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11.助けない人、助けたくない人、助けたい人
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そしてロトは言葉を続ける。
彼らしい、嫌味たらしい言い方で、
「旅をしていて気づいたでしょう。 どれほど力を持っていようと、金になるネタを持っていても、愛らしい容姿を持っていても無力な存在だと、アナタは人に守られていなければ、買い物一つ満足にできないのですから」
ばしばしと本で殴れば、ロトは顔をひそめた。
「辞めて下さいよ。 真実でしょう。 誤解した精霊が攻撃してきたらどうしてくれるんですか」
「精霊が、自分勝手に人に攻撃を始めるもんですか」
「まぁ、アナタが普通に生きて行こうとすれば、誰かに頼るか」
「か?」
「恐怖を持って支配をするしかありませんね」
「それ、普通ではありません!!」
ロトは笑い、そして視線を伏せ、静かに告げた。
「大人しく庇護下に入ってもらえませんか? 相手は王家の者ではありますが、王家を嫌い国境沿いで、人と関わらないように生きている者です」
私は少し考えこんでしまった。
王家にかけられた呪いは、確かに王宮にいる事で強い影響を受けてしまう。 だけど、曾祖母や私がいた事で、怨念となった獣達を精霊達が威嚇することで、呪いを抑え込んでいた。
なら、王宮から離れるとどうなるのでしょう? 呪いの影響は減り、精霊の影響も減る。
「人?」
そう問えば、ロトは苦笑した。
「お嬢様は呪いの性質をご存じなのですね」
「まぁ、それなりに……? 呪いが発動したのは見た事はないですけど」
「王族は、滅多に王都から出ませんし、精霊の抑制と呪いのバランスが崩れた時にいっきにくるようですよ」
「ロトは、平気なんですか?」
「私は王族でも血は薄いですし、お嬢様について歩いていましたから」
ニッコリ笑って言われれば、私は苦々しく笑う。 ロト自身の目には見えていないだろうが、彼の頭には精霊がくっついていたのだった。 数多くの精霊がいるのだから、個人に好意を向ける者がいてもオカシクはない。 モルタの元にも彼女のために残ると残った精霊がいたわけだし。
少しばかり裏切られたかのような気分を味わいながら、ロトは提案として持ちかけてくれてはいるが、私には逆らうための伝手もコネもなく、私は頭を下げる事にした。
「よろしくお願いします」
目的の土地までは、特に進路を変える必要もないらしく、翌日にはポツポツとした雨と遭遇することとなる。 そして精霊が騒ぎ出していた。
「レピオス!! 川沿いを行くのを辞めましょう。 水が増量しているわ」
今は危害が出るほどではないけれど、もっと雨の強いだろう山の方から土砂交じりの水が流れ込めば一気に増水し流されかねない。
「わかりました」
風と雨の音で声が伝わりづらい。 先を確認に行ったロトが髪を見出し、顔色悪く表情を歪め戻ってきた。
「お嬢様!! 申し訳ございません。 怪我人が!! お力をお貸しください!!」
珍しい……と、私は思った。
旅を始めて、幾つかの村や町に立ち寄った。 怪我人もいたし病人もいた。 魔法薬師として救えるものも多かったし、無許可だが魔法医師として救う事が出来る者もいた。 だけどロトは私の目を塞ぎ、口を塞いだ。
『ずっと面倒を見るつもりがないなら、辞めなさい。 1度与えられたソレが価値あるものとしれば、絶対に感謝だけではすみませんから……』
その言葉を否定するには、私はロトの庇護下に入るまで十分に嫌な事に会い続けてきたのだ。
『心苦しいなら、私のせいにすればいいですよ。 どうしても治療するとお嬢様がおっしゃれば、私は力づくでお嬢様を連れて逃げましたからね。 そう考えれば手間を省かせて頂けたことに感謝しなければいけませんね』
私に精霊が味方する以上、彼の言葉は私の心を乱さぬためなのでしょうが、彼が人を助けないと言う姿勢は徹底していて。ここに来るまで転んだ子供1人にすら手を差し伸べようとはしなかったのだ。 そんな彼が助けてほしいと?
「わかりました!!」
私は理由も問わず、彼の馬に移動した。
連れていかれた先は、小規模ながら土砂崩れがあった場所。 岩や大木によって村のアチコチが破壊され、水にぬれ重くなった土の下に埋まっていた。
私は、彫像のように動けなくなった。
確かに精霊にお願いすれば、上に乗った土や岩、大木を退かす事はできるだろう。 だけど、人は土の中でどれだけ生きられるのか? 予測できない大ケガもしているでしょう。
「お嬢様!! お嬢様!!」
馬にしがみつくことを私が辞めたため、ロトは私を危なっかしい様子で支えながら必死で私を呼んでいた。
「ここからは、徒歩で行きます。 お運びした方がいいですか?」
「大丈夫です」
足場が悪いのはロトも同じだ。 それに比べれば私は転ばないように精霊が助けてくれる。 いや、もう転ぶとか転ばないとか程度で、オートで精霊補助が入るってのはどうかと思うけど、多少の無理は出来る訳なのですよ。
ロトに誘導されていけば、雨と風に混ざり子供の泣き声が聞こえた。 嫌だなぁ……そう思った。 怪我人を治すことはできるけど専門外。 物語にあるような呪文一つで、人を光が多い時間を巻き戻すように傷が治ると言うものではない。 見える傷も見えない傷も、意識下で認識し、縫物でもするように傷を癒す認識をしなければならない。
専門家なら経験と感で、魔力を無駄にすることなく素早く治癒ができるのでしょうけど、私には、人を救う事を極めるだけの素質が無かった。 だから……魔法薬師にとどめたのだ。
逃げたい。 全員助けられない状況が生み出す、憎しみを思えば逃げ出したかった。
「コチラです」
そうして連れていかれた先は、巨大な岩の後ろ。
横幅3m、高さ2m程の巨大な岩……が倒れた後。 岩は倒れているが、その後ろには土砂がそこを避けていっただろう痕跡があり、そこに疲弊した人々が不安そうに集まっていた。
「辞めて、父ちゃん!! 彼はまだ生きているんだ!」
「どうせ、もう長くはない、苦しみを継続させるよりもこの方が幸福なんだ」
「岩をどければ助かるかもしれないじゃないか! 皆で力を合わせて岩をどかすべきだ!」
「コイツ1人ですら、やっとだったのに俺らがどうできるっていうんだ」
「全員で岩をどかせば」
「もう、皆疲れ切っていて、そんな力は無いのよ。 諦めなさい。 これが最善なのよ!!」
斧を持った男の邪魔をする子供達を、大人たちが抑え込んだ。
「お前達!! 何をしている!!」
ロトが怒気の混ざった声と共に、私を置き去りに走り出した。 村人は焦った様子で、口元を歪ませ、ヘラヘラと愛想笑いを浮かべていた。
「いや、このまま生きてもツライだろうから……」
「助けてもらっておきながら!!」
ロトが殴りかかろうとすれば、
「父ちゃんを虐めないで!!」
子供達がロトの足にしがみついてとめた。
「……や、めろ……」
小さな小さな声。 だが、熊は確かにロトをとめた。
彼らしい、嫌味たらしい言い方で、
「旅をしていて気づいたでしょう。 どれほど力を持っていようと、金になるネタを持っていても、愛らしい容姿を持っていても無力な存在だと、アナタは人に守られていなければ、買い物一つ満足にできないのですから」
ばしばしと本で殴れば、ロトは顔をひそめた。
「辞めて下さいよ。 真実でしょう。 誤解した精霊が攻撃してきたらどうしてくれるんですか」
「精霊が、自分勝手に人に攻撃を始めるもんですか」
「まぁ、アナタが普通に生きて行こうとすれば、誰かに頼るか」
「か?」
「恐怖を持って支配をするしかありませんね」
「それ、普通ではありません!!」
ロトは笑い、そして視線を伏せ、静かに告げた。
「大人しく庇護下に入ってもらえませんか? 相手は王家の者ではありますが、王家を嫌い国境沿いで、人と関わらないように生きている者です」
私は少し考えこんでしまった。
王家にかけられた呪いは、確かに王宮にいる事で強い影響を受けてしまう。 だけど、曾祖母や私がいた事で、怨念となった獣達を精霊達が威嚇することで、呪いを抑え込んでいた。
なら、王宮から離れるとどうなるのでしょう? 呪いの影響は減り、精霊の影響も減る。
「人?」
そう問えば、ロトは苦笑した。
「お嬢様は呪いの性質をご存じなのですね」
「まぁ、それなりに……? 呪いが発動したのは見た事はないですけど」
「王族は、滅多に王都から出ませんし、精霊の抑制と呪いのバランスが崩れた時にいっきにくるようですよ」
「ロトは、平気なんですか?」
「私は王族でも血は薄いですし、お嬢様について歩いていましたから」
ニッコリ笑って言われれば、私は苦々しく笑う。 ロト自身の目には見えていないだろうが、彼の頭には精霊がくっついていたのだった。 数多くの精霊がいるのだから、個人に好意を向ける者がいてもオカシクはない。 モルタの元にも彼女のために残ると残った精霊がいたわけだし。
少しばかり裏切られたかのような気分を味わいながら、ロトは提案として持ちかけてくれてはいるが、私には逆らうための伝手もコネもなく、私は頭を下げる事にした。
「よろしくお願いします」
目的の土地までは、特に進路を変える必要もないらしく、翌日にはポツポツとした雨と遭遇することとなる。 そして精霊が騒ぎ出していた。
「レピオス!! 川沿いを行くのを辞めましょう。 水が増量しているわ」
今は危害が出るほどではないけれど、もっと雨の強いだろう山の方から土砂交じりの水が流れ込めば一気に増水し流されかねない。
「わかりました」
風と雨の音で声が伝わりづらい。 先を確認に行ったロトが髪を見出し、顔色悪く表情を歪め戻ってきた。
「お嬢様!! 申し訳ございません。 怪我人が!! お力をお貸しください!!」
珍しい……と、私は思った。
旅を始めて、幾つかの村や町に立ち寄った。 怪我人もいたし病人もいた。 魔法薬師として救えるものも多かったし、無許可だが魔法医師として救う事が出来る者もいた。 だけどロトは私の目を塞ぎ、口を塞いだ。
『ずっと面倒を見るつもりがないなら、辞めなさい。 1度与えられたソレが価値あるものとしれば、絶対に感謝だけではすみませんから……』
その言葉を否定するには、私はロトの庇護下に入るまで十分に嫌な事に会い続けてきたのだ。
『心苦しいなら、私のせいにすればいいですよ。 どうしても治療するとお嬢様がおっしゃれば、私は力づくでお嬢様を連れて逃げましたからね。 そう考えれば手間を省かせて頂けたことに感謝しなければいけませんね』
私に精霊が味方する以上、彼の言葉は私の心を乱さぬためなのでしょうが、彼が人を助けないと言う姿勢は徹底していて。ここに来るまで転んだ子供1人にすら手を差し伸べようとはしなかったのだ。 そんな彼が助けてほしいと?
「わかりました!!」
私は理由も問わず、彼の馬に移動した。
連れていかれた先は、小規模ながら土砂崩れがあった場所。 岩や大木によって村のアチコチが破壊され、水にぬれ重くなった土の下に埋まっていた。
私は、彫像のように動けなくなった。
確かに精霊にお願いすれば、上に乗った土や岩、大木を退かす事はできるだろう。 だけど、人は土の中でどれだけ生きられるのか? 予測できない大ケガもしているでしょう。
「お嬢様!! お嬢様!!」
馬にしがみつくことを私が辞めたため、ロトは私を危なっかしい様子で支えながら必死で私を呼んでいた。
「ここからは、徒歩で行きます。 お運びした方がいいですか?」
「大丈夫です」
足場が悪いのはロトも同じだ。 それに比べれば私は転ばないように精霊が助けてくれる。 いや、もう転ぶとか転ばないとか程度で、オートで精霊補助が入るってのはどうかと思うけど、多少の無理は出来る訳なのですよ。
ロトに誘導されていけば、雨と風に混ざり子供の泣き声が聞こえた。 嫌だなぁ……そう思った。 怪我人を治すことはできるけど専門外。 物語にあるような呪文一つで、人を光が多い時間を巻き戻すように傷が治ると言うものではない。 見える傷も見えない傷も、意識下で認識し、縫物でもするように傷を癒す認識をしなければならない。
専門家なら経験と感で、魔力を無駄にすることなく素早く治癒ができるのでしょうけど、私には、人を救う事を極めるだけの素質が無かった。 だから……魔法薬師にとどめたのだ。
逃げたい。 全員助けられない状況が生み出す、憎しみを思えば逃げ出したかった。
「コチラです」
そうして連れていかれた先は、巨大な岩の後ろ。
横幅3m、高さ2m程の巨大な岩……が倒れた後。 岩は倒れているが、その後ろには土砂がそこを避けていっただろう痕跡があり、そこに疲弊した人々が不安そうに集まっていた。
「辞めて、父ちゃん!! 彼はまだ生きているんだ!」
「どうせ、もう長くはない、苦しみを継続させるよりもこの方が幸福なんだ」
「岩をどければ助かるかもしれないじゃないか! 皆で力を合わせて岩をどかすべきだ!」
「コイツ1人ですら、やっとだったのに俺らがどうできるっていうんだ」
「全員で岩をどかせば」
「もう、皆疲れ切っていて、そんな力は無いのよ。 諦めなさい。 これが最善なのよ!!」
斧を持った男の邪魔をする子供達を、大人たちが抑え込んだ。
「お前達!! 何をしている!!」
ロトが怒気の混ざった声と共に、私を置き去りに走り出した。 村人は焦った様子で、口元を歪ませ、ヘラヘラと愛想笑いを浮かべていた。
「いや、このまま生きてもツライだろうから……」
「助けてもらっておきながら!!」
ロトが殴りかかろうとすれば、
「父ちゃんを虐めないで!!」
子供達がロトの足にしがみついてとめた。
「……や、めろ……」
小さな小さな声。 だが、熊は確かにロトをとめた。
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