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14.嫌いなのですか?

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どこから情報を手に入れたのかエド様が笑顔で私に合うものを簪を用意して送ってくださいました。

しかも何故か使い方まで覚えて付けてくださるとか…

王族以前に貴族としてそれはだめでしょうと申しましても譲ってくださいません。

しかも…

「少しでもティアに触れたいんだ。だめ?」

この子犬なような視線に耐えられる私ではありません…

小動物には弱いのです。

私より背が高い?そういう問題ではないのです…

そもそも好いてしまっている相手にそんな事を言われて断れるほどでは無いので王妃教育に力を入れて頂かないといけないかと思ってしまいます。


***


すごくドキドキとします。

後ろにエド様がいらっしゃるのはわかっています。

わかっているからドキドキしているのですが髪に触れられるのが分かって…

これ1人になった時に思い出して真っ赤になってしまうでしょうね…

それにしても楽しそうに…

「どうやってまとめようかな。半分だけまとめるのも可愛いだろうし嫌でも髪をあげているのは綺麗だろうし…」

とても恥ずかしい…

「エド様がされたいようにされればいいですわ。」

できれば心臓が持ちませんのでお早めに…

と心の中で付け足しますが顔には一切出さないよう頑張ります。


長くないですか?

いつまでかかるのですか?

「エド様あとどれくらいかかるでしょうか?」

「出来ればずっと。」

ん?

「ずっとティアに触れてたいなぁって思ったんだよ。」

えぇ…

本当に困るのです…

顔に出てしまいそうで…

とゆうかエド様は妙に鋭くて妙に鈍いのでいつバレてしまうのかと常にヒヤヒヤとしてますのでやめて頂きたい。

エド様からは顔が見えないのがせめてもの救いですが私も見えないのでどういった表情をされてるのか分からないのです。

「時間は有限ですわ。」

「だから僕も焦ってるんだけどなぁ。」

?!

近すぎませんか?!

そんな耳元で仰らなくても聞こえてますわ!

うなじに柔らかな何かがあったと思いましたらチクリとした痛みが走ります。

え?

「え、エド様…?」

おそるおそる振り向くと…

「警戒心がなくて自覚もないティアにはこれくらいしないと伝わらないと思ってね。」

とても真剣な顔で仰いました。

「な、何を?」

「ティアは嫌ではないって言ってたから…嫌じゃないならいいのかなって思ってうなじに跡がつくようにキスした。」

「跡がつくようにとは…それは困るのですが…」

「知ってるよ。」

「知ってるのに何故そのようなことするのですか!」

「困らせたかった。」

は?

考えるのです私。考えるのです…

「エド様は私の事…」

好きと仰っていてくださったのに聞くのはとても失礼だと思いますし…

怖いですけど…

「嫌いなのですか?」

目を見開いていて驚いていることが伺えます。

恐らく一瞬なのでしょうが私には永遠のように長く感じ、自分の心臓の音がどくんどんと聞こえます。

「本当に伝わらない…」

脱力したように私に覆いかぶさりため息をつかれます。

「エド様?!お、重いです…」

「結構頑張ったんだけどなぁ…」

何をですか?!

「嫌いなわけないティアの事は好きだよ。だからもう少し自覚して。」 

だから何をですか!

その後今までのはなんだったかと思うほど一瞬で髪をいじり早急に出ていかれました。
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