し考え込みながらうなずいた。
「なるほど。……しかしそれは心配ないかもしれません」
「どういうこと?」
「あくまで噂ですが、アテナ様の元冒険者パーティ仲間であるクラリス様がこの大陸にいらっしゃるそうです。ですので、もしかしたらこの町に訪れるかもしれません。アテナ様とも仲がよろしいらしいですし、彼女は高名な錬金術師でもありますから、セオ様の力になると思いますよ」
ああ、クラリスさんがいたか。そういえば、まだ“白尋の目”とかのお礼をきちんと言えてなかったな。アテナ母さんが手紙で伝えたと言っていたが、どちらにしろ直接伝えた方がいいだろう。
「確かに。もしかしたら、力になってくれるかもしれない。ありがとう、ガビド。アテナ母さん経由で手紙を送って聞いてみるよ。忙しい身だからもしかしたら、無理かもしれないけど」
「いえいえ。それにクラリス様は子供好きとしても有名です。確実に力になってくれると思いますよ」
へぇー、そうなんだ。ああ、そういえばアテナ母さんから聞いたけど、孤児院をいくつか運営しているだったけな?
「まぁともかく、帰ったら聞いてみるよ。それと次回はいつ頃がよさそう?」
「いつでも結構ですよ。引退した爺ですので暇を持て余していますから」
今日は義手の点検で時間を使い過ぎた。も少しで門限に近づいている。
「じゃあ、具体的な日時は追って連絡するけど、三週間後くらいになると思うよ」
「わかりました」
「あ、それと今度は今つけている義手を新しい義手に取り替える予定だから、屋敷の方だと思う」
「……わかりました」
あ、緊張しているな。ガビドは魔法使いだからアテナ母さんに憧れている部分が多分にあるんだ。前々回の定例でガビドを屋敷に呼んだときは緊張とアテナ母さんと話せた喜びでおかしな感じになっていたし。
まぁ、大丈夫だろう。
「じゃあ、また今度ね」
「ええ、また今度です」
俺はコーヒー代をテーブルの上において急いで席を立った。最近、アテナ母さんを怒らせ過ぎたので、門限が厳しくなっているのだ。
遅れると怖い。
なので、俺は走った。走って走った。
夜の帳が落ち始め、町はより一層賑やかになっていた。しかし、俺はそれを気にする余裕もなく、走った。
ぶっちゃけ、今回は義手の改良まではするつもりはなかったのだ。情報を交換して、点検するだけで終わりのはずだった。しかし、問題点があったからには最低限の改良はしなければならないと思った。
しょうがない。これはしょうがないことなのである。そんな言い訳を誰にするでもなく、心の中で呟きながら俺は走った。
Φ
「久方振りかの、この光景を目にするのは」
夜の帳が完全に落ち、夜天に星々が輝いていた頃。すでに丸坊主となった穀倉地帯の丘で、一人の美女がラート町を見下ろしていた。
そのため、前世では夢のまた夢、そしてロマンが詰まったメイドゴーレムが最適だと考えた。だってメイドゴーレムである。人がメイド服を切るのではなく、作られた命がメイドとして存在するのだ。ロマンしかない。
まぁ、それは置いといて、他にもラート町には高ランクの冒険者や引退した冒険者が多く住んでいる。彼らと話したりすることも多々あり、そこで感じたのはやはりこの世界は甘くないということだ。
魔法やら能力があるが、それでも魔物だっている。彼らは戦っていて命を落とすことだってたくさんある。そんな彼らの、特に引退した冒険者の話を聞くと、大抵怪我や欠損で冒険者を引退することを余儀なくされているそうだ。
怪我を治す魔法もあるが、適性を持つ人が少ない。また、魔道具やアーティファクトも少なく、結局治すことができない。
ここで、魔術やら俺が治すという手もあるかもしれないが、たぶんそれは意味がないと思う。たった一人や一部の力に依存するような構造を作るといつかは破綻してしまう。
だからこその魔道具である。
魔道具は前世でおける機械みたいなものだ。知識さえあれば誰でも作れるように設計されている。
そして俺が今までこの世界を見たことで感じたが、この世界は魔法や能力、アーティファクトなど技術によらない部分に頼りすぎていると感じる。確かにそれらも使いこなすということでは技術は必要だが、しかし、根本的に才能や運に依存してしまう。
それ故に魔道具は魔法や能力ほど重要視されていない。そもそも、魔道具の歴史は浅く、300年前を起源に発展していった。300年前では蔑視すらされていたのだ。それを変えたのはルール・エドガリスという人物である。
しかし、今でも魔道具の重要度はそこまで高くない。だが、理論として物事を組み立て、理屈上では誰もがそれを扱うことができるという可能性があるものに注視するべきだと俺は考えている。
その考えが正しいかどうかはさておき、それ故にまずはプロモーションもかねて、怪我や欠損で引退した冒険者が俺が作った魔道具によってもう一度戦えるまでにするというのが、メイドゴーレムのサブの目的であったりする。
冒険者は拠点を作ってもそこに留まることはない。旅をして情報を広めてくれる大きな存在である。彼らは大陸どころか世界中を旅するので情報の流動性が高いのだ。
ということで、魔道具の地位向上のためにも彼らに協力してもらうことにしたのだ。
もちろん、この計画はロイス父さんやソフィアたちにも話してある。俺一人で進められるものでもないからない。
しかし、今、俺によって発生した面倒事、特に魔術においての処理も手いっぱいだったらしく、ラート町全体の意思として、食い違いや行き違いも多少あったが、それでも順調な滑りだしとなり、ガビドや他の人に協力して今は初期段階の実験データをとっている。
ただ、ロイス父さんやアテナ母さん、ソフィアがとても協力的だったのは妙だった。なんか、丁度いいっていう感じが透けて見えていた。
俺の知らないところで別の何かが動いている気がするが、ロイス父さんたちのことである。悪いことにはならないと思っているのでそこまで気にしていない。
まぁ、そんなこんなでここ二カ月間はライン兄さんの研究の手伝いを息抜きに、義肢、特に義手の制作に取り組んでいた。
Φ
「終わったよ」
「そうですか。ありがとうございます、セオ様」
おかしなところはないか義手をばらして点検し、そして丁寧に掃除した。それから、現時点で修正可能な簡易な改良を施し、ガビドの右腕に付けなおした。
計数時間。もうすでに夕暮れ時だ。
ただ、まだまだ義手は作り始めたばかりでとても出来が悪かったりする。前世の筋電義手のような性能に近い感じに持っていきたいのだが、とても遠い。
専門的な議論ができる研究仲間がいればいいのだが、生憎、そこまでの人はいない。ガビドは魔法については高い知見を持っているが、魔道具については普通である。アテナ母さんは最近は別件で忙しく、また、魔法の方が専門なのでどうも違う。
そもそも、俺は魔道具を独学で学んでいるにとても近いので、その道の専門家に教わってみたいと思うが、アテナ母さんが言うには普通の人では相手にならないとかなんとか。
難しいのである。
「はぁ」
「どうされましたか、セオ様」
「いや、義手の件で生き詰まっていてね。現時点での俺の実力だと、その義手は改良はできても改造はできないんだよ。俺の知識や経験、発想の不足で新たに作り直すことができないんだよね」
ガビドは少し考え込みながらうなずいた。
「なるほど。……しかしそれは心配ないかもしれません」
「どういうこと?」
「あくまで噂ですが、アテナ様の元冒険者パーティ仲間であるクラリス様がこの大陸にいらっしゃるそうです。ですので、もしかしたらこの町に訪れるかもしれません。アテナ様とも仲がよろしいらしいですし、彼女は高名な錬金術師でもありますから、セオ様の力になると思いますよ」
ああ、クラリスさんがいたか。そういえば、まだ“白尋の目”とかのお礼をきちんと言えてなかったな。アテナ母さんが手紙で伝えたと言っていたが、どちらにしろ直接伝えた方がいいだろう。
「確かに。もしかしたら、力になってくれるかもしれない。ありがとう、ガビド。アテナ母さん経由で手紙を送って聞いてみるよ。忙しい身だからもしかしたら、無理かもしれないけど」
「いえいえ。それにクラリス様は子供好きとしても有名です。確実に力になってくれると思いますよ」
へぇー、そうなんだ。ああ、そういえばアテナ母さんから聞いたけど、孤児院をいくつか運営しているだったけな?
「まぁともかく、帰ったら聞いてみるよ。それと次回はいつ頃がよさそう?」
「いつでも結構ですよ。引退した爺ですので暇を持て余していますから」
今日は義手の点検で時間を使い過ぎた。も少しで門限に近づいている。
「じゃあ、具体的な日時は追って連絡するけど、三週間後くらいになると思うよ」
「わかりました」
「あ、それと今度は今つけている義手を新しい義手に取り替える予定だから、屋敷の方だと思う」
「……わかりました」
あ、緊張しているな。ガビドは魔法使いだからアテナ母さんに憧れている部分が多分にあるんだ。前々回の定例でガビドを屋敷に呼んだときは緊張とアテナ母さんと話せた喜びでおかしな感じになっていたし。
まぁ、大丈夫だろう。
「じゃあ、また今度ね」
「ええ、また今度です」
俺はコーヒー代をテーブルの上において急いで席を立った。最近、アテナ母さんを怒らせ過ぎたので、門限が厳しくなっているのだ。
遅れると怖い。
なので、俺は走った。走って走った。
夜の帳が落ち始め、町はより一層賑やかになっていた。しかし、俺はそれを気にする余裕もなく、走った。
ぶっちゃけ、今回は義手の改良まではするつもりはなかったのだ。情報を交換して、点検するだけで終わりのはずだった。しかし、問題点があったからには最低限の改良はしなければならないと思った。
しょうがない。これはしょうがないことなのである。そんな言い訳を誰にするでもなく、心の中で呟きながら俺は走った。
Φ
「久方振りかの、この光景を目にするのは」
夜の帳が完全に落ち、夜天に星々が輝いていた頃。すでに丸坊主となった穀倉地帯の丘で、一人の美女がラート町を見下ろしていた。
51
お気に入りに追加
841
あなたにおすすめの小説
異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
俺の召喚獣だけレベルアップする
摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話
主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った
しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった
それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する
そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった
この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉
神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく……
※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!!
内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません?
https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる