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1章
06.危険な好奇心
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ユックリとお互いを確認しあうような口づけ。 甘い心地よさに、舌を伸ばし絡めあう。 息苦しさに身を引いたシェリルは、休息をとるようにうつむき息をついた。
「はふぅ……」
どこまでするつもりなんだろう。 そんな戸惑いがあった。 シェリルの性的知識は、令嬢達の秘密の茶会で耳にしたもので、その情報は曖昧なものでしかない。
眠っている皇子に薬を飲ませ、夢現の中に事を勧めるつもりでいた。 とりあえず股間のモノを硬くさせさえすれば、後は自分の中、奥深くまで突っ込めば、美形の皇子に処女を捧げた事になる。 その程度の事として認識してていた。
伏せた視線の先は、丁度ガウンを羽織った皇子の股間部分。 布地が大きく盛り上がっているのを見れば、この状況に興奮しているのが分かる。
薬を飲ませていないのに……こんなに大きくなるなんて……。 大きくても、自分の指2本分ぐらいだと思っていた。 秘密の茶会で、令嬢の何人かが指2本で丁寧に解されたと語っていたから。 女性のような外見の皇子であれば、指1本分ぐらいで済むのでは? なんて安易に考えて居た。
マテをさせられた従順な犬のようにシェリルは動けなくなっていれば、股間部分を凝視したようになっており、皇子が苦笑交じりに言う。
「気になるんだ?」
「ぇ?」
違うと言う言葉の前に、皇子はシェリルの手をとり、ガウンの中へと誘い、熱く硬い肉棒に触れさせる。 熱いソレはもっと……グロテスクなものを想像していたけれど、手に触れた感触は、硬く熱いサラリとしたさわり心地の良い肉。
指先で、手の平でその形を確かめるように上へと撫で上げる。
皇子の眉間が僅かに歪み熱い呼吸の音が聞こえるような気がした。
引っ掛かりを手に感じて、くるりとその周囲を指の腹で撫で、撫で上げてきた棒部分を握りこみ緩急をつけ刺激をあたえ、親指の先で膨らみのある部分を撫でる。 十二分に張り詰めているのは、手に触れただけにもわかった。 先端のくぼみから溢れる先走りが指先に触れれば、それを親指の腹ですくい張り詰めた部分を撫でていく。
「はぁ……」
皇子の熱い吐息が聞こえた。
「シェリル……。 君は、今、何をしているか理解しているのか?」
曇った声は怒っているかのように感じ、視線をあげ皇子の顔を見れば、潤んだ瞳、朱色の頬が愛らしくて、思わず見惚れ、そして気付けば微笑み、ちょっとした陶酔状態へと私は入っていく。
自分の手で、指先で、皇子の敏感な部分に触れる事が、殿下の美しい顔を甘い苦痛に歪ませていると思えば、それだけで……あぁ、いい思い出が出来た。 そう自己完結した。
「シェリル、君は……」
何か言おうとしたらしい声が上擦っているのは、今も皇子の肉棒部分を手のひらで優しく握りこみ、緩急をつけ上下させているからだろう。 こうするといいと言うのは、令嬢達の秘密のお茶会で語り合われる雑談から学んだ知識。
「皇子、気持ちいですか?」
愛らしく顔を歪ませる皇子に、ウットリとしながら言えば、涙ぐみつつもムッとした皇子が、私の手を引き離し、そして私を強引に抱き上げる。
「やっ、おち、落ちる」
「暴れると、本当に落としてしまうんだが」
そう言いながら私を運んだ皇子は、私をベッドの上に仰向けに落とし、覆いかぶさるように私の上に四つん這いになっていた。
はだけるガウンの中から、薄い筋肉に覆われた綺麗な肌が見えて、慌てて視線を逸らそうとすれば、アゴを掴むように顔が固定される。
「なっ、ん、でしょうか?」
「シェリル、経験は?」
そう問う皇子は、ものすごく不機嫌だった。
「はふぅ……」
どこまでするつもりなんだろう。 そんな戸惑いがあった。 シェリルの性的知識は、令嬢達の秘密の茶会で耳にしたもので、その情報は曖昧なものでしかない。
眠っている皇子に薬を飲ませ、夢現の中に事を勧めるつもりでいた。 とりあえず股間のモノを硬くさせさえすれば、後は自分の中、奥深くまで突っ込めば、美形の皇子に処女を捧げた事になる。 その程度の事として認識してていた。
伏せた視線の先は、丁度ガウンを羽織った皇子の股間部分。 布地が大きく盛り上がっているのを見れば、この状況に興奮しているのが分かる。
薬を飲ませていないのに……こんなに大きくなるなんて……。 大きくても、自分の指2本分ぐらいだと思っていた。 秘密の茶会で、令嬢の何人かが指2本で丁寧に解されたと語っていたから。 女性のような外見の皇子であれば、指1本分ぐらいで済むのでは? なんて安易に考えて居た。
マテをさせられた従順な犬のようにシェリルは動けなくなっていれば、股間部分を凝視したようになっており、皇子が苦笑交じりに言う。
「気になるんだ?」
「ぇ?」
違うと言う言葉の前に、皇子はシェリルの手をとり、ガウンの中へと誘い、熱く硬い肉棒に触れさせる。 熱いソレはもっと……グロテスクなものを想像していたけれど、手に触れた感触は、硬く熱いサラリとしたさわり心地の良い肉。
指先で、手の平でその形を確かめるように上へと撫で上げる。
皇子の眉間が僅かに歪み熱い呼吸の音が聞こえるような気がした。
引っ掛かりを手に感じて、くるりとその周囲を指の腹で撫で、撫で上げてきた棒部分を握りこみ緩急をつけ刺激をあたえ、親指の先で膨らみのある部分を撫でる。 十二分に張り詰めているのは、手に触れただけにもわかった。 先端のくぼみから溢れる先走りが指先に触れれば、それを親指の腹ですくい張り詰めた部分を撫でていく。
「はぁ……」
皇子の熱い吐息が聞こえた。
「シェリル……。 君は、今、何をしているか理解しているのか?」
曇った声は怒っているかのように感じ、視線をあげ皇子の顔を見れば、潤んだ瞳、朱色の頬が愛らしくて、思わず見惚れ、そして気付けば微笑み、ちょっとした陶酔状態へと私は入っていく。
自分の手で、指先で、皇子の敏感な部分に触れる事が、殿下の美しい顔を甘い苦痛に歪ませていると思えば、それだけで……あぁ、いい思い出が出来た。 そう自己完結した。
「シェリル、君は……」
何か言おうとしたらしい声が上擦っているのは、今も皇子の肉棒部分を手のひらで優しく握りこみ、緩急をつけ上下させているからだろう。 こうするといいと言うのは、令嬢達の秘密のお茶会で語り合われる雑談から学んだ知識。
「皇子、気持ちいですか?」
愛らしく顔を歪ませる皇子に、ウットリとしながら言えば、涙ぐみつつもムッとした皇子が、私の手を引き離し、そして私を強引に抱き上げる。
「やっ、おち、落ちる」
「暴れると、本当に落としてしまうんだが」
そう言いながら私を運んだ皇子は、私をベッドの上に仰向けに落とし、覆いかぶさるように私の上に四つん這いになっていた。
はだけるガウンの中から、薄い筋肉に覆われた綺麗な肌が見えて、慌てて視線を逸らそうとすれば、アゴを掴むように顔が固定される。
「なっ、ん、でしょうか?」
「シェリル、経験は?」
そう問う皇子は、ものすごく不機嫌だった。
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