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09.何時もどこか爪の甘い皇帝陛下
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意志の強さが垣間見えるスッキリとした目鼻立ち、傲慢で不遜な口元。 美女の部類に入るのだろうが癖が強い……いや、凛々しい印象の顔立ちは少々男性的とも言え、男性側からは好き嫌いが分かれるだろうが、女性側からの人気はめっぽう高い。 このまま放置すれば、ヴィヴィにとって不利になるばかり、なんとかしなければならない。
ソファに座りながら、足元にいるベントソン伯爵夫人を眺めながらランヴァルドはボンヤリと考えていた。
ベントソン伯爵夫人は挑発するような視線を向け、生温かな手が焦らすようにユックリと指先で撫でるように男性器に触れ、そっと手で包み込んでくる。 男性の6割以上は、気丈な女性が全裸で膝をつき、男性器に触れるだけで、自尊心が満たされ、期待に股間を膨らませるだろう。
そんな他人事のように考えた。
かつて……10代前半の頃のランヴァルドもそうだった。
つい……これがヴィヴィだったらと考えれば、ピクリと股間のモノが反応してしまう。 いや、ソレはダメだ……そもそも、ヴィヴィがこういう……赤い唇が触れ、舌が付け根部分から舐められれば、濡れた柔らかな舌が這えば、思わずヴィヴィがと言う妄想と重なり、硬度を増してしまった。
さて……もっと現実的な事を考えよう。
彼女が自分で言ったように『夫の借金で追われている』と言う発言は、嘘と言う調査結果が出ている。 借金は本当だが、亡きベントソン伯爵が贅沢を好んだのではなく、そして正確に言うなら借金と言うのも正しくはない。 買掛金……いわゆる月末に支払いしますよと言う約束が、伯爵が亡くなった事により履行されず厄介な連中が動いたに過ぎない。
そして、その借金もベントソン伯爵夫人が逃げ出した後、亡き伯爵の弟によって支払いが完了していた。 そもそも、この膝をついて奉仕と言う名の嫌がらせをしている女が、亡き伯爵に買わせた物を売り払えば余裕で金は返せたのだ。
ちなみに……彼女が貴族の御夫人方に見せつけている王家の紋章入りの宝石は、偽物である。 本物はとっくの昔に彼女は売り払い……そしてソレを買い取った商人が王家に持ち込んできたため買い戻した。
幼い頃の俺が彼女に惚れていたかと言えば、そんなことはない……まぁ……性的行為に……いや、今はソレは関係なく、俺は彼女にせがまれ宝石を渡していたのは事実だが、自発的に物をくれてやるほど愛してもいた訳ではなく、せがまれて鬱陶しかったのと、行為の対価ぐらいのつもりで、価値のないものから与えていた。
彼女は他の仲間ともよろしくやっていたのだから、酷い男だ等との言われることもないはずだ。 ……それに、当時の彼女は、女性として魅力的な体とはいいがたく、ただ好奇心と欲求を満たしてくれていたに過ぎない。 当時つるんでいた連中もそうだろう。
それでも彼女を子供達の女王様をするには、十分なものを各々が与えていたのはたしかだろう。
言い訳がましいな……と心の中で呟く。
彼女は嘘つきであり、だが俺に近づくために嘘をついたと言うのは本当だろう。
では、俺に近づくためについた嘘はどこまでか? と言うことになる。
あの死亡した人気俳優は本当に婚約者だったのか?
調べさせようとしたが、彼の死を確認した数時間後にはその死体のみを残し、劇団員たちは公演期間が残っていたにもかかわらず王都を去っていた。 規模に関わらず劇団員は常に代役を準備しているものだが、彼等は劇場側に違約金を支払ってまで去っていったのだ。
そして死亡したとされる俳優は、顔面が完全に潰されており、彼の存在を保証したのは劇団員のみだった……。 死体は現在冷凍保存し、周辺の浮浪者や孤児、彼のファンから調査をしている。 こちらの感が正しければ、偽物だと遠くない未来に分かるだろう。
嘘ばかりの女だが、困ったことに南方連合との付き合いばかりは本当らしい。 と言っても、先日彼女を連れてきた『シェンク侯爵』を通じた外交官とであり、ベントソン伯爵夫人が他国へと出向いたと言う記録はない……。
とうのベントソン伯爵夫人は、一度は硬度を持つかと思われた男性器がふにゃりとなったことで、赤い唇で咥えこみ温かな口内で舌を使い、裏筋から先端、敏感な部分を余すと来なく刺激し、睾丸を指先でくすぐり、手のひらで包み込むように弄び、あらゆる刺激を与えてきていた。
正直、全く何も感じないと言えばウソにはなるが、気を逸らす事は可能だ。 むしろソレが出来ずに面倒くさい貴族達の相手などできるはずもない。 まぁ、ある意味コレも貴族との面倒な付き合いか……。
まぁ、それはさておき……。
彼女と南方連合との結びつき、いやシェンク侯爵との結びつきを調べる必要がある。 現状わかるのは彼等が商人として、良い関係を築いていると言うことだ。 ただし……商品となるのは『人』なのだが、この国では人身売買は禁じられており、就労斡旋と言う形で南方の人間を入れている。
ベントソン伯爵夫人が、南方からの侍女と護衛を連れている事で、興味を持った御夫人方も多く、夫たちが困惑していると言うのが耳に入った。
これは余り良い状況ではない。
何しろ南方の人間は、総じて身体が大きい。 大柄と言われるランヴァルドですら、南方の平均とされる身長よりも低いとされる。 そして腕力、瞬発力に長け、それこそ全身凶器と考えられる。
なにより、南方連合と言えば『欲しいものは奪え』と考える脳筋の集まり、彼等を支配するのは暴力、暴食、色欲、横暴であり、自らが何かを育み、作り出すと言う考えは根本的に備わっていないために常に周辺国を脅してくる厄介者だ。
ベントソン伯爵夫人の言動は……王宮に入り込み権力を得るための嘘と考えていい。 その先にあるのは、南方関係であることは間違いないだろう……。
それは突然におこった。
いや、もしかすると何らかの合図があったかもしれない。 だが、俺は考え事に耽っており気づいていなかったのだ。 気づいているなら扉を開かせなかった、いや少し待たせた。 例え来訪者が誰であれそうしただろう。
扉が開かれるガチャリとした音に、待てと声を上げようとすれば、ベントソン伯爵夫人が口に含んだ男性器に、歯を当ててきた。 それは甘噛み程度の加減で傷も残ることはないだろうが、十分な痛み。
「っっ」
口に含んだままニヤリと笑うベントソン伯爵夫人と、痛みで顔を歪ませるランヴァルド。
そして、開かれた扉の向こうには……ヴィヴィと筆頭侍女ペス、ヴィヴィ付きの護衛、そして宰相と報告に訪れるために来た信頼できる騎士団長たちだった。
その場にいた全員の時間が止まる。
「ぁ……ぇっと……」
最初に反応したのはヴィヴィだった。
正気を取り戻した者達の考えは、まるで同調系の魔法を決めているかのように『どうごまかせば!!』であり、その間にもヴィヴィの顔色はドンドン悪くなっていく。
「あの……」
「い、いや、これは」
「こんなこと、アナタには出来ないでしょう? これが大人の付き合いなのよ。 神が定めたと言う理由だけで甘やかされているお嬢ちゃん」
唾液に濡れテラテラした赤い唇を艶めかしく動かし、口を拭うさまは飲みきれなかった精液をぬぐうかのような誤解を与えたのはたしかである。 ベントソン伯爵夫人は語りながら、自らの裸体を見せつけるように立ち上がる。 体にはアチコチ赤い跡があった。
だが、その跡の1つだってランヴァルドがつけたものではない。
そんな言い訳を口にしようとするより早くヴィヴィが、視線を伏せたまま重々しい口調で告げる。
「ツガイだと言うことに私は甘え、陛下のお心を考えたことも無かったことお許しください」
ヴィヴィは走り去り、わずか遅れペスと護衛のために騎士、騎士団長の1人がヴィヴィの後を追った。 何しろ普段はとろいが神の加護を持って生まれた子である。 本気で逃げようとすればペスの手に負えるはずないのだ。
ランヴァルドは怒りのままに、ベントソン伯爵夫人の頭部を掴みテーブルに叩きつけ、冷ややかに騎士団長達に告げた。
「人目を避け、拷問用の地下牢に繋いでおけ」
ソファに座りながら、足元にいるベントソン伯爵夫人を眺めながらランヴァルドはボンヤリと考えていた。
ベントソン伯爵夫人は挑発するような視線を向け、生温かな手が焦らすようにユックリと指先で撫でるように男性器に触れ、そっと手で包み込んでくる。 男性の6割以上は、気丈な女性が全裸で膝をつき、男性器に触れるだけで、自尊心が満たされ、期待に股間を膨らませるだろう。
そんな他人事のように考えた。
かつて……10代前半の頃のランヴァルドもそうだった。
つい……これがヴィヴィだったらと考えれば、ピクリと股間のモノが反応してしまう。 いや、ソレはダメだ……そもそも、ヴィヴィがこういう……赤い唇が触れ、舌が付け根部分から舐められれば、濡れた柔らかな舌が這えば、思わずヴィヴィがと言う妄想と重なり、硬度を増してしまった。
さて……もっと現実的な事を考えよう。
彼女が自分で言ったように『夫の借金で追われている』と言う発言は、嘘と言う調査結果が出ている。 借金は本当だが、亡きベントソン伯爵が贅沢を好んだのではなく、そして正確に言うなら借金と言うのも正しくはない。 買掛金……いわゆる月末に支払いしますよと言う約束が、伯爵が亡くなった事により履行されず厄介な連中が動いたに過ぎない。
そして、その借金もベントソン伯爵夫人が逃げ出した後、亡き伯爵の弟によって支払いが完了していた。 そもそも、この膝をついて奉仕と言う名の嫌がらせをしている女が、亡き伯爵に買わせた物を売り払えば余裕で金は返せたのだ。
ちなみに……彼女が貴族の御夫人方に見せつけている王家の紋章入りの宝石は、偽物である。 本物はとっくの昔に彼女は売り払い……そしてソレを買い取った商人が王家に持ち込んできたため買い戻した。
幼い頃の俺が彼女に惚れていたかと言えば、そんなことはない……まぁ……性的行為に……いや、今はソレは関係なく、俺は彼女にせがまれ宝石を渡していたのは事実だが、自発的に物をくれてやるほど愛してもいた訳ではなく、せがまれて鬱陶しかったのと、行為の対価ぐらいのつもりで、価値のないものから与えていた。
彼女は他の仲間ともよろしくやっていたのだから、酷い男だ等との言われることもないはずだ。 ……それに、当時の彼女は、女性として魅力的な体とはいいがたく、ただ好奇心と欲求を満たしてくれていたに過ぎない。 当時つるんでいた連中もそうだろう。
それでも彼女を子供達の女王様をするには、十分なものを各々が与えていたのはたしかだろう。
言い訳がましいな……と心の中で呟く。
彼女は嘘つきであり、だが俺に近づくために嘘をついたと言うのは本当だろう。
では、俺に近づくためについた嘘はどこまでか? と言うことになる。
あの死亡した人気俳優は本当に婚約者だったのか?
調べさせようとしたが、彼の死を確認した数時間後にはその死体のみを残し、劇団員たちは公演期間が残っていたにもかかわらず王都を去っていた。 規模に関わらず劇団員は常に代役を準備しているものだが、彼等は劇場側に違約金を支払ってまで去っていったのだ。
そして死亡したとされる俳優は、顔面が完全に潰されており、彼の存在を保証したのは劇団員のみだった……。 死体は現在冷凍保存し、周辺の浮浪者や孤児、彼のファンから調査をしている。 こちらの感が正しければ、偽物だと遠くない未来に分かるだろう。
嘘ばかりの女だが、困ったことに南方連合との付き合いばかりは本当らしい。 と言っても、先日彼女を連れてきた『シェンク侯爵』を通じた外交官とであり、ベントソン伯爵夫人が他国へと出向いたと言う記録はない……。
とうのベントソン伯爵夫人は、一度は硬度を持つかと思われた男性器がふにゃりとなったことで、赤い唇で咥えこみ温かな口内で舌を使い、裏筋から先端、敏感な部分を余すと来なく刺激し、睾丸を指先でくすぐり、手のひらで包み込むように弄び、あらゆる刺激を与えてきていた。
正直、全く何も感じないと言えばウソにはなるが、気を逸らす事は可能だ。 むしろソレが出来ずに面倒くさい貴族達の相手などできるはずもない。 まぁ、ある意味コレも貴族との面倒な付き合いか……。
まぁ、それはさておき……。
彼女と南方連合との結びつき、いやシェンク侯爵との結びつきを調べる必要がある。 現状わかるのは彼等が商人として、良い関係を築いていると言うことだ。 ただし……商品となるのは『人』なのだが、この国では人身売買は禁じられており、就労斡旋と言う形で南方の人間を入れている。
ベントソン伯爵夫人が、南方からの侍女と護衛を連れている事で、興味を持った御夫人方も多く、夫たちが困惑していると言うのが耳に入った。
これは余り良い状況ではない。
何しろ南方の人間は、総じて身体が大きい。 大柄と言われるランヴァルドですら、南方の平均とされる身長よりも低いとされる。 そして腕力、瞬発力に長け、それこそ全身凶器と考えられる。
なにより、南方連合と言えば『欲しいものは奪え』と考える脳筋の集まり、彼等を支配するのは暴力、暴食、色欲、横暴であり、自らが何かを育み、作り出すと言う考えは根本的に備わっていないために常に周辺国を脅してくる厄介者だ。
ベントソン伯爵夫人の言動は……王宮に入り込み権力を得るための嘘と考えていい。 その先にあるのは、南方関係であることは間違いないだろう……。
それは突然におこった。
いや、もしかすると何らかの合図があったかもしれない。 だが、俺は考え事に耽っており気づいていなかったのだ。 気づいているなら扉を開かせなかった、いや少し待たせた。 例え来訪者が誰であれそうしただろう。
扉が開かれるガチャリとした音に、待てと声を上げようとすれば、ベントソン伯爵夫人が口に含んだ男性器に、歯を当ててきた。 それは甘噛み程度の加減で傷も残ることはないだろうが、十分な痛み。
「っっ」
口に含んだままニヤリと笑うベントソン伯爵夫人と、痛みで顔を歪ませるランヴァルド。
そして、開かれた扉の向こうには……ヴィヴィと筆頭侍女ペス、ヴィヴィ付きの護衛、そして宰相と報告に訪れるために来た信頼できる騎士団長たちだった。
その場にいた全員の時間が止まる。
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最初に反応したのはヴィヴィだった。
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「あの……」
「い、いや、これは」
「こんなこと、アナタには出来ないでしょう? これが大人の付き合いなのよ。 神が定めたと言う理由だけで甘やかされているお嬢ちゃん」
唾液に濡れテラテラした赤い唇を艶めかしく動かし、口を拭うさまは飲みきれなかった精液をぬぐうかのような誤解を与えたのはたしかである。 ベントソン伯爵夫人は語りながら、自らの裸体を見せつけるように立ち上がる。 体にはアチコチ赤い跡があった。
だが、その跡の1つだってランヴァルドがつけたものではない。
そんな言い訳を口にしようとするより早くヴィヴィが、視線を伏せたまま重々しい口調で告げる。
「ツガイだと言うことに私は甘え、陛下のお心を考えたことも無かったことお許しください」
ヴィヴィは走り去り、わずか遅れペスと護衛のために騎士、騎士団長の1人がヴィヴィの後を追った。 何しろ普段はとろいが神の加護を持って生まれた子である。 本気で逃げようとすればペスの手に負えるはずないのだ。
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