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71.嫉妬と欲望 04

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 奪うような口づけをシグルドはする。
 そして、ヴェルディの耳元で甘く囁いた。

「もう、我慢の限界だ……いれるぞ」

「お願い……」

 情を交わし、お互いを特別だと約束するかのような行為に、ヴェルディは喜んでいた。

 シグルドは、それが嬉しくて……それでも疑っていた……。
 意味の無い嫉妬……が胸を燃やす。
 奪ってしまえば、安堵できるのだろうか?

 繰り返される絶頂で、ヴェルディの中は蜜に濡れ、肉は柔らかく熟れていた。 肉の花弁に大きく勃起したシグルド自身をあてがい、容赦なく一気に貫く。

「ぁあっ……だっ、だめぇええええ!」

 柔らかな肉を押し広げれば肉壁の熱と圧力に、シグルドは息を飲んだ。 奥深くまで叩きつけ、押し寄せてくる快楽に眉間を寄せ息をつき、肉を叩きつけるように深く深く押し進んだ。

 シグルドは荒く息を乱しながら、唇を噛みしめるヴェルディの唇を指先で撫で、唇を押し広げて、指を咥えさせた。 ヴェルディの舌がシグルドの指を舐め、絡め、潤んだ瞳が熱情を見せつけてくる。

 雄が熱を持ち、膨張を増す。

 圧力が増し、ヴェルディは大きく息を飲み込むがシグルドの指を傷をつける事はない。

「可愛い子だ」

 ユックリと欲望を引き抜き、そして勢いよく叩きつけた。 肉壁を擦り、奥を叩きつけ、快楽の望むままにシグルドは奪い、食らう事を繰り返した。

「ぁっ、んっふぅ、、あああっん。 ダメ、もう、壊れちゃう」

「大丈夫だ。 壊れたりなんかしない。 力を抜いて、快楽に身を任せるんだ」

 与えられる快楽をヴェルディは何処までも望み、身を捩り、息も絶え絶えにヴェルディは喘ぐ。

 シグルドが動くたびに淫靡な音が響く。

 肉を打ち合う音。
 混ざり合う愛液の音。

 ヴェルディが繰り返す絶頂は、シグルドを締め付けて、雄を刺激し、追い詰める。 唇を噛まないようにと口に含ませていた指を抜き、そして……動きを止めた。

 伝えたい事があった。
 聞きたい事があった。

「ヴェル、ヴェルディ……俺の特別になって欲しい。 俺だけの人に、ヴェルだけの俺に……」

 その瞬間、ヴェルディは笑う。 彼女は、とても美しく、幸福そうに見えた。 だから、受け入れられたと思った。 ソレが答えなのだと思った。

 シグルドは興奮、幸福、欲望に身を任せ、乱暴に幾度となく腰を突きつける。 激しく、動き、ヴェルディの身体を抱きしめ、唇を塞ぎ、口内を舌で犯しながら、肉壁を削り、最奥を叩きつける。

 柔らかなヴェルディの胸を揉みしだき、興奮に色づく乳首を指でつまめば、内部が更にシグルドを締め付けた。 
 恥じらう余裕もない快楽にヴェルディは身を捩り、悶え、喜びに鳴いた。

「んっんんんっふぅく、ぁあっ、あっ、あっ、あっ」

「あぁ、いい、気持ちいぃ……ヴェルは……どう?」

「んっ、ぁ、ダメ、恥ずかしい」

「言うんだ」

 意地悪く動きを止めれば、泣きそうに表情がふにゃりと歪んだ。 幾度となく繰り返した絶頂の、まだずっと先……味わったことの快楽に手が届きそうになっていたのに……。

「気持ち……いい、の」

 視線を背け小さく、囁かれれば、シグルドは笑いながら律動を再開し、徐々に速度を上げて、追い詰めていく。

「あぁ、それでいい……俺も気持ちいい。 俺を締め付け、束縛され、ヴェルの中にとけて、一つになりそうだ……」

「んっ、ぁ、嬉しい。 好き、ずっと好きだった……」

 その言葉に……心が甘く溶け、終わりが近いとシグルドは理解した。 激しく、最奥を叩きつけ、肉壁がシグルドを絞るように震え、律動を激しく増していく。

「くっ、もう、ダメだ。 いくぞ……」
「ぁあああっーー」

 そして……絶頂を迎え、ヴェルディの奥深くにシグルドは熱を放った。 受け止めた熱にヴェルディは絶頂を迎え、白い身体を反らせれば、その腕の中にシグルドは捕らえ……そして甘く優しく啄むように口づけた。



「愛している。 ヴェルは、俺の特別だ」

「私も、愛しているわ」



 消えた誓約が2人の間で新しく結びなおされた……。
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