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3章 罪、罰、お仕置き、そして恩賞

69.お仕置き 02

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 セシルの指は蜜に濡れてはいるが、硬く閉ざされた蜜壺から抜かれた。 圧迫感から解放され、安堵したように息を突けば、膝立ちを状態でセシルに支えられていた身体から支えが失われる。

 力なくグラリと倒れそうになる身体に助けはない。 むしろセシル殿下は、軽く背後から押し倒すように身体に触れ押した。 軽い力にも拘らずサーシャは、両腕をつき身体を支える。

「な、何?」

 セシルに秘部を丸出しに向ける羞恥に腰を下ろそうとすれば、お尻が叩かれた。 

 パンッと音が響いた。

「ご、ごめんなさい」

 反射的に謝ってしまうのは、過去……新魔法、奇抜な魔道具、色々な暴走結果としてお尻叩きが、お仕置きとして実行されたと言う実績があるから。

「お願い、ごめんなさい、ごめんなさい、痛くしないで……痛いのは嫌なの……ごめんなさい」

 謝りながらも、自分勝手だと思わずにいられなかった。

「大丈夫ですよ。 お利巧にしていたら、痛くはしませんよ」

 甘い囁きと、耳もとへの口づけ、チュッチュッと繰り返され方から、うなじ、下に降り背中へと口づけが落とされる。 それが鏡に映し出されていた。

 何をするのか?
 されるのか?

 閉鎖的な箱庭での生活には恋愛というものもなければ、性行為などというものもない。 ゼノン殿下が神官騎士にチョッカイを出した事から、あり得ない状況が起こっているけれど、本来であれば虜囚と性は無縁だ。

 だから、サーシャはこう言う事を知らない。
 でも、前世の記憶を持つ私は……そう言う事を知っている。

 期待と不安。

 セシル殿下の手が濡れた花弁を撫でてくる。

「お願い、見ないで……」

「なぜですか? あのままなら、大勢の人にアナタのココは見られていたのですよ? 肉を広げ、濡れた中までマジマジと見るものもいた事でしょう」

 ヌルリと2本の指が入れられ、中が広げられた。 指の先、間接部分の圧力に大きく息を飲んだ。

「あぁ、ドンドン溢れてくる」

 セシルが、中を覗き見て、息を吹きかければ、ぞくっとした感覚に泣きたくなった。

「本当に、呆れてしまいますよ」

 言われて泣きたくなる。 私の心情など考えもせずに、中の肉を広げるように引っかかれ、中を抉るように指が出し入れされた。

 ぐちゅぐちゅと蜜音が響く。

「ぁ、いや、ダメ……グチャグチャってしないで」

「しないでって言って、止めてもらえる訳がないでしょう」

「あん、な……に、おぉぜい、いるんだから、へん、な、こと、なるわけ、ない!!」

 往生際悪く訴えれば、セシル殿下の指はいっそう乱暴に私の内側を掻き混ぜ、ひっかき、ぐちゅぐちゅと蜜音を鳴らし、溢れる蜜を掻きだしてくる。

「あんなに大勢いたのですから、見られて喜ぶ人の1人や2人いるでしょう」

「パパが、つれて、逃げてくれる!!」

「さっきも言いましたが、無理ですよ。 ケントが紺騎士を連れていたのですから」

 セシルが白いお尻に歯を当て唾液をつけ舐めれば、うつ伏せ状態の背が揺れる。 未成熟な薄い尻ではあるが、快楽には遠い刺激。 それでも見せつけるように、鏡に映るセシルの嬉しそうな顔を見れば、快楽に幸福ともいうような気持が入り混じり考える事を放棄しそうになる。

 だけど、甘い陶酔に堕ちそうになる私を、セシルの声は、嫌な可能性を語り続ける事で引っ張り上げてくる。

「ケントも、さぞ喜んだでしょうね。 好色な変態に人前で犯されるアナタを見れば、人に見られ、理性が飛び、欲情に負けたアナタを次々と耐えきれなくなった者達が、自分も自分もと群がってくる。 それを見たケントは……、紺騎士達はどうするのでしょう?」

「いやっ」

「目の前で犯されるサーシャを目の当たりにして、守れなかったと悲痛に嘆くルーマ男爵にとっては一生の傷となるでしょうね」

「ぁ……」

 自分の身体なのに、他人事な感覚が消えた。 自分の行動が、人に与える影響を知って、初めてソレは現実的な危機感として認識した。

 急に恐怖が襲って来た。

 ケインであれば、その場にいる者達を煽っただろう。 私に恐怖と苦痛を与えるために、扇動しただろう。 そして、パパなら……。

「ごめんなさい」

 乾いた声で謝り、セシル殿下が弄りやすいよう上げていた腰を落とした。 愛液に濡れた指はスルリと抜け落ちる。

 パンッ

 尻を打つ音が響き、軽い悲鳴が上がった。

「確かに、アナタの愚かさを知らせるための行為ではありますが、コレはお仕置きでもあるのですよ? そう簡単に終わると思わないでください。 それとも……謝れば、簡単に止めてもらえる簡単な状況だと、まだそんな甘い事を考えているのですか?」

「ちがっ」

「なら、お尻を上げなさい」

 やわやわとお尻が撫でられ、痛みを伴わないようにぺちぺちと軽い音を立て触れられる。 私は痛みに怯えながらお尻を持ち上げた。

「いい子です」

 髪が撫でられ、背が舐められ、首筋にセシル殿下の唇が上がり、頬に軽く口づけられる。 蜜に濡れた肉の花弁が撫でられ、割れ目の先にある小さな熟れた実に、濡れた指先が触れれば、痛みを伴う快楽に、軽い悲鳴を漏らし、蜜を溢れさせた。

「こんなに溢れさせて……。 私も謝らなければいけないかもしれませんね。 こんなに淫乱な子なのに、何の処理も考えていなかったのですから、辛かったでしょう?」

 甘く優しい言葉、囁きは耳元でされ、耳が舐められ甘噛みされる。

「んっ、ぁ……ダメ、お願い、もうやめて」

「ソレは、大勢の人間にめちゃくちゃにされるのは良くて、私に抱かれるのは嫌だと言う事ですか?」

「ちがう!!」

 蕾と割れ目を撫でられ、中にいつ入れてもらえるかそう考えるだけで、溢れてくるのが分かる。 だけど、このままではただの淫乱娘で終わらせられる。 ソレだけは嫌だった。

「いや、こんなのは嫌だ。 セシル、お願い、抱っこして」

 幼い頃のように駄々っ子のように訴えるが、セシルは少し考えこみ。




 そして……

 拒絶した。

「ダメですよ。 まだ、アナタは快楽に左右されているだけ。 自分の罪を理解していないのですから」
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