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12.恐れるべきは熊でも呪いでもなく、ただの村人だった
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「よそ者が何の用だ!!」
大人たちが騒ぎ出し始め、子供達もヒステリックに余所者を排斥しようと怒鳴っていた。
熊に流れる魔力を確認したが、強固な獣の呪いが彼を守っていて、人以上、熊以上の強靭さと回復力を持って生きようと足掻いているのが分かる。 今、優先すべきは回復することよりも、これ以上傷を負わせない事。 となれば、直ぐにこの場を去るべきなのですが……。
「お嬢様、彼をお願いして宜しいでしょうか?」
言われる前に、私は精霊に願い、最近彼らが好んでいる木の実を食べていいよと許可した。 同時に熊を押しつぶしていた岩が砂となり崩れ去る。
「何をしたんだ!」
「何をするんだ!」
「悪魔を退治できるチャンスを不意にしやがって!!」
村の大人たちは口々に叫んだ。
「こいつらも悪魔の仲間だ!」
「ヤレ、やっちまえ!!」
「今なら悪魔も弱っている」
「相手は、軟弱そうな男1人だ」
ロトが身構えれば、ボソボソと熊が言う。
「村人に手を出すな」
「何よ、なら私達に殺されてやれっていう訳?」
熊の言い分に腹がたち、放置したいとロトに視線を向ければ、苦笑いで抑えるように我慢するようにとロトが視線で伝えてくる。
「魔女なら、それぐらい余裕だろう」
熊が言う。
ソレはソレで腹が立った。
だけど、彼を救うと言うなら彼の言う通り村人を相手しないのは、最善である。 私は溜息をつきながら、精霊に願った。 自分とロトと熊を宙に浮かせ、運んでくれるように、村人の攻撃を回避するだけなら3m程浮けば平気でしょう。
でも、私は村人が怖かったのだ。
おかしな話なのは分かる。 熊に腹を立て、村人を恐れる。 自分自身が分からない。 いや……熊とは会話が出来ると思うから自分の意図を組んでくれないと腹が立つのだ。 そして村人は自分の理解を超えていると、会話が通じない相手だと、その強硬を怖いと感じているのだ。
自分達の家が押し流され潰されているのに、人を襲い殺そうとするその精神、思考。 この国の人々の狂暴性、身勝手さ、そういうものに少しは慣れたと思ったのに、命の危険にあいながらも行うのは他者を傷つける事なのかと思えば、今まで以上の恐怖を感じたのだ。
私は急激な動きをさけ、4m、5mと徐々に高度を上げながら、熊の身体におそるおそる触れてみる。
「別に噛みつきはしない」
熊が荒い息と共につげる。
「余計な体力を使わない!!」
「余計な精神負担を与えたくない」
ボソボソとした声は、決して不快ではなかった。 長くゴワゴワした毛並みで傷が隠れて見えない。 熊は告げる。
「傷は、背中だ……。 感覚がない。 もし……動けなくなるようなら、殺してくれ」
「何を馬鹿なことを言っている!! お嬢様! 彼を治してやってください!! この一生をお嬢様にお仕えすると誓っても構いません」
「はくじょうな……やつ……だ」
熊が意識を失った。
「彼の住まいは、向こうです」
村の東側を覆う断崖絶壁の岩壁をロトが指さした。 私は言われた方向に移動しながら、あの村人と残したレピオスが遭遇した際の危険性を考え、彼を連れてきて欲しいと精霊に願う。
風がぐるりと自然風と雨を無視して巡ったかと思えば風精霊の1人が去って行き、幼い頃から共にいた風精霊の数人が私のフォローを続けてくれる。
遠くから眺めていた時は、その恰好から山小屋だと思ったが、その建物は人間よりも大きな熊が住まうからと言ってもかなり大きな建物に見えた。 熊の住まいの割に倉庫らしきものや、鳥小屋、馬小屋、牛小屋などが別途備えられており、今日の雨を予測していたのか、雨と風の対策まで万全な状態で行われている。
「お嬢様、あそこです」
私は精霊達に周辺の雨風を少し防いでくれるように頼んだ。 これはもう鍋パーティぐらい精霊達のために催さないとだめだなぁ……なんて考えれば風精霊達が張り切りだした。
まった!! アンタ達が張り切ると大変なことに!!
鶏小屋が飛んでいきそうになり、土の精霊がフォローする。
精霊は都合よくつかうものではないのだ。 ただ、彼等の愛情に感謝し共にいるだけ。 ソレが最も上手な付き合い方だと曾祖母は語っていた。 そして、大量の精霊に色々なお願いをしてソレが正しいことだと改めて思った。
玄関口。
私は、ロト……そして毛に水と泥がまみれぐちゃぐちゃになった熊にクリーン魔法を使う。 存在するだろう傷口を綺麗にしておくのも重要なことだ。
私は屋敷の中に、丁寧な風精霊を個人指名して助力を求める。 多分、ロトにもこの熊を運ぶだけの腕力はないでしょうから……。
屋敷の中は、華美ではないが人の生活様式は十分整っていたし、むしろ私の薬草庫や書庫などの隠れ空間よりも、余程綺麗だ。
『熊のが綺麗好き』
『シルフィは掃除下手だから』
『片付けが苦手なんです!』
ここは掃除と片付けの差とか、そういうことは横に捨てておく。
「お嬢様、彼の寝室はコチラです」
部屋は決して広くはなく、ベッドしか置かれていない。 私はそこに熊をうつ伏せで置くように頼んだ。
「さて、どうしようかしら?」
分厚い毛が身体を覆っていてケガが分からない。 いや、肉体に魔力を流せば、傷の隅々まで分かりはするのだけど……多分、彼を治療するには彼を一度人間に戻した方がいい。
呪いの元となる怨念は、王都中央に存在しており、王都から離れるごとに薄くなる。 そして、王族の血が濃ければ、強い獣に身体を取りつかれてしまい、その姿を変える。
曾祖母曰く、人間のように暮らしたいと言う獣の願いを叶えれば、何れ呪いは晴れるだろうと言うことだったが、実験例は聞いたことが無いので、その意見が正しいかどうかは分からない。
精霊が睨みを効かせる程度で引っ込む獣の怨念なら、既に彼は人型へと戻っているだろう。 そうしないのはかなり強い呪いで、王族でも直系の血筋なんだと予想できる。 まぁ、今はそんな予想何の意味もないですけどね。
精霊の睨みが効かないなら、話し合いは?
『今、彼は死にかけている。 ソレではアナタも面白くないでしょう。 彼を治すための協力をお願いできないでしょうか?』
そう、憑依した相手に告げたが、私もまさかソレで鳴りを引っ込める等とは思わなかった。 それほど彼は呪いと上手く付き合っていると言う事だろうか? 中から出てきたのは、鉄色のボサボサの髪と髭をした男。
まぁ、ソレはいい……。
毛が無くなり、傷が見えるようになれば、身体の部分に大きな傷はない。 身体の大きさが小さくなることで、治療する傷の範囲も狭くなったのが嬉しいところだ。
私は傷を観察する。 ロトも共に傷を見れば、倒れそうなほどに顔色を悪くしているが瞳には怒りの色が見ることができる。
「アナタは世話になった精霊達のために、食事でも作ってあげて。 屋敷を飛ばされても困るでしょう?」
大の男2人倒れられては面白くない。
「ですが……」
熊の背には大きな切り傷があった。 鋭利なものできられたというよりも分厚い刃物がたたきつけられた傷が3つ。 それも毛が上手く彼を守っていたから、この程度で済んでいただけで、もし私などが同じ事をされれば内臓をばらまきながら大地に血だまりをつくったでしょう。
私は集中し治療すべき箇所の確認を始めた。
背中の傷は3つ、2つは獣を超える治癒力で回復傾向にある。 だが、もう1つが背骨の大事な部分を傷つけていた。 背を傷つけられたまま岩を維持しようとし耐えたが、背を傷つけられ時、岩を抱えたまま倒れてしまったのだろう。
「馬鹿なの……」
そんな奴等放っておけばいいのに……そう思った。 この旅を経て、そう思うようになってしまった。
その他にも岩に圧迫されて内臓が幾つか傷ついており、魔法医師として本職ではない私は、時間と魔力を無駄に使い、それでも何とか治療を終えた。 後は、むしろ呪いがある状態の方が治りは早いだろう。
『熊さん、戻ってきて……』
私は語りかけ、そして眠りについた。
大人たちが騒ぎ出し始め、子供達もヒステリックに余所者を排斥しようと怒鳴っていた。
熊に流れる魔力を確認したが、強固な獣の呪いが彼を守っていて、人以上、熊以上の強靭さと回復力を持って生きようと足掻いているのが分かる。 今、優先すべきは回復することよりも、これ以上傷を負わせない事。 となれば、直ぐにこの場を去るべきなのですが……。
「お嬢様、彼をお願いして宜しいでしょうか?」
言われる前に、私は精霊に願い、最近彼らが好んでいる木の実を食べていいよと許可した。 同時に熊を押しつぶしていた岩が砂となり崩れ去る。
「何をしたんだ!」
「何をするんだ!」
「悪魔を退治できるチャンスを不意にしやがって!!」
村の大人たちは口々に叫んだ。
「こいつらも悪魔の仲間だ!」
「ヤレ、やっちまえ!!」
「今なら悪魔も弱っている」
「相手は、軟弱そうな男1人だ」
ロトが身構えれば、ボソボソと熊が言う。
「村人に手を出すな」
「何よ、なら私達に殺されてやれっていう訳?」
熊の言い分に腹がたち、放置したいとロトに視線を向ければ、苦笑いで抑えるように我慢するようにとロトが視線で伝えてくる。
「魔女なら、それぐらい余裕だろう」
熊が言う。
ソレはソレで腹が立った。
だけど、彼を救うと言うなら彼の言う通り村人を相手しないのは、最善である。 私は溜息をつきながら、精霊に願った。 自分とロトと熊を宙に浮かせ、運んでくれるように、村人の攻撃を回避するだけなら3m程浮けば平気でしょう。
でも、私は村人が怖かったのだ。
おかしな話なのは分かる。 熊に腹を立て、村人を恐れる。 自分自身が分からない。 いや……熊とは会話が出来ると思うから自分の意図を組んでくれないと腹が立つのだ。 そして村人は自分の理解を超えていると、会話が通じない相手だと、その強硬を怖いと感じているのだ。
自分達の家が押し流され潰されているのに、人を襲い殺そうとするその精神、思考。 この国の人々の狂暴性、身勝手さ、そういうものに少しは慣れたと思ったのに、命の危険にあいながらも行うのは他者を傷つける事なのかと思えば、今まで以上の恐怖を感じたのだ。
私は急激な動きをさけ、4m、5mと徐々に高度を上げながら、熊の身体におそるおそる触れてみる。
「別に噛みつきはしない」
熊が荒い息と共につげる。
「余計な体力を使わない!!」
「余計な精神負担を与えたくない」
ボソボソとした声は、決して不快ではなかった。 長くゴワゴワした毛並みで傷が隠れて見えない。 熊は告げる。
「傷は、背中だ……。 感覚がない。 もし……動けなくなるようなら、殺してくれ」
「何を馬鹿なことを言っている!! お嬢様! 彼を治してやってください!! この一生をお嬢様にお仕えすると誓っても構いません」
「はくじょうな……やつ……だ」
熊が意識を失った。
「彼の住まいは、向こうです」
村の東側を覆う断崖絶壁の岩壁をロトが指さした。 私は言われた方向に移動しながら、あの村人と残したレピオスが遭遇した際の危険性を考え、彼を連れてきて欲しいと精霊に願う。
風がぐるりと自然風と雨を無視して巡ったかと思えば風精霊の1人が去って行き、幼い頃から共にいた風精霊の数人が私のフォローを続けてくれる。
遠くから眺めていた時は、その恰好から山小屋だと思ったが、その建物は人間よりも大きな熊が住まうからと言ってもかなり大きな建物に見えた。 熊の住まいの割に倉庫らしきものや、鳥小屋、馬小屋、牛小屋などが別途備えられており、今日の雨を予測していたのか、雨と風の対策まで万全な状態で行われている。
「お嬢様、あそこです」
私は精霊達に周辺の雨風を少し防いでくれるように頼んだ。 これはもう鍋パーティぐらい精霊達のために催さないとだめだなぁ……なんて考えれば風精霊達が張り切りだした。
まった!! アンタ達が張り切ると大変なことに!!
鶏小屋が飛んでいきそうになり、土の精霊がフォローする。
精霊は都合よくつかうものではないのだ。 ただ、彼等の愛情に感謝し共にいるだけ。 ソレが最も上手な付き合い方だと曾祖母は語っていた。 そして、大量の精霊に色々なお願いをしてソレが正しいことだと改めて思った。
玄関口。
私は、ロト……そして毛に水と泥がまみれぐちゃぐちゃになった熊にクリーン魔法を使う。 存在するだろう傷口を綺麗にしておくのも重要なことだ。
私は屋敷の中に、丁寧な風精霊を個人指名して助力を求める。 多分、ロトにもこの熊を運ぶだけの腕力はないでしょうから……。
屋敷の中は、華美ではないが人の生活様式は十分整っていたし、むしろ私の薬草庫や書庫などの隠れ空間よりも、余程綺麗だ。
『熊のが綺麗好き』
『シルフィは掃除下手だから』
『片付けが苦手なんです!』
ここは掃除と片付けの差とか、そういうことは横に捨てておく。
「お嬢様、彼の寝室はコチラです」
部屋は決して広くはなく、ベッドしか置かれていない。 私はそこに熊をうつ伏せで置くように頼んだ。
「さて、どうしようかしら?」
分厚い毛が身体を覆っていてケガが分からない。 いや、肉体に魔力を流せば、傷の隅々まで分かりはするのだけど……多分、彼を治療するには彼を一度人間に戻した方がいい。
呪いの元となる怨念は、王都中央に存在しており、王都から離れるごとに薄くなる。 そして、王族の血が濃ければ、強い獣に身体を取りつかれてしまい、その姿を変える。
曾祖母曰く、人間のように暮らしたいと言う獣の願いを叶えれば、何れ呪いは晴れるだろうと言うことだったが、実験例は聞いたことが無いので、その意見が正しいかどうかは分からない。
精霊が睨みを効かせる程度で引っ込む獣の怨念なら、既に彼は人型へと戻っているだろう。 そうしないのはかなり強い呪いで、王族でも直系の血筋なんだと予想できる。 まぁ、今はそんな予想何の意味もないですけどね。
精霊の睨みが効かないなら、話し合いは?
『今、彼は死にかけている。 ソレではアナタも面白くないでしょう。 彼を治すための協力をお願いできないでしょうか?』
そう、憑依した相手に告げたが、私もまさかソレで鳴りを引っ込める等とは思わなかった。 それほど彼は呪いと上手く付き合っていると言う事だろうか? 中から出てきたのは、鉄色のボサボサの髪と髭をした男。
まぁ、ソレはいい……。
毛が無くなり、傷が見えるようになれば、身体の部分に大きな傷はない。 身体の大きさが小さくなることで、治療する傷の範囲も狭くなったのが嬉しいところだ。
私は傷を観察する。 ロトも共に傷を見れば、倒れそうなほどに顔色を悪くしているが瞳には怒りの色が見ることができる。
「アナタは世話になった精霊達のために、食事でも作ってあげて。 屋敷を飛ばされても困るでしょう?」
大の男2人倒れられては面白くない。
「ですが……」
熊の背には大きな切り傷があった。 鋭利なものできられたというよりも分厚い刃物がたたきつけられた傷が3つ。 それも毛が上手く彼を守っていたから、この程度で済んでいただけで、もし私などが同じ事をされれば内臓をばらまきながら大地に血だまりをつくったでしょう。
私は集中し治療すべき箇所の確認を始めた。
背中の傷は3つ、2つは獣を超える治癒力で回復傾向にある。 だが、もう1つが背骨の大事な部分を傷つけていた。 背を傷つけられたまま岩を維持しようとし耐えたが、背を傷つけられ時、岩を抱えたまま倒れてしまったのだろう。
「馬鹿なの……」
そんな奴等放っておけばいいのに……そう思った。 この旅を経て、そう思うようになってしまった。
その他にも岩に圧迫されて内臓が幾つか傷ついており、魔法医師として本職ではない私は、時間と魔力を無駄に使い、それでも何とか治療を終えた。 後は、むしろ呪いがある状態の方が治りは早いだろう。
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