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『モンセラット』
しおりを挟む朝、皆は7時には起き出かける支度をしていた。
そう今日はいよいよスペイン最後の自由に行動出来る1日
明日の朝には飛行機に乗って日本に帰るのである。
「いよいよ、今日が遊べる最後の日か思う存分遊ぶぞ」冬馬君にも気合いが入る。
今日はモンセラットという、のこぎり山と呼ばれる岩に囲まれる地に行くのである
「まずは、スペイン広場まで地下鉄で行ってそこからまた電車乗り換えて行くみたいです」と多網母。
「だいたい、スペイン広場から一時間くらいみたいですね」と多網父ことサー
「じゃあ、朝食食べて出発しましょうー」正子が言った。
「オーッ 出発~~」
「いよいよこのホテルのこの場所で食べる朝食も今日が最後か」とため息 きみ子
「確かに、少し寂しい、あ~来た日が懐かしい」と冬馬君
多網は悔いのないよう食べ尽くす、そんな気持ちで食に向き合った。
大喜は多網を見て笑った「多網皿に盛りまくってる」
きみ子も負けじと「しゃー、私も~」
二人朝から気合い爆発である。
食べ放題の食材をかき集め自分で調理し始めた。
きみ子スペシャルと名付けられたパンにはソーセージ、ハンバーグ、レタス、卵が挟まれている。
「これは美味しそう」冬馬君が言った。
すると
「多網スペシャル」
冬馬君は絶句した「なんぢゃー」
パンに挟まれているのは、ウィンナーにバタークリームにジャム、チーズ、玉子、にシリアルそれに牛乳、砂糖にケチャップとヨーグルトをかけて一人ケラケラ笑っている
「こら、多網」怒る多網母
「食べ物を粗末にしちゃだめでしょ」
多網は言った「ノン、これ美味しい」
多網は口に入れた瞬間吐き出した
「グハッ」
皆は食事を終え、いよいよモンセラットへ
いつも、いたウェイトレスのおばちゃんも今日が冬馬家最後の朝食だという事を知っていた。
ニッコリ笑って「バイ、グラシャス」と言ってくれた。
冬馬君は嬉しかった。
「ありがとう、またどこかで会えたら」心の中そんな事を思う。
でも、もう二度と会うことはなぃんだろうなぁ。
そんなことを思うと一期一会の出会い大切なものである。
一同は地下鉄の駅に、まずはスペイン広場まで。
やはり、地下鉄の乗り方を覚えた隆はご満悦である。
ふふっ、スペインの地下鉄を乗りこなす男
俺は
隆
隆
国際人 隆だぁーっ!!
はいっ、次行こうか
笑
一同はスペイン広場に降りて、モンセラット行きの電車に乗り換える
が
ここで、チケットを買うのに困る事になる冬馬家、いや正確に言えば多網父ことサー
何故なら、モンセラットの前の駅で、ロープウェイか登山鉄道かを選んで買うのをこの駅で伝えるのにサーがテンパったからだった。
「ここは、英語得意なサーさん頼みます」と隆。
「まっ、任せて下さい、かっ簡単ですよ」サーは笑った。
ちっちが0.2ミリ噴きだしたが。
サーは目の前に立つ金髪美女にテンパりだした。
「あっ、かはっ、サー キューズみー鉄道、あっぢゃなかった、ハッ、レールウェイ、ロープウェイ?あっ、かはっ、サー」
「ハ?」
「なんですか?(スペイン語)落ちついて、落ちついて」
「あっ、かはっ サー、ロープウェイ?レールウェイ?」
もはや訳が分からんかった
皆は少し離れていたので、事のてんまつを知らない。
サーは思った、ヤバイどうしよう~~
もう出ている言葉は
「かはっ、 サー しゅん サー サー」である
すると日本人の女性が突然
「どうしたんですか?」
「あっその、チケットが買えなくて」
なんとその女性はスペイン語を喋り、チケットを買うのを伝えてくれた。
泣きそうになるサー
かっちょいい
「あっ、ありがとましましたー」噛んでしまった。
ようやく、みんなの元へ
「買いましたよー」
隆が尊敬の眼差しで「うわぁーサーさん憧れちゃうなぁ、良く買えるなぁ、凄いなぁ」
サーは一瞬、いゃあー女性に助けてもらったと言おうとしたが、この栄光を自分のものにすることをえらんだ。
「あはっ、ふふ まあね」
「簡単ですよ」
金たまからチッチが0.3ミリ噴き出していたが。
列車は進む
進んでいると景色が街の風景からのどかな田園風景に変わり始めた。
「また、バルセロナの景色とは違いますね」はしゃぐ正子
「そうですね」語る女性陣
眠る隆
サーも景色に見とれていた。
と思ったら
心の中
自身の自画像に酔いしれていた。
あはっ、英語ペラペラ 世界をまたにかけ出来る男
サー
私はサーだ。
アイム サーーーーーーーーー
よしっ、次行こっ
冬馬君は景色を見入っていた、この辺りに住んでる人とか、日本に来たことあるんだろうか?
日々一体どんな日常を送ってるんだろう?
色んな質問が頭をよぎる。
だが3分後に考えてるのは清香の事だった。
でへっ 可愛いんだぁー
よしっ次
大喜夢の中
きみ子は空想の中、金髪になっていた。
「私はジョセフィーヌきみ子、今をトキメク世界的女優、誰もが私を見て失禁する(ちなみに失神と失禁をきみ子は間違えちゃっちゃってた)ちなみにどうでもいいが、ちゃっちゃってたのところはわざとである。
技あり一本!!
はいっ、次行こっか。
「ああっ、私ジョセフィーヌきみ子の唯一の悩みは美しすぎる事、昨日も1日に3万回告られちゃったわ(どんなだ)」
そんな妄想である。
ちなみに、多網は
牛を見て
よだれを垂らしていた。
電車は止まる
サーが「私達はロープウェイぢゃなくて、登山鉄道にしましたから」
「帰りこの駅でまた電車乗り換えるの忘れないようにしないと」と隆が言った。
電車乗り換え、いよいよ登山鉄道へ
テンションの上がる一向。
「なんか、見た事ない岩の形」と大喜
「この岩山のあいだ、走るんだ凄~い」喜ぶきみ子
冬馬君もウキウキだ。
電車は山を登る
結構な崖ギリギリを走っている
「ひゃああっ」と叫び多網父その名もサー
「みんな左側」指さす正子
「うわぁー絶景かな」
デコボコした見た事ない岩山が並んでいて、崖下に町が見えた。
写真をパシャパシャとる、正子達
いよいよ電車はモンセラットに着く
一同は、軽食を済ませ
「ここに、黒いマリア像があるんですって」と多網母
「観光ブックにも乗ってるし見てみましょうか」正子が言う
一同は教会へ
中では聖歌隊の少年少女が歌っていた。
「わぁー美しい歌声」冬馬君は見入ってしまった。
あっ、あの子ちょっと清香に似てる
また それかい!!
はて?黒いマリア像たるものはいずこ?
まさか
大行列が出来ているではないか。
隆は言った
「いっか」
頷く一同
「うん」
そうして、名物黒いマリア像は見ることはなかった。
「あとは、ここからケーブルカーで、更に高く登ってサンジョアンってところと、黒いマリア像が見つかった場所サンタコバって所に行けるみたいですよ」と多網母
「よっしーせっかくだから両方行こう!!」
冬馬一向は気合いが入っていた。
ケーブルカーに乗りまずはサンジョアンへ
「うわあー更に高い所来た」いちいち怖がるサー
そこからも絶景の景色が広がっていた。
でこぼこした見た事ない形の山が360度取り囲んでいる。
「なんか、街の音もなく、車の音もない 本当に静かですね」と多網母が言った。
一同は何も語らず岩山を見入っている
感じるのは風の音だけ
ああ、何と言う場所だ、ずーっとこうしていられそうそんな気分
その静寂を切り崩したのは一発のけたたましい屁
ブリブリッ ブハッ プップ~~
みんなの瞑想を切り崩した凄まじい音
皆はいっせいに言う
「多網」
多網は言った「ノン」
「えっ?じゃあ一体誰が?」
冬馬君は見た
目の前に立つ顔を真っ赤にした白人の老婆を。
ポッ
「ソーリー」
多網は屁に感動して言った
「マイ マスター」
一同は続いて、サンタコバへ。
ケーブルカーを降りてから、山を歩く
「こんな所でそのなんたらの黒い像見つかったのか」と隆
もう何の像かも覚えていない、覚えているのは黒だけである。
This is た か し
歩いていると、キリストらしきオブジェが建てられてあった。
十字架にはりつけられたり、復活したりとストーリーになっているようだ。
冬馬君は多網に聞いた「あの像の人誰?」
多網はもちろん知らない
返事は
昔の人だった
歩くこと、辿り着いた家のような建物。
「ここが、最終地点みたいですね」とサー
ようやく、黒い像が見つかった場所についた一向
まあ、像は全く見てもいないのだが、見つかった場所を見た一向。
一体何を目指してるのか不思議とぽかんとする正子
ここで彼女が突然きれた
なんだー私の事みんな忘れてたでしょ?
まるでそう言ってるよう
えっ?誰だって?
多網の妹、多美である
彼女は突如モンセラットの山々に向かって叫んだのである
「ちゃー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ちゃー~~ちゃー~~~~~~ちゃー~~ちゃー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ んちゃ んちゃ」
以上
一同は「さてそろそろバルセロナに帰りましょう」
「そういえば、気を付けないと電車時間、間違えると一時間に一本しか走ってないみたいですから」と多網母
「じゃあ、一時間待たなきゃいけないから時間見とかないと」
駅に行くと
なんと、ちょうど電車が!!
「急げ~~逃すと一時間待ちだ」と隆
皆は走って電車に乗る
「ラッキー」セーフである。
「ついてたね」笑う冬馬君
皆は笑った「あはは、さすが我々」
電車は次の駅で止まる
「あれっ、この駅でさっき乗り換えたんだよ」と隆
「あっ、確かそんなような気が」とサー
皆は「やばい降りろ」と急いで降りた。
電車は走り去り
「あれっこの駅じゃない?」と冬馬君
「えっ?」焦る父達
まっまさか
見ていた駅員が言った「バルセロナ?」
「イェス」とサー
駅員は苦笑い「オーマイガッ ワンアワーノートレイン」
「ガーーーーーーーーーーーーートレインのバッキャロー」
おまえである隆よ
こうゆうハプニングはイラついてしまう。
「まにあっといて一時間待ちだもんなー」と少々いらだつ隆
「まあ、仕方ないですよ」と多網ママ
「すっ、すいません」
「そうだよ、おじちゃん、怒ってもしょうがないよ」
「きっきみちゃん」あっありがとう。
「おじちゃんが駅間違えたんだからさ」
ガックリ
上げてくれたんだか、下げてくれてんだか。
炎天下の中、一同は何もない駅のベンチに座り一時間まった。
途中鳴り響くのは、多網ときみ子のオナラだけである
プッ
プゥ~
ブシュ~~~~
プリッ
一時間後ようやく電車に乗り
夕方に一同はバルセロナに辿り着いた。
一旦ホテルに帰り休憩することに。
「さて、最後の夜どうする?」と隆
正子と多網母ときみ子が「フラメンコ見たいー」
「うーん確かに、スペインっぽい」
ということで、一同はフラメンコを観にいくことに。
いよいよスペイン最後の夜が始まる!!
と
その前に
「ちゃーーーーーーー」奴が叫ぶ
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