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2章
23、治療行為 02
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「なっ、何をす……ぇっ……」
反射的にルドラ・シルヴァンを殴ろうとしてしまったが、世界が大きく揺れ歪み、その隙を狙われたかのようにサラスは簡単に押し倒された。
「ぁっ、んっ……」
ふわりとサラスの水色の髪が揺れながら、ベッドへと散らばり落ちる。 その髪から……ルドラは髪を一束拾い上げ口づけた。 その間も彼の左手は柔らかな胸に触れ、肉の器と、敏感となった魔力体とに触れてくる。
グチャグチャに混ぜ込まれた異物が反応しているのだろうサラスの身体は熱く体温を上げていく。 熱は身体の隅々まで広がり、ソレは髪の先まで神経が通っているかのように敏感になっていた。
細い絹糸のような髪の1本1本が、異物の感触に鳥肌を立てる。 そんな感覚にサラスは身震いをする。
ざわりと髪が動いた。
それは気のせいではない。
「ひっ……!!」
自らの意思とは違う……いや、髪に意思などあるはずもなく、それは単純な恐怖となってサラスを支配しはじめていた。
弟子を同意した時、この不可思議な体験を欠片も想像していなかった。
「ぁっ、んっ、ふっんん」
飲み込むように耐える声。
思い浮かぶのは、ディーンの顔。
助けて……そう呼ぶには都合が良すぎて……何より、不快感が徐々に快楽に変わっていく事を思えば……顔を合わせられるはずがなかった。
「ぁっ!!」
激しく髪がうねった。
まるで髪の中に含まれていた汚物のような魔力が、磁気を帯び追いやられるかのようにうねり、血の気が引いたかのように激しい眩暈に襲われる。
非現実的とも言える感覚。
その間もルドラは悪戯をするように服の上から柔らかな胸を弄んでいた。
手の平で肉の感触を楽しむように。
柔らかさを指の先で確かめるように。
快楽への変化の度合いを確かめるように。
胸が大きな手のひらに包まれ、下から持ち上げるようにヤワヤワと触れられ、潰され、潰すように乱暴にされる。 愛撫と言うには乱暴で、だけど肉が触れられる感触よりも、肉の奥、身体の内側、私と言う本質に直接触れられ、交ぜられて居るかのような感じがサラスを見悶えさせた。
「ぁっ、あぁあああああ! や、めて……ぁあっ……」
ぐらぐらと世界が揺れる。
止めてと言いながらも、身体は弓なりに緊張し、胸部が突き出されていた。 そんな事サラスが意図する訳などないのに……。
柔らかな胸に、指が沈むのが服の上からでもわかる。
指が肉に深く深く沈むかのような感覚……。
痛みはないが布越しに触れられた胸は皮膚が焼けたようにジワジワと熱く痺れていった。
ぐにぐにと肉と共に、精神体とも魔力体とも言われる部分が、掻き混ぜられ、沈殿したヘドロのように身の内側にへばりついた異物が溶けて、剥がれて、混ざって行く。
異物は体内で熱を持って暴れていた。 ソレは……生物を魔物化させる寄生性の魔力である事実をサラスは知らないが……荒れ狂い、精神が犯されているかのような感触が異常であることは理解できた。
「ぁあっ、からだ、が……。 なに、を……」
それはサラスの中に溶け熱を持ち荒れ狂い、見悶え、潤んだ瞳でルドラ・シルヴァンを見つめ、苦しいのだと手を伸ばした。
「魔力を整える。 そう言っているだろう?」
魔力を纏った甘い言葉は毒のように耳を擽り、サラスは顔を大きくゆがめた。
「ふっ……」
それは、言葉を知らない幼子が、身体の違和感にジレンマに嘆くようで、無防備に身を預けられているかのような錯覚を覚える事だろう。
「あぁ……。 可愛らしい人」
甘い声とは裏腹に、その表情は愉悦に歪み、胸に触れる手はそのままに、もう片方の手で差し出されたサラスの手を取り、手の甲に口づけた。
熱を持った唇は、生々しく、サラスを煽り、性的な感覚へと煽り追い込んでいく。 口づけた手をそのまま引き、ルドラはサラスの背の後ろに身体を滑り込ませた。
ピアノを奏でるように、繊細で荒々しくその身体に触れていく頃には、サラスは柔らかな髪を揺らし甘い声で歌を奏で始める。
「ぁ、こんなの、ダメ……」
ルドラの手は、一線を守るかのように服の上から振れていた。 だが、触れられる側のサラスと言えば、全てをはぎ取られたかのように、触れる肌の感触と熱を感じ取ってる。
「ぁ、いやぁ」
身体の中に沈殿した異物的魔力は、追い込まれるように外へ外へと向かい、ザワツク皮膚の下を蠢いているかのような感覚にとらわれていた。
「ひっぁ、っ、やっ、いやなの……怖い……の」
「怖くはないだろう?」
低く甘い声が笑いながら、サラスの様子を見ながらさわさわと服の上から身体に触れ続ける。
身もだえるサラス。
そして、服と共に体に触れるルドラ。
乱れるドレスは、はしたなくめくれ上がり、白い足が剥き出され、サラスがモジモジとこすり合わせるように太腿をすり合わせれば太腿まで剥き出しになっていく。
「私を……挑発しているのかな?」
クスクスと笑う声。
「ちがっ……」
否定の言葉。
ドレスを正そうとする熱と痺れに不自由な手。
異物としての魔力は、皮膚の下を蛇のように蠢き、サラスの言葉を奪うだけでなく、肉の器はサラスとは別物だとでも言うように言うことを聞いてくれなかった……。
反射的にルドラ・シルヴァンを殴ろうとしてしまったが、世界が大きく揺れ歪み、その隙を狙われたかのようにサラスは簡単に押し倒された。
「ぁっ、んっ……」
ふわりとサラスの水色の髪が揺れながら、ベッドへと散らばり落ちる。 その髪から……ルドラは髪を一束拾い上げ口づけた。 その間も彼の左手は柔らかな胸に触れ、肉の器と、敏感となった魔力体とに触れてくる。
グチャグチャに混ぜ込まれた異物が反応しているのだろうサラスの身体は熱く体温を上げていく。 熱は身体の隅々まで広がり、ソレは髪の先まで神経が通っているかのように敏感になっていた。
細い絹糸のような髪の1本1本が、異物の感触に鳥肌を立てる。 そんな感覚にサラスは身震いをする。
ざわりと髪が動いた。
それは気のせいではない。
「ひっ……!!」
自らの意思とは違う……いや、髪に意思などあるはずもなく、それは単純な恐怖となってサラスを支配しはじめていた。
弟子を同意した時、この不可思議な体験を欠片も想像していなかった。
「ぁっ、んっ、ふっんん」
飲み込むように耐える声。
思い浮かぶのは、ディーンの顔。
助けて……そう呼ぶには都合が良すぎて……何より、不快感が徐々に快楽に変わっていく事を思えば……顔を合わせられるはずがなかった。
「ぁっ!!」
激しく髪がうねった。
まるで髪の中に含まれていた汚物のような魔力が、磁気を帯び追いやられるかのようにうねり、血の気が引いたかのように激しい眩暈に襲われる。
非現実的とも言える感覚。
その間もルドラは悪戯をするように服の上から柔らかな胸を弄んでいた。
手の平で肉の感触を楽しむように。
柔らかさを指の先で確かめるように。
快楽への変化の度合いを確かめるように。
胸が大きな手のひらに包まれ、下から持ち上げるようにヤワヤワと触れられ、潰され、潰すように乱暴にされる。 愛撫と言うには乱暴で、だけど肉が触れられる感触よりも、肉の奥、身体の内側、私と言う本質に直接触れられ、交ぜられて居るかのような感じがサラスを見悶えさせた。
「ぁっ、あぁあああああ! や、めて……ぁあっ……」
ぐらぐらと世界が揺れる。
止めてと言いながらも、身体は弓なりに緊張し、胸部が突き出されていた。 そんな事サラスが意図する訳などないのに……。
柔らかな胸に、指が沈むのが服の上からでもわかる。
指が肉に深く深く沈むかのような感覚……。
痛みはないが布越しに触れられた胸は皮膚が焼けたようにジワジワと熱く痺れていった。
ぐにぐにと肉と共に、精神体とも魔力体とも言われる部分が、掻き混ぜられ、沈殿したヘドロのように身の内側にへばりついた異物が溶けて、剥がれて、混ざって行く。
異物は体内で熱を持って暴れていた。 ソレは……生物を魔物化させる寄生性の魔力である事実をサラスは知らないが……荒れ狂い、精神が犯されているかのような感触が異常であることは理解できた。
「ぁあっ、からだ、が……。 なに、を……」
それはサラスの中に溶け熱を持ち荒れ狂い、見悶え、潤んだ瞳でルドラ・シルヴァンを見つめ、苦しいのだと手を伸ばした。
「魔力を整える。 そう言っているだろう?」
魔力を纏った甘い言葉は毒のように耳を擽り、サラスは顔を大きくゆがめた。
「ふっ……」
それは、言葉を知らない幼子が、身体の違和感にジレンマに嘆くようで、無防備に身を預けられているかのような錯覚を覚える事だろう。
「あぁ……。 可愛らしい人」
甘い声とは裏腹に、その表情は愉悦に歪み、胸に触れる手はそのままに、もう片方の手で差し出されたサラスの手を取り、手の甲に口づけた。
熱を持った唇は、生々しく、サラスを煽り、性的な感覚へと煽り追い込んでいく。 口づけた手をそのまま引き、ルドラはサラスの背の後ろに身体を滑り込ませた。
ピアノを奏でるように、繊細で荒々しくその身体に触れていく頃には、サラスは柔らかな髪を揺らし甘い声で歌を奏で始める。
「ぁ、こんなの、ダメ……」
ルドラの手は、一線を守るかのように服の上から振れていた。 だが、触れられる側のサラスと言えば、全てをはぎ取られたかのように、触れる肌の感触と熱を感じ取ってる。
「ぁ、いやぁ」
身体の中に沈殿した異物的魔力は、追い込まれるように外へ外へと向かい、ザワツク皮膚の下を蠢いているかのような感覚にとらわれていた。
「ひっぁ、っ、やっ、いやなの……怖い……の」
「怖くはないだろう?」
低く甘い声が笑いながら、サラスの様子を見ながらさわさわと服の上から身体に触れ続ける。
身もだえるサラス。
そして、服と共に体に触れるルドラ。
乱れるドレスは、はしたなくめくれ上がり、白い足が剥き出され、サラスがモジモジとこすり合わせるように太腿をすり合わせれば太腿まで剥き出しになっていく。
「私を……挑発しているのかな?」
クスクスと笑う声。
「ちがっ……」
否定の言葉。
ドレスを正そうとする熱と痺れに不自由な手。
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