19 / 36
前編
19
しおりを挟む
広い窓から月明りが注ぐ大きなベッドには、ホリーが多くの獣と共に眠っていた。
扉の影に隠れるように、ラスティはホリーを眺める。
窓の外には獣の気配。
ラスティは切なく眺めていた。
滑らかなシーツの上を流れるプラチナブロンドの長い髪は優しい月の光のようだった。
愛おしくて……愛らしい。
なんて、可愛いんだ。
騎士になると誓い王都に出る以前。
私は彼女を見ていなかった。
母の後ろに彼女を見て、彼女を通して母を見ていた。
なんて……愚かな事をしてしまったんだろうか?
もし、間違わなければ……あの獣達がいる場所は、私の居場所だったのに……。
激しい後悔で頭がオカシクなりそうだった。
小さく繊細で可憐……。
守るべき子なはずだった。
窓の外を眺めた。
カーテンレールを狙い……金属の玉を連続で指ではじいてカーテンを落下させた。 カーテンが落下する僅かな間、ラスティはホリーを抱き奪った。
柔らかく滑らかな肌。
母への喪に服している彼女は、黒い服しか着ていないが、眠っている時は違うらしい……。 柔らかな布地をレースのように重ねたナイトドレスは、凛とした喪服姿とは違う無防備な姿。
「私の、お姫様」
小さな……涙に濡れたような掠れ声。
ラスティはホリーを連れ、窓が少なく狭い不人気の客間に入り込み、ベッドにそっと寝かせた。
「う~ん」
小さな呻き声が愛らしくて、顔に触れる髪をそっと避ける。
鼓動が……早い。
戦場で駆け回るよりも、重く大きな大剣を振り回すよりも息が乱れ鼓動が早くなる。
初めて……欲情を覚えた。
ずっと戦う事だけを追って来たのに。
ずっと強さを求め続けていたのに。
カミラは騎士団内で人気で……相手構わず関係を持った。 他の男に甘い声をかけられ、チラリと自分を覗き見ながら、それでも他の男に笑いかける。 揺れる明かりがチカチカと……彼女を輝かせ、彼女を中心に笑いあう声だけが聞こえ……そこから外れた所に一人いる自分が笑われているような気がして、苛立ち、怒りが沸き上がり……カミラに触れる者達への憎しみが沸いた。 命を助け合った仲間だと言うのにだ……。
追い詰められた私を救ってくれたのが……学生時代の仲間だった……。 彼等は無事に戻さなければ……公爵家のカミラのゴタゴタに巻き込み過ぎた。
そう……私は彼等を犠牲にしてはいけない。
だから……。
カミラを前に恋心と勘違いした気持ちとは全然違う甘く切ない思いに戸惑い、心が揺れる。 自分を軽蔑し睨みつける彼女を思い出せば苦しくて切なくなる。
そして……こんな風に、性的に、愛欲に、ホリーを見つめる自分を恥じた。
こんな事ダメだ。
いや、私は話をしたかっただけなんだ!!
自分に言い訳をする。
こんな気持ちになるのは……きっとホリーが私の運命だから。
話を……。
そう思いながら、ホリーの髪に触れ口づける。
ユックリとホリーの瞳が開く。
人形のような彼女に命が芽吹く。
「ぇ、何……なんで」
混乱した様子に混ざるラスティへの拒絶。
ラスティは顔を顰めた。
好かれたい。
愛されたい。
「だっ!!(れか、助けて)」
叫びそうになるホリーの口をラスティは塞いだ。
「シーシーシー。 別に傷をつけよう等と考えてはいない。 ただ、二人で話をしたかった。 それだけなんだ」
ホリーは頷いて見せた。
繊細で儚い姿、その瞳に凛々しく厳しい光が宿りラスティを見据える。
「それで」
「まずは、謝らせてくれ」
「何度も謝ってもらっているわ。 私が欲しいのはそんな言葉ではないの。 私は、穏やかに日々を過ごしたい。 それだけ、ソレを邪魔しなければ……あの女を連れて王都に戻って二度と顔を見せないでくれればソレでいい」
「そんな、そんな言葉を聞きたかったわけじゃない!!」
「だけど、ソレが全てよ。 全ては、あなたが、あの女を連れて来た事で始まった。 命を奪おうとした……うっ……」
獣人の子供達を人の姿にして、獣に戻れないよう薬を焚き、そしてカミラは八つ裂きにした。 痛みを告げる叫び、助けを求める声と瞳……ソレを思い出したホリーは嗚咽交じりに泣きだした。
泣いた。
「ど、どうした……」
おろおろとするラスティに、
「あなたのせいよ!! あなたが、あなたが……あんな女を連れて来たから!! だから……獣人の子が沢山殺された。 私への嫌がらせに、私は本当に殺せるんだと見せつけるために子供が殺されたのよ!!」
「ごめん……悪かった……」
ラスティはソレしか言えなかった。
「ごめん……カミラの罪は償わせよう。 仲間が、彼女の罪を暴いて来た。 私が責任を取って始末する」
「あなた馬鹿なの? 彼女は騎士でしょう? 騎士なら背後に貴族がいるわ。 それも、きっと彼女に相応しい貴族が……だから私は……あの場で彼女に戦いを挑めなかったのよ!! そんな事も分からない訳!!」
「……すまない……」
「謝って欲しい訳じゃない!! 私に許されたいなら馬鹿を治しなさい!!」
「……」
困った様子で項垂れた。
母親に認められたくて、騎士の道を歩んだ。
なのに、結局は母が選んだホリーが正しかった。
そう思えば膝から力なく崩れ落ちた。
「彼女を捕らえ……罪状と共に王につきだそう……」
「本当に、王の元までたどり着き、あの!! 彼女の罪を明るみにでき罰を受けさせることができるの? 王の前で、あなたとカミラが並んだ時、あなたの味方になってもらえるの?」
「それは……」
自信が持てなかった。
「なら、どうすると言うんだ……」
「……分からないわ……」
「そうか……なら、私に任せてくれ……全てを終わらせる。 彼女を連れ込んだのは私だ……」
「そう言うところが嫌いだわ……本気で、そう思っているなら黙ってやりなさいよ!! 私にどうされたいの?! どう思われたいの!! 本気で謝罪する気がある訳!!」
そう言いながら睨むホリーの瞳は、私を嫌い、恐れ、そして……疑っていた。 信用など欠片も無かった。
真摯に語れば、謝罪をすれば、ホリーは喜んでくれると思っていた。
だが、違っていた。
恐怖を、怒りを、嫌悪を……可憐で美しい顔に浮かべ私を拒絶する。
「本当に悪いと思っている!! ずっと……戻らなかった事を後悔している!! 手紙を返さなかった事を悪かったと思っている!! 私は……母に認められたかった……母に認められている君が憎かった……だけど、分かったんだ。 君にあって、君を見つめて……君の言葉を聞いて……私が間違っていたと……」
「そうね……こんな時間に、突然に寝室に訪れると言うのは、色々と間違っていると思うわ」
ラスティが真剣になるほどに、ホリーは怯えその声は震える。
怖がらないでくれ!!
「私達は夫婦じゃないか!! 私が言いたいのは……君と言う運命の相手がいたにも拘らず、他の女に目移りした事だ。 私は……過去を謝罪したい。 そして、改めて君との関係をやり直したい」
運命だと……彼女が理解してくれれば……。
そのきっかけを与えれば、私の心が一瞬で変わってしまったように、きっと彼女の気持ちも……。
ラスティは口づけをするように、顔を近づけた。
扉の影に隠れるように、ラスティはホリーを眺める。
窓の外には獣の気配。
ラスティは切なく眺めていた。
滑らかなシーツの上を流れるプラチナブロンドの長い髪は優しい月の光のようだった。
愛おしくて……愛らしい。
なんて、可愛いんだ。
騎士になると誓い王都に出る以前。
私は彼女を見ていなかった。
母の後ろに彼女を見て、彼女を通して母を見ていた。
なんて……愚かな事をしてしまったんだろうか?
もし、間違わなければ……あの獣達がいる場所は、私の居場所だったのに……。
激しい後悔で頭がオカシクなりそうだった。
小さく繊細で可憐……。
守るべき子なはずだった。
窓の外を眺めた。
カーテンレールを狙い……金属の玉を連続で指ではじいてカーテンを落下させた。 カーテンが落下する僅かな間、ラスティはホリーを抱き奪った。
柔らかく滑らかな肌。
母への喪に服している彼女は、黒い服しか着ていないが、眠っている時は違うらしい……。 柔らかな布地をレースのように重ねたナイトドレスは、凛とした喪服姿とは違う無防備な姿。
「私の、お姫様」
小さな……涙に濡れたような掠れ声。
ラスティはホリーを連れ、窓が少なく狭い不人気の客間に入り込み、ベッドにそっと寝かせた。
「う~ん」
小さな呻き声が愛らしくて、顔に触れる髪をそっと避ける。
鼓動が……早い。
戦場で駆け回るよりも、重く大きな大剣を振り回すよりも息が乱れ鼓動が早くなる。
初めて……欲情を覚えた。
ずっと戦う事だけを追って来たのに。
ずっと強さを求め続けていたのに。
カミラは騎士団内で人気で……相手構わず関係を持った。 他の男に甘い声をかけられ、チラリと自分を覗き見ながら、それでも他の男に笑いかける。 揺れる明かりがチカチカと……彼女を輝かせ、彼女を中心に笑いあう声だけが聞こえ……そこから外れた所に一人いる自分が笑われているような気がして、苛立ち、怒りが沸き上がり……カミラに触れる者達への憎しみが沸いた。 命を助け合った仲間だと言うのにだ……。
追い詰められた私を救ってくれたのが……学生時代の仲間だった……。 彼等は無事に戻さなければ……公爵家のカミラのゴタゴタに巻き込み過ぎた。
そう……私は彼等を犠牲にしてはいけない。
だから……。
カミラを前に恋心と勘違いした気持ちとは全然違う甘く切ない思いに戸惑い、心が揺れる。 自分を軽蔑し睨みつける彼女を思い出せば苦しくて切なくなる。
そして……こんな風に、性的に、愛欲に、ホリーを見つめる自分を恥じた。
こんな事ダメだ。
いや、私は話をしたかっただけなんだ!!
自分に言い訳をする。
こんな気持ちになるのは……きっとホリーが私の運命だから。
話を……。
そう思いながら、ホリーの髪に触れ口づける。
ユックリとホリーの瞳が開く。
人形のような彼女に命が芽吹く。
「ぇ、何……なんで」
混乱した様子に混ざるラスティへの拒絶。
ラスティは顔を顰めた。
好かれたい。
愛されたい。
「だっ!!(れか、助けて)」
叫びそうになるホリーの口をラスティは塞いだ。
「シーシーシー。 別に傷をつけよう等と考えてはいない。 ただ、二人で話をしたかった。 それだけなんだ」
ホリーは頷いて見せた。
繊細で儚い姿、その瞳に凛々しく厳しい光が宿りラスティを見据える。
「それで」
「まずは、謝らせてくれ」
「何度も謝ってもらっているわ。 私が欲しいのはそんな言葉ではないの。 私は、穏やかに日々を過ごしたい。 それだけ、ソレを邪魔しなければ……あの女を連れて王都に戻って二度と顔を見せないでくれればソレでいい」
「そんな、そんな言葉を聞きたかったわけじゃない!!」
「だけど、ソレが全てよ。 全ては、あなたが、あの女を連れて来た事で始まった。 命を奪おうとした……うっ……」
獣人の子供達を人の姿にして、獣に戻れないよう薬を焚き、そしてカミラは八つ裂きにした。 痛みを告げる叫び、助けを求める声と瞳……ソレを思い出したホリーは嗚咽交じりに泣きだした。
泣いた。
「ど、どうした……」
おろおろとするラスティに、
「あなたのせいよ!! あなたが、あなたが……あんな女を連れて来たから!! だから……獣人の子が沢山殺された。 私への嫌がらせに、私は本当に殺せるんだと見せつけるために子供が殺されたのよ!!」
「ごめん……悪かった……」
ラスティはソレしか言えなかった。
「ごめん……カミラの罪は償わせよう。 仲間が、彼女の罪を暴いて来た。 私が責任を取って始末する」
「あなた馬鹿なの? 彼女は騎士でしょう? 騎士なら背後に貴族がいるわ。 それも、きっと彼女に相応しい貴族が……だから私は……あの場で彼女に戦いを挑めなかったのよ!! そんな事も分からない訳!!」
「……すまない……」
「謝って欲しい訳じゃない!! 私に許されたいなら馬鹿を治しなさい!!」
「……」
困った様子で項垂れた。
母親に認められたくて、騎士の道を歩んだ。
なのに、結局は母が選んだホリーが正しかった。
そう思えば膝から力なく崩れ落ちた。
「彼女を捕らえ……罪状と共に王につきだそう……」
「本当に、王の元までたどり着き、あの!! 彼女の罪を明るみにでき罰を受けさせることができるの? 王の前で、あなたとカミラが並んだ時、あなたの味方になってもらえるの?」
「それは……」
自信が持てなかった。
「なら、どうすると言うんだ……」
「……分からないわ……」
「そうか……なら、私に任せてくれ……全てを終わらせる。 彼女を連れ込んだのは私だ……」
「そう言うところが嫌いだわ……本気で、そう思っているなら黙ってやりなさいよ!! 私にどうされたいの?! どう思われたいの!! 本気で謝罪する気がある訳!!」
そう言いながら睨むホリーの瞳は、私を嫌い、恐れ、そして……疑っていた。 信用など欠片も無かった。
真摯に語れば、謝罪をすれば、ホリーは喜んでくれると思っていた。
だが、違っていた。
恐怖を、怒りを、嫌悪を……可憐で美しい顔に浮かべ私を拒絶する。
「本当に悪いと思っている!! ずっと……戻らなかった事を後悔している!! 手紙を返さなかった事を悪かったと思っている!! 私は……母に認められたかった……母に認められている君が憎かった……だけど、分かったんだ。 君にあって、君を見つめて……君の言葉を聞いて……私が間違っていたと……」
「そうね……こんな時間に、突然に寝室に訪れると言うのは、色々と間違っていると思うわ」
ラスティが真剣になるほどに、ホリーは怯えその声は震える。
怖がらないでくれ!!
「私達は夫婦じゃないか!! 私が言いたいのは……君と言う運命の相手がいたにも拘らず、他の女に目移りした事だ。 私は……過去を謝罪したい。 そして、改めて君との関係をやり直したい」
運命だと……彼女が理解してくれれば……。
そのきっかけを与えれば、私の心が一瞬で変わってしまったように、きっと彼女の気持ちも……。
ラスティは口づけをするように、顔を近づけた。
19
お気に入りに追加
1,727
あなたにおすすめの小説
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜
みおな
恋愛
伯爵令嬢のジュエルは、王太子であるシリウスから求婚され、王太子妃になるべく日々努力していた。
そんなある日、ジュエルはシリウスが一人の女性と抱き合っているのを見てしまう。
その日以来、何度も何度も彼女との逢瀬を重ねるシリウス。
そんなに彼女が好きなのなら、彼女を王太子妃にすれば良い。
ジュエルが何度そう言っても、シリウスは「彼女は友人だよ」と繰り返すばかり。
堂々と嘘をつくシリウスにジュエルは・・・
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
愛してしまって、ごめんなさい
oro
恋愛
「貴様とは白い結婚を貫く。必要が無い限り、私の前に姿を現すな。」
初夜に言われたその言葉を、私は忠実に守っていました。
けれど私は赦されない人間です。
最期に貴方の視界に写ってしまうなんて。
※全9話。
毎朝7時に更新致します。
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
稚拙ながらも投稿初日(11/21)から📝HOTランキングに入れて頂き、本当にありがとうございます🤗 今回初めてHOTランキングの5位(11/23)を頂き感無量です🥲 そうは言いつつも間違ってランキング入りしてしまった感が否めないのも確かです💦 それでも目に留めてくれた読者様には感謝致します✨
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる